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ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編



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ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編の評価: 4.08/5点 レビュー 132件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.08pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全102件 61~80 4/6ページ
No.42:
(5pt)

ねじまき鳥ワールドに圧倒

 第3章では主人公がクミコを取り戻そうとする強い意志が感じ取れました。
 ラストは非常にサバサバとしたものですが、壮大なパズルを組み立てているかのような錯覚を覚えるほど、夢と現実、過去と今とが複雑に絡み合う。最後まで読み進め、ねじまき鳥ワールドに圧倒された。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
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No.41:
(5pt)

ねじまき鳥 現代への警鐘の声

「暴力」はこの作品の大きなテーマの一つです。
間宮中尉やナツメグの物語に登場する、戦時下での「巨大な暴力」。
もはや誰にも止められない凄惨で虚しい暴力を、村上春樹は見事に描き切っています。
それだけでなく、「その暴力はどのようにして巨大化してしまうのか」も、ボリス・綿谷ノボルの巧妙な戦略とそれに追従してしまう人々を通じて、しっかり書かれています。
この綿谷ノボル的な、「巧妙に人々を取り込んでいく暴力性と、それを受け入れてしまう人々」・・・という動きを、おそらく村上春樹は、日本の中にもアメリカの中にも
(この本は作者がアメリカ在住時に書かれた)強く感じ、危惧していたのではないでしょうか。
「彼らはテレビの言うことをそのまま信じているのだ」と、作者はわざわざ太字で書いています。
ボリスだけでは、綿谷ノボルだけでは、「巨大な暴力」は成り立たない。それを許してしまう多くの人々によって、それは巨大化し、止められない凄惨な流れになってしまう。
笠原メイはバイク事故を自ら起こし人を死なせ、クミコは自分で自分を汚す行動をとります。
一見不可解なのですが、誰にでも「闇・エアポケット」があるということ、暴力性の種を持っていること、時にはそれに「魅せられてしまう」・・・ことが書かれている様にも思えます。
その無意識の領域に、作者は踏み込んでいます。
妻を奪われた主人公はこの暴力に立ち向かいます。そこがこの第三部の大きな読みどころです。
この本が出されて10年以上経ち、テロやイラク戦争が起こり、日本では9条改正のみならず核保有なんて事まで言及される時代になりました。
「彼らはテレビの言うことをそのまま信じているのだ」という言葉は、私自身への反省として受けとめたい、注意しなければ・・・と思います。
暴力は本当に巨大化してしまってからでは遅い。この本は今の時代への警鐘として、私は受けとめています。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
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No.40:
(5pt)

心に焼き付く☆

一言では言い表せないような奥深さのある物語だと思います。
強く引き込まれました。
どこか奇妙で不可思議な話でありながら、あくまでリアリティを失わず、自分に近いものとして感じさせてくれました。
誰の中にもある「悪」「暴力」といったもの(それが人を変え、多くの人を損なっていくということ)について、「そこにある本当の脅威」、また「人と人との関わり」をとてもパワーがあることして描いているのが興味深いところです。
主人公・オカダトオルに対して、それぞれに心の闇を背負った登場人物達の結びつき、また様々な挿話やモチーフがリンクして、大きな迫力と深いパワー、説得性を持った物語が築かれていきます。
それは完璧に計算されたような物語というよりは、生き物のように動く、生々しさと感情を持っているように感じました。
特にそれが膨らんでいったのが、この第三部ではないでしょうか。
主人公は、闇の象徴のような「ワタヤノボル的な世界」から、そこに取り込まれてしまった妻を取り戻すために、しっかりそれと向かい合い戦います。その姿は強く、とても人間的でした。
何が何と全てをはっきりと言える訳ではありませんが、読み終わって(読んでる最中に)、とても考えさせられたり、感動みたいなものが大きかったのは確かです。
今でも思い出すと焼き付いているのがわかる私にとって特別な作品です。
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No.39:
(5pt)

長い

主人公のクミコに対するセリフに鳥肌がたちました。個人的に村上春樹作品の中で一番好きです。
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No.38:
(5pt)

無意識領域でのコミットメント

村上春樹の大作であり意欲作。
それまでの村上氏ならば、第2部の虚無を残した結末で終わりにしてしまうようなところを、本作に於いては、さらに第3部にまで踏み入って、主人公オカダトオルが、「僕がクミコを取り戻す」という領域にまで手を伸ばしたことには、それまでの氏の作品に於けるテーマであった、諦念やノスタルジーといったものから立脚して、現実の問題に対して諦めずに格闘しようという、氏の新たな意欲が感ぜられた。
無関係と思われた様々な挿話や人物が、最終的に錯綜しつつも重なり合い、カタルシスを生むわけだが、現実の世界とは異なりながら、密接にその現実の世界と関連している、もうひとつ向こう側の世界というものの描写、すなわち「井戸」からの「壁抜け」の描写が、やはり印象に深い。
どんなに身近で解かり合えていると思っている人でも、その人の中には、必ずや深き「井戸」があり、過去があり、つまりはその人を十全に理解することとは、実は困難なのであり、<本当の自分>というものが何なのか、それぞれ自分自身でさえも解からずとも、いや寧ろそうであるからこそ、互いの奥の「井戸」を掘り上げつつ、<無意識領域でのコミットメント>というものを大事にしていくべきであるということを、筆者のメッセージとして受け取った。
釈然としない曖昧性を読者に残すことはいつものことだが、村上作品の中では、一番迫力を感ぜられる作品であるということは、間違いない。
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No.37:
(5pt)

井戸の中と風呂の中。

井戸の中で僕(主人公)が延々と考えたり、夢を見たり、あっちやこっちの世界で事件と関わる。そして、様々な人たちと出会って話をする。心の中の出来事と現実の出来事がシンクロして話は進んでいく。この小説は、ひとつの精神世界で、つくったのは「村上春樹」なんだけど「村上春樹」はそのきっかけと入口を開いたんだと思う。そこに読者が入っていくと、自分も井戸の底に降りて僕(主人公)といっしょに考えることになる。すると、その深い心情が時折痛く自分に触れてくる気がする。全部は分からないし、理解できたわけでもないのだがしみじみと何かを感じる。僕(自分)は毎日約二十分、自宅の風呂に浸かりながらこの長い物語に浸った。今回が二度目の読了なのに最後まで飽きない自分がいちばん不思議だった。
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No.36:
(4pt)

村上春樹の作品は初めてだったのですが。。。

他のありふれた小説と比べるととても抽象的で主題が捕らえにくい感じでした。
なので最近の若い人には読むのはちょっとキツいんじゃないかなって思います。
何が面白いって聞かれたら答えられないけど、どんどん読み込んでいってしまう不思議な感じ。そのような自分もすでに作者の世界観に引き込まれているのかもしれません。
読んで感じることは人それぞれだと思います。ちなみに自分は「目に見えない圧力」でした。。。
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No.35:
(5pt)

渾身の力作ではないでしょうか?

約10年ぶりに読み返しました。作者渾身の力作だと、いま思います。
作者独特の節回しで、パラレルな世界にひそみ、そしてこの世界にも繋がり、顕在する、暗く暴力的なものと最後まで逃げずに戦っています。
ねじまき鳥の声を聞き、井戸を潜り、ノモンハンを抜け、最後にたどりつくクライマックスは作者の作品の中でも独特なものでは無いでしょうか、主人公のセリフに背中が痺れました。
この作品を通り抜け、海辺のカフカにいたるまで随分と時間がたっているのだな、と再確認しました。でもそれは当然のように必要な時間だったのでしょう。
長い3部作ですが、一気に読ませます、すごくおもしろかった。
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No.34:
(4pt)

文学の捧げもの

悪者に誘拐された恋人(妻)を奪還しようとする話…。古典的な勧善懲悪の活劇パターンを、村上春樹が料理するとこんなに複雑で、意味深で、謎めいた物語になるのかぁと、ため息を禁じえませんでした。
どこがどう面白いのかわかりませんが、読み出したらとまらない。本の中では「想像することがここでは命取りになるのだ」というのが一つのキーワードとして出てきますが、あれこれ想像せずにはいられなくなります。
推理小説の種明かしのように、ストンストンと腑に落ちて爽快!という読後感ではありませんが、当分身の周りに春樹ワールドが漂っているような不思議な気がします。しかもそれが心地よい。
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No.33:
(5pt)

村上春樹の真骨頂

村上春樹ファンの人にとってはマスト的な一冊。彼の作風には、現実的で切ないものと、メタファーを駆使した一読では作品を把握しづらいものの二種がある。ねじ鳥に関してなら確実に後者に相当するだろう。難解で訳分かんなくて二千ページ以上読んでも結局謎だらけで終わってしまう小説だが、つまらないという事はけしてない(私はすでに三回も読んでいる)。レディオヘッドのトムヨークも絶賛の長編なのでぜひ一読されたし。ハルキムラカミの不思議な世界へご招待。
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No.32:
(4pt)

とても私的な感想

村上春樹氏の長編小説。
言葉が集積して迫ってくるような
妙な圧迫感を感じました。
この感じは・・・ドストエフスキーの『罪と罰』。同じ空気。
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No.31:
(5pt)

前兆、繋がり、謎

賛否両論に分かれる小説であることは明確ですね。春樹さんの読者に結末を委ねるスタイル、好きです。解明されていない謎があるけど、それは解明しても意味ないのかもしれない。
3部作を全部読んで感じたのは「繋がり」がテーマのひとつではないかということ。すべてが後で時間をかけて繋がっていく。
加納マルタはもしかしてクミコの姉とリンクしていて、クレタはクミコとリンクしていて、間宮中尉は顔のない男=虚ろな人間とリンクしていて、ボリスは綿谷ノボルと、間宮中尉は岡田トオルとリンクしてるように感じた。
コルシカはなぜかクレタの子供で、間宮中尉と暮らしているらしいし、なぜか岡田夫婦の将来の子供もコルシカの名に・・・。
「繋がり」はあちらの世界とこちらの世界を繋ぐ井戸でもある。
今、僕は一読してこんなことを考えている。
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No.30:
(5pt)

回転扉の中でダンスを踊る

あらゆる困難な状況に追い込まれていても、自分の信念を貫き通す主人公や間宮中尉の言動に心を打たれました。
自分を取り巻く環境というのは必ずしも自分で選び取ることができるものではありません。
どの回転扉の仕切りに入っても、自分なりのベストを尽くすという姿勢が大切なんだと再認識させられました。
周りにモノや情報があふれ、自分自身を見失ってしまいがちな現代人にとって、そのような姿勢は非常に大切なことだと思います。
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No.29:
(5pt)

人間の悪…

何度読み直しても、どのように話と話が関係してるのか何度想像してみても、答えは出てこなくて、でも想像してみるごとに世界が広がっていきます。はっきりとアザのこと、綿谷昇の能力のこと、ノモンハン事件との関連のことなど書かれていなくて、なんのことだかわからず終わったという人もいると思いますが、自分で想像して謎を解くという感覚がとても楽しかったです。読んでいる途中に何度も読むのを止め、妄想にふけってしまいました。3巻の中盤になってくると、終わるのが惜しくてゆっくり読みたいけど、次が読みたくてあっと言う間に読んでしまいました。ノモンハンでの皮剥ぎボリス、現在での綿谷昇が、権力を使って人々を抑圧する悪で、現在とノモンハンは間宮中尉VS皮剥ぎボリス、僕VS綿谷昇というところでリンクしているのではないかと思います。この作品には人間の悪の部分が書かれていると思います。戦争だったり、権力を悪用したりなど…。人々は気付かないうちに、また気付いていても言えずに、悪の言いなりになっているのかもしれません。
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No.28:
(5pt)

夫婦の物語

村上春樹にしては珍しく「夫婦」を描いた作品だと思います。結婚してお互いを知っているようで 実は相手のことをなにも知らなかったと思い知らされる。相手を理解しようとすることは「井戸の底に降りていかなくてはならない。」のだと思います。井戸の底に下りていくように相手との関係を深く掘り下げていかなくてはならない・・・ということを教えてくれた作品だと私は感じています。手元においてなんども読んでみるにふさわしい作品です。
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No.27:
(5pt)

村上春樹の

 記念碑的傑作だと思う。なんていうか、村上春樹がセカイ系の原点なんじゃないのかと思わず唸ってしまうほどの内容。歴史の暗部、それにも個人では覆せないものの比喩がこめられていて、あらゆるセカイと戦おうとする主人公だが、その戦いの理由そのものは別れた妻を取り戻すという極めて個人的な内容。だけれど、この作品は本当に素晴らしいと思う。今まで孤独や悲しみを強いモチーフとしてきた村上春樹だが、はっきりと真正面に立って戦う男をかいた一大クロニクルだ。
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No.26:
(5pt)

全てを知っている。

村上春樹さんの本を初めて読みました。私は特にこの作者に興味を持ってなかったのですが、たまたま家に泥棒かささぎ編があったのです。(たぶん兄が買ったもの)始めはとりあえずと軽い気持ちで読め始めたのですが、次第にねじまき鳥さんが愛おしくなってきたんです。まるで笠原メイと同じように彼と対話しているようでした。(それはきっと笠原メイと年も近いせいでしょう。)このお話は決して単純ではなく、理解する事が難しい出来事の連続です。私の世界からはとても遠い非現実的すぎる話であると共に、私にとても近い話でもあるように感じました。そして、いつの間にか、私もあの世界の住人となりあの井戸に入ってみたいと思うようになったんです。完璧な暗闇の底に自分が身を置くとどうなったしまうんでしょう。私もあの光にたどり着く事ができるのかな。とか考えたりします。結局のところ、ねじまき鳥さんに起きた出来事は、現実のものだったんでしょう。現実であるという事は夢であるという事。そう捉えればこのお話は、すんなりと私の中に入っていくように思うのです。そんなに意味不明と嫌わずに素直にこの世界を受け入れてみて下さい。
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No.25:
(5pt)

まずまずの完結

この作品の話はとても複雑ですよね。その証拠に表紙の裏の本来はあらすじを載せる欄も本文の一部が抜粋されて載せられてるだけですし・・・。だからこの3巻まで読み進めるのはしんどい・・・というわけではなく、あっというまに読み終えてしまいます。この人の文章ってとても読みやすいんですよ。話は複雑だし、言ってる内容もけっして理解しやすいものではないんですけど、なぜかスラスラ読めてしまい、この作品の世界観にぐいぐい引き込まれました。「ねじまき鳥クロニクル」という題名からは全く想像もつかない壮絶な内容で、この巻ですべての謎が解けるわけでもないんですが読後感はけっこうさわやかでした。村上春樹の長編の中ではこの作品が一番良い作品なんじゃないかと思います。
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410100143X
No.24:
(4pt)

当分はいいです

今頃になって読み終えました。感想は読むのが大変だったと言うことです。特にこの3部に入ってから、なんというかイメージがわかない感じで、とまどいました。話の内容は、直接村上さんに聞きたいくらい複雑で、自分が読んで自分の解釈で正解なのか分かりません。ただ、ひとつの解釈として綿谷さんをクミコさんが殺害するという話を、回り回り書いているようにも感じます。ちょっと、最近村上春樹さんの本ばかり読んでましたので当分は村上休みをもらおうと思います。
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410100143X
No.23:
(5pt)

ついに・・・・

 この本を読み終えた時には達成感を感じずにはいられませんでした。私の拙い読書の中では間違いなく一番長編であったということもありますが、何より他の本にありがちだったおもしろくても「なんだもう終わりか・・」という感覚が無かったからです。 第3部だけをとって見れば他の二作に比べ、読むのに時間と労力を要しました。それはただ単に量的な事だけではなく、その内容に困難さを感じたからです。うまく表現できませんが、スキーで例えればワックス合っていない雪の上を滑る感じで、なんとも本としては不思議な印象を受けました。ミステリーのような世界観、部分的にはエンデの『鏡のなかの鏡』のような迷路のような世界観は、なんとも形容しがたいが、確実におもしろいものでした。 全作品集の解説で「世界は解けない謎を包含して成立している、というのが僕の基本的な世界認識だ」と述べている通りではないでしょうか。 所々を太字にする事で、よりリアルに作品を体感する事が出来ましたし、戦争中の記述はなによりもその存在感を持っていました。そういった意味で表現力といった意味でも高いレベルにあると思います。また個人的には牛河が好きです。日本の中年男性を象徴するような要望で描かれている牛河ですが、どこか爽やかで潔く、憎めないような印象を私は受けました。 ねじをまいている鳥・・・時間をより明確に意識させてくれるものでしたが、何かを象徴しているのでしょうか。レビューで色んな意見が聞ければと思います。本当に読み始めて良かったと思える作品です。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
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