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海辺のカフカ



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【この小説が収録されている参考書籍】
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカの評価: 3.76/5点 レビュー 520件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.76pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全345件 81~100 5/18ページ
No.265:
(4pt)

不思議な話が続く

結局最後は、現実に戻っていくとはいえ、なかなか考えさせらえるものであった
海辺のカフカ (下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.264:
(5pt)

おすすめです!

15歳の主人公が家出をし、図書館で暮らし始めます。 その物語と平行して老人と青年が運命に導かれるように旅に出ます。 そして二つの物語はだんだん近づいていく。 登場人物は皆味があり、いい雰囲気を醸し出しています。 ただ、猟奇的な人物が登場し、グロテスクなシーンがあるので注意が必要です。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.263:
(4pt)

読んだら引き込まれた

学生ですが村上さんの作品は初めて読みました。
カフカくんは15歳にしては大人びていて難しい言葉や表現をよく知っているなとは思いましたが、別に違和感は感じませんでした。世の中いろんな人がいるし。ケータイ小説じゃあるまいし、変に若さを意識して生意気な感じを出そうとするよりはずっといいと思います。登場人物たちの会話は引用ばかりで分かりにくいので読むのをやめようかなーと思ってると、次の行に妙〜に心に響く表現が出てきたりするのでやめられない止まらない!物語の展開も、飽きてきた頃に驚くべき事が起こるのでつい最後まで読んでしまいました。この作品は登場人物に共感するというよりは文章・表現に引き込まれてしまう所が多かったです。なのでタイトルやあらすじで判断せずに、ぜひ一度手にとって読んでみる事をお勧めします。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.262:
(5pt)

全ての意味において面白い。

文学相手に「面白い」っていうのは評価でも批評でもないんだろうけど、本当に読んで「ああ、面白かった」と思った時しか使わない賛辞。
10年くらい前に読んだときはさっぱりつまらなかったのに。
この「面白い」という表現は何かの例えではなく夢中で次の展開を求めてページをめくってしまうあの感覚のことです。
ここには愛しい人々がおり、興味深い出来事があり、美しい音楽があり、粗暴な言葉や表現がある。事態を切り開くアクションがあり、そして比喩ではなく決然とした結末がある。これはそれまでの村上春樹にはなかったことのように感じる。(というか研ぎ澄まされている)
そう、ここでの村上春樹はそれまでになく物語を「面白く」することに心血を注いでいる。
(だから1Q84もあんな風に面白い)
今年2016年の寒い1週間に読んだコレは驚くほどに記憶を刺激し、共感させ、とても懐かしく同時に見たこともない世界を旅させてくれた。
初読でつまらないと感じた方、どんな内容だったかすっかり忘れてしまった頃に(そんな時期は割とすぐにやってくる)もう一度読むことをお勧めします。きっと面白さにびっくりします。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.261:
(5pt)

自分に合った本でした。

前置きをしておくと、僕はスランプに陥った15の受験生です。お恥ずかしながら村上春樹の作品は今まで一度も読んでおりません。
孤独と不安に苛まれた僕が息抜き程度に読もうと考え読みました。
この作品の主人公は、15歳らしい幼さを欠いています。そんな乾いた描写の裏側に、中学生らしい中途半端に大人びた思想が垣間見えます。
また、田村カフカと大島さん、またはカラスと呼ばれる少年が繰り広げる哲学的な会話は、心の冷えきった僕が普段考えることと大きな差はなく、親近感を感じほんの少し安堵しました。
人生を大きく分ける正念場に立つ不安を感じているこの時期に読んで正解だったと思います。世の中を哲学的に捉えるようになった時期に読むべき一冊だと思います。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.260:
(5pt)

「カフカ君への手紙」

カフカ君、君も大人になりお元気でお過ごしのことと思います。
君を「心の井戸」から掬い上げたミスターMのお蔭かと思います。君の物語は、もう世界的に
ネタバレバレバレで、いまさら、のこのこと、これから書く君への手紙なんて「なに言ってる
んだ、わかりきったことをつべこべ言うんじゃねーよ」とお叱りを受けそうですが、これを最
後に君への思いを、このへんで断ち切りたい心情をご理解ください。
 また、君の物語には、ミスターMの他作品に登場するテーマもたくさん含まれていますが、
それには触れません。君が読んだ漱石の『坑夫』もそうですが、漱石作品にも共通したテーマ
が繰り返しでてきます。例えば、遺産相続問題、友人や夫婦関係の葛藤など、心の奥底にある
「業」です。ミスターMも似たようなテーマが繰り返されるのも同じことです。
 君への「手紙」では、君の物語に絞って書いてみたいと思います。物語で日ごろ感じている
いくつかの「疑問」について、と云った方が適確かもしれません。

 ざっと物語の整理だけしておきましょう。カフカ君、君を中心に、周りにいる人びと、佐伯
さん、大島さん、ナカタさん、星野青年、さくらさん。そして、夢か幻想の世界から現れたよ
うな(と云っても少しも違和感がありませんが)、「ジョニー・ウオーカー」さん、君の父親
で彫刻家です。不幸な最後をたどります。「カーネル・サンダーズ」さん。星野君にベルグソ
ン論をする哲学専攻の女性を紹介したり、ナカタさんや星野青年にアドバイスをする神でも仏
でも人間でもないかたです。あとは可愛いゴマちゃんとミミちゃんでしょうか。
 そうそう君の周辺を飛び回っている「カラスと呼ばれる少年」という君の分身らしき少年も
います。黄泉の国で君に代わって、ジョニー・ウオーカーさんの両目をつつきまわすかたです。
お父さんは自分のミノとカンナで復讐されたんでしょうね。カラスはチェコ語でカフカらしい。
 舞台は東京都中野区から四国の高松市、高知県の山奥へと、不思議な奇縁で皆さんが集まっ
ていきます。なぜ高松なのでしょう。君の着替えを少なくするため暖かいところを選んだこと
もありますが、やはり弘法大師空海さんがお呼びになったのでしょうか。

 いずれにしても、君は、猫を殺し心臓を食べ、猫魂で笛をおつくりになっている気味悪いか
たに呪いをかけられ、遺伝子を移され、予言された言葉に追われるように家出しましたね。
幼いころの写真で、海辺で、お姉さんの片側の顔と君が写った古い写真一枚を持っていました。
その時、お父さんとの会話もなくお父さんが「なにを」しているのかわからなかったのでしょ
うね。夜行バスで一緒になった「さくら」さんに「姉」を感じてしまいます。君の場合、年上
の女性はみんな「お母さん」と「お姉さん」になるのでしょうか。
 高松で、私立の「甲村記念図書館」に落ち着きます。そこで、図書館の責任者で、佐伯さん
という美人で不思議な五十二歳の女性と、大島さんという二十一歳で「血友病」で「性同一障
害」のかたにお世話になります。知的で、教養深く、古典文学から音楽までなんでもよく知っ
ている、君が尊敬する人物です。
 そして、奇縁でしょうか、部屋の壁に『海辺のカフカ』という油絵がかかっています。十二
歳くらいの少年と何人かの人たちが描かれている真夏の海辺の光景です。この少年は佐伯さん
の恋人で、二十歳に亡くなった甲村君でしょう。残念ながら君ではありません。後ほど、森の
奥深いところ、夢の中か異界かでしたが、君が佐伯さんに「君だ」と云わせているだけです。
また、不思議なことに、画の「何人かの人たち」のなかにナカタさんが描かれていたのです。
佐伯さんが目撃しています。ナカタさんも記憶を失い、字も読めませんが、海の香りをかすか
に思いだす場面がありますね。
 こうしてみると、君も、佐伯さんも、ナカタさんも高松に吸い寄せられていくことが、大島
さん流に言いますと「ドラマツルギー」だったのでしょう。大島さんは何でもよくご存じです。

 その介添えをしたのが「入り口の石」なんです。この石の正体がどうしてもわかりません。
君は、佐伯さんが十九歳のとき(ミスターMが好きな1969年ですね)作詞作曲した『海辺
のカフカ』のなかで、この石のことにうすうす何かを感じましたね。この石は、マジックショ
ウに登場するの不思議な箱の役割を果たしているのでしょうか。ミスターMの好まれる「井戸」
や「壁」、「深い森の平らなところ」を表す神秘的な「なにか」なんでしょうね。「入り口の
石」で出口はどこなんでしょうかね。悪い人を閉じ込めてしまう「力」があるのでしょうか。
お父さんに不幸があった日、君のTシャツは血まみれでしたが、ナカタさんの衣服は血がついて
いませんでした。「入り口の石」を通じて「遊離体験」したのでしょうか。
「愛」を求める人は「なにか」のきっかけで、入り口から入り込み、また出てこられるのでし
ょうか。裏返すと石が閉じられるというんです。まあ、あまり深く考えないでおきましょう。

 さて、六十歳をとっくに過ぎたナカタさんのことです。小学生のころ、1944年十月、受
け持ちの岡持先生と「お椀山」(お椀山は何かのメタファーでしょうか)へキノコ狩りに行き、
何週間も気を失ってしまいます。なぜ十六人もの生徒が失神し集団昏睡に陥ったのでしょうか。
ジュラルミンの光で未確認飛行物体と云う人もいます。わたしは白昼の稲妻ではなかったのか
と思います。佐伯さんもナカタさんも雷や雷鳴に縁のあるかたです。もしくは、前夜、ご主人
(1945年6月に戦死する)との激しい性夢をみた岡持先生の背後に、ご主人が「生き霊」
として立ち子供たちにショックを与えたのかもしれません。また、先生は手ぬぐいを見つけら
れ、恥ずかしさでナカタさんを激しく叩いた顔が夜叉のように見えたこともショックを与えた
のでしょう。子供たちは記憶しておきたくなかったのです。この事件で、ナカタさんと佐伯さ
んに、新しい人生が「入り口の石」から出てきたのでしょうか。
 
 最後に、佐伯さん、ナカタさんはお互い失われたものとして死んでいきます。佐伯さんは、
君に『海辺のカフカ』の絵とレコードを遺します。しかし、勘違いしてはいけません。これは
君に、佐伯、甲村さんの霊を弔ってもらいたいためです。だから、君が指摘していた『海辺の
カフカ』の不調和に感じられたリフレインの和音がハーモニーを醸し、美しく変わったのです。
ナカタさんは星野青年の一部に溶けあって後継されていくことを決めましたね。

 長くなるのでこのへんで終わります。まだまだ書きたいことが残っているのですが、またの
機会に譲ります。物語を、悪と善との対立構造と理解したり、父上のジョニー・ウオーカーさ
んは悪の使いであるとか、いろいろな解釈が成り立ちます。
 君の創造者であるミスターMはこう云ってます。「リアリズム文学は好きではない。自我を
追い求める心理学的な小説も書きたくない。読者が楽しんでくれるような物語を書きたい。自
由にかけるのが作家である。」と云うような意味です。まさしくミスターMは「入り口の石」
という魔法箱から、悪戯っぽい、エンターテインメント的な物語や人物を、千手観音のように
、マジシャンのように掬いあげる名人なのです。君の物語に表現されるいろいろな疑問符はミ
スターMを楽しむためで、深く考える必要がないかもしれません。

 この手紙は、ひっそりと君の胸にしまっておいてください。いまさら人眼につきたくないの
です。ああ、君の仲間が呼んでいます。もう君の夢や幻想におつきあいするのも疲れました。
また悩ましいミスターMが呼んでいるのです。しばし眠れそうにありません。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.259:
(5pt)

この世界で生きくために

様々な人物たちが登場するこの物語の中でもっとも読者に近い存在なのは、星野さんだろう。彼は歳の割りに大人びすぎてもなければイワシや昼を空から降らせることもない。そういった意味において、星野さんという存在は我々自身の姿と捉えることもできる。著者がどう設定したかはさておき、彼の姿は僕たちの投影のように思える。彼はわけのわからぬままタナカさんについていき彼を手助けする。彼の非論理性いかんに関わらず星野さんはとりあえず行動してみよう、という態度を随所にとる。一見したら行き当たりばったり彼の態度はしかし、何が起こるかわからない状況かにおいても、自分の持ってる力、できることを模索した上でその都度適切な行動をとろう、いやとれるんだ、という静かなながら力強い心がまえがある。父なるものが存在しない世界において彼は自分の心が振るうものにとりあえずついていくという態勢をとる。最終的に彼はナカタさん亡きあと大きな闇、呪いを葬り去るという大仕事をやってのける。そんなことは誰も見ていない、これをしたからといって賞賛する人もいない、そんな仕事を彼は、彼以外にする人はいないのだからというマインドの元で、やってのける。星野さんの話で僕が選びとることのできる示唆は二つだ。何が起きるかわからない現代社会というのは未知の世界だ。そんな不明瞭な世界において持ち合わせの能力で適切に振る舞うために、常に世界に向けて開かれているべきこと。そして、誰も褒めてはくれない、でも自分がやるしかない仕事に対して平然と真摯に対処すること。こういったことがこの世界に溢れている呪いに対抗するささやかながら、しかし確かな力を持った手段なのではないだろうか。
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4101001545
No.258:
(5pt)

読むべし

記憶と図書館ベストマッチ。 宮沢りえの舞台も見て欲しい。 メタファーと本物。 生と死。 心がざわめく。
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4101001553
No.257:
(5pt)

初めての方にお勧めしたい

村上春樹氏の小説としてはとても読みやすい作品ではないでしょうか。 村上春樹氏の小説をまだ読んだことなく興味ある方に最初の一冊としてお勧めしたいです。 読みやすいとはいえやはり物語の難解さと独特のクセはあります。 しかし、ストーリーはもちろん面白いですし、なんと言っても魅力的キャラクターが多く登場するのがこの作品だけでなく村上春樹作品に共通する素敵部分だと私は思います。 これから読む方は最後までしぶとく読んでいただき、それで終わるのでなく何度も何度も読み返して自分なりのこの作品の魅力を見つけ出して欲しいです。 最後に、私は大島さんが好きです。
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4101001545
No.256:
(5pt)

人の中身の総入れ替え、新しい自分へ。

カフカ君は、世間や社会にコミットできず、それらから浮いているような気がしていた。 地に足をつけならないという思いで、体や知力を鍛えたりした。 そして、放浪へと向かった。 偶然、それが、自分の中身を洗い流して新しいものを注ぎ込むように、自分を質的に変える契機となった。 ナカタさんと違うのは、変える対象が自分か自分でないかということだけである。 そして、変化をもたらすものは、自分の行為や意思ではなく、外からの刺激(ここでは、超常現象や出会い)であるということである。 拙い所感ではありますが、こういう風に読むと面白かったです。
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4101001553
No.255:
(4pt)

かみさん用に購入

かみさん用に購入。 とりあえず面白かったとのこと。 私はまだ読んでませんが
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4101001545
No.254:
(4pt)

まぁまぁです

内容としては、タブーに触れた感じのする本書です。 性的描写に抵抗がない方におすすめします。
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4101001545
No.253:
(4pt)

まぁまぁです

内容としては、タブーに触れた感じのする本書です。 性的描写に抵抗がない方におすすめします。
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4101001553
No.252:
(4pt)

村上春樹の最高傑作

ねじまき鳥と並んで。 好きな作家ではないが、これは面白かった。
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4101001545
No.251:
(4pt)

疲れました。

所詮、えせハルキストなので、かういふ思い本は心構えをせずに読むと痛い目に遭いますね。
精神的に不安定なときに読んだとので、余計不安定さがましました。
心が乱れる=感動といふ意味では、名著だと思ひます。
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4101001545
No.250:
(4pt)

疲れました。

所詮、えせハルキストなので、かういふ思い本は心構えをせずに読むと痛い目に遭いますね。
精神的に不安定なときに読んだとので、余計不安定さがましました。
心が乱れる=感動といふ意味では、名著だと思ひます。
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4101001553
No.249:
(4pt)

海辺のカフカ

僕はこの本の一部になる。
この本は僕の一部になる。
そして現実にもどる。
なかなかタフな時間を頂きました。
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4101001545
No.248:
(5pt)

ゆう

久しぶりに、村上春樹を読みます。思っていたよりきれいでした。
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4101001553
No.247:
(5pt)

不思議なメタファーの世界

本書を読んで,「あれはどういう意味だろう」「これはどういう意味だろう」と頭をひねるが,答えは見つからない。私にとっては,謎は謎のままだが,それでも本書が心地よく読み進められ,読み終わったのは間違いない。
 例えば,下記のような部分。
 こんな不思議な作品を書けるというのは,本当に不思議なことだ。

≪「あなたは私とセックスをしたいの?」
 僕はうなづく。
 佐伯さんは眩しいものを見るときのように両方の目を細める。「あなたはこれまでに女の人とセックスをしたことがあるの?」
 僕はもう一度うなづく。昨夜,あなたと,と僕は思う。でもそれを口にだすことはできない。彼女はなにも覚えていないのだ。
 佐伯さんはため息のようなものをつく。「田村くん,わかっていると思うけど,あなたは15歳で,私はもう50をこえているのよ」
「それほど単純な問題でもないんです。僕らはそういう時間のことを話しているわけじゃない。僕は佐伯さんが15歳のときを知っています。僕は15歳のときのあなたに恋をしたんです。とても深く。それから彼女をとおして,あなたに恋をした。その少女は今もあなたの中にいます。いつもあなたの中で眠っている。でもあなたが眠ると,彼女は動きはじめる。僕にはそれが見えるんです」
 佐伯さんはもう一度目を閉じる。僕はその瞼がかすかに震えているのを見る。
「僕はあなたに恋をしているし,それはとても大事なことです。佐伯さんにもそれがわかるはずです」≫(下・113~114頁)
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.246:
(4pt)

定番の一冊

村上春樹ならではの、「ふわふわした浮遊感」と「おしゃれ感」が楽しめた。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545

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