世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドの評価:

4.24/5点 レビュー 267件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.24pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全295件 181〜200 10/15ページ
No.115
(1pt)

子供じみた表題

約20年前桃色の布表紙の「豪華」箱本を購入したが
ほぼ未読のまま捨て本となる。
さらに文庫本を再度購入してみたが、未だ読むに至らず。
著者の名前だけが一人歩きしているとしか思えない。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.114
(5pt)

「閉塞感 を伴った 開放感」 若しくは「アンダーグラウンドの12年前の村上の夢」

 反論もいくらでもあろうが 僕は本作が 現時点での村上の長編小説での最高傑作だと思う。その意味では本書を書きあげてから20年以上 村上は本書を超える作品を出せていないということだ。
 まず第一に圧倒的な物語がある。近未来的な「現在」を舞台とした筋と、「世界の終り」の国で語られる物語を同時並行して進めていく腕力が素晴らしい。その二つの世界を巧みに文体を変えながら リアリティーを持たせて書いていくことは紛れもなく今までの日本にもなかったような「豪腕」である。
 そうして その二つの物語が 最後に交差する瞬間は 一種の謎解き以上の美しさがあり それまで 手探りで読まされてきた読者に 「大きな閉塞感を伴った解放感」を与える。
 「大きな閉塞感を伴った開放感」とは 幾分トリッキーな表現かもしれない。但し この作品の底に流れる「閉塞感」が 本作の第二の持ち味だ。
 村上は その早い段階から「閉塞感」をテーマにした作品を書いてきたと思う。初めは 洒落た都会小説の底に「閉塞感」を忍び込ませて隠し味とする向きが強かったが 本作に来て 村上は 正面から「閉塞感」を書いたと僕は思う。「世界の終り」はまさしく「閉塞された」世界であり そこで どう僕は生きるのか というテーマを正面から掲げたのが本作であるからだ。
 本作の最後は 明るさを持っている。それが本作の読後感のすがすがしさにもなっている。但し 時代は そうはならなかったのかもしれない。
 この12年後 村上は「アンダーグラウンド」を書かなくてはならなくなった。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.113
(4pt)

村上春樹の妄想力に感嘆した海外幻想SFの訳本のような作品

灰羽連盟のグリの国のモデルといわれる「世界の終わり」に興味を持ち、読みました。回りくどい比喩や、妙にさめたキザな主人公、ジャズやロック、映画、小説の固有名詞を多用し、知識をひけらかすよう言い回しは鼻につくとはいえ、日本が舞台とは思えないような妄想力にとんだ物語に、知らず知らずのうちに引き込まれました。もし自分の死があと24時間しかないとしたら、この主人公のようにきざに死んでいけたらと思います。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.112
(5pt)

マトリョーシカみたいな

私が考えていることの一つに人間の意識と無意識の関係がある。私たちは無意識の存在に普段そう気付くことはない。たまに夢を見るときにわかるくらいだ。しかし明らかに無意識が「在る」としたらそれは意識と共に動いているのではないか。この作品を読んだとき、私は二つの物語は主人公の意識と無意識を表わしていると感じた。だからこの本は独立した二つの作品として平行に進行しながら、と同時にひとりの人間の心の動きを示した構成でもあると私には思えた。イメージでいうと前者が左右に、後者は上下に進行している。そして合わせて一つ。まるでマトリョーシカのような物語だ!そんな風に思わせてくれるこの本がとても気に入っている。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.111
(4pt)

いつも思うが!

村上さんの小説を読んでいつも思うのが、酒を飲んでるシーンと、女と抱き合ってるシーンがとても素敵に書かれていると思います。
このハードボイルドでも破壊されつくされた自分の部屋で、台所の流しの中に残ったウイスキーを飲みながら小説(ツルゲーネフのルージン)を読んでいるシーンがなんとも味わい深くて好きです。図書館の女の人も何とも魅力的な女性でそんな女性とベッドインしている主人公がうらやましく思ってしまいます。
激しい「ハードボイルドワンダーランド」と、静かな「世界の終り」の関係がだんだんと交わってきて、いいテンポで読むことができました。最初読んだ時はハードボイルドの方が面白かったですが、再読している今回は世界の終りのタンタンとした雰囲気がとても面白く感じられます。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.110
(5pt)

確か3日くらいで読んだ気がします、うん

「自分の中の世界」と「世界の中の自分」の対立を具現化した、極めて斬新かつ完成度の高い作品と思います。賛否あるでしょうが、「上手なレビューを書いた」程度で満足している僕たちには到底及ばない位置に作者も作品も存在していることを、もっと切実に痛感すべきではないでしょうか。こんな事を言うと気を悪くする方もいらっしゃるかも知れませんが、少なくとも僕(あるいは皆さん)はこの作品にあれこれ言及する資格すら持ち合わせていないと、考えています。批評が通用するのはそれ自体が創造の域にまで達した時だけです、多分。作者=小説の書き手という幻想を取り払わなければ、この小説の真価は見えてこない。村上作品はどれも読み手としての能力を存分に問うものばかりですから、信者もアンチも今一度読み直す機会を自分に与えるべきと思います。生意気言って申し訳ないです。いい小説ですよ、これ。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.109
(5pt)

★5つじゃ足りないかな

これまでの読書人生の中で上位5位に入る小説です。
すでに数年おきに3回読んでいます。
個人的には村上作品の中でも一番の秀作だと考えています。
ハードボイルド・ワンダーランドと世界の終わりのそれぞれの章が交互に書かれています。
ハードボイルド・ワンダーランドは、主人公が活躍?する現代日本を舞台としたハードボイルド・ワンダーランドなのですが、では世界の終わりとは?
なかなか真相は明らかになりません。しかしだんだん明らかになります。小説を読むときによくありがちですが、読む速度はだんだん加速します。
でもその展開だけではありません。本当にこの作品は深いのです。だからこそ、繰り返し読んでしまうのです。
ちなみに、ボブ・ディランの曲がよく登場するので、彼の音楽を聴く方は、一層楽しめます。
前に夜中に読むのが好きと書かれていた方もいましたが、私はこの小説は秋の終わり〜冬に読みたくなります。「世界の終わり」の秋から冬が印象的だったからだと思います。
それで、秋が来たのでレビューを書いてみました。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.108
(5pt)

楽しく、かつ深い小説

「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」とは何やら意味深なタイトルですが、何のことはありません。「世界の終り」という小説と「ハードボイルド・ワンダーランド」という小説が章ごとに交互に登場するわけです。というわけで、タイトルを深読みしようとすると肩すかしを喰うのですが、内容の方はいくら深読みし過ぎてもし過ぎることはないような、深い小説です。「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」は全く別の物語のように見えて、実はつながりがあることが最後にわかるのですが、それがどんなつながりなのかを言葉できちんと説明するのは難しいです。
とは言え、決して小難しくて娯楽性のない小説ではありません。まるでハリウッド映画のようなエンターテイメント性に溢れているところが本作の魅力です。また、村上春樹の他の作品と通底するテーマを扱っているにもかかわらず、本作には自己憐憫的な色彩が少なく、落ち込まずに読めるのも良いですね。私が読んだ中では村上春樹のベストだと思います。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.107
(5pt)

2つの世界のつながりが読むものを魅了する

 世界的にも高い評価を受けている村上春樹の傑作の一つです。
 リアルな世界(ハードボイルド・ワンダーランド)と主人公の意識の中の世界(世界の終り)がパラレルに展開していく。
 前半ではそれぞれの世界が別々に進行しているようである。しかし読み進めていくと、実はつながって、それぞれの物語がもう一つの物語に大きく影響を及ぼしているということが分かってくる。世界のつながりを理解するとともにどんどんと小説に引き込まれていく。
 実に巧妙に描かれた作品だと思います。一つ一つのの形容表現も、もっとも適切で無駄がありません。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.106
(5pt)

うーむ、

正直言うと、大好きな小説にコメントは難しいものですね。この作品は村上春樹の小説の中で、特にその形式・構成の中のバランス計量感覚が十二分に発揮されている作品ではないでしょうか。もちろんいつもの表現描写も素晴らしいです。平易な読みやすさと複雑なプロット、静と動・カタカナと漢字ひらがなの二つの物語、など「一見相反するもの」を描いていきつつ、その構成とバランスが最後まで大きな破綻なく進行していく様子に驚きを禁じ得ません。こういう作品を長編として書くことは、著者自身にどれほどの緊張の維持を要求するものなのでしょう?そしてラストだけはいずれも「希望ある死(あるいは生まれ変わり)」という点で二つのストーリーが類似・対峙する、絶妙という他ない気がします。自分でもうまく説明できませんが、何故か夜中に読むのが好きな作品で、かつラストは明け方に読み終わりたいと思っています。夜明けに希望を託したい、本能がそうさせるのでしょうか。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.105
(2pt)

リアリティが…

1.「世界の終わり」の方の世界にリアリティが感じられなかった。
  意味も感じられなかった。「ハードボイルド・ワンダーランド」
  の方と同程度の分量が、果たして必要だっただろうか?
2.主人公に魅力が感じられなかった。すべての実験をくぐり抜けて
  生き残った唯一の計算士にしては、内面が凡庸で、目的意識も希
  薄で、読者に力を与えるようなパーソナリティーを備えていると
  は感じられなかった。
以上の二点の理由により、残念ながらそれほど楽しめませんでした。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.104
(5pt)

ファンタジーや冒険が好きな人に。

春樹さんの小説を何冊か読んでいますが、この本は中でもかなり読みやすいほうだと思います。
ファンタジーや冒険の世界をどっぷりと楽しむことができます。
何かのロールプレイングゲームをやっているかのようなワクワク感がありました。
混乱してしまったら、巻頭についている地図を見ることをオススメします。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.103
(5pt)

圧巻です!凄さを感じる作品

「世界の終わり」と「ハードボイルドワンダーランド」との2つのストーリーが最初は何で交互に出てくるのだろうと思い、その内に何か関係ありそうだと思い、最後に繋がるのだけれども、それが本当にどんな繋がりなのかを読後も考えされられてしまう物凄い作品です。読み終わってから、また上巻の最初に戻って読み始めてしまいました。
どうしてこんなストーリーを考え付くのか想像を絶するものがあり、ハルキストのみならず、文学好きの人にはたまらない作品だと思います。本質は真面目ながら、随所にユーモアがあって(机の上にたくさんクリップがある理由が分かったときは笑ってしまいました)、迫力満点で、読んでいて思考回路がフル回転する気分です。また、絶対映画化出来ないだろうなと思いますし、それぐらい文学のレベルの高さを感じさせてくれます。
それから、太った娘が何でいろんなことを知っているんだろうと不思議な感じでした。そうでないとストーリーが進まないからですかね。星5つでも足りないぐらいです。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.102
(5pt)

夢中で読んでしまった。

実は村上春樹にはあまり関心がなかったのだが、
あるアニメの原作者が本書に影響を受けたらしいことを聞いたので読んでみた。
実際うかつなもので、広く読まれている村上春樹だから周囲に影響があっても不思議じゃない。
が、そうした興味本位を抜きにしてもこれは面白かった。
ただ、本書が日本人の創作活動に何らかの影響を与えているとすると、
初版が昭和63年だから、自分の年齢を考えれば読むのが遅すぎた感は否めない。
「やられた」と思ったのは、参考文献の1つ『動物たちの考古学』が全くの創作らしいこと。
実際ネット古書店などで探しても出てこない。
面白そうだと思ったのに泣きそうだよ(だまされたー)。
これはラヴクラフトの手法だが、実は村上春樹はラヴクラフトの信奉者らしい。
でもそう思うと『ハードボイルド・ワンダーランド』、なぜか納得。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.101
(5pt)

村上春樹の代表作

世界の終わりとハードボイルドワンダーランド。なんとも長ったらしいタイトルですが、村上春樹ファンにも彼の著作をまったく知らない人にもお勧めできる名作です。春樹さんらしい不思議な話で、一読しただけではすべてを把握することは困難だと思いますが、何度読んでも飽きないつくりになっています。この小説だけでも十分に楽しめますが、読後に村上春樹イエローページなどを読まれれば、この作品の持つ底知れなさに驚嘆させられること間違いなしと思います。彼は、多少の議論はありますが、現代日本文学の最高峰に位置づけられている大作家なのでもし興味をもたれた方はぜひ読むことをお勧めします。他に「ねじまき鳥クロニクル」や、「海辺のカフカ」という世界的に有名な小説もありますので、熱烈にお勧めします。もうノーベル賞受賞は決まったようなものなので、同じ日本人としてリアルタイムで彼の作品に触れることができて、本当に幸せに感じます。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.100
(1pt)

勝手な願い

カフカ、チャンドラー、ヴォネガットを熟知する人がこの作品を読めば皆
「よくもまあ、棲む世界の全く異なる3人を一冊の本に閉じ込め、ものの
見事に彼等の世界を拝借しちゃって・・・」と驚き、呆れ返ります。
そして一方、上記の3人の作家をあまり知らない人がこの作品を読めば皆
「ひょっとして、村上春樹氏は希有の天才作家なのでは・・・」と、つい
思ってしまうのかもしれません。
そもそも作者みずからそれ(世界拝借)を認めるかのような本書のタイト
ルが頂けません。 さらに、それがそれぞれの単なる「模倣の集合体」に
過ぎないとしたら、それはおよそ“創造”とは無縁のものです。
しかしながら・・・
村上氏が描く世界を私は好きにはなれませんが、上述の件を差し引いても
氏の作品は、圧倒的な哀しみに胸を潰され、無力感に取り憑かれた人々に
“新たな「日常の捉え方」”そして“新たな「先への希望の抱き方」”の
一方向を明瞭に指し示しておられると思います。
その意味に於いても、今後は、出来うれば「カタカナの入った題名」でで
は無く、また、俗に言われる所の「ネットウヨ」ならび「オタク」の潮流
におもねる事無く、より明確に、より簡潔に、我々日本人に必要な「新し
いアイデンティティーの確立」に寄与していかれる事を切に望みます。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.99
(5pt)

哀しくも美しい詩的パラレルワールド

何が何だか分からないままに事態に巻き込まれ、振り回されていく「私」の世界と
限りなく穏やかで淡々と過ぎていく「僕」の世界。
最初は全く関係なさそうな二つの世界が、物語が進むにつれて交差していく。
そして最後には。。。
最初から最後まで、息つく暇もないくらい圧倒的な迫力で物語が進み、
先の展開が読めないままにどんどん引き込まれていきます。
対照的な二つの世界が交互に語られるのですが、どちらの世界にも共通して、
なんとも言いようのない哀しさが漂っています。
それぞれの世界の最終章。
とても静かで、穏やかな、それでいて切ない余韻が残ります。
「私」は、そして、「僕」はこれからどうなっていくのだろう。
読み終わってしばらくは、どっぷり物語の世界に浸って現実に戻れないくらいです。
著者のメッセージは難解で、多分十分にはできていないと思うのですが、
それでもおもしろく、何度も読み返してみたくなります。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.98
(5pt)

村上春樹の力を知りました。

2005年の夏、
フランスのルルドへ行く道中で、読みました。
衝撃を受けました。
面白い、面白い、面白い。
それまで、『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル(途中で挫折)』を読みましたが、友人たちほどには感銘を受けることなく、ただ単に自分には合わないのだと思っていました。
しかし、これは面白かった!!
1988年、20年も前に書かれていたことを知ったときは、
本当にびっくりしました。ぜひ一読してみてください!!!!
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.97
(5pt)

現代の東京を舞台にしたSF長編

『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』といった三部作後の長編小説。
私見では、現代小説としての、この作品の価値は、極めて高い。
「世界の終り」という深層世界、「ハードボイルドワンダーランド」という現実世界の、交錯した繋がりを描き出し、ここまで上手く創れている小説は、なかなかに稀有なものである。
外国文学を模倣しすぎだとか言われているが、批判するのは簡単で、寧ろどのような作家であっても、多かれ少なかれ、先人の影響を受けているものである。そういった必然的な影響の下に、このような、現代の東京を舞台にした、エンターテイメント的でもあり、純文学的でもある、独自のパラレルワールドを創造出来てしまうところに、村上春樹の偉大さを感じる。「書くことが無くなった」或いは「小説は終わった」と言われて久しい現代において、まだ書くことはある、書けることはある、という逞しい暗示的宣言を、本作より私は感ずる。
三部作からの飛躍が高く、繰り返し読んでみたい気にさせられる、想い返すと懐かしく哀しい作品。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340
No.96
(4pt)

村上春樹の中では、読みやすい作品

<世界の終り>と<ハードボイルド・ワンダーランド>
二つの異なるストーリーが交互に描かれて織りなす物語。
この作品のテーマはちょっとありきたりな表現だけど、
「自分探し」もしくは「アイデンティティ」でしょうか。
特に<世界の終り>パートではそれが「影」という形で
くっきりと表現されていると思います。
<ハードボイルド・ワンダーランド>の方でも、
意識に回路を埋め込まれるというのは、
「我思う、ゆえに我あり」に始まる近代的自我を
崩壊させることだといえるかもしれません
二つの物語は最後にリンクしていくわけですが、
それはメビウスの輪のようにどちらが表かわからない、
永遠に続くループのように感じました。
村上春樹は好きではないけれど、最後までちゃんと読みました。
力はある作品ですし、読んで損はない。
主人公が「ノルウェイ」や「羊」と少し違うので、
その点で肌にあったのかなと思います。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)より
4101001340