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殺人鬼フジコの衝動
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殺人鬼フジコの衝動の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 41~58 3/3ページ
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一家惨殺事件の生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女を主人公に殺人を繰り返しつつストーリーはどんどん進む。 フィクションでありながら、冒頭から事実のような告白文もあって、虐待や殺人を中心とした酷い内容ながら、中断を許さない惹きつけるものがあった。 終盤のあとがきで更に新たな告白があるなど、最後まで夢中にさせる作品だった。 | ||||
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帯をみて即買い。 様々な描写はエロ、グロ、ナンセンスという娯楽の王道をがっちりつかんでいる。 児童に関する記述は、子供のいる私にはつらかったくらいです。 宣伝どおり、読んで後悔すること間違いなし!です。 そんな作品ですが、電車の暇つぶしに買ったつもりが、気持ち悪い描写にも関わらず その日中に一気に読んでしまいました。 反面教師と人形、というキーワードが繰り返し出ます。ああ成りたくないと思って いること自体、主体性のないことかもしれません。 自我を確立するというのは難しいことですね。 あとがきのことまで、帯に書かなくてもよかったかなあ。どんでん返しがあるんじゃ ないかと過剰に期待してしまいます。 | ||||
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文庫版の帯紙が何とも秀逸で興味をかき立てられて購入した。 私と同じく帯買いした人が、かなり多いのではないかと思う。 帯製作者の勝利と言えよう。 けれど、 >あとがきまでが物語りです >頭をガツンと殴られたような衝撃が待っています とかの煽り文句は、興味を惹くと同時に、読む前から大どんでん返しを警戒させてしまう。 したがって、叙述トリックは半分も読まないうちに大体の見当がついてしまった。 ネタばれするから余り書けないが、 どの登場人物についても警戒心があるので、もう一つの落ちも意外では無かった。 帯買いしたけど帯害でもある。 しかし、叙述トリックなど無くても十分に面白い。 アクが強くて、ねっとり、どろどろした展開に夢中になって読み進めた。 好みの問題と思うが、少なくとも私は、この後味の悪さ、不愉快さが、とても満足できる。 この作品に出会う機会を与えてくれた帯製作者に敬意。 | ||||
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他のレビューを見ると、まさに賛否両論ですね。 ひとついえるのは、ここまで読者を不快にして最悪とまで言わせる作品はそうそうないと思います。 私も、いやだいやだと思いながら、最後まで読んじゃいました。 こういう読書体験は初めて。 ある意味、すごいのかもしれませんので星5つ | ||||
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新聞の広告で気になって読んでみましたがなかなかの秀作。 肉体的、精神的に残酷な描写は確かに多く、読みながら痛々しい気分にはなりましたが、一気に引き込まれて読みました。 単純に楽しめる作品ではないが、思ったよりも低評価が多くてちょっとびっくり。 自分としては終わり方はいくつかのどんでん返しがあり、そのどれを最終的な悪(と呼ぶのが正しい表現か難しいが。。)と結論にするかは読者に委ねられているように思いました。 個人的な見解と感想は、稚拙にはなりますが、著者はカルト宗教に何か思うところでもあるのかな。。と感じてしまいました。 | ||||
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先がどうなるのかと引っ張られるように読んでしまいました。 本書は、怖いもの見たさで、つい見てしまうホラー映画と同じだと思いました。 その役目はしっかり果たしています。 でもそれだけの本で、何の感慨もなく、現実的でもありません。 | ||||
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家族全員を殺された被害者の少女が、やがて殺人鬼に変貌していく。 この筋書きだけ聞いた時には、ラノベにありがちな美少女ダークヒロインみたいな感じかと思っていましたが 内容は真逆でしたね。 他人によく見られたい、ちやほやされたい、 空っぽの自分を取り繕うためどんどん泥沼にハマってゆき、殺人を犯すことも何も思わなくなっていく藤子。 醜くて惨めで必死で痛々しいのだけど、 でも彼女のような見栄っ張りの部分って、誰でも少しは持ち合わせていますよね。 だから異常なはずの藤子の心理が真に迫って感じられるのだと思います。 そんな藤子の生涯を描き出しただけでも十分面白い作品ではあるのですが、 ラストの「どんでん返し」によって、違った側面が見えてくる。 この辺りが本当に上手かった。 あと最後に、あまりネタバレにならないように書きますが、最後まで読んで思ったことを一つ。 この作品の要所要所で、藤子に説教めいたことを言ってくる藤子の叔母さん。 一見藤子の生き方を否定し戒める対極の存在のように見えますが、 そんな彼女は「カルト教団の熱心な信者」であり、多額のお布施をしています。 …彼女も実は藤子と同じ「人形」なのではないか? 教団内でちやほやされたいがために、気前よくお金をばらまいているのではないか? それに気づいたとき、この本の持つ真の闇を垣間見たように思いました。 | ||||
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書店ではしがきの冒頭を読み、面白そうだったので購入しました。 レビューをのぞいていると、「こんな学校ないよ」との声も多くありますが、こういういじめ、あったと思います。 年代も、今ではないので……。 それが始まるきっかけのばかばかしさ、そこに子供だからこその残酷さが出ていて、気持ち悪かったです。 読みながら湧き上がるのは、あらゆる登場人物への嫌悪感で、描写の痛々しさに目を背けたくもなるのですが、不思議と本を置けず、そのまま読み進め、一気に読み終えてしまいました。 嘘や矛盾や、登場人物の行動の異常さ、「この部分の記述は現実に起きたことなのか? 夢だったのか?」 判断つかずに翻弄されながら読みました。 あとがきや解説までしっかり読む私にしてみると、「あとがきまでが物語」、これ、知らないままで読みたかったです。 はしがきを読んだ人ならあとがきまで読むと思うのですが。 でも手書きの帯に目を惹かれたのも事実です。 あと文庫版の解説がよかった。 | ||||
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なんともねっとりと皮膚にへばりつくような読後感がたまらんです。 最後の最後でまた突き落とします。。。ああ、つらい、でもMな私には心地よい・・・ | ||||
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グロい、重い、ダークな小説、と聞いて読みました。 たしかにその通り。 レビューのなかにもありましたが、 途中は「嫌われ松子の一生」と多少だぶったように感じた所もありました。 小学校の頃の嫌な出来事を全部思い出させるような内容もあり、 かなり重かった。 しかし、最後のどんでん返しには驚いた。 最後まで騙され続けて読み終わることができました。 読み終わった後は背筋がぞっとした…。 | ||||
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筆者独特の、どこまでも落ちていく主人公の 描写の精緻さが、いかんなく発揮されている今作。 脇役も、幸福な人間は誰一人としていない。 いくらなんでもここまでいくと非現実的なのだが、 どこかで自分の人生に対比させて、「自分は この程度の境遇でよかった」などと、知らず知らずの うちに自己満足しているような気がした。 当然、生まれついての環境や関わる人間による影響も 人生にはまとわりつくのだが、あまりに利己的な 思考回路が強烈すぎると、すべての責任は自分にある。 人生、いろいろ言い訳のしようもあるし、全てにおいて、 正しいことをして生きている人間はいないはずだ。 過ちを経験して、人の気持ちがわかることを学ぶのが、 多かれ少なかれあるのだが、果たしてフジコの心底に あるものは何だったのか? 輪廻転生という表現が当てはまる筋書きでは決してない とも思った。 何か、非社会的な事象が起こると、すぐにトラウマや 人格形成に至る愛情の欠如などと分析する諸兄にも 違和感を持った。 救いようのない境遇を招いたのは自分であり、周りのせいに して保身することでのその場しのぎに意味がないことを、 フジコはわかっていたと思う。 でも生きる。生きた。 まえがきやあとがきでのミステリーとしての味付けも 秀逸なのだが、最後にもう少しだけ、フジコの、 幾重にも複雑に絡まり、自分でも制御不能になった、 心闇の形成過程を垣間見せる表記が欲しかった。 テーマから言って、読者の脳内補完に委ねる手法は、 今作については当てはまらないと思ったからである。 | ||||
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「フジコ」という女性の悲しい人生が語られていきます。 そして、多くの人たちをその手に掛けていきます。 これでもかと言うくらい、親や、周囲の人たちから虐待を受け、 少しずつ、殺人鬼「フジコ」が形成されていきます。 恋愛、結婚、子育てと、人生が進んでも、常に周りの人にも 恵まれず、「フジコ」は人を殺すことを止めません。 自分の子供への虐待の様は、読む人に不快さと悲しさを 感じさせます。 第1〜9章までと、更には「はしがき」までもが物語となっており、 とてもおもしろい仕掛けです。 最後まで読み進んだ時、物語の方向性ががらりと変わります。 そして、嫌な感情が残るかもしれません。 しかし、一旦読み進めれば、物語にぐいぐい引き込まれること 間違いありません。 非常にお勧めです。 | ||||
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グロさや不快さが目立つ作品でしたが、 ミステリー部分の叙述トリックがうまく使用されていて個人的には良かったと思います。 最後のあのページを見ないで、完結してしまう人もいるのかな。 あのページを見たら、犯人像も変わってくるね。 文章というより四角い枠で囲まれた記事だから読み飛ばす人が多そう。 小説の中の○○の死を意図的に改変したのだから、 他の所も改変した可能性があるのでないだろうかと、色々、考えてしまった。 推理して読むと面白い本でした。 | ||||
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グロさや不快さが目立つ作品でしたが、 ミステリー部分の叙述トリックがうまく使用されていて個人的には良かったと思います。 最後のあのページを見ないで、完結してしまう人もいるのかな。 あのページを見たら、犯人像も変わってくるね。 文章というより四角い枠で囲まれた記事だから読み飛ばす人が多そう。 小説の中の○○の死を意図的に改変したのだから、 他の所も改変した可能性があるのでないだろうかと、色々、考えてしまった。 推理して読むと面白い本でした。 | ||||
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心が闇に侵食される瞬間を 鋭く切り出してきた著者の最新作は、 十数人以上を殺害し、死刑判決が下ったフジ子についての評伝― という形式でつづられるサスペンス小説。 端的にいえば 『嫌われ松子』+福田和子+某ミステリー小説 といった趣の作品です☆、 小学校5年生のとき、家族の惨殺現場に出くわし 自らの手で同級生を殺めたフジコ やがて成長し、 自分の欲望を満たすために、なんのためらいもなく 次々と人を殺していくフジコの姿に、 戦慄とともに、深い絶望を覚えます。 一方、脇を固める面々は いかにも殺されそうな感じの小人物ぞろい そのため、どんどん人が死ぬのに 心があまり痛まずに読むことができます。 そして、なんといっても一番の読みどころは衝撃のラスト。 実は、このラストの手法そのものは、 近年大いに話題となったミステリー小説でも取られており 冷静に考えれば、それほど驚かないはずなのですが、 著者の巧みな語りに誘われ、物語に没頭しているうちに 不本意にも、背筋がゾォ〜〜っとしてしまいました。 ノワールの魅力を存分に味わうことができる本作、 思いのほか読後感が軽やかなので、気軽に読んでいただければと思います☆☆ | ||||
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心が闇に侵食される瞬間を 鋭く切り出してきた著者の最新作は、 十数人以上を殺害し、死刑判決が下ったフジ子についての評伝― という形式でつづられるサスペンス小説。 端的にいえば 『嫌われ松子』+福田和子+某ミステリー小説 といった趣の作品です☆、 小学校5年生のとき、家族の惨殺現場に出くわし 自らの手で同級生を殺めたフジコ やがて成長し、 自分の欲望を満たすために、なんのためらいもなく 次々と人を殺していくフジコの姿に、 戦慄とともに、深い絶望を覚えます。 一方、脇を固める面々は いかにも殺されそうな感じの小人物ぞろい そのため、どんどん人が死ぬのに 心があまり痛まずに読むことができます。 そして、なんといっても一番の読みどころは衝撃のラスト。 実は、このラストの手法そのものは、 近年大いに話題となったミステリー小説でも取られており 冷静に考えれば、それほど驚かないはずなのですが、 著者の巧みな語りに誘われ、物語に没頭しているうちに 不本意にも、背筋がゾォ〜〜っとしてしまいました。 ノワールの魅力を存分に味わうことができる本作、 思いのほか読後感が軽やかなので、気軽に読んでいただければと思います☆☆ | ||||
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真梨幸子の著作には、流行歌やポップスがモチーフにされていることが多々あるのですが、今回は、セルジュ・ゲンスブールの「夢見るシャンソン人形」が重要なモチーフになっています。原題の直訳、「蝋人形、おがくず人形」というフレーズが、そのままこの作品のテーマ。みんなにちやほやされる美しい人形、でも、その中味はおがくず。 フジコもまた、その表面的な美しさや華やかさだけを追い求め、殺人を繰り返します。 なにが「幸福」なのかを知ろうとせず、ただ、ファッション誌やドラマの中にあるような幸せを追い求めます。 「夢見るシャンソン人形」の歌の中では、人形は本当の人間になって素敵な男の子と恋をすることを夢見ますが、フジコの夢はなんだったんだろうか? あとがきを読み終えたとき、どうしようもない切なさに襲われました。 小学校時代の虐待、イジメ、セクハラ、クラス内の派閥など、かなりハードな描写が続きますが、それはフジコが心を失って「人形」となる過程でもあるのだと思いました。 | ||||
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真梨幸子の著作には、流行歌やポップスがモチーフにされていることが多々あるのですが、今回は、セルジュ・ゲンスブールの「夢見るシャンソン人形」が重要なモチーフになっています。原題の直訳、「蝋人形、おがくず人形」というフレーズが、そのままこの作品のテーマ。みんなにちやほやされる美しい人形、でも、その中味はおがくず。 フジコもまた、その表面的な美しさや華やかさだけを追い求め、殺人を繰り返します。 なにが「幸福」なのかを知ろうとせず、ただ、ファッション誌やドラマの中にあるような幸せを追い求めます。 「夢見るシャンソン人形」の歌の中では、人形は本当の人間になって素敵な男の子と恋をすることを夢見ますが、フジコの夢はなんだったんだろうか? あとがきを読み終えたとき、どうしようもない切なさに襲われました。 小学校時代の虐待、イジメ、セクハラ、クラス内の派閥など、かなりハードな描写が続きますが、それはフジコが心を失って「人形」となる過程でもあるのだと思いました。 | ||||
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