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骸の爪
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骸の爪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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背の眼、花と流れ星、と読んで最後にこの本を読みました。真備シリーズの3つの作品はどれもなかなかおもしろかったです。私個人的には背の眼が一番面白くドキドキしながら読みました。また花と流れ星は短編なので毎夜、少ない時間で一話ずつ読むのにちょうど良かったです。骸の爪はその中間、結構短時間で読みました。つまり犯人や結末が知りたかったから。そういう意味ではとてもドキドキハラハラさせられる面白い本と言えます。送って来られた本はほぼ新品同様の綺麗な状態の本でとても良かったです。 | ||||
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ホラー的な導入から快刀乱麻の謎解き、そしてダークなオチ。実に巧い。端から終わりまでよくできている ……けれど、ホラーとミステリの融合や、真犯人が二転三転する様は三津田信三には叶わないし、登場人物たちの複雑な心理が絡まって奇妙な事件を作ったという構図や、民俗学的蘊蓄の謎解きは京極夏彦の二番煎じ感がある。独自性が弱い。 とはいえそんな本書最大の魅力は、何といっても仏所という舞台だろう。寺が神社はよく舞台になるが、仏所とは珍しい。しかし考えてみれば怪しい物語との相性もバッチリで、なぜ今までに使われてこなかったのだろうと驚くくらい。なによりその舞台の得意性が、事件の動機やトリックもよく結びついている。 なにより感心したのが死体の隠し方。これ、本当に完全犯罪できるんじゃないか、という説得力がある。道尾秀介のトリックの中でも一番白眉だと思う。大胆かつ本格かつ独自性がきちんとある | ||||
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読んでいると背筋がゾクゾクする。 一度や二度で終わらない衝撃の事実は、まさに推理小説の醍醐味。唐間木老人の最後の言葉が悲しい。 | ||||
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道尾さん、まだお若いとのことですが、とにかく巧い! 京極夏彦先生を思わせる回りくどさ! 私は好きでした。 ストンと腑に落ちる種明かし、実にわかりやすく若者も読みやすいのではないでしょうか。 いくつか読みましたがこれが私は好きですね。 | ||||
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道尾氏のデビュー作の背の眼に続くシリーズ2作目である。 前作にあったホラー趣味は抑えており、いわゆる本格ミステリー長編として構成されている。 評価の高い作品だが、個人的にはこのボリュームとテーマにしてはやや本格ミステリーとしては薄味かなという感想である。 だが、トリック主体ではなく、言葉の聞き違いの連鎖による悲劇というネタはなかなか発想自体は斬新であり、一筋違うミステリーを書く道尾氏らしい作品と言える。 | ||||
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仏像を作る職人、「仏師」たちの仏像の工房「瑞祥房」を舞台に、 仏像が笑ったり、血を流したり、仏師の行方不明が起きたり と、さまざまな「怪奇現象」が起きるという、一風変わった物語。 広大な広さと、美しい敷地内には仏像を作る為の様々な建物や 巨大な釜や仏師たちの宿(宿坊)などがある「瑞祥房」はまるで 外界から遮断された、巨大な結界の中にある別世界のような異様な所。 そこに暮らす仏師たちもまたほとんど外界との接触は無く、 「瑞祥房」そのものが彼らの「世界」になっている。 その「世界」に住む仏師たちと主人公(道尾さん)たち「外界からの訪問者」 のそれぞれの行い「業」が複雑に絡み合い(因果の連鎖の果て) ついに「鬼」を誕生させてしまう・・・・。 この物語は仏像がテーマとなっているので、仏像や仏教の勉強に なるし、仏像そのものが重要な「カギ」を握っていて、他のジャンルには 無い面白さが魅力的。ヽ(・∀・)ノ 最後まで読んで真っ先に思ったのは、仏陀の教えの一つである「一切皆苦」。 (この世の全ては苦しみの世界である。人もまた苦なる存在という意味。) 「鬼」は沢山の仏像たちに見守られ「加護」を得るも、その苦しみは癒えない・・・。 「鬼」の起こした「業」から予想もつかない最後の連鎖の果ての「業」に号泣゚(゚'Д`゚)゚ まさに「一切皆苦」を痛感させられる物語として、見ごたえがありますよ~。 | ||||
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大変面白く一気に読めました。 中弛みが無いので、読みやめるのが難しいくらいです。 今までミステリーやホラー、推理小説の類は読んだことがなかったのですが読みやすく拒絶反応もなく読めました。 伏線がたくさん貼られていて、読み終わった後にもう一度読みたくなります。 仏像すきにも興味深い作品でした。 雑学知識も詰まっているなと思います。 | ||||
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相変わらず、トンデモないトリックです。 こんなの絶対わかりません。分かる人は頭が宇宙人です。 | ||||
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真備シリーズ第二弾です。 今回は一作目のような心霊現象は影をひそめていますので、ホラー系が苦手な方でも大丈夫だと思います。 終わってみれば、救いのない悲しい結末でしたが、これはこれで良かったと思います。 今のところシリーズ三作のなかで一番良いと思います。 ぜひ、一読してみてください。 | ||||
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道尾、真備、北見のトリオが活躍する本書は、「背の目」の続編的な小説。怪奇現象を解き明かす中で関係者の思い込み事態を複雑化し物語を作っていることがわかる仕掛けは、前作と同様。後になってわかる伏線の張り方は非常に緻密で、改めて著者の構想力の高さを証明していると思う。この仕掛けが嫌味にならず、最後までハラハラさせる物語に仕上がっている心地よい読後感を与えてくれ、著者の他書も読んでみたくなる。 ホラー、ミステリー、各自色々な楽しみができると思うし、描かれる背景の描写は平易な言葉を使っているが相変わらず美しいと感じる場面が多い。 | ||||
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滋賀の山奥の仏像工房を舞台とした本格的なミステリー。 読み応え十分です。 仏教、仏像に関する記述も丹念な取材を感じさせ、ストーリーに重厚さを持たせます。 次々に起こる事件。20年前の事件とのつながり。 ホラーの要素を取り入れながらも、論理的ななぞ解きで納得のいく結末でした。 序盤の謎もきれいに説明されています。 ミステリーの王道をいく登場人物の設定が、安心の展開を約束します。 逆に言うと、道尾秀介作品にしては意外性が少ないです。 | ||||
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滋賀の山奥の仏像工房を舞台とした本格的なミステリー。 読み応え十分です。 仏教、仏像に関する記述も丹念な取材を感じさせ、ストーリーに重厚さを持たせます。 次々に起こる事件。20年前の事件とのつながり。 ホラーの要素を取り入れながらも、論理的ななぞ解きで納得のいく結末でした。 序盤の謎もきれいに説明されています。 ミステリーの王道をいく登場人物の設定が、安心の展開を約束します。 逆に言うと、道尾秀介作品にしては意外性が少ないです。 | ||||
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伏線が至る所に張られていて、どんどんと 繋がっていくのが読んでいてすごい気持ち良い。 仏像のうんちくもあり、興味がなくても 面白く読ませてくれます。 口を開けて笑う千手観音、血を流す仏像等の 怪奇的な現象や20年前の事件が招く悲劇。 せつない人間ドラマの中に、知的興奮を刺激する 論理的解明や最後まで気が抜けない驚きの連続に ミステリ好きも納得の面白さです! | ||||
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真備シリーズ第2弾は仏像の怪。頭から血を流す仏像、笑う仏像の謎に真備先生が望むわけだが、今回は怪奇現象というよりも、20年前の失踪事件と弟子たちの連続失踪事件のなぞを追う本格ミステリになっている.細かく分散された伏線をパズルのピースをうけるように収束させエンディングに持っていく手法にさらに磨きがかかっている。仏像に関するウンチクも程よく挿入され、霊などの曖昧なものは排除されて完成された作品になった。犯人の意外性にはうならされたが、やや強引にまとめた感がいなめない。まだまだ京極堂の域には達しないが、また続きを読みたくなるシリーズだ。 | ||||
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天才・道尾ワールドの楽しさ全開。 リュウゾウ、マリ、暴悪笑面、七福神・・ちりばめられた言葉と独特の感性。 横溝正史の代表作の住職の一言、「キチガイだからしかたない」にもあったように、決してこの用法は特別な彼のオリジナルではない。けれど丁寧に仕掛けられた謎が最後にきれいに明かされる最後には、思わずため息。 そうして最後に、少しだけ追加される毒。 唐老人の最後は、天才・道尾が少しだけ、背伸びして加えたちょっとした毒だろう。彼が天才でなかったらこの登場人物の最後はこうではなかったのではないかと思わせる。 天才の綾なす言葉と、あいまいにごまかさない丁寧なトリック。 トリックがきれいであればあるほどなぜかすぅっと熱が引くのを感じる。 天才の筆が生み出す毒に、しばし酔え! | ||||
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トリック? 二十年前の事件! 不可避の運命? 終盤のトリックにはやられました! 二十年前の事件 有り得なくも 納得! 不可避の運命は 因果関係ですね! | ||||
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この作品には、大小多くの謎が散りばめられている。最大の謎は消えた仏師の謎であるが、その他にも、不気味に笑う千手観音や血を流す鴉枢沙摩明王の謎、返品された仏像の謎、男ながら美貌の庵主に関する謎など多くの謎が複雑に絡んで、濃淡の差はあってもそれぞれが事件と結びついており、最後にうまく収束している。 道尾作品は初めて読んだが、もう一作読んでみたくなった。 | ||||
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第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作『背の眼』の続編に当たる作品。前作に続いて、ホラー作家の道尾、探偵役の「真備霊現象探求所」の真備(まきび)とその助手北見が登場する。 今回の舞台は滋賀県の南端の山間にある仏像工房「瑞祥房(ずいしょうぼう)」。ストーリーは、取材に訪れた道尾がまたしても不可思議な現象に遭遇するところからはじまる。彼は夜中に何かをつぶやく男の声と、仏像たちが動き回る音を聞く。さらに口を開けて笑う千手観音と割れた頭から血を流す仏像も見たのである。彼の話を聞いた真備はさっそく北見と道尾を連れて「瑞祥房」へ赴く。 ひとり、またひとりと姿を消す工房の弟子たち、20年前に失踪したという仏師と工房主の妹、謎めいたことを言う車椅子の先代主、ミステリアスな雰囲気とホラー趣味は前作に引けをとらない。 しかし、やがて真備の推理は20年の歳月を越えて真相に到達する。振り返ってみれば本書は、登場人物たちの言動や表情、仏像たち、そして「瑞祥房」自体のそこかしこに見事な伏線が張り巡らされた本格ミステリーだった。 冒頭でホラー的要素を配し、結末に至ってすべてを合理的・論理的に解明してゆく筆者・道尾秀介の手腕はさすがである。 | ||||
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道尾作品は、綾辻行人や京極夏彦からの影響が取りざたされているようですが、 少なくとも、本作から受ける印象は「横溝正史の隔世遺伝」といったものです。 横溝の世界観を違和感なく、現代にアップ・トゥー・デイトさせた物語――、 という解釈が、個人的に一番しっくりきます。 その印象を裏付けるものとしては、『獄門島』 の「気ちがいじゃが仕方がない」 を彷彿させる言葉の聞き間違い、あるいはダブルミーニングが多用されている ことが挙げられます。 真夜中に響く「……マリ……マリ……」という不明瞭な声、探偵役のバツニという言葉、 そして、「鎌で、あの人は――私が殺した」というある人物の告白……。 一つひとつを見れば、他愛もないダジャレめいたものなのですが、聞いた人が 勘違いし、しかもそれが他に連鎖していくことで、「不可解な連続殺人事件」 というメカニズムを駆動していくことになります。 著者は、あるインタヴューのなかで、本作について以下のように語っています。 〈「単純な連続殺人ではなく、一つの死自体が別の死を呼び込み、 それが連鎖してしまった」という不運を描いた話〉 これに続けて、犯人が仕掛けるトリックはあまり重視しておらず、むしろ 〈「トリックが人を殺す」ような話は書きたくない〉とまで述べています。 人を殺すのはあくまで人であって、決してトリックではない――、と。 かねてから著者は、「本格ミステリは人間を描く手段として最も有効だ」という主旨の発言 を繰り返していますが、その真骨頂が、本作において余すところなく発揮されています。 | ||||
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