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背の眼



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背の眼の評価: 3.79/5点 レビュー 82件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.79pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全82件 61~80 4/5ページ
No.22:
(3pt)

期待しすぎずに

話の大筋は非常にシンプルで、あっさりとしていますし登場人物も少ないということで、いろんな意味でわかりやすい話ですが、だからと言って面白くないかというと、そうではなく、全体としてはなかなか面白く読めました。

これまで、道尾作品を数本読んだあとにこのデビュー作を読んだので、比べるとどうしても物足りなさみたいなものはあるし、のちの作品のような切れ味はないようですが、ただ、デビュー作にしては、安定感があるというか、どっしり腰を据えて書かれてあるような印象があります。
言葉の選び方や情景の表現も、言い方は悪いですが無難な感じで淡々とまとめてあり、だからこそ、対比して作中の道尾と真備のやり取りが生き生きしてみえて時々クスリとできるくらいほほえましかったりと、全体的に重苦しい雰囲気なのを緩和してくれています。
個人的には、これに凜を加えた三人の今後の行方が、事件の真相よりも気になるし1番のみどころと考えています。

総評として、
道尾さんの近作にみられるようなアクロバティックな展開を期待しすぎさえしなければ、シリーズものとして十分楽しめる内容ではないかと。1作目の今作はまだ全体的に荒さがみられますが、シリーズが進むとともに洗練されてゆくことを期待しつつ、
少し間を置いて、つづく第2第3シリーズ「骸の爪」・「花と流れ星」も読んでみようかな
背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)より
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No.21:
(3pt)

御手洗潔と石岡くん

島田荘司の描く登場人物と雰囲気がやたら似てないか?
頭脳明晰でかっこいいイメージの真備が御手洗で、少々頼りなく、推理も突っ込みもイマイチの道尾が石岡・・・という感じ。
しかも、真備は相棒を「道尾君」と君付けなのに対して、道尾は「真備」と呼び捨てである。これも御手洗と石岡と全く同じだしなあ。

ま、それはさておき・・・

ストーリーの方は可もなく不可もなくという程度。霊が見える少年がいるので、都合良くことが運ぶあたり、少々安易かなとも思うが、それなりに謎解きもあって、それなりにスリリングで愉しめる作品。
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)より
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No.20:
(4pt)

非常にうまく落ちのついた本格ミステリ

いまやかなり希少価値になってしまった本格ミステリです。誰がやったのか、どうやったのか、超常現象をどう説明するのか、など非常にうまくまとまっています。山間の山村、不気味な平野や滝、怪しげな登場人物など、ムードも満点。初めはホラーかなと思わせながら、実はキッチリとした本格長編ミステリでした。一部身体障害の表現があるため忠実にはムリかも知れませんが、映像化もしやすい作品です。ホラーは陰鬱な読後感になることが多いのですが、最後に少年が見た女性の霊で作品全体が救われて爽快な印象です。道尾さんはこれがデビュー作らしいですが、さすがです。
背の眼 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)Amazon書評・レビュー:背の眼 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)より
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No.19:
(4pt)

非常にうまく落ちのついた本格ミステリ

いまやかなり希少価値になってしまった本格ミステリです。
誰がやったのか、どうやったのか、超常現象をどう説明するのか、など非常にうまくまとまっています。
山間の山村、不気味な平野や滝、怪しげな登場人物など、ムードも満点。
初めはホラーかなと思わせながら、実はキッチリとした本格長編ミステリでした。
一部身体障害の表現があるため忠実にはムリかも知れませんが、映像化もしやすい作品です。
ホラーは陰鬱な読後感になることが多いのですが、最後に少年が見た女性の霊で作品全体が救われて爽快な印象です。
道尾さんはこれがデビュー作らしいですが、さすがです。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
434400731X
No.18:
(4pt)

第5回 ホラーサスペンス大賞 特別賞受賞作

ホラー作家の道尾は、福島県の白峠村の河原で「……
レエ、オグロアラダ、ロゴ……」という不気味な声を聞く。
そこは、天狗の神隠しにあったとされる子どもの首が発見された場所で、
白峠村では、その子以外にも三人の子どもが失踪する事件が起きていた。
東京に戻った道尾は、霊現象を探求している旧友・真備のもとを訪れるのだが、
その際、真備に、白峠村周辺で撮影されたという4枚の心霊写真を見せられる。
それらの写真に写っている人々の背中には、二つの
眼があり、彼らは後に、全員自殺したという……。
超自然的要素を含んだホラー・ミステリである本作。
そのため、作中の謎が、どこまで合理的に解決さ
れるのか、予断を許さないつくりとなっています。
ミステリ的には、前述した道尾が河原で聞く不気味な声や、天狗の面打ち職人の老人が口にする
「ゴビラザ」という謎めいた言葉が、ホラー的雰囲気を醸成しているだけでなく、事件を解くカギにも
なっているのが秀逸です。
また、「背中に写った眼」という心霊写真の絵解きや犯人の特定に、民宿の主人が
所持する「東海道五十三次」の版画や天狗の頭巾などの小道具が、鮮やかな働き
をしているところなども見逃せません。
犯人については、真備の薀蓄パートで伏線が張られ、さほど意外性はありませんが、
犯人との直接対決で真備が行う“憑物落とし(笑)”には、冴えた着想がみられます。
あと、忘れてはならないのが、本作で最も損な役割を担わされた
といえる、認知症の老婆と、その息子である、ニートの四十男。
もともと、将来に何の展望もない暮らしをしていたとはいえ、
彼らを見舞う有無を言わさぬ悲劇には同情を禁じえません。
とはいえ、本作全体の読後感はけっして悪くなく、
結末の「怪異」も、それに大きく貢献しています。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
434400731X
No.17:
(3pt)

途中までは良かったが…

最後の犯人が分かった時点で、「えっ…こんなオチかよ…」と心の中で思いました。最初に出てきた心霊写真についても、「そんな理由なの!?」とツッコミしちゃいました(笑)上巻は良かったのに、すごく残念です。
背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410378
No.16:
(4pt)

ホラーと言うよりはミステリー。

山奥の小さな村を舞台に、神隠しにあった子どもたち、
天狗伝説、謎の連続自殺事件の3つを絡めて、
結末がとても気になり一気に読みました。
名探偵と助手、そして著者が登場人物としてストーリーに参加する、
楽しい作品だなと言うのが第一印象です。
巻末あるこの作品に対する評の中でも言われていることですが、、
少し無駄に長い会話文があり、そこが少し退屈でした。
しかしながらそれをカバーするだけのスリル感もあり、
若い作家さんのデビュー作とは思えない作品でした。
結末もさわやかでした。
表紙の絵がこの作品にとってもあっているので、
文庫よりは是非こちらを読んで欲しいものです。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
434400731X
No.15:
(4pt)

背の眼

最初から 読者の目を釘付け! 不思議で恐ろしい世界へ誘ってくれました。
自殺・殺人・病気 山奥の猟奇的伝説と血なまぐさく悲しい話の割には
主要登場人物のキャラクターが明るい為か、 暗い感じではなく
最後はちょっと温かい気持ちにさせてくれた作品です。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
434400731X
No.14:
(4pt)

うまい。

恐るべき新人作家の登場。
主人公のウンチク部分、犯人に対峙する時の一連の流れなど、確かに随所随所に京極夏彦の京極堂シリーズを思わせるところもあったけれど、でも、亡き妻への思いや少年との交流にへこむところなど、その抜け具合というか人間臭さがあたしは楽しめた。
しかしこの人の作品に流れる、妙に平坦(というか冷淡)なものはなんなんだろう?
聞き間違い、意図的な?取り違え、作品に流れるモチーフの複雑な比喩、主人公の悲恋・・
たくさんの仕掛けが並べられているのに、なぜかそこに重さを感じない。
いや、悪い意味でケイハクなのとは違う。
現実感のない・・のではない、というよりも、これだけ土着のホラー&推理ものなのに、ありえないくらいこの作品からは、土のニオイがしないのだ。
うーん、なんっていうんだろう、まるで作品の分量をまず決めて、そこに決められた仕掛けを按分して配置してからストーリーを後付けしてゆくような、本当に作者の頭からだけ、生まれてくるって言ったらいいのか・・
小説を作品として生み出す、絞り出すのではなくこの人は、むしろ軽やかに、小説の木から無造作に次々と、小説をもいでくるのではないか。
恐るべき子供たち、ではなくて、恐るべき新人作家。
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)より
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No.13:
(4pt)

誰かに見られてる?

怖かった。小説を読んで夜眠れなくなるのは久しぶり。
ホラー小説はかなり怖いものでも、「所詮創作」とわりきってしまっていたが、自分が実際に経験したことなど、そんなことを思い出し怖さ倍増。
自殺した人々の写真の背中にうつっていた眼。
休暇に出かけた福島で奇妙な体験をした小説家が、その謎を解明すべく心霊研究科の友人と共に再び当地を訪れるが・・・
語り口は饒舌で人々が心霊現象としてとらえてしまう数々の事例を詳細に説明している。導入部のドラマチックな部分は多少気になるというものの、世の中の科学では解明できないミステリーを無理につじつまあわせをするのではなく、ラストでまとめきった手腕は見事。
公募作品という事でラストに選者の評が載っていたが、流石プロの見方は違うと思った点と、素人だからこそ楽しめるそういった面もあると感じた。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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No.12:
(2pt)

どっちつかず

ホラーだと思って読むと、がっくり来ます。特に、化け物キャラ(天狗)が全然怖くない。かと言ってミステリーとしてもどうか・・・自殺が連鎖した理由は「そんなのありかよ」と思ってしまいます。やや辛口の評になってしまいました。
背の眼 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)Amazon書評・レビュー:背の眼 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)より
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No.11:
(3pt)

超常現象を巧みに組み込んだ“本格ミステリー”

’04年度「第5回ホラーサスペンス大賞」特別賞受賞作であると共に、本格ミステリー界注目の俊英、道尾秀介のデビュー作である。
ホラー作家道尾は、観光で訪れた福島県の田舎、白峠村で不気味な声を聞き、恐怖のあまり東京へ逃げ帰る。この周辺で4人の児童連続失踪事件が発生しており、最初の子供が殺害されて、頭部だけが発見されていたのだ。あの声はそのことに関係している・・・。
一方、道尾が相談に訪れた、大学時代の友人『霊現象探求所』の真備(まきび)の元には、白峠村周辺で写真を撮った、職業・年齢・時期もまったく別々で、まったく関連性のない4人の別々の被写体の背中にふたつの目が写っている写真と、被写体の人物たちが皆自殺しているといったファイルがあった。
真備は、自らの興味と事件の真相を求めて、助手の北見と道尾を伴って現地に向かう。村に伝わる血塗られた過去に根ざした「天狗伝説」は何を意味するのか・・・。白装束の女性は・・・。たったひとりで民宿をきりもりする主人の悲惨な過去とは・・・。
そして、3人を待ち受けていたのは悲壮な事件の真実だった。
本書は、「ホラサス大賞」応募作ということでホラー色が強いが、実際は、探偵役もワトスン役もしっかりと配されており、伏線も巧みで、最後に、ある一定のレベルのロジックによって謎が解明されるスタイルをとっており、科学的には解明できない超常現象を程よく組み込ませた本格ミステリーといったほうがいいだろう。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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No.10:
(4pt)

極上のミステリ

ホラーサスペンス大賞を受賞した作品です。
しかし、内容はホラーやサスペンスよりも、ミステリといった方が良いでしょう。
超常現象的な要素もあるのですが、それらはストーリー上の味付けと考えた方がスッキリします。
ホラーを期待せずに、謎解きを楽しむつもりで読むのが良いでしょう。
誤解を恐れずに言えば、個人的には鈴木 光司氏の『リング』を彷彿しました。
映画ではなく、原作の方です。
『リング』ほどホラー色は強くありませんが、謎解きの要素が強いところが似ています。
そういう意味では、将来映像化されればホラーが強調されるのかもしれませんが、本書の評価としては主題はあくまでも謎解きにあります。
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)より
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No.9:
(4pt)

面白いホラー

といいつつも、これはホラーではない気がします(笑)
初めての本ということで、盛りだくさんで読んでいて楽しい。
他の方の影響を受けているかもしれませんが、わたしはその方も好きなので面白かったです。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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No.8:
(3pt)

過度の期待をしないで読みましょう。

ホラーを期待しては駄目です。ミステリです。何と言ってもデビュー作なので、他の作品をよんでから、「よしよし、初めから頑張って書いていたんだね」とほめてあげる気持ちで読めばとっても楽しいです。後味はよいです。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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No.7:
(3pt)

アッサリし過ぎているのが難点

「レエ オグロアラダ ロゴ」という謎の言葉を白峠村で聞く作家"道尾"。道尾の相談相手の霊研究家"真備"。白峠村で起こる子供連続失踪事件。その中の一人の頭部は発見される。頭部の発見場所である白早川河岸を含む"白"の謎。真備の所へ集まる相談の写真中で背中に眼が写っている人物が立て続けに自殺するという怪現象が。そして、近隣の町で死んだ男にも「背の眼」が。白峠村に伝わる天狗伝説。意外な形で関る東海道五十三次。霊視ができるという少年。次第に明らかになる道尾等の宿泊先の主人の過去...。

これだけの材料が揃っていながら、ドロドロした怨念のような"濃さ"が感じられないのである。また、薀蓄を傾ける真備と語り手の作家の道尾の関係は「真備=京極堂」、「道尾=関口」でたやすく京極夏彦氏の作品を連想させ、イメージ的に随分損をしていると思う。道尾達の会話や日常生活を書き込むより、白峠村の異界性、魔境性を強調した方がインパクトの強い作品になったと思う。本作は現実感があり過ぎる。

道具立ては申し分なく、細かい調査など行き届いていて力量は買えるが、この設定なら、もっと大掛かりな妖異譚、怪異譚になっていたかと思うと惜しい。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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No.6:
(4pt)

背筋がぞっとする

ところどころにちりばめられた罠に、引っかかるまいと思いつつも、陥ってしまい、背筋がぞっとする経験を、何度もさせられる。確かに、スリラー感覚を味わえる。しかし、読後感に残るものの強さ、という点ではどうだろうか。確かに、楽しめはするが、、、というレベルである。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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No.5:
(4pt)

「濃厚なホラーの薫り」を持つミステリー

白峠村で不気味な声を聞いた、主人公は、「霊現象研究所」の友人、そして助手と、白峠村へ秘密を探りに。そこで発生していた、児童の連続誘拐事件、天狗の伝説・・・。不気味な声の正体は、事件との関係は、そして、犯人はいるのか・・・。
この世の事件とも、あの世の事件ともつかぬ謎を、主人公たちは、追いかけます。
雰囲気に参りました。鄙びた村の描写、謎の住人たち、不思議な少年、天狗とは何か、霊とは、古い絵・・・。独特の雰囲気をもって、迫ってくる本でした。
登場人物も多くなく、話の筋も追いやすく、読みやすい本でした。それもあって、一気に読みました。
登場人物がそれぞれ背負った過去など、読みどころ満点で、がっかりさせない本だと思います。
背の眼 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)Amazon書評・レビュー:背の眼 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)より
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No.4:
(3pt)

楽しい本です

京極夏彦氏の影響ももちろん受けているのだろうが、どちらかと言えば内田康夫氏の旅情ミステリーの読後感に近い。「背の眼」というタイトルから想像される夜中に一人でトイレに行けなくなるような怖さよりも二転三転する展開が楽しい本だ。さらさら読めるし、東海道五十三次のアレってそういうことだったの!という「へえ」なネタもあり、単純に面白い。主人公3人組の絡みも悪くないし、シリーズ化への期待大。因みに、ノベルズ版にするときはタイトルと表紙の雰囲気は変えた方がいいですよ。タイトルさえ良ければかなり売れる本。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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No.3:
(3pt)

これはホラー小説ではないですね。

 厳密に言うとこれはホラー小説ではないと思います。よく言えば超自然の要素をちりばめた、本格推理小説というような仕上がり。悪く言えばどっちつかずの中途半端な作品。 タイトルと表紙から伝わる重厚なイメージはあっさり裏切られ、キャラクター描写、文体と、ライトタッチである意味とても今風な小説ではあります。 連続して起きた自殺。生前、撮影された写真にうつるその人間の背中に現れる眼。事件を調べるうちにある田舎町に発生している連続失踪事件。そしてその村に伝わる「天狗伝説」と、とても良い雰囲気で話は進みますが、どうしてもキャラクターの描きこみや表現が軽く感じて、正直自分にはいまひとつ。さらにホラー小説を期待して読んだ点もマイナスになりました。 しかし、本格推理としては随所にちりばめられた伏線や、収束に向かうまでの展開、まさに意外な真相など、なかなか良くできた構成。 なので、この小説の楽しみ方はホラーの味付けがなされた本格推理小説として読むと、良いと思います。 ホラー小説的には星2つ、本格推理物としては星4つ、中間を取り星3つの評価とさせていただきました。
背の眼Amazon書評・レビュー:背の眼より
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