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Another(アナザー)



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Another(アナザー)の評価: 3.73/5点 レビュー 215件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.73pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全133件 61~80 4/7ページ
No.73:
(5pt)

小説(原作)、アニメ――それぞれの魅力。

私はこの『another』という作品を、原作→アニメという順序で楽しんだ。氏の作品ではホラー色の強い「囁きシリーズ」を特に愛好していたので、本作品もかなり好みだった。

 ただ難をあげるとするならば上巻途中までの展開が冗長で退屈であること、ホラーとしてもミステリとしてもやや中途半端な感が否めないこと、というのがある。氏の作品にしては(後にメディアミックスで初のアニメ化されたことでも頷けるように)幾分ライトな仕上がりになっているため、たとえば『殺人鬼』や『眼球綺譚』等に見られたエグさ、グロさは抑えられていることも要員の一つだろう。

 自分が原作を読む中で一番意外だったのが「この作者ならきっと(主人公たちが山荘にて現象を止める方法を知った時に)こういう展開になるだろう」とニヤリとしていたのが、わりとあっさりと(それでも充分に惨劇かもしれないが)結末を迎えたこと。もっと凄惨で救いようのない人間の疑心暗鬼をつきつめたサイコ・ホラー的な展開を期待していたため、肩透かしをくったのだ。そのせいで結末の種明かしは(各メディアの中でもっとも優れていたに関わらず)感心しつつもちょっと残念なきもちになったものだ。

 しかし、アニメ版ではまさにその部分が異常なまでに肉付けされており、原作に足りないと感じていたものが充分に補われていた。アニメ版の方は逆に結末の種明かしの辺りで不要な説明が加えられていたり、主人公の「お母さん」に対する想いがそこまで掘り下げられていなかったのもあり、そちらが不満ではあったが。

 私個人としてはそのように相互で補強し合った作品として本作を捉えているため、原作単体での評価はしづらい部分もある。未読の方にはぜひ『another』という作品をより楽しむため、原作とアニメの両方を見ることをおすすめしたい。
Another(下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(下) (角川文庫)より
4041000009
No.72:
(5pt)

かなりお勧め

久々に集中して、読むことが出来、面白かったです。展開のテンポがいいです
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.71:
(4pt)

面白かったです。

絢辻さんの久々のヒット作。

後半にかけてやや失速してしまうが、
伏線の張り方や設定には感心してしまった。

分厚い本だが一気に読めてしまう作品です。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.70:
(4pt)

装丁はホラーですが面白いミステリーです

長いこと書店で平積みされていて、表紙のインパクトに押されて買ってみました。 普通にミステリーとして面白く、表紙のイメージのような怖いホラーな感じはしません。表紙で買うのを躊躇っている方は、是非買って読んでみて下さい。
単行本版を持っている方は、表紙を外してみましょう。 一見真っ黒ですが・・・・。細かいところまで凝っていて素晴らしい装丁だと思います。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.69:
(4pt)

登場人物の魅力

ホラー推理物のひとつの評価材料としては、いかに「わざとらしくないか」がある。そうでないと読者の共感が得られない。
 元来、非現実的な世界を描くのだから下手をすると「興冷め」してしまいかねない。それを防ぐには「現実と空想の区別がつきにくい」ことが1つの要素。ストーリー展開があまりに不自然だったり、登場人物の行動、言動もそうだ。「Another」でいえば、前編の主眼点である「見崎鳴」は実在するのかしないのかを巡っての、主人公であるぼく(榊原恒一)の行動にやや違和感を覚える。さっさとクラス名簿を入手して確認すべきなのに、結局そうしたが、タイミングがおそ過ぎる。「後編」では、使われていない教室の探検シーンがあるが、事が事なのに、まして千曳先生という強力な助っ人がいるのに、自分たちだけで実施する、その理由がよく分からない。ストーリー展開上の作為だとすれば評価減点。
 あと、登場人物が魅力的かどうか、共感できる人間かどうかも大切。 主人公の「ぼく(榊原恒一)」は15歳という年齢設定にしてはちょっと大人びてい過ぎるか?やたら理屈っぽいところなど、作者のカラーというか、作者の意思が入り過ぎているように写る。 見崎鳴は、悪く言えば「スカシ」ている風だが、徐々に明らかにされていく彼女の境遇から考えれば不自然ではないし、むしろ共感できるし魅力的に写る。 ストーリーの展開(謎解き)だけになりがちな推理物にあって作品に厚みを加えている。
 前編は見崎鳴を巡る謎とクラスの異様な雰囲気が主な内容。後半は前編で描かれた状況の謎解きが済んで、いよいよ惨劇の展開と収束にむかっての登場人物の動きや心理状態がメインだ。前編を「長過ぎる」と感じる読者もいるようだが、そんなことはない。前編で異様な状況をしっかり描写することで後半を引き立てている。
 後編最大の「謎解き」の結末は・・。これは推理物の最大のファクターだが、今回も確かに失敗ではない。その意外性という点においては。しかし、ストーリー全体の中で捉えると、やはりいくらかの「無理」(違和感と言ってもいい)を感じざるを得ない。読者を騙す作為的なものを感じてしまう。
 総評としては、この作品はストーリー展開としては必ずしも満点とはいかない。それを救ってなお余りある(この作品を傑作にしたということ)のはやはり「見崎鳴」の人物像だろう。彼女の魅力は群を抜いている。彼女自体の謎解きを主眼点においてもいいくらいの存在感を持って前編から後編まで異彩を放っている。
Another(下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(下) (角川文庫)より
4041000009
No.68:
(4pt)

良かったです^^

映画を見た友達が良かったと絶賛していたので、どんなストーリーなんだろうと思い読んでみました。
ホラー系のストーリーとは知っていましたが、前半の方は話の進むテンポが遅すぎて(前置きが長い!)飽きてしまいそうでしたが、読んでいく内に面白くなってきました。後半は読んでいくにつれてどんどん展開が面白くなってきて、最後のほうになると前半の長い話がこのお話の結末の鍵だったんだなぁと納得させられまいた。
Another(上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(上) (角川文庫)より
4041000017
No.67:
(5pt)

めちゃくちゃ本格ミステリー!!!!!

作者の館シリーズや殺人方程式シリーズは好きだけれどホラー系列の作品はホラーは好みではないのでパスしていました。8月4日に作者の作品が初めて映像化されるというので(館シリーズは当然映像化不可能ですから)見る前に読もうと読んでみました。思いっきり筋金入りの本格ミステリーでした。「死者は誰?????」というメインの謎が「その人かい!!!!!」という意外かつ筋の通った解明をされます。メインの謎がなるほどねという形で解明される作品を本格ミステリーというのですから。意表をついているけれどその人も死者の対象になるという伏線があるしその人が死者である伏線なんて露骨すぎるほど張りまくりなのに得意の叙述トリックで消える魔球みたいに2重に隠していて実に巧妙です。学園が舞台のホラーというとホラー音痴の自分がすぐに思いつくのはホラーな状況下で「自殺したのは誰?????」の謎を解明する本格ミステリー「冷たい校舎の時は止まる」です。辻村深月は作者に憧れて作家になったそうですがもしかして作者は逆に後輩(?)に影響を受けたのかもしれないと想像してしまいます。What?Why?How?Who?が明らかになっていく作品だといわれていますがWhere?(どこで起こるのか)When?(いつ始まったのか)もあるから5W1Hのそろった本格ミステリーです。アニメは未見ですが映像化不可能のはずのトリックを見事に工夫しているようだし13回かければ小説以上に生徒1人1人を詳しく描写できているのでしょうか?映画は叙述トリックは切り捨てていますが一緒に行った読書嫌いのグ妻は「全然わかんなかったー」と素直に驚いていました。(窓とか足とか墓とかはっきり映しておいてほしかったし意味のなくなった霊安室は省いてほしかったですがパンフレットのインタビューでシックスセンスパターンの逆をねらったと知って感心しました。)
Another(下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(下) (角川文庫)より
4041000009
No.66:
(4pt)

面白かったです☆

ラストは、ちょっとあっけなかったりするし、他にも、煮え切らないとこもあるんだけど、面白かったです。
死者が、誰だか気になって、一気に読んでしまいました。
死者も、まさかの人で、私は読んでよかったと思いました。
Another(下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(下) (角川文庫)より
4041000009
No.65:
(5pt)

読まず嫌い

綾辻作品はほぼすべて読んできました。全作品好きです。

Anotherは1年前には購入したにもかかわらず、ページ数と綾辻作品の非本格ものは”どちらかというと”好みではないことから本棚に眠ったままでした。
今回、読む物がなくなったため重い腰をあげて読み始めたのですが、作品に引き込まれ本を読むために仕事を切り上げ帰宅するほどでした。
綾辻作品はいつも作品の世界に引き込まれ、時間がたつのがあっという間です。

本格好きの方には納得ができないこともあるとは思いますが、本格物ではないのです。
anotherの世界観で犯人あてをするとおもしろいです。

奇面館もよんでしまったし、次回作が楽しみです。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.64:
(4pt)

いろんな意味でとっても「Another」。

初・綾辻作品です。アニメ化・漫画化・映画化は知っていましたが、ずっとスルーしてました。が、表紙を見た瞬間に一目惚れして買ってしまいました。

まず文章なんですが、「ものすごーくめんどくさい」。なんというか、ラノベ臭いというか、しつこいというか……。
『○○はどうなんだろう……って、そんなのはどうでもよくて。』とか、『おいおい、話が脱線しすぎだ。しっかりしろ少年』など、地の文で時折こういった書き方をされるのは個人的に苦手なんです。
会話がくだけた文だと読みやすくて良いんですが、地の文となると辛い。反面会話文はそこまで軽い喋り方じゃなかったり。(←こういった文の区切り方も多かった)

しかし難しいわけでも文章量が多いわけでもないので、サクサク読めるはずです。情景や人物の描写も控えめなので、アニメや漫画を読む前に自分で場面を想像してから、アニメなど見たほうがいいでしょう。ただしアニメはキャラがみんな美形揃いなので、原作とのギャップを考えるとこっちを先に見た方がいいでしょう。

肝心の話なんですが、某ホラー(?)作家にありがちな「キャッチーな設定とホラー要素」というのが印象として強く、「ちゃんと収集つけれるのか?」と不安でした。
そう思いつつも一気に引きこまれ、累計四時間ほどで読み終えた最初の感想は……。「うーん」でした。

序盤、なんか綾波レイみたいなコがいるなーと感じつつ人形店の場面へ。そこの店番であるおばあちゃんの『とある一言』に気づいた瞬間は思わず声がでました。ベタとはいえ良い! と後の展開にワクワクしました。
前半はその綾波レイみたいなコが何者か、なんでクラスの一員として認知されていないのか、という話がメインです。ここまでは『静かな怖さ』といった印象で、とても良かった。

文庫本でいうところの下巻に入ると、そのコの正体もわかってクラスの秘密も大体わかってきて、ようやくミステリーらしい展開が始まります。

ところが!

後半も後半、最終節の辺りから、ものすごい勢いで話が進みます。最後の舞台だというのに、名前が出たくらいのキャラが多数いたり、新キャラ(?)が突然絡んできたり、トンデモ設定が突如判明したり、とにかくめまぐるしいです。言うなれば雑に感じた。

大本命の『もう一人』(犯人的な存在)も、正体こそ意外だったものの、特定の仕方がミステリーとしては最悪でした。ホラーとして見ても怖い場面は特にないし、どうにも中途半端。

しかし、その犯人の伏線、構成はさすがでした。小説ならではでした。ただ、全体的に主人公が回想する場面が多く、どうにも後付けっぽく見えてしまうのがもったいない。

長くなりましたが、この話については説明が難しいです。序盤はとても楽しめたし、最後まで読みきれる魅力があった。しかし不満なところもいくつかあるし、不完全燃焼な結末だとも思った。それでもダメだとは決して思わないし、誰かに薦めたくもなる。不思議ですね。この話と同じだ。

『もうひとつ』の瞳が『もう一人』の真実を導き『もう一方』の記憶を呼び起こす。それがこの物語です。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.63:
(5pt)

ペロっと読めた

映画化されたので、気になり購読。
最初、分厚さに抵抗がありましたが、とても面白く、時間さえあれば、一気にペロっと読めます。
綾辻ファンの私としては、子供が主人公の、割とオーソドックスなミステリーの流れだったので、なんだか、いつもの綾辻先生じゃないなぁ、と思いつつ、読み進め…。が!最後に、お決まりの、山荘系(密閉系)殺人鬼の登場で、グロ連発。
3年3組にまつわる不思議のルールがはっきりしていて、ゲームみたいで、分かりやすかった。
うん、原作の設定どおりなら、映画も期待できるかも…
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.62:
(4pt)

☆4つ

上巻の終盤から一気に面白くなります。
一つ一つの演出や設定はどこかで見たようなものも少なくなく、お世辞にも「独創性を発揮した」とは言い難いものの、世界観や物語の出来・完成度は素晴らしく、十分に☆4つ以上はつけられる内容です。

私がどうしても納得いかないのは以下の点だけ。

主人公である少年は転校生活を無難に過ごしたいという割に、転校初日に校内案内を買って出てくれた男子生徒(それこそ「無難」な友人候補であるはずなのに)をぞんざいに扱い、明らかにクラスで浮いている女子生徒への接触を試みる。
いくら初登校以前に面識があるとはいえ、主人公のような考え方をする中学生が取るべき行動では絶対に有り得ない。
それ以前に、病院で同じ学校の制服を着た女子を見かけたからって、いきなり名前を聞いたりするものなんでしょうか。
正直、導入段階でこんな描かれ方をされたら、感情移入どころじゃありません。

物語をテンポ良く進めるためには、ご都合主義だなんだと批判されかねない展開を用意しなければいけないことも当然あるでしょうし、読者もそれを承知で読み進めるべきなのでしょう。
とは私も承知していますが、それでもこの点に関してはもう少しどうにか出来た問題なのではないかと思います。
だからこそ☆はマイナス1。

が、それも上巻の終盤まで読み進めた段階では、さほど気にはならなくなりますけどね。
ストーリーが急速に進行して「それどころじゃなくなる」、と言った方が正確ですけど。

と、批判ばかりになってしまいましたが、こんな細かいことにゴチャゴチャ文句をつける私のような読者が☆4つの評価をする。
作品としての出来の良さは、これだけでも十分伝わるものと思います。
Another(上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(上) (角川文庫)より
4041000017
No.61:
(4pt)

ミステリ色の強い学園ホラー

「呪われた学級」を巡る学園ホラー。母親からの離脱を題材にした青春小説としても読めます。ご都合主義な設定は確かに多いものの、ミステリ色もかなり濃くなっており、再読してみれば、それなりにフェアな伏線が数多く張ってあるのに気づくと思います。

そうはいっても、キーになっているのは誰か、という点については簡単に見当がつくとして、その一歩先の展開まではなかなか見抜けませんね。それとアニメ見てないせいか、ヒロインの見崎鳴の台詞って私の脳内では林原めぐみさんの声で再生されるんですけど…
Another(上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(上) (角川文庫)より
4041000017
No.60:
(5pt)

ただただ 読みやすい文体

少し古めかしい、その言葉の選び方、並べ方は
私にとっては読みやすく、長編ながらすらすらと読めてしまう本作。

ディティールを詰めるための不用意な心象描写も子供向けらしく
単純明快になっている。

個々の素材は古今東西どこかで読んだり見たりしたパーツを
リストラクチャしたようなもので
ミサキメイの人気もそのあたりにあるのかもしれない。

本編はミステリー風の下書きを、強引にホラーという絵の具で塗りつぶしたために
結局なんだったの?という読後感が残るものの

その救いは計算された文体によるものと思われる。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.59:
(5pt)

ホラーでとても魅力的

この作品はアニメ化されてからヒロインの魅力とホラー要素にひかれて買いました。
頭の中で(もう一人)を考えながら読んでいて最初あたりと中盤あたりで気がつきました。
きずいたからこそ楽しみでした。きずいたらつまらないかと思われがちですが主人公がどう(もう一人)と決着をつけるかと期待してました。最終的にはやっぱりこうなったかと(ありがちなヒロインと)決着がつきました。ヒロインの過去も凄く泣ける話しでした。
とても面白かったです。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.58:
(5pt)

一気に読んでしまった

アニメ化までされており今更ながらどんなものか興味をそそられて購入してみた。
ハードカバーに加えかなりのぶ厚さ!読み始めるハードルは高かったものの読み始めると、、、これは面白い!
一気に読み切ってしまった。
学園、微かな恋愛、ホラー、サスペンスいろんなものが混在するがうまくまとまった作品です。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.57:
(4pt)

とりあえず最後まで読んでみて。

私はこの作者の作品を読んだは初めてです。

読んでみた感想としては、設定がなかなか斬新で、物語が進んでいくにつれ、面白くなっていったと思いました。

ただ、物語の前半が、物語を大きくしていくいたりために必要だったんだと思いますが、

主人公が噂を聞いたり、特定の人間を追いかけたりしているばかりで、少し退屈な印象を受けました。私にはもう少し前半の物語

の起伏があったほうがいいと思いました。

ですが、物語が後半になると一気に面白くなります。だんだんと謎が解け、物語の起伏も大きく、前半より楽しめました。

前半で読むのをやめてしまうのはもったいないので、とりあえず最後まで目を通してほしいと思います。

最後まで読むか読まないかで、この作品の評価もまた変わってくるだろうと思います。
AnotherAmazon書評・レビュー:Anotherより
4048740032
No.56:
(5pt)

ファンタジ−・ホラ−

評価の高い作品なのですが、機会が無く、アニメを見てからという順番で読みました。
この作品も、綾辻作品らしく、現実と非現実のハザマで、全体的に靄のかかったような、あいまいな世界観の中で進んでよく。

閉鎖された寒村での事件であり、人々が次々に死んでよくというところは、KINGなんかの、モダンホラ−の香りもするが、結末は推理作家の作品らしく、驚愕のトリックが用意されている。

個人的には、推理小説のテイストを食われた、ファンタジ−・ホラ−として楽しめた。

アニメの方も出来がよく、このトリックを良くぞ、映像化した!と高く評価できる作品他と思う。
Another(上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(上) (角川文庫)より
4041000017
No.55:
(5pt)

ホラーの皮を被った本格。

一見滑らかな手触りに時々混じる軽い引っ掛かり、それらの間に適切に線が引けたならば、作者の仕掛けが見抜けるはずだ。ところがどの点とどの点を結べばよいのか分からないし、そもそも引っ掛かりそのものに気付けない。そして案の定騙される。良質の“謎”とはそのようなものであり、本書にはそれがある。「綾辻行人の新たな代表作」という表現は正しい。
 その上、この物語は一見超自然現象を全面的に扱ったホラーに見えて、その実純粋な本格推理小説である。ただし、「犯人は誰か?」ではなく、「死人は誰か?」という謎解きの。
 
===以下、ネタバレはしないものの、核心部分にふれる発言があることを明記しておく===

その謎解きの方向を指し示すのは見崎鳴の左目の「特殊能力」であるが、しかし指し示された方向の正しさを裏付けるのはあくまで提示済みの材料によってなされる「論理的推論」なのである。そして見崎鳴の「特殊能力」にしても、鳴によって述べられるのみであり、決して実在的に扱われているわけではない。また、クラスに起こる「呪い」に対して、最終的にはいかなる超自然的な解釈も与えられてはいない。もっとも、合理的な解釈も与えられてはいないのだが。しかしそのことによって、「すべては単なる偶然である」という「合理的な」視点に立つことは可能だ。主人公も語る通り、「忘れる」ということは日常にも良くあることだ。ならばつまり、少なくとも「謎解き」そのものは合理的かつ論理的である。この物語における超自然とは、「死者が生きている(何という語義矛盾!)」という、必要最小限の設定にしか存在しない。
 さて、死者はやがて忘れ去られるものであるが、ここでは死者の「死んでいること」が忘れ去られる。「「忘れ去られるべき人物であるということ」が忘れ去られている人物」、それが誰であるのか、というのが本書の核心である。だが一方で、死者の条件が「忘れ去られる」ということであるならば、そのことそのものが忘れ去られている人物とは、前提条件を満たしていないのであるからもはや「死者」ではない。ならば「生者」である。すると実は本書では「死者」という設定すら決して超自然的な内容で扱われているわけではないことに気づく。物語中の「死者」は、たとえばゾンビのようないかにも的な行動をするわけではない。むしろ死者らしい振る舞いを何もしない。と言って気付くのだ、「死者らしい振る舞い」という発言そのものがまた語義矛盾である、と。ともかく、死者らしくない死者は死者とは言えず、従って「死者は誰か」という問いは「生者は誰か?」へ置き換えられるのであったが、それに当て填るのは登場人物すべてである。だが、作者が物語に秘かに忍び込ませた「矢印」はある人物を明確に指し示している。超自然は最終的にすべて霧消し、残るのはその矢印のみである。これが「純粋な」本格推理でなくて何であろうか。
 しかも実に面白いのだ!
Another(上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(上) (角川文庫)より
4041000017
No.54:
(5pt)

まただけど、本は大好きです

アメリカに居んだから、ずいぶんまてました。
だけと本はほんときれいです――
Another(下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:Another(下) (角川文庫)より
4041000009

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