首無の如き祟るもの

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評判

首無の如き祟るものの評価:

3.66/5点 レビュー 64件。 S ランク

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平均点3.66pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全64件 61〜64 4/4ページ
No.4
(4pt)

面白いです

横溝ミステリは妖美で好きだけど、なかなかその後を継ぐ作家さんがいないなあ……と思っていました。この本を手に取るまでは。
この人ならば、横溝ワールドの正統後継者といっていいんじゃないでしょうか。
旧家。奇人。伝承。因習。祟り。そして、死。日本ミステリの中に存在する、美しく禍々しきもののすべてがこの作品にはあります。文章は丁寧で読みやすいし(たまに誤植があるのはご愛嬌です)、比喩も良く、謎も深い。何よりも、最終章で繰り広げられる二転三転のラストには感嘆させられます。
物語のキーパーソンとなるある少年の態度には「あれ、この子、あんなショッキングなことが起きたのに意外と平気そうだなあ」とか、「このお巡りさん、現場に向かっている最中なのに呑気なこと考えるなあ」とか、疑問点がまったくないわけではありませんが、それは瑕疵です。完璧な人間、完璧な作品はありえませんから、無視してもいい。充分、傑作と呼べる作品です。いや、最近の新本格ミステリには飽き飽きしていたけど、これはヒット作です。
徹底的に読み返してもまだ最後に残る不気味な謎に、思わずぞくぞく。この作品には、最初から最後まで読み通すだけの価値があります。決して、オチだけ読んでみよう、などと立ち読みをなさらぬよう。
首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)より
4562040718
No.3
(5pt)

麻薬の如きハマるもの

三津田信三の快進撃が止まらない。本作「首無の如き祟るもの」は「厭魅の如き憑くもの」「凶鳥の如き忌むもの」に続く刀城言耶シリーズの第3弾になる。ただし、この作家の作品だけあって、これは確かに刀城言耶シリーズだけどはたして???(あまり具体的には書けないですね・・苦笑)といったまたまたメタなナゾを含んでいる。
それにしても面白い。いつものように土俗的・民俗的な信仰の世界を、彼なりのタッチで精緻に描いており、その「設定」の面白さ、それに付随する人間たちの振る舞いの妙なリアルさが見事だし、それは環境を整えた巧みな設計によって支えられている。また、ミステリとしての成立がきちんとしていて、その点、おそらく何度も試行錯誤したのであろうと思うが、非常にフェアな(だけどトリッキーな)書きぶりは見事。だから、最後に語られる「何がナゾなのか」「どこに解決策があるのか」といった理知的な論法が見事に決まる気持ちよさがある。
視点を描き分けることで(誰の視点か、というのは大事だ)、言葉の定義の境界条件をたくみに操る様は超一流だ。加えて極上のエンターテーメントに仕上げてしまうという力量を持っている。
「集落」「因習」「信仰」といったキーワードはどことなく横溝正史を彷彿とさせるけれども、登場人物には現代的な思考の持ち主も入り混じり、そのことが私には近づきやすい。終結部で、たった一つのボタンをかけかえるような仮説を立てるだけで、多くのナゾがつぎつぎにとき解かれていく様子は演出効果も抜群で圧巻。早くも次回作を期待しています。
首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)より
4562040718
No.2
(5pt)

すばらしい

とてもおもしろく読めた。
シリーズ3作目であるけれど、この作品が群を抜いてよかった。
雰囲気、トリックどれをとっても文句なし。
難点は、シリーズ物に共通するマンネリ感だろう。
今はまだそれも楽しめるが、これがいつまでも続くとどうなるか?
伝統を重んじる本格ミステリ愛好者にとってはそんなことは問題ないのだろうか?
とはいえ、それはこの作品の出来のよさとは無関係のことである。
首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)より
4562040718
No.1
(4pt)

本格物で大満足の一冊

もう、出だしからして完璧に構築されたこの世界観にノックアウトされてしまった。土着的な民間伝承と旧家をめぐる因習と因縁。まさしく横溝正史のあのオドロオドロしい世界を再現したかのような舞台設定がミステリマインドを激しく揺さぶる作品で、本格物としての完成度もかなりのハイレベルだ。本書の謎の素晴らしいところは、動機がまったくわからないところにある。もちろんどうやって犯行を成し得たのかという謎も重要なのだがラストの解明部分で頭の霧が一掃されるのは動機が解明したときなのである。それもこれもただ一つの行いに端を発しているというのだから、畏れ入る。まさしくラストの解明部分は圧巻で、探偵役の刀城言耶自身が挙げた三十七項目にもわたる謎や問題点が次々と解明されていく件は息つく間もないおもしろさ。久しぶりにミステリでのカタストロフィを味わった。ましてや二転三転するどんでん返しとくれば、これはもうお手上げというしかないではないか。ここで驚かない人はいないだろう。ぼくは二回アッ!と声をげてしまった。そして行きつく先は、ああ、これは言えない。まさか、こんなラストが待っていようとは・・・。
この探偵役の刀城言耶って、そうなの?前二作読んでないから、まったく未知数なんだけど、これはいったいどういうことなの?これではまるであのカーの「○○○○」とおんなじラストではないか。ともあれ本書は素晴らしかった。久々に本格物で大満足の一冊だった。
首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ) Amazon書評・レビュー: 首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)より
4562040718