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娼年
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娼年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全152件 141~152 8/8ページ
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「IWGP」などのを期待すると大はずれになるので注意して下さい。時給1時間1万円でデートクラブで働くことになった大学生の主人公。彼は様々な女性と出会い、様々なことを学んでいく。こんなもんかな?という普通の感じです。セックスのレパートリなど考えると無難な感じで納得してしまいますね。安くて薄いので手に取りやすいかもしれませんが、石田導入としては違うでしょう。やっぱ「IWGP」 | ||||
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とりあえずタイトルが秀逸ですね。字と響きだけでだいたいの設定を想像することができます。作中では徹底して「娼夫」と表現されていますが、「ホスト」でも「男娼」でもなく「娼年」。主人公の危うさが感じられる。セックスに関心のない大学生がふとしたことから娼夫となり、様々な欲望のかたち、快楽の追求といったことを体験していきます。それはセックスであったり、それとは違うかたちであったり。自分の欲求が普通だと思っている人もいるし、異常だと自覚している人もいる。気負うことなく彼女たち(大抵はかなり年上)を受け入れていく主人公が不思議です。快楽ではなく娼夫という仕事にはまっていく彼の先に待ちうけるものは何でしょう。人に安らぎを与えることのできる仕事はそれでも非難されるべきなのか。文章に透明感がありドライなせいか、セックスの描写は艶はあるのに生々しさとは無縁で、そこが特に好き嫌いがわかれるかもしれません。ただ、この作品の根底に流れるテーマはそれとは別のところに位置していると思いました。読んでいてやさしい気持ちになることのできる作品でした。 | ||||
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バーテンのバイトをしているドロップアウトしかけの大学生が、出張ホストクラブのママにスカウトされて・・・・というお話。 カバー同様、薄いなー、という印象。 何が薄いかというと、「肉」の感じ。 セックスを扱うと、生々しい「肉」の描写は避けられないはずだが、この作品では、どうも生々しい感じがしない。女性器がグロテスクでない。乾いた唾液も、臭くなさそう。 でも、エロさは、結構ある。 売れっ子ホストになり、色々な種類の女性の相手をこなしていく主人公が、性に関して常人を超越していく描写がおもしろい。 気になったのは、主人公がなぜ「売れっ子」になれたか。ここがイマイチ釈然としない。 | ||||
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石田衣良作品のすばらしいところは、著者の実年齢をまったく感じさせないところだ。自分は著者のプロフィールを見るまでてっきり同年代(20代前半)の男性だと思っていた。つまり、それだけ現代の若者の生態や心情をリアルに描いているということである。主人公の少年(青年)は年の割にはやや大人っぽいのだが、それでも共感するくだりがたくさんあった。10代の人間が読んでもさほど違和感は覚えないだろう。(しかし、池袋ウエストゲートパークのような「軽快さ」を期待すると裏切られたような気分になるかもしれない。)余談になるが、石田衣良はセックス描写も非常に上手い。不覚にも何度か興奮してしまった。これは意外な発見である。 | ||||
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人間のありのままの姿をありのままに描いている作品。普通という基準は全て知らない間に身に付けてしまった偽りのものである。この本の中にはいろいろな欲望の形が表れている。それはその人にとってはまぎれもない本当の欲望なのである。それを少しでも実現させてやりたいと行動する主人公の心はピュアそのものだ。娼年というが彼が提供するものは体だけでなく、心そのもの。彼を買った数々の女性が彼に自分のありのままの姿を見せる、それは彼を心から愛しているからできること、まさに彼こそ娼年になるために生まれてきた、といっても過言ではない。この本を読むことによって自分の欲望を下手にそぎ落としてしまうことのおろかさを学ぶことができる。 | ||||
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脇目も振らずして一気に読み終えてしまった。それは、ここに描かれた世界が自分の中にも存在していたからかもしれない。人の欲望の形には様々な色がある。私も自分がそんな欲望をもっていいようとは夢にも思わなかった。 私とこの物語の主人公が決定的に違うのは、私は金を目的とし、彼は欲そのものと向き合うことを目的としたことだろう。もとはといえば自分にとっての幸せのためだった。そのころ自分にとって金と幸せは等しいものだと思っていた。だけど、金というものは欲望を形にしただけのもので、何一つ幸せを運んではくれなかった。たくさん物は手に入ったけれど、私の心はますます荒んでいった。床に散らばるは、意味のない紙束とブランドの品々ばかり・・・それらは何のやすらぎも与えてはくれなかった。私には彼ほどの器がなかったともいえるのだろう。 その手の世界を知る人も知らない人も、どちらにとっても何らかの刺激がある作品ではなかろうか。私のような者にとっても非常に読みやすい作品だった。描写も鮮やかで読んでいて飽きがこなかった。 私は一人の「少年」に戻って今一度自分を見つめ返すことができたように思う。しかしここまでうまくコトが収まればいいのだが、現実はこれに更に幾重もの欲が絡みつく。最後、あまりにもキレイにまとまってしまったので逆に現実味を失ってしまった。私が恐れているだけなのだろうか・・・。 とても生きづらい生き方ではないかと思う。けれど、きっと私たちにはこの道しか残されていなかったのだろう。今はそう思いたい。 | ||||
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20歳の男娼の話。といっても、主人公は「いかにも」なホストのようなタイプじゃなく、まさに娼年という言葉がピッタリくるような、普通の感じの子。その設定が良かったんだと思う。ドロドロした人間の偏った性欲・性戯をストレートに書いているというのに、とても透明感があって優しい気持ちになれる。内容は全く違うのだけど、「白い薔薇の淵まで」となんだか似ている気がしたのはなぜだろう。 | ||||
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みんな自分は普通だと思っていても、他人から見たら変態に思えることがあるのではないだろうか。この作品で、主人公を男娼として買う女性たちは、みな自分が変態であることを自覚している。主人公は同僚の男娼から「普通だからいい」と褒められている。普通の男と変態の女、この対比がこの作品の妙である。 | ||||
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世には多種多様な快感があるのだろうと思う。 「気持ちイイこと」の「気持ちよさ」の理由というものは、突き詰めれば突き詰めほどこれはもう説明するのは困難である。だから、興味深い。なぜ、誰かにはこの上なく気持ち良いことが、誰かには不気味の極地だったりもするのか。リョウという主人公は、sexというものに、そう興味もないのにテストを受けさせられ、コールボーイになる。そこで出会う者たちは、痛くして欲しい人、排尿を見て欲しい人と、多様な性癖を持つ。なってみると、リョウは意外にもこの仕事にはまっていく。性に溺れるとかではなく、「気持ちイイこと」に対する人間の不可思議さに関心を覚えたからだろう。そこが私も面白いと思った部分だ。気持ち良さには絶対的な目盛りがありはしない。気持ち良いことを我慢することが気持ち良いのであって、気持ち良いことを大っぴらにすると快感指数が目減りしてしまったりもするという場合もあるらしいし。 どうも、聞くところに寄れば、気持ちイイ=しあわせ とスンナリつながっていない人が多いようだ。 快楽に近寄るのをどこか怖がっているようなリョウは、つまるところ「幸せ」が怖いということかもしれない。 読み手も、つい(人間の快楽って?)という興味を知らず知らずに追究してしまう。 数々の性描写があるし、多少息を飲む部分もあるのだが、残念ながら、想像は出来ても私には到底「気持ちイイ」と思えない感が否めなかった。「愛」がどこにあるのかが、納得いかないから。 性愛は「孤独からのしばしの脱出」であるのか? 物語は明るい予兆を残して閉じるが。 | ||||
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まずは、この作品が第126回直木賞候補作であった事に注目したい。『娼年』は一気に読み上げる事にその醍醐味があると思う(例えば、映画やテレビを見るような感覚で)。実際に短時間というプロセスを踏まえた事によってその先にみえてくるのは、青春の青春による青春のための「刹那の感動」なのだろう。モーツァルトの音楽が間接的に終盤で登場したのは印象的だ。それは若さの「疾走するかなしみ」なのだろうか。或いは私の感想はずれているのかもしれないが、しかしそう思う人がいても良い。他人の意見や思想を頭ごなしに否定する事は、作中の彼と彼女達を否定する事であり、この世の中の多様性を否定する事になる。自己のポテンシャルの程度を相対的に試された気がしなくもないが、読み終わった時に不思議と爽やかなのは何故なのか。 | ||||
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私と、この小説の主人公リョウは同年代だ。 だから、なのか? この少年には何故か共感してしまう部分がたくさんある。 もちろん私は娼婦なんて仕事はしていないし、リョウのような官能的な夜を過ごした事もないのだが・・・ リョウははっきり言って毎日をつまらなく過ごしていた。 女性・大学・友人・家族・世の中。 その全てがつまらない。そんなリョウがある女性と出会い、そして男娼になる。 様々な性癖の女性達、ホスト仲間、そしてリョウをこの世界に導いた、女。 様々な人間とのセックスを通してリョウは何を得るのか? それは是非読んで感じ取っていただきたい。 セロティックであるが、官能小説のようないやらしさはない。 そして、不思議な物悲しさを私に与えてくれた。この小説はミステリ好きの私にとっても満足の一冊になった。 | ||||
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