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(短編集)
ミサイルマン
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ミサイルマンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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前作『独白する~』よりも気持ち汚物や残虐描写が控え目な作品集。いや、じゅうぶん鬼畜ですけれど。 個人的に「それでもお前は俺のハニー」が一番好き。他の豊富な語彙やテーマを駆使した知的な雰囲気の作品も好きだけれど、 このアル中主人公がアホ丸出しで語るのろけ話がほほえましい。読後、この主人公カップルが何だか凄く羨ましくなりました。話の設定や状況は平山節炸裂で最悪なんだけどね。 | ||||
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嫁が泣くから鬼畜系作家よりキチク系作家と呼ばれたい平山夢明氏。しかし、今まで読んできたものを読んでいると、確かに鬼畜系ではないような気もする。平山夢明氏の小説はもっとこう、『コンビニに並んでいる玩具付お菓子を買って、わくわくしながら開けてみたら眼球がとろりと落ちてきた』みたいな『軸索が箱に引っかかってみょーんと伸びた眼球はちょっとおかしかった』みたいな鬼畜系の隣にあり、裏側にちょこんとある。うまい言葉が見当たらないのでこの七編をぜひ読んでもらいたい。『デブを捨てに』とか『ヤギより上、猿より下』の方がもっと言いたいことが伝わるかもしれないけど。それは言わないお約束 | ||||
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グロテスク描写に定評のある先生ですがこの人のそれは他にない味わいがあって、今回も存分に発揮されていました。グロさが話の緩急をつける装置として効果的に配置されていて、間延びすること無く読了出来ました。 | ||||
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『独白するユニバーサル横メルカトル』『他人事』で一気にファンになりました。 2作目の短編集である本作にも、他の作家にはない平山先生ならではの魅力が詰まっていると思います。 主観的ですが、本作は『独白〜』など他の短編集に比べ平山先生の作品の大きな特徴である 想像を絶するほどのグロテスクさが幾分か抑え目にしてあると感じました (あくまで他の短編集と比較してです。一般的に見れば卒倒もののレベルであることは言うまでもありません)。 しかし、それでこそ本作においては平山先生の純粋なストーリーテラーとしての魅力に気付ける機会が多くあるんじゃないかなと思います。 いかにグロテスクな描写ができるのかだけを盲目的に追いかけるのではなく、 あくまで完成度の高い小説を書くための一つの道具としてグロテスクな描写をしているということが本作ではよく分かります。 いくら優れたグロテスク描写があったとしても、その下敷きとなるプロットが脆弱なら読んだあとに「面白い小説を読んだ」とは思えません。 もしかすると、怒涛のごとく次から次へ残虐な描写が出てくる『独白〜』に比べ、あえてそういった残酷さの弱い作品を集めることにより、残酷さ以外の側面での平山先生の小説の魅力を本作では押し出すようにしているんじゃないかな、と読んでいて感じました。 『ミサイルマン』というタイトルはまさにハイロウズの『ミサイルマン』を念頭に置いてます。 作品の最初にいきなりハイロウズの歌詞が出てくるところにはかなり驚きました。ほんとに『ミサイルマン』だったのか!と(笑)。 詳しく書くとネタバレになるので書きませんが、ラストも『ミサイルマン』に絡めており、 なるほど、この描写のために『ミサイルマン』なのかと思うと同時にその題材としてハイロウズの曲を持ってくる平山先生のアイディアの妙に脱帽しました。 否定的なことを言うようで申し訳ないのですが、本作の完成度は『独白〜』に一歩譲る気がします。 グロテスクな描写とは関係なく、それまでは一切出てこなかった、関係のない事実をいきなりラスト間際で明らかにし話の流れがとってつけたように感じるものが多かった ("Necksucker Blues"、『けだもの』、『枷』など)ためです。 話のどんでん返し、といった類のものにも見えず、なんでここでこの展開が必要なんだろう、と思うことは『独白〜』ではほとんどありませんでした。 ですが、全体的に鑑みれば小説としての構成度は高く、読んで十二分に楽しめましたので、あくまで『独白〜』と比較してでの★4つが順当な評価だと思います。 これからも平山先生の小説を読んでいきたいと本作を読んで改めて強く思いました。 | ||||
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ひーー、やりすぎーー。 いくら平山さん大好きで、残酷グロ描写に引き寄せられる自分でも、これはいくらなんでも……と本当に吐きそうになった。 今までよく「この人の脳はどうなってるんだ」とか「なんでこんな鬼の描写ができるのか」とか言われてるの読んでも「何が?」と思ってたけど、これ読んで「確かにそうだ、本当にこの人はどうなってるの?」と初めて思った。 最初の『テロルの創世』で「あれ、いつもとちがう、文章凝ってる?」と多少違和感かんじて、3つ目の『けだもの』にて、三島なみの文章装飾で読みにくさピークになるものの、『枷』からだんだん読みやすくなる(こっちが慣れた?) 『枷』……ほんとうに恐ろしい話。凄惨な描写。凄惨ともちがう。言葉が追いつかない。 もう恐ろしくて恐ろしくて。一番吐き気がしたやつかも。 でも物語として面白かった。 『それでもお前は俺のハニー』……少し軽い話で、ちぎれた心が癒される。 でもまぁ気持ち悪いったら気持ち悪い。 普通の人の小説で、これがあったら、すごくセンセーショナルに感じて「とんでもないグロいの一つあったねー」って騒ぎ立てるレベル。 でもこの人の小説の中では「癒し」レベル。 まぁ考えてみれば、すべての話が癒しって言えば癒し。 愛の話。 『或る彼岸の接近』……怖いっ!怖さでは一番。 『ミサイルマン』……これまた凄惨な描写が。 案外、人をヤる側もこういう普通の思考なのかも、というリアリティ。 最後に出てくる旦那との会話が何より怖い。 結局怖さって、こういうことなんだよね、ズレるかんじ……、と再認識。 猫の名前「ちべっと」もこわい。ひらがななのが。 あぁ本当にわかってらっしゃるよねー、平山さんは恐怖を。 勧善懲悪とかそんな次元のことはしゃらくさいという前向きな終わり方も素晴らしい。 総じていつもながらに大満足。 | ||||
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殺す者、殺される者、死に方、殺され方。 それぞれの死がみな無意味なのに意味深く感じられる。読んだあと、自分の悩んでいることが本当にちっぽけな事に思えてくる、そんな作品です。 | ||||
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正直、平山夢明は怪談話専門の作家という印象が強く全く興味が湧かなかったのですが暇つぶしに読んでみて、良い意味で期待を裏切られまし た。 内容は確かにスプラッターやホラー要素が結構前面に出ていますが中には新たな旅立ちを予感させるSFものやホラー+推理の要素を含んだ物語など 全く飽きさせないどころかこれで長編一つかけるんじゃないかと思うほど素晴らしいストーリーです。 そして物語一つ一つの語りが個性ありまくりです、少々洋画っぽい会話など文化錯誤を感じさせる部分もありますがそれでもかなり捻りがきいて いてとても面白かったです。 個人的にスティーブン・キングにジム・トンプソンを足した様なイメージがあると自分は感じました。 バイオレンス、サスペンス、ホラー、SF、サイコ、ミステリーが一冊で楽しめる短編集です。 | ||||
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有名な心霊実話モノを繰り返し修行のように書いておられたためか、情景や人物の感情が理解しやすい文体が特徴。 だから、平山さんが描く闇の世界は、とても痛くて美しいので中毒性が高いと思います。 「独白するユニバーサル横メルカトル」よりは本作は、幾分内容は軽く怖がりの方は、本作から入るのが吉かと思います。ちなみに、本作中の「枷」は、何度読んでも怖さと痛さに慣れません。 | ||||
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作者検索してたら最新刊だったので買いました。 「枷」等の他の作品も良かったのですが、やはりメインはミサイルマンですね。 著者の作品は10年前に「メルキオールの惨劇」を文庫本で買って以来読んできていますが、やはり独特で良いですね。残酷描写にあふあふ言いながら読むのが正しい読み方だと思うのですが、彼の作品を読むたびにグレープフルーツ用のスプーンを所望するのにいつも買い忘れます。 ミサイルマンはちょっと通常の世界から外れた二人が主題なわけですが、主題になっているハイロウズのミサイルマンは読む前に聞いておくと良いかも知れませんね。 というかこの作品の登場人物はほとんどがキチ○イです。殺される女もひどすぎますw そんな人間の処理過程がシュールで読んでいて爽快です。 しっかしインテリなんだなぁシゲw | ||||
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作者検索してたら最新刊だったので買いました。 「枷」等の他の作品も良かったのですが、やはりメインはミサイルマンですね。 著者の作品は10年前に「メルキオールの惨劇」を文庫本で買って以来読んできていますが、やはり独特で良いですね。残酷描写にあふあふ言いながら読むのが正しい読み方だと思うのですが、彼の作品を読むたびにグレープフルーツ用のスプーンを所望するのにいつも買い忘れます。 ミサイルマンはちょっと通常の世界から外れた二人が主題なわけですが、主題になっているハイロウズのミサイルマンは読む前に聞いておくと良いかも知れませんね。 というかこの作品の登場人物はほとんどがキチ○イです。殺される女もひどすぎますw そんな人間の処理過程がシュールで読んでいて爽快です。 しっかしインテリなんだなぁシゲw | ||||
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何故今までこの作家を知らなかったのだろう。買って良かった、とうなずくほどの斬新さ。グロさ、エロさ、内容。どれをとっても新発見。今後も発売されているこの作家の本を買いたくなる。 | ||||
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「テロルの創世」で描かれる、華麗で残酷なドラマの幕開けの予感。小さな穴から万華鏡をのぞき見たような興奮に襲われた。オリジナルのためのクローン人社会というSFとしてのタネは、確かに月並みだ。だが、どんな社会にもあるひずみと、隙間に巣くう欲望を、生々しく描く筆力が素晴らしい。 以下、吸血人や狼男、連続殺人鬼のいる世界を、それぞれ有無を言わせぬ説得力で存在させた。これら異形の者達は、言い訳無しに存在している。とにかくその世界にいるのだ、と納得せざるを得ないように描かれている。姑息な理由などない。 暴力もまたそうだ。幼いわが子の顔に煮えたぎった油をそそぐ母は、なぜそうするのかが説明されない。顔を焼けただらせた子にとって、理由などどうでもいいからだ。ただ、暴力があり、その結果がある。 私達にとって「異常」に思えるそれらの様相は、当事者にとっては「現実」であり当たり前でもあるのだ。だから私達は、価値観を大きく揺さぶられるか、この物語を拒否するかに分かれるのだろう。 | ||||
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主人公の俺(ツヨシ)のチャリをぺギろう(盗もう)として殴られたシゲは,1週間後に本当にチャリを盗まれた俺は腹いせに他人のチャリの鍵を壊そうとしているところに現れ,成り行きで行動を共にすることになった・・・表題作『ミサイルマン』 表題作も含め7編からなる短編集。前作から読み始めたのであるが,作者の作る独特の世界観には今回も圧倒される。短編としてはもったいないような設定:世界観がいくつもつまっている。ある作者が長編よりも短編の方が手を抜くことが出来ないと後書きで書いてあったが,そのとおり手抜きのない濃度の濃い短編のつまった作品集である。個人的には『テロルの創世』と『枷』が良かった。・・・ただし,前作の『独白するユニバーサル横メルカトル』よりは,少ないと感じたとはいえ,えぐい表現が多いのでそれがダメな人にはお勧めは出来ないと思う。 | ||||
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平山氏の著作を初めて読んだ。理由わからない世界だが、発想に驚かされる。心地良いとはいえないが、自分の世界をしっかり持っていて、それを忠実に本書では再現しているように思う。 誰か映画にしてくれないかな?この不思議な平山ワールド。 きっと「マトリックス」以上の衝撃がある。 | ||||
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相変わらずの平山節全開です。この中では「コード」と「ミサイルマン」がかなり強烈!早く長編書いてくれないかな・・・。 | ||||
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これでもかというくらい続くグロ表現だが、ドライであるがゆえに、読み終わった時に何ともいえない爽快感を味わえる。これは平山氏のみが持ちうる稀有な才能であり、他の人にもぜひ味わっていただきたいと思う。 | ||||
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前作品集『独白するユニバーサル横メルカトル』は表題作が日本推理作家協会賞を受賞したのに加えて、 「このミス」1位をとってしまった(この表現が適切かと)ことで、平山氏の作品を読んだことのない人には ある種の先入観を抱かせることになり、結果的に損をしてしまった気がする。 今回は第二作品集であり、これを手にとる人は正しくその世界を理解している人がほとんどだ思うが、 そうでない人にもぜひ本書を読んでみてほしい。 なぜなら、異形コレクションというテーマありきのホラーアンソロジーという、いわば好事家向けの本に 収められた作品が中心だった前作品集より、本来の平山氏の魅力がより強く出ているように思えるからだ。 氏の作品にいわゆるグロ描写が多いのは事実で、そこが魅力だという人も勿論いるだろうし、それにまず 拒絶反応を抱く人もいるだろう。しかし、是非とも部分だけにとらわれずに独特の世界観や描写を味わい、 更にはその血肉や汚物の向こうに隠れているものを読み取ってほしいと思う。 まぁ、「簡単に泣ける話が読みたい」というような人には全くお勧めできないが。 ちなみに個人的には『枷』が名作だと思う。 狂騒的で筒井康隆風の表題作『ミサイルマン』(これも良作)とは対照的な静謐な作品。 | ||||
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