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新世界より
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【この小説が収録されている参考書籍】
新世界よりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全364件 41~60 3/19ページ
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上中下と少し長めの小説。 「新世界」とは、実世界より未来ではあるが技術的には衰退?した世界で、「呪力」という特殊な力が当たり前となった世界。物語もこの呪力を焦点に争いなどが描かれている。 この力は凄れた人間に与えられた類稀な力のようにも思えたが、呪いの力とあるようにこの力を持ったことは果たして良かったことなのか。 | ||||
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時間や世界を、 広く大きい視点で描いている序盤は、 逆に物語が進みません。 世界や人物を紹介し終えたころから急に、 視点がミクロへとぐっとクローズアップし、 物語のテンポがあがっていきます。 次から次へとピンチが襲い、 息つくひまもない。 いや、一休みする場面はありますが、 休んでいても気が休まらない。 ハラハラ展開が続きます。 視野が狭くなってから先、 描写が細かくなり、スピード感が増すと、 逆に時間の進みは遅くなっていきます。 まあ、当然といえば当然ですが。 いろいろ起きれば、 文字数は描写に割かれますからね。 貴志祐介さんにしては、 読者を引き込む速度が遅いなと、 序盤は逆の意味でハラハラしましたが、 巨大な岩が重たい音とともに転がるように、 ゆっくりと加速しだした先には、 納得の面白さが待っています。 マリオカートでも、 大きくて重くて、最高速ののびる車は、 初速が鈍いですからね。 本作は、あんな感じです。 時間か物語か、 どっちかは必ずゆっくり進むので、 つい、急いで読み進めたくなりますが、 ここは急がず、じっくりと、たっぷりと、 楽しませてもらおうと思います。 | ||||
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中古とあったがほとんど新品でした。大変良かったです。 | ||||
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1000年後が舞台ですがそこには進化した人類が。偶然にも先日似たテーマの小説を読んだのでやっぱり今の人類は愚かなのか?と思いつつ読み進めると今以上に酷い管理社会の匂いがします。 緻密なディテールで綴られる世界観は、今の自分が立っている足元の世界の根底を揺るがすほどの圧倒的存在感だった。 現代からしばらく経った未来の話。ファンタジーって聞いていたけれど結構和風ダークファンタジー?慣れ親しんだ動物と架空の動物が登場。漢字は割と読める方だと思ってたけど全然読めないものばかり。人間がもし呪力を持ってしまい、それでも平和な世界を作るには…と優生思想を基盤にシステム作りをした結果なのだろうなあ。本当に教育って洗脳。このあとどう着地するんだろうか。 | ||||
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千年後の日本を舞台に、学園ミステリ、伝奇、青春、ストラテジー、ホラー、クリーチャー、SFファンタジーとここまで磨いてきた持ち駒を一挙にブチ込んできた長編。 既存の作品には無いものを創りたいと本人も語っていたのでミステリ作家ではない貴志祐介の密室系の作品には全く興味がないが、 こちらはいくつもの面白さのアイデアが物語の筋を縦横に渡って配置されている。 緊迫の場面を乗り越えると、次は不穏と謎とで物語を引っ張り、 そうした緩急をつけた展開はリーダビリティ抜群でキチンと一つの大きな物語を形成してただのドタバタでは終わらない。 けれども物語世界へ入っていくための導入となる数十頁は退屈するかもしれない。 そこはしかし作者も折り込み済みの我慢の布石で、ゆっくりと坂を上るからこそ、 その後はジェットコースターの如く急転直下で駆け下りる。 ただラスト近辺の展開だけは浮いているように思える。天使の囀りでも若干感じたが、最後の締めになると突然フィクション感が増す。 それでも面白いお薦め小説はと聞かれたらまず頭に浮かぶほど普遍的な面白さがある。 | ||||
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作者は意図的にそうした部分も多々あったと思いますが、バケネズミの設定や、主人公ら5人の性格付けがややステレオタイプなこともあり、事前にネタバレを見ることは避けていたものの、予想したあらすじとそう大差ない内容だったことが少しばかり残念でした。 戦争や差別、支配といったヒトの業に関するテーマについても、年齢を重ねた現在では「何を今さら」程度のものであり、同じ理由で凄惨と言われる描写もそれほどとは思いませんでした。 しかしながら、あっという間に本の世界に惹き込ませる巧みな筆致や現代日本の延長という部分を活かした練り込まれた世界設定などはさすが貴志先生といったところですし、呪力、想像力、人間、バケネズミ、支配、差別といったテーマと設定をうまくリンクさせているところはさすがSF大賞受賞作と思いました。 しかしながら冒頭記したように感じてしまったことも事実であり、もっと若いうちに読みたかったというのが率直な感想です。 10代とは言わないまでもせめて20代のうちには…。 きっと今とは比較にならない衝撃を受けていたことでしょう。 もし本書を読むことを迷っているのなら、今がその時です。 若いうちにこそ読むべき作品です。 そして「想像すること」について少しでも想いを巡らせて欲しいです。 昨今、他人の痛みに鈍感な人間が多すぎると思いますので…。 ※最後にものすごくどうでもいいことですが、せっかく物質文明が滅んで美しい日本の自然が甦ってる世界なのですから、日本の象徴である富士山についても触れて欲しかったところ。 全然言及されてなかったですよね?富士山。 | ||||
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恐怖、焦燥、不安、憤慨、嫉妬、その他含めて少年少女のありのままの”姿”が、神秘的でどこか恐ろしい小説の舞台を通して描かれている。現代社会を生きる私たちにとって、登場人物たちが生きる呪力のある世界というのはフィクションそのものなのだが、実際にその世界に生きているように、それがアタリマエであるように感じるのは、この小説の作者-貴志祐介氏-の類稀なる力量であろう。(主人公が過去にあったことを文書として記す形で、この物語は始まる。) 小説の随所に直接的な表現、少々グロテスクな表現、同性愛的なものも含めての性的な表現があるため苦手に感じる方もいらっしゃるかもしれないが、逆にそれらの描写ゆえに登場人物たちの心理をありありと感じることができる。まさに”傑作”である。 皆様にも是非ご一読願いたい。 ちなみに少々世界史マニア気味な私にとって、水路が巡る街というのもプラスポイントであったのだが、それは中・下巻まで含めた話である。 | ||||
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単行本で読んだのですが文庫のこちらでレビューさせて頂きます。 長編らしい読み応えのある作品でした。面白かった〜!他にはない唯一無二の作品ですね。今でも内容が鮮明に思い出せます。 内容は他の方が秀逸なレビューをなさっているので結末の感じ方について… ハッピーエンド、バットエンド知りたくない方は読まないで下さいね。 バットエンドのようなレビューをしている方もいますが私は未来に繋がるハッピーエンドだと思いました。読後感は良かったです。 私はハッピーエンドしか読まないようにしているのでレビューを必ず読んでから購入を決めるので、この本の時もかなり迷いましたが結果もっと早く読めば良かったと思いました。 私のような方の為に結末だけ書かせて頂きました。安心して読める作品ですよ。 | ||||
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とても良い状態でした 楽しみながら読んでいます | ||||
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小説だけで読みすすめて、この「新世界」に引き込まれました。 物語の設定を把握してからは、都合の悪いことは子供に教えない、大人に都合よくされてしまうところも含めよくできているなと楽しめる本です。自分たちの都合よく作ってしまった世界は、遣われる側からするとどこかで足をすくってやろうと腹にかかえていつか本当に逆転する出来事にぞっとします。 この新世界に限らず人は自分たちが生きていくために、記憶をうまく書き換えながら未来にむけて生きていけるようになっているなと改めて思いました。 | ||||
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上中下まとめてのレビューです。 超能力。フィクションの世界では時々出てきますし、もし存在したらあんなことやこんなことができるしと夢が広がりますが、本当にそうだろうかと。超能力が存在すると仮定した世界は一体どうなるのかを深く洞察してみたらこうなりました、という本。それによって描かれる世界はなかなかに陰鬱で、背理法的に超能力の存在を否定したいのではないかとさえ思えます。 個人的に大きなテーマだと受け止めたものは2つ。ひとつは、呪力(物語のなかでは念力をこう呼ぶ)の存在が教育を含む社会体制にどのような影響を与えるのか。もうひとつは、無意識の存在など精神分析学的な視点から見た、人間の精神と超能力の関係。 物語の世界の社会制度や習慣については、現代人から見ると「えっ」となるような設定が徐々に明らかになっていきますが、どれも超能力の存在に起因する合理的な理由が用意されており、その合理性について自分なりに考えながら読むのがひとつの楽しみどころ。 そして、人間には普段表に出している自我のほかに、本人も自覚していない無意識が存在するとされます。精神の力が外界に作用する世界において、無意識は一体何をやらかすのか、それによる影響を抑えるためにこの社会はどのような装置を生んだのか(八丁標)。また精神疾患について、たとえば我々の世界には統合失調症という病気があり、妄想や幻覚を引き起こしますが、呪力をもつ人間の精神疾患は何を起こすのか(業魔)。これらの設定や思考実験を追うのもとても楽しい。 ちなみに八丁標に関してですが、物理的な注連縄それ自体に呪力漏出を制御する力があるわけではないはず。「呪力のある世界では共同幻想が現実化することも考えられるのではないか」想像ですが、作者はそう考え、物語世界をそのように設定したのだと思います。そして、物語世界の人たちは、その仕組みに自覚的に、八丁標の外は怖い世界、内側は安全、という元々は虚構であったものを、教育を通じて社会全体の共同幻想とすることで現実化し、八丁標内部を呪力漏出から守ったのでしょう。物理的な注連縄はシンボルでしかなく、本質は登場人物たちの心の中にある心的装置です。このあたりの設定はシビれるほど上手いと思いました。 あと、生物相についてこまかい描写がたくさん出てきます。独特の世界観を生み出していてよかったですが、後半は正直疲れてきました。でも、物語のなかでフィクションの学名とかでっちあげて学術的資料からバケネズミの起源を推測したりするようなセンスはすごく好き。 最後の戦いあたりの描写はやや残念でした。最後の逆転劇は、おそらくその場面ありきで、そこに至るロジックが組まれたのだと思いますが、無理がありすぎるように感じました。とはいえ、自分は表面的なストーリーをあまり重視しないタチでして、総合的評価から多少減じたところで星は文句なしの5つです。 | ||||
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(上下巻通してのレビューです) 読みごたえがありました。SFのようでもあるが、いかにも人間がやりそうなこと。現実に起きてもおかしくない。人類の別(黒)歴史かもしれません。 | ||||
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ネタバレ注意ですが、、、 長さを感じさせない素晴らしい物語ではあったものの、 ラストはどのように考えても、やはり、呪力を持った人間側が敗北すべきではなかったのかという感想が読了後しばらく経ってからも残っています。 もしこのラストが、呪力を持たないバケネズミ側の勝利に終わり、彼らがその後に比較的民主的な社会を築くという後日談であったとするならば、それはもちろん物語全体の構成を大幅に変える必要がありますが、それこそが人間社会というものに対する希望として、読者の心に残るのではないでしょうか。 このお話はつまり、圧政を行ったパワーエリート達が、そのパワーゆえに革命軍を退け、その後もひどい圧政を続けるという、ある意味残酷極まりないラストとなっているわけなので。。 というわけで、やや後味の悪い話ではあったものの、面白くはありました。 | ||||
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一言コメントも書いて頂き、発送も早く、梱包も丁寧で綺麗でした。すごく良い買い物ができました! | ||||
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文庫本全3冊、1400ページくらいかな。ちょっと引き気味でしたが、なんとか読了しました。 もう少し大人の話かと思ってましたが、少年少女の成長物語と、その後の話で、変な生き物が出てくるのは、「突変」、地下世界での大冒険は、「アラビアの夜の種族」なんかを思い出しながら、なかなか面白く読めたのではないかと思います。そういえば、「突変」も「アラビアの夜の種族」も日本SF大賞受賞ですよね。蛇足です。 | ||||
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人生で初めての上中下巻の読了でした! 上巻の半分くらいはちょっと苦行ですが、 この独特な世界観を理解するのには必要ページ数だと思いますし、重要な伏線でもあります。 こまかな描写がたくさんあるので、読み飛ばす事もしばしばでしたが、必要であれば読み返しつつ、楽しく読みました。 | ||||
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上中下巻読了しました。長い小説ですが、冗漫さが一切なく、一気に読んでしまいました。 上巻の内容は学校生活と都市伝説、命がけの冒険、中巻は別れ、下巻は阿鼻叫喚、跳梁跋扈です。 作中で語られる幾多の都市伝説が伏線になっており、それが全て回収されるのは見事と言うしかありません。主人公と覚たちが、どういう状況になってもあきらめないで活路を見出すのは凄いです。下巻を2つに分けてもっと書き込んでいただき、全4巻にしても全然おかしくありません。それほどの豊富なアイデアと、緻密で迫力ある描写に圧倒されます。 最後まで読むと、バケネズミの正体が悲しいです。歴史と危険書が封印されるのもわかります。 個人的には、無意識の暴走による呪力の異常漏出により周囲のものを異形化させてしまう存在になってしまった同級生の死が悲しいです。その記憶は封印されますが、「呪力とは思いを外の世界に刻み込む能力、人の魂とは思いに他ならない」として、主人公の無意識層に生きているその同級生の名前と顔を思い出す場面は大変感動的です。 | ||||
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あら探しするようで恐縮ですが、不浄猫の戦闘力が全人学級に入学してから二年ほどの子供一人でも倒せる程度なのはいかがなものでしょう。 それはともかく中巻終盤の手紙にはたいそう興奮しましたが、下巻冒頭で以降26歳時までの年月がすっ飛ばされていて肩透かしをくらった気がします。 それに加えて延々続くバケネズミ推しの描写はなんなんだろう、このままではラストまでバケネズミにもっていかれかねないと、酷くバケネズミを軽視していた自分でも下巻に至っては薄々感じてきていました。 下巻は大人たちと子供たちとの確執なぞ軽く消し飛ぶような過酷な現実が次々にラストまで突き付けられる展開でした。 当初どのような作品なのか予備知識もほとんど無かったゆえに勘違いして予想したような展開でなはく期待していたカタルシスもありませんでしたが、モヤモヤした読後感がいつまでも残りそうな忘れられない作品です。 | ||||
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序盤の結構ページ数を割く創作競技描写は和製ハリーポッターでもやりたかったのか?って思えてダルかった 中盤以降のネズミ合戦も紆余曲折あるにせよ人間つえぇ俺サマすげぇな異世界モノ展開をちょっとやってみたかっただけの蛇足に思えた ネズミだの懸念材料は仄めかされていたものの上巻読了時点では最終的には眉目秀麗な少年少女たちが大人たちによる理不尽な管理体制に抗う青臭くてカッコいいサイキックバトルになるものと予想し期待していた いろいろアニメマンガを見過ぎたわけでも無いと思うがことに娯楽モノに関してはビジュアル重視で映像化して見映えするのが正義って無意識に考えていた面が自分には大いにある 下巻の終盤に至ってはそんな自分の憶測の虚を突かれた気がした | ||||
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推理小説やミステリー専門の人だと思っていたので、ここまで壮大なSF作品を読めて幸せ。よくこんな生き物思いつくなあと思うほどことごとく奇怪な生物があふれていて、生物が専門の人なのかなとさえ感じた。アニメも神作だと思った。ただ、前後で頭に描いていた生物のイメージが異なることがあって、単に私の読解力が足りないのか、文字による描写が作者の想像に追いついていないのかは、謎。周囲にもそういう意見は複数あったように思える。 | ||||
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