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新世界より
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【この小説が収録されている参考書籍】
新世界よりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全364件 341~360 18/19ページ
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1000年後の関東平野の小さな村を舞台に、魔法(サイキック)と呪術を操る人間、 それに遺伝子改変された動物や虫達が織り成す、光と闇のファンタジー。 え?ファンタジー?と聞いて焦る貴志ファンの皆さん、安心してください。 ちゃんと貴志風のおどろおどろしい内容になっています。 ただ、少年少女が主人公なので、やや物足りないと感じるかも知れませんね。 作品全体としてはよく出来ていると思います。 ただ、どうも「この世界をベースに、シリーズを何冊も書いて食い扶持にして行こう・・・」 という邪悪な意思が感じられるので(笑)、マイナス1にしちゃいました。 | ||||
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7P「この間、時間を見つけては、過去の歴史をひもといてみたのだが、再確認させられたのは、人間というのは、どれほど多くの涙とともに飲み下した教訓であっても、喉元を過ぎたとたんに忘れてしまう生き物でであるということだった。」 13P「悪鬼の話と業魔の話は、発達段階に応じて繰り返し語られ、学習させられる。」 主人公である早季が体験した悲劇の過去を遡るところから始まります。ですから本の序盤、物語の結論を知ってて話が進行するため、読み手には少し文章に違和感を感じます。しかし2度読み返すとこの理解できないところがわかるので、飽きのこない面白い小説だと感じました。物語では、街にすむ人間はほとんどが超能力を持ち、そして化けねずみというまるで人間みたいに二本足で歩く醜い生き物が住み分けて共存しています。そんな新世界では、街の秩序を維持するために子供たちを学校に行かせ選別します。選別とはいっても、公表はせず先生が秘密裏に行い、性格、超能力等を見極め、落伍者を倫理委員会に報告しそこで審議・判決を下します。はっきり言いましょう、危険と判断された子供は、殺すのです。それは悪鬼、業魔に変貌する可能性があるからである。悪鬼とは、鬼のような人、そして業魔とは、もはや人ではない化け物をさし、過去に超能力を使い町中の人間を皆殺しにした事があったのである。この超能力は、例えて言うなら今の核兵器に匹敵する能力で、町に住む皆がこの核兵器の発射ボタンを持っているようなものなのである。だから過去の悲劇を教訓に、悪鬼や業魔を誕生させないこの法律が生まれた。 | ||||
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作品とは、作家が書いているものだが、作家の意図や意識を超えて走り出すものがある。「新世界より」は、まさにそれだ。この不気味で不穏な世界は、貴志祐介によって作り出され確立されたときから、徐々にそれ自体で呼吸を始めたのだ。 読み終わって改めて上下巻を並べてみると…厚い!こんな世界をよくも作り出したものだ。並の作家なら、この世界を描き続けてライフワークとするくらいの、圧倒的な実在感である。いい作品に出会った喜びを、素直に作者に表して感謝したい。 | ||||
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ほんとに、この作家にはいつも驚かされます。 今まで私の中のベストは「天使の囀り」だったのですが、 それをはるかにしのぐ傑作だと思います。 現実離れした舞台設定や細かい描写のおかげで、決してスラスラ読み進める 物語ではないのですが、それでも上下巻一気に読んでしまいました。 奇妙だけどどこか懐かしいようなな不思議な世界にあれよあれよと引きずり込まれ、 自分もまさにその場にいるような臨場感で読み進み、最後には「な、なるほど〜!」 と膝を打つことでしょう。 2匹のバケネズミが物語の最後まで関わってきますが、好き嫌いはあるにせよ、 どちらもそれぞれに格好良かった。 大好きな作家なので、もっともっとたくさん書いて楽しませて欲しいです。 | ||||
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本作はこれまでの作者の集大成と言っていい。 「ISOLA」の超自然、「黒い家」の狂気、「天使の囀り」のバイオ、「クリムゾンの迷宮」のサバイバル、「青の炎」の少年少女の交錯。 それに加えて若年層へのウケ狙いともとれる魔法力、異世界、同性愛などもちりばめている。 個人的に超能力といえば「アキラ」(大友克洋)なんだが、機械に人類の歴史を語らせたり東京の地下鉄を舞台にするあたりは「漂流教室」(楳図かずお)を彷彿させた。 異世界は主に架空の生物の執拗な描写によって不愉快さを伴いながら実感されるので、ここで好き嫌いが出そう。 しかし理論的に考え抜いて構築された世界観は、ご都合主義的な展開を補って余りある説得力を持つ。 考えさせるのは、過剰な力を持った人間のテンマツ。 全人口の1%にも満たない人々がサイコキネシス(PK)を発現させたことをキッカケに世界が呆気なく崩壊するくだりは、何だか嫌な説得力がある。 このPKは当然その時代時代の強力無比な威力を持つ兵器、例えば核兵器などに置き換えられよう。 そして絶対兵器を自ら都合良く抑制することによって墓穴を掘り(悪鬼)、歪みを取り繕うために生み出したもの(バケネズミ)に足元を掬われる、それらはこの「新世界」でない現在にも通じることである。 自らの想像力を超えるものを手にすることは、いつの時代も危険なのだ。 そのあたりのテーマを、先述した持てるだけの要素を注ぎ込んでストーリーとして整合させたのは見事と言うしかない。 それからやっぱり怖かった。 問答無用で狂気に走れば、平凡な青年が包丁一本で大量殺戮を犯してしまう世の中である。念じるだけで人を紙のようにバラバラにしてしまう能力が人格の優劣問わず振り撒かれたとしたら・・・ | ||||
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少女の一人称で語られる物語、描かれる世界は昭和初期を思わせる農村的風景、 世界感を支配する「呪力」に架空の生物たち。なんとなく宮崎駿的ファンタジー を思い浮べながら読みはじめた。 ローレンツの動物行動学に発想を得たという、オオカミなど凶暴と言われる動 物以上に同族への攻撃抑制ができない人間の不完全さが全編に渡って描かれて いる。描かれる人間の業は、後半に向けて繰り返し更に救いの無い形でより深 く描かれていく。 かなり悲惨な展開の中で主人公の強さということが物語でも出てくるが、どち らかというとこれは展開上の必要性で与えられた属性でテーマは人間の業の救 いの無さにあるように読める。 そして、最後の最後で更に救いのない形で世界を反転させてみせる結末ははSF としてもホラーとしても見事と言える。これだけの長編で膨大な伏線とエピソー ドを張り巡らしながら、どれもが無駄なく論理立って繋っていき、なおかつ読 後にテーマが一本の軸でブレれていないと読者を唸らせる作者の力量は並のも のではない。 基本的にはホラーな人なのでかなり描写がグロな部分があるが、それが受容で きる方にはお勧めの一冊。ページ数はかなりあるが一気に読めてしまう。 | ||||
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前作が「密室殺人」というミステリー作品で期待はずれのできだったので、この2巻、3800円はかなりばくちかと思いました。しかし、読み始めると貴志祐介ワールド全開で、最後までノンストップで読破できました。これだけの物語を論理破綻なくまとめあげることのできる作者の力量に脱帽です。アメリカの「24」や「LOST」などのTV作品が好きな方にもおすすめ。エンターテイメントとしてもすばらしいですが、根底には人間の恐ろしさ、傲慢さに対する警鐘が見え隠れします。力を持つものと持たないものの関係、現在の人類のかかえた多くの問題、民族紛争、宗教対立、差別問題など考えさせられることが多い作品です。1000年の時を超えて届けられたプレゼントを楽しみましょう。 | ||||
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あっという間に、上下巻を読み終わりました。 読み手の既成概念を超えたワールドに圧倒され、まだ頭が痺れています。 正に空前の世界の物語をを最後まで、球速の衰えない(安易な妥協のない)パワーに敬服しました。 時には少々の暴投や、四球もありましたが、作者が全力投球した作品を真っ向から受け止める体験は、実に気持ちの良いものです。 そして、久々に読後の余韻にも浸っています。 本当は早季と覚が今後、周囲の目の制約の中で、どのような郷を創っていくのか。また彼らの子供たちの目から見た世界の移り変わりや冒険。 そして1000年後を舞台にした世界の展開。など、続編も読みたいのですが、この余韻を大切にしておくのが良いのでしょうね。 とにかく既存のスケールを超えた傑作です。読んで下さい。 | ||||
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アマゾンの書評に誘われるように上巻だけを注文した。 憑かれたように二晩で読み終わる。 そして近所の書店で下巻を購入。 奇しくも 、アーサーCクラークの訃報が飛び込んだ。 「銀河帝国の崩壊」を読んだときの感想が30年のときを超えて湧き上がってきた。 『人間の存在の意味への疑問』です。 原爆の投下 ルワンダ、コソボの大量虐殺から管理された教育まで 私は「新世界より」のページをめくるたびに、私が生きている社会で起きている事ごとを連想しながら身悶えた。 最後の最後、囚われた反乱「ばけねずみ」のリーダーが裁判において発した言葉が頭を離れない『私は**だ。』伏せたほうが読む楽しみになるでしょう。 悲しいお話です。 | ||||
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上巻の前半、世界設定や学校での呪力訓練の描写は読んでいて長く感じました。 ところが上巻の後半から下巻にかけて一気に読ませる引き込み方は流石です。 映像化するなら、アニメーションでないとリアリティが損なわれるくらいの壮大な描写の連続です。 『クリムゾンの迷宮』と同様に、登場するキャラクターの恐ろしさや禍々しさなども魅力的で上質なRPGのような楽しませ方も健在です。 設定のあまりのスケールの大きさに 「きちんと収斂するのだろうか?」と不安になりましたが、ほぼ説明責任を果たしています。著者の構想力や知性に圧倒されつつも、読み易く、読後すぐに上巻から再読してしまいました。 | ||||
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上巻下巻ともに、面白すぎて一気に読むことが出来ました。 しかし、下巻ではもう少し守と真理亜のその後について触れてほしかったです。 「冬の遠雷」から次の章の「劫火」になり、早紀たちの年齢が一気に変わりました。 その年齢が変わるまでの間に何があったのか書いてほしかったです。 少し、急すぎたと思います。 上巻はとても素晴らしかったですが、下巻は少しだけ「う〜ん・・・」という感じがしました。 貴志祐介さんの本は初めて読んだのですが、私的にはあさのあつこさんや重松清さんなどの作家の方がいいな〜と感じました。 この本は、私には少し物足りない感じでした。 しかし、読んでみて良かったと思います。 皆さんも是非読んでみてください。 | ||||
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SFは嫌いではないのですが、やや苦手なジャンルです。 でもこの小説は入りやすかったです。 と言うのも、登場人物が日本人でしかも最近流行の名前だったからです。 「貴志祐介ファンだけど、SFはちょっと」とおっしゃるかたにも、 すんなりと読み始めていただけると思います。 そんなに遠くない未来という時代設定が、 妙に信憑性があり、身近な恐怖に感じました。 フィクションとノンフィクションの間の、 すれすれを描いているという感じでしょうか。 とはいえ、前半は矢継ぎ早に初めて聞く言葉が出てきて、 ちょっと消化不良でした。 さらに、”そこにそんなにページを使うの??”という部分が何カ所かあり、 少し残念でしたので、☆4つとしました。 今、上巻のみを読んでこのレビューを書いていますが、 きっとラストはきれいにまとまって、おおっと言わせてくれると信じています。 | ||||
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35歳の主人公が12歳の頃を振り返り、後世に残すつもりで書き始めた物語は、今の私たちの世界に重なるようで異なった世界が描かれてゆく。 語り手である主人公渡辺早季は23年間を時を経て振り返るので、物語は含みを持たせて展開する。 民族学の本でも読んでいるかのような前半と、呪術や奇怪な動物が出てくる後半と、上巻だけでは物語の全体像を見ることは出来ない。 貴志祐介が何のためにこの作品を書き下ろしたのか、練りに練った作品の全体像を見るために、上巻で時間を要しても下巻に辿り着くべきである。 下巻に入れば、物語の展開は速度を増すので読み易くなるのでご安心ください。 | ||||
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「天使の囀り」にも衝撃を受けましたが、作者の生物学的センスは抜群です。ぼく自身、生命科学の「専門家」の端くれですが、本作に描きだされる想像上の生き物の体系は、ある意味、空前絶後のリアリティを持っていると思います。一方で「呪力」に関する設定は科学的には首を傾げざるをえないものだけに、作者の生き物への執着には畏怖を覚えます。この、少なくとも視覚的には醜悪を極める世界を数年にわたって脳裡に抱きつづけ、ここまでの完成度へと煎じ詰めた精神力は凡人には想像しがたいものがあります。 物語の詳細に踏み込むのは危険なので触れませんが、読み手の想像力が試される小説です。細かくディテールが描写されているようでいて、視覚的な詳細の描写はストーリーテリング上、最小限描写すべき対象に限られており、それ以外の多くは、世界を構成する要素がいかにしてそこにあるかというプロセス、メカニズムの描写の積み重ねによって提示されています。その結果として、この小説世界に五巻で感じられるどういった光景が展開しているのか、その大部分は読者の想像力に任されています。読み手のそれぞれが、それぞれの経験、想像力に応じて、異なる「新世界」を脳裡に描きだすことでしょう。 近年の日本のエンターテインメント小説の系譜上は、「屍鬼」「シャングリ・ラ」といった流れに連なるものと感じますが、それはストーリー展開の表層を捉えた比較に過ぎないかもしれません。生き物が争い、争いの中で他の生き物を殺すという、ほぼすべての動物種が行っている振る舞いを、詩的ロマンティシズムなどに逸れることなく、真正面から描こうとし、描ききれたかはさておき、完遂したことに敬服します。その中で、生き物が生き物たるがゆえに行う行為の積み重ねの中に、「神」をはじめとする、私たちが「人間らしい」と感じる概念を淡々と畳みこんでみせた点など、唸らされた部分も数多くあります。そして、最後の1行に、さまざまな意味で胸が熱くなりました。傑作です。 | ||||
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本書で描かれている世界は現実離れしているが、何となくなつかしさを感じる。しかしながら、しっかりとした存在感・実在感を表している。 奇妙であるが、説得力がある。その中で活き活きとしている早季たち、主人公の更なる成長を下巻に期待する。 | ||||
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遥か未来、呪力と呼ばれる力をもった子供達の話で、言葉を喋るネズミがでてきたりと、表層はファンタジーだが、読み進めて行くうちに感じとるのは、サイコホラーである。アキラ私は、このイメージかしっくりた。アキラというのは、アニメのアキラである。未知なる力を手に入れ、やがて体も人格も力に呑み込まれてしまう小学生時にアキラを見て、ワクワクするような凄さと、気味の悪さを感じにはいられない話の流れ、それと同じものを、この本から感じた。読み手を選ぶかもしれないが、私は話にすっかり引き込まれ、ページをめくる手がとまらなかった。 | ||||
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分厚い上下巻の書籍はややもすると読み始めるのを躊躇うのに十分な重量感だとは思いますが、兎に角まず時間を確保してください。 上下巻合わせて1000ページもの大著です。 出来れば2日に分けられればベストだと思います。 (私自身は体力的に心配だったのでそれくらい必要でした。) それくらい、途中で読むのを止めることを躊躇うほどに惹きこまれました。 私自身は貴志祐介作品の中では『青の炎』が一番好きという、わりと現実感のあるライトな感覚のものが好みですが、 『クリムゾンの迷宮』も二番目に好きな作品なので本作も楽しめました。 是非想像力を働かせてどっぷりと作品に浸かってください。 「想像力こそが、すべてを変える」のです。 | ||||
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ご都合主義な点はある。描写の足りない点はある。終盤の主人公に感情移入できないという点もある。けれど、そんな欠点を補って余りあるだけの強烈な筆力が、読者に手を止めることを許さない。また、これだけ壮大な物語でありながら軸のブレはなく、膨大な数の伏線も文章ないしは内容からの論理立った想像で全て回収することができる。貴志作品の中でも随一のエンターテイメントだ。 | ||||
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上下1000Pの本ですが、一気呵成に読んでしまいます。後半は残りページを惜しみながら読みました。 ハリポタの世界とありましたが、はっきり言うと「絶対可憐チルドレン」の千年後の世界です。 冒頭から、悪鬼・業魔とおどろおどろしい雰囲気が漂うのですが、ミノシロモドキが出てくるあたりから、読むのをとめることが出来なくなります。 登場人物に感情移入出来ないと書いている人がいましたが、確かにこの話の惨劇は全て主人公の行動から起こっているので、イライラさせられるところがありました。 但し、読んでいるときはそれほどでもなかったのですが、ラスト近くの衝撃の事実を知ってからは、その違和感の原因がわかり著者の意図の一端がわかって愕然としました。 どうみても主人公(可愛い女の子)に感情移入させる話ではないのです。 そういう意味では確かに読者を選ぶ小説かもしれません。 この本を読んで感じる違和感は冒頭を読み返してはっきりしました。 最初に主人公はこの手記(小説は主人公が手記としてまとめている形式で書かれている)について、「自己正当化のために歪曲化された物語かもしれない」と明記しており、行間に書かれていることを読むことが必要となるのです。 というか、主人公が意識していないか、あえて意識していても手記に書いていない事実を認識すると、主人公の存在が、彼らが聞いてあまりの残虐さに嘔吐したミノシロモドキの語るおぞましい過去となんら変わらないことを理解できるでしょう。 そういう意味ではラストの読後感の悪さは黒い家なみにあるのですが、一方では滅茶苦茶面白いですし、色々解釈が出来る内容なのでSF・ホラーが好きなら読んだほうがいいでしょう。 残虐風味はあまりありません(理由は読めばわかります) また、物語の核心となる謎が2つありますのでミステリーが好きな人でも結構行けるのではと思います。 | ||||
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帯には未来の管理社会のような文句があるけど、それが全面に出る印象ではないですね。 最初感じたのは日本版ハリーポッター?って思ったんだけど呪力にまつわる冒険だけがメインでもない。 理想郷のようなどこか秘密めいた町とそれを取り巻く未知の生物が生息する広大な自然、その中での少年少女の物語って感じです。どっぷりとこの独特の世界観に浸れます。その感覚は時間を忘れるほど。 もちろん随所に作者らしい要素もあり、従来からのファンも楽しめるんじゃないでしょうか。 | ||||
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