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黒い家
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黒い家の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全344件 241~260 13/18ページ
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| 僕が今まで読んだ中で 別段格別の怖さを醸し出した作品の一つです。描写もさることながら、後半の息もつかせぬ怒涛の展開にただページを捲る手が止まりません。夜に一人で 一読されることをお勧めいたします。怖さが一層引き立ちますよ。 | ||||
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| 大いに不満がある。 この作品にではなく、世間における本作の認識のされ方について。 本作を「ホラー小説」と捉えると、この作品の価値を見誤る。そうではなく、この作品は「社会派ミステリ」に分類されるべきと思う。それも極上の。 「ミステリ」の理由は、殺人事件がおこるから。そして「社会派」の理由は、生保業界の話題が、見事に物語の本筋に絡めてあるから。 一概に、「家族」を対象とした「連続」保険金殺人というのは常人の神経でなせる技でないから、その犯人はよほどの異常性をもって設定されてないと、話として嘘くさくなる。よってそのような設定が入念になされた犯人像は、おのずからホラー色を帯びる。 たとえば強度のストーカー気質とか、殺傷行為にかんする鉄のような実行力とか、人間的な感情の欠損とか、そのために死体の横で平気で飯が食えるような鈍感さとか、だから住居は衛生状態を欠いて異臭を放っているはずとか、いずれもこの種の連続殺人犯には欠かせない要素であり、それが描かれてなかったら逆に嘘くさい。 つまり本作のホラー性は、読者を怖がらせよう的な商売心よりむしろ、連続保険金殺人という重いテーマに真正面に取り組んだ結果、必然的に生まれてきたものだと思う。だからこそ本作の菰田幸子は、圧倒的なリアリティと必然性を帯び、ヒリヒリと怖いのだ。 もしこれが単に「包丁もった殺人鬼が突然襲ってきました」みたいな、13日の金曜日的なノリだったら、怖くも何ともない。必然性のないスプラッタは一過性のスリルがあるだけで、怖くない。だからもし、13日の金曜日をホラーと呼ぶのなら、本作をホラーと呼んで欲しくない。本作はもっと真面目に、保険金犯罪に真正面からとりくんだ社会派ミステリであり、ヒリつくようなホラー感は作者の圧倒的な力量から二次的に生まれたものだと思う。 想像するに、本作が「ホラー小説大賞」をとったことから誤解が始まっているのではないか。 もし本作が江戸川乱歩賞受賞作だったら? イメージもだいぶ異なっていたように思う。 いずれにせよ、本作がここ数年の最高傑作のひとつであることは間違いない。 | ||||
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| ある日、主人公・若槻の勤める生命保険会社に一通の電話がかかる。 彼が対応した女性の「自殺で保険金はおりるのか」という質問に 彼女が自殺するつもりなのだと感じた若槻は、 何とか女性の気を抑えようと懇意に話しかける。 この行動を利用され、彼は多くのおぞましき事件に巻き込まれてゆく。 この小説において高く評価したいのは、 「主人公に迫る脅威・そしてそれによって生ずる不安や恐怖の表現のうまさ」である。 上記の電話で事件の状況を勝手に解釈していた若槻は 様々な人物と知り合いながら事件を解決しようとするが、 その途中自分の予想が間違っていたかもしれないという考えを閃く。 すると彼が新たに感じた不安を待ち構えていたかのように、 思ってもみなかった"敵"が残虐な行為を起こし若槻の命を脅かすのだ。 ここでは、主人公や読み手に対する「実は想像以上に危険な人物だった」という印象の与え方が特徴的だ。 加えて、その危険がすでに自分の大切な人にも差し迫っているのだと気付いたときの衝撃、 そしてこの小説のクライマックスである、敵の巣窟「黒い家」における戦慄の真実と、 そこで繰り広げられる若槻達の行動には、本を読みながら本当に心臓をドキドキさせられた。 本を読み終わった日の夜は、幽霊ものの映画では感じられない憎悪を思い出し、寝つきが悪かった。 このように高い評価ができたのだが、残念に感じた点も少しある。 1つは学問については素人である私が不満に思ったことではあるが、 作中に登場する心理学者の意見が語られすぎだと思ったことだ。 この手の話に詳しくない私は、解説が敵に都合よく当てはめられているような気がしてしまった。 2つ目は、残虐な殺戮をおこす"敵"が、場面によっては態度に妙なギャップが生じていることである。 物語の最初ではなぜか、一般人に比べればその度合いは低いと思われるものの、 いくらか友好的に話しているし、終盤ではある人物に怯える素振りも見せている。 もっと人間的な要素を排除した方が怖かったと思う。 しかしこのような点を挙げても、 私がこの小説を読んで感じた恐怖・焦燥感はかなりのものであった。 リアルな舞台設定を元に起きるサスペンスを感じたい方におすすめの一冊である。 | ||||
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| 今までこれ程本にのめり込んだことがあったかなって位面白く、追われる気分に浸りながら若月になりきり、恐怖感満点で読みました。貴志さんの本を読んだことない方はぜひこの本から始めてみては? | ||||
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| 引きこまれて通勤中も歩きながら読みましたが、後ろにいくにつれ、幸子のモンスターぶりが逆に怖さを薄れさせた気がしました。 | ||||
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| 「天使の囀り」を読んで著者のファンになったものです。 レビューで絶賛されているので、今回もかなり期待して読みました。 結論から言うと、間違いなく面白いのですが、 「天使の囀り」で感じたような圧倒的な恐怖感はなかったです。 また個人的には、「クリムゾンの迷宮」のように読むのが止めれないほど 惹かれるストーリーでもなかったです。 全体的に著者の他作品と比べると、インパクトに欠ける印象。 強弱はあるものの、全体的にゆったりした展開が続くので、 もうちょっとサクッとした分量で良かったように感じました。 貴志祐介の作品が初めてで、アクの強くないものを求めるならオススメかもしれません。 | ||||
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| どこか投影してしまう。 英語でinto・・・・という語を使う。 入り込んでしまう。熱中してしまう。ハマッてしまう。 2010年にしてなぜだか初めてこの作家の本に出会った。 ネットで調べて、天使の囀り、青の炎など、すでに手中にある。 生命保険と狂った家、環境、育ち、金・・・ 面白くないわけがない世界をこうも戦慄の断片をつなぎ合わせ、 恐怖に落とし込んでいく過程は見事。 主人公の若槻くん・・・相当タフであり、 狙う中年おばはんも相当強い。 退廃のストーリーにタフネスが潜む傑作だ。 | ||||
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| 読んでから2年以上経ちますが、相当精神的なショック(怖さの)が深かったのでしょう、今でも時々夢に出てきて追われます。 起きた時は全身がガチガチ。 私の悪夢の定番となってしまいました。 と、そのくらい怖いです。 オススメです♪ | ||||
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| 長く生きていると、「一体この人には心があるんだろうか」と思うような人に出くわすことがあります。 作者もどうやらそうだったようで、そのような人のことを書きたかったといったようなことを、どこかで書いていました。 『黒い家』は平成九年の第四回ホラー小説大賞受賞作とのこと。 いわゆる我々にちょっと理解不能な「この人、心、ある?」と感じてしまうような異常な人たちの呼び名が、最新のものとは少し違い、ああ、この時代はこんな風に呼ばれていたんだなと、勉強になりました。 異常な凶悪犯罪者には脳に微細な傷があるとは、本当に大昔からまことしやかに囁かれてはいましたよね。 ただ、現在になると、遺伝子情報がすっかり読み解かれたせいもあってか、そういったレッテル貼りに、あまり抵抗を感じないような風潮になっている気がします。 だからこそ、それは違う!と大声で言うような、そんな視点はとても新鮮に感じられました。 賞の選評者には、今は亡き景山民夫氏はじめ、面白い方が顔を並べています。 林真理子さんの選評は面白くありませんでしたが、ほかは結構面白かったです。 高橋克彦氏が『人の心が一番怖い』と評していた部分に関しては「まさに、その通り!」と机を叩きました。 | ||||
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| 評判が良かったので読んでみました。 情景描写・心理描写が上手なので、グイグイ物語の中へ惹き込まれます。 続きが気になるので一気に読んでしまいました。 ドキドキしたい方にオススメ♪ | ||||
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| 過去二回映画化(大竹しのぶ主演の駄作と韓国で最近リメイクされました)されていますが、到底原作を超えるに至っていません。それほどこの作品は強烈です。こんな物語を創りあげた作者は凄いです、とただ感服します。 序盤はゆっくりとしたペースですが、幸子の本性が徐々に明らかにされる中盤以降のじわりじわりと迫り来る恐怖はやがて止められない狂気のジェットコースターのように加速していきます! 人間の怖さ、、と言うか、人間の心を持たない人間の皮を被っただけの人間(人間が多いっ!)の恐ろしさを強烈に感じる事のできる作品です。 傑作!! | ||||
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| 母の遺品の中の1冊。 たまたま眠れない夜に手にとって読んでみたら・・眠れなくなった(笑) どんどん引き込まれて、本でこんなにスリルを感じたのは初めてでした。 おススメです | ||||
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| ホラーを読んでいて、この作品を上回る「恐怖」を感じたことは 近年無かったです。 ちょっと、本気で、怖かった。 確か審査員のコメントに「読みながら、おびえてしまった」というのが ありましたが、そのコメント、非常に良くわかりました。 | ||||
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| "怖い" かつ ”楽しめる” 一見すると共できそうであるが、 具現化するのは非常に難しい課題。 しかしながら、作者は平然と 書き上げてしまうのだから、敬服する他はない。 保険会社での勤務経験を大いに生かし、 小難しい保険内容も、平易に伝える文章力、 次から次へと畳み掛ける展開力、 あらゆる面で本当に問題なし。 強いて言うなら、怖がりの方は読まないほうがいいかも。 | ||||
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| 職業経験をフルに生かした、この人にしか書けない作品だと思います。心理学の造詣も見事に生かされています。個人的には、この著者の「純文学」も読んでみたい気がしました。もし、ホラーの要素がなかったとしても、私には充分面白かったからです。 | ||||
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| 中盤以降のぐいぐい引き込まれる描写が良かったです。特に普通の小説なら一度あるはずの山場が二回あったのには驚きました。ただ難点をいうなら自閉症=自分の殻にこもった暗い人みたいな(下手すると差別を助長しかねない)表現があったことが1番気になりました。他にも説明がややくどかったり、繊細な神経の持ち主であるはずの彼女が地獄を味わいながらPTSDのような描写のないまま短期間で立ち直ったり、とってつけたような「実はある人がゲイだった」という事実がでたり(結局物語上何も意味がなく主人公が引いただけ)やや目につく箇所があったのが気になりました。 | ||||
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| ホラー作品だがリアリティの感じられる怖さがある。著者の経歴からか、保険会社の部分は非常にリアリティがあるし、主人公が感じる恐怖感がよく伝わってくる。ただ途中から結末の筋書きが薄々予想できたので星4個とした。 | ||||
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| 「十三番目の人格―ISORA―」で見せたような心理学の知識が、この作品でも遺憾なく発揮され、単なるホラー小説の域を超えたものになっています。やはりこの作品でも、主に発達心理学でしょうか。 それと著者のいた生命保険業界の実情ですね。私も一応同じ世界にいるので、他人事ではないような気がします。さらに京都を舞台にしているということも、私にはリアリティがありました。 否応なく読者を、クライマックスに向かって引き込んでゆく語りとなっています。したがって、映画化向きでもあります。配役が今一つであり、原作ほどの迫力は感じませんでしたが。 | ||||
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| ある事件に関する真相を、保険の担当官が暴くミステリー。 たしかにホラー要素は在るけど、さほど重要ではない。このくらいの描写は通常の小説でもよくある。ただ真相に迫るにつれてのどんでんがえし、犯人とのチェイスなど、ドキドキものです。保険業界の専門的な内容はあるけども、丁寧な描写で理解しやすい。一気に読める傑作です。 | ||||
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| 運の悪いことに私がこの本を手に取ったのは和歌山毒カレー事件の後でした。 そのため登場する人物の容姿に「あの二人」がチラついてしまって想像力をそれ以上膨らますことはできませんでしたが・・・・。 保険金殺人自体はこれまでに何度も起きていますし、小説の題材としては珍しくもなかろうと思いますが、実際の事件を(容疑者の人格まで)予言してしまったという点でこの作品はちょっと普通ではないですね。 これってホラーなの?と疑問を呈する人もいるかと思いますが、ミステリー、サイコサスペンス等さまざまな要素をハイレベルで融合していて簡単に1ジャンルで括れなくなったからそう感じるわけで、中身のエグさは間違いなくホラーですね。 ラストの後味の悪ーいオチなんかしっかりホラーの王道行ってると思います。 | ||||
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