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受命
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受命の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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寂しさ、心細さ、一体誰を信じたらよいのかわからないという恐怖。 想像以上に壮大な話だけれど、リアリティーがあり、読み出したら止まりませんでした。 | ||||
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朝鮮半島の北部(あえて国名を避けています)の国の内情をいくつかの視点、立場で描いており、その国の最高権力者がいかに無策無能で国を駄目にし、国民を飢餓に追いやっているのかということについて、怒りを持って描かれています。 婦人科の外科医として国賓あつかいで招かれ、飛行機で入国する医師、在日朝鮮人として財をなした企業家と一緒に万景峰号で入国する若き女性、特命を受けて、陸路密入国する男女。3組がそれぞれの立場でそれぞれの視点で、その国の内情に触れ、感じたことを描いています。そして、その3組が受命を感じ、ひとつの事件に繋がっていきます。受命とは、人生の中で必然的に選ぶべき、極めて重要な使命のことだと思います。 ネタバレは避けますが、後半部分で驚くべき、ジェットコースター的な展開となっていきます。三組がそれぞれの立場での最高責任者との出会い。本当に、こんなことがあってもおかしくないこと。 今まで、何冊もこの国の書籍を読んできましたが、フィクションとは言え、その国情、庶民の生活が目の前に見えるように描かれているのは、この作家のさすがの筆致です。 私個人的には、一生に一度は読むべき書籍だと感じています。もう少し、この作家の書籍を続けて読んでみようと思います。 | ||||
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本書のストーリーは、それぞれ別の目的で、別ルートから北朝鮮に入国した2人の日本人及び1人の日系ブラジル人が、いつの間にか、北朝鮮国内の人間と共に、北朝鮮という国を変革するために、「ある行為」を行うことになった、というものである。 本書を読んで最初に思ったのは、「箒木氏の小説は、やはり情報量が多くて勉強になるなあ」というものだった。 が、読後、しばらくして、本書の主人公達の姿が、五・二五事件を起こした日本陸軍の青年将校と重なって見えてきた。本書の主人公達の行動は、客観的には、テロ行為そのものである。本書の主人公と、かの青年将校との違いは、成功したか、失敗したかの違いしかないのではないか。本書は、著者の意図如何に関わらず、結果的に、テロ行為を肯定するものとして受け取られてしまうのではないか、と。 もちろん、私の考えすぎかもしれないが、ひとたびそのように感じてしまった以上、五つ星をつけることは躊躇せざるを得なかった。 ただ、北朝鮮の歴史、社会、風土、政治を知るのにはとても役に立つ。平壌の観光名所についても詳しく紹介されており、観光ガイドブックとしても使えるので、「情報小説」としては文句なくお薦めである。 | ||||
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近くて遠い国、北朝鮮。普段生活してる中で北朝鮮の情報はほとんど入ってきません、特に北朝鮮国民については謎に満ちています。しかし、これを読むと生活の悲惨さや、北朝鮮の外面とのギャップがとても理解できます。小説でありながらノンフィクションではないかと思わせる緻密な描写にひきつけられ、600ページほどある分厚い本で、普段あまり本の読まない方は敬遠したくなりそうですが、後半にないってくほど先が気になってサクサク読めちゃう内容になっているので、オススメです。 | ||||
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医師が医療の問題と取組みながら、国際的な問題に取組むストリーの構成は、著者の独壇場であり、本書でもその構成は非常によく組み立てられ、一気に読ませる。 日本との朝鮮半島との関係を舞台にした小説は別にあるが、この本で取り上げられた問題は現在でも非常にホットな問題で、フィクションとしてやり過ごす事ができない部分が多々あり、その点でも非常に興味を持って読みすすめていった。 小説としての文章表現としてはやはり硬さがあり、人間関係の機微に触れた表現にもの足りない点を常に感じるが、その雄大なストリー構成で充分おぎなわれている。 | ||||
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私が買ってきて、母が先に読みました。 題名が良くない、ちょっと字が小さ過ぎる、でも 他に読む本が無くなったから読むことにしたなどなど、文句を言っていたのですが、何も言わずに読み続けているのを見て、聞いてみると、今では夢中になって読んでいると言いました。 その後、友達にも勧めて、何人もが図書館から借りて来て読んだそうです。 私も 題名にひっかかりを感じて、ためらっていましたが、読み始めました。 すると、いきなり 犬料理の話が出てきて、正直言って、この食事描写には、抵抗を感じましたが、そのまま 読み続けていくと、しっかり はまってしまったのです。 職場に持って行って、お昼休みにも読むほどでした。 北朝鮮、韓国、日本、ブラジル、ドイツ、中国、アメリカ、ロシア、中でも 北朝鮮に関して、ここまで 広く、深く掘り下げて書くには、かなりの時間と労力を要したと思います。 他の本と違い、主人公の年齢が、最後まで掴めなかったせいか、主人公に感情移入して、この本を好きになったとは言えませんが、優れた本の構成、様々な登場人物の個性や役割が十二分に生かされている点から、私は とても この本が気に入りました。 結末も良かったです。 まだまだ これからだが、希望という命を受けた新しい国が生まれたんだと思いました。 自信を持って、どなたにも お勧めできる本です。 是非 読んで下さい。 | ||||
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北朝鮮に合法的にor非合法的に潜入する4人。出会う人々の思い‥。フィクションとはいえルポタージュ的な展開は実際にはできないことを可能にしてくれるストーリーです。彼の国で暮らす人たちの中にはこんな思いで首領様を見ている人もいるかも、という発見がありました。映画にすると面白いでしょうね。でも無理ですね。 | ||||
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庶民、準特権階級の医者、在日朝鮮人の訪問者という、それぞれにかなり異なる立場から目にした北朝鮮が描かれていて、北朝鮮のことを知りたいという気持ちをストレートに満たしてくれました。その意味で満足度はかなり高いです。ただ、読んでいるときから、これほど広範に北朝鮮のことを知っている人など当該国民を含めて果たしているのだろうかという疑問は常に感じていたのに、結局資料や情報源の説明は一切なく、陰謀以外の国情に関する部分でも、どこまで事実として受け取ってよいものか、疑問が残りました。 | ||||
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生殖医療の権威・津村は一年間の契約で平壌の病院に赴任。 舞子は韓国系の企業の会長秘書として万景峰号で元山へ。 そして寛順と東源は密入国の道を選んだ。 旧知の仲の四人ではあるが入国の動機と手段はさまざまだ。 手段の違いはすなわち立場の違い。 それぞれの目に映る世界から、徐々に北朝鮮の現実があぶりだされてゆく。 そして、それぞれが出会う人々の輪が次第にひろがり、重なり合ったとき、 一見無関係にみえた四人の動きが一つの目的のもとに急速に収斂してゆく。 小さな波動が呼び起こす大津波のように盛り上がってゆく展開は圧巻。 アクション物、スパイ物、戦争物のどれとも違うコンセプトで、見事な サスペンスを味あわせてくれる、いかにも帚木氏らしい緻密な作品だ。 | ||||
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やぁー、感動しました! 「あの国」の中はどうなっているのだろうか、国民は自国をどう思っているのだろうか、まして在日の方々は故国をどう感じているだろうか、と常々思っていましたので、私たちが今一番知りたいことがよくわかり、リアルで、これは小説と言うより実録かと思ったほどです。 そして<天下は天下の天下なり>を説く南玉順の父親南先生、生き証人のようにこの国の歴史を見続けてきた姜将軍や在日の平山会長など、知性もあるし理性もある「あの国」の方々は、このままではいけないと感じ憂えていた、現在も憂えているということがよく伝わってきます。 前作『受精』に登場したヒロインの舞子と寛順も再登場し、ハラハラ・ドキドキの息をつがずのストーリー展開で、読み出したらやめられず、医学的な知識欲も満足させられ、最高傑作だと思います。 | ||||
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医者が主人公という、医療物といえば、ロビン・クックなのですが、 日本だと、この人が良いです。 そして・・・北朝鮮ですよ。舞台は・・ しかも、首領様暗殺!泣けます・・ミステリとしては、人情オチなのですが、人間愛ですね。 まさに受命。こんな言葉があるとはしりませんでした・・ こんな物語が、現実化したら・・ 世界はちっとも良くならないかもしれないけれど、近隣の最貧国の餓死者が、少しでも減るのならと・・ しかし、この作品は前作からの続きがある模様。 そっちを読んでないので、一部人間関係についていけません。 そのエピソードが、厚みを増すのでしょうが、帯にも情報はちっともないのです。ちと商売が下手かも。 あとねえ、、キャラの外見に対しての描写が0. これはこれで珍しい。映像化は望んでないんですね、うんうん | ||||
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