■スポンサードリンク


天啓の殺意(散歩する死者)



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

天啓の殺意(散歩する死者)の評価: 3.41/5点 レビュー 17件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.41pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

動機など人物不在

叙述ミステリーとしてはよくできている。しかし、動機がなーんだでしたし、その裏付けの家庭事情がしっかり書かれていないため、地のストーリーの、面白さがない。パズルを読んだだけで、小説の、面白さがない。読後の満足感がない作品でした。
天啓の殺意 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:天啓の殺意 (創元推理文庫)より
4488449026
No.6:
(3pt)

プロットの妙

アクロバティックなプロットと仕掛け、読み返した時の細かな伏線等は素晴らしく、仕掛けが分かった瞬間の「やられた感」はなかなかでした。
ただ、肝心の謎解き部分やエピローグがいまいち盛り上がりに欠けるというか…
事件の動機や犯人が取る行動の必然性が薄いような気がしてややもっさりした結末の印象でした。
とはいえ、この年代のものとしては確かに出色で古さもそれほど感じずスラスラ読めました。

以降ネタバレの可能性あり
一部の方が指摘している「インチキ部分」は「問題編」の中のことなのですから、実際に彼女がとった行動ではないのでインチキではないのでは?(それを読んだ上で実際には顔をなるべく見られないように殺しているので)
とはいえ、精緻なプロットの割には若干無理筋のような粗もあるとは思います。
天啓の殺意 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:天啓の殺意 (創元推理文庫)より
4488449026
No.5:
(3pt)

1982年の作品です

今年(2018.11)に刷新して本屋に平積みだったので、思わず買って読んでしまったけど、1982年の作品なのね。携帯とかない時代の。
そういう昭和臭さも物語に良い味を出していることは確か。
とは言え、本屋のバナーにあった「結末に至って驚愕の真相を知ることになる」、今時分読むと、そうでもないかな。かと言って「古典作品」を読んだ充実感も無いし。
天啓の殺意 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:天啓の殺意 (創元推理文庫)より
4488449026
No.4:
(3pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

インチキとしか思えない記述がある

落ち目の推理作家が犯人当てリレー小説の原稿を推理雑誌の編集者に持ち込んだ直後に失踪。編集者は、その原稿が過去に起こった事件そのままであることに気づき、その真相解明のために調査に乗り出す。
作中にその原稿を取り込んだプロットが面白い。事件関係者相互の関係性の構築が巧妙。旅情性もあって、とても読みやすい作品だ。
『捜査』の章の最後まで読むと犯人がわかってしまうが、「この人物に本当に犯行可能なのか?」と不思議に思い、ページを繰りなおしてみた。確かに非常に意外性のある真相ではあるが、インチキすれすれというよりも、インチキそのものとしか思えない記述には、評価を下げざるをえない。

(ネタバレ)
犯人は、亀岡、片桐、尾道の3人にニセの顔を見られている。それなのに、この3人に真相解明のために聞き取り調査を行っているのはやりすぎだろう。特に、亀岡は客の顔を1度見たら忘れない優れた記憶力の持ち主なので、すぐに気づかれてしまう危険性が高いはずだが。
また、犯人が柳生の原稿を読んだ際に、「この小説のストーリーによく似た作品を、なにかで読んだことがあるような気がしたのだ」と感じ、過去の新聞記事を調べる記述があるが、いくらなんでもこれはひどすぎる(自分が実際にやった犯罪なのだから、すぐに気づくはずのこと)。
天啓の殺意 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:天啓の殺意 (創元推理文庫)より
4488449026
No.3:
(3pt)

叙述の種類として、好みが分かれるかも。

多少ネタバレ含みます。

一口に叙述トリックと言っても色々なパターンがあります。この話は比較的間接的な叙述であり、ストレートな爽快さには欠ける印象を受けました。

例えば綾辻行人風の叙述ならば、実際のストーリーと読者が考えているストーリーは基本的に同一で、大抵はただ一点だけに読者の勘違いがあるのでオチがわかった時にショックがあります。オセロゲームの最後の一手で大逆転をするようなイメージです。

しかし折原一風の叙述は、実際のストーリーと読者が考えているストーリーが同一でない部分がかなりあります。この場合、後になって「実は裏(読者の知らない部分)で、こういう事が行われていた」となる時が多いので、私としては爽快に騙されたと言うよりも「かつがれた」という印象を強く持ちました。

この本の叙述は後者の方だと思います。

また、ある部分が実際のストーリーではないと示す伏線の様な箇所もありますが、それが事件の謎解きと直接関係していないので「一応、アンフェアにならないように書いておきましたよ」というようなイメージに受け取られ、イマイチです。

そして、結構、メインの視点が飛びます。よって「主人公は誰なの?」という印象すら憶えてしまい、キャラクター達のイメージが希薄になります。それにストーリーも、結果としてある人物にとって非常に都合よく運ぶこととなり、いまひとつ納得がいかないところですね。

出てくるキャラクターや状況に浮世離れした所がない事もあり、そういう意味では極めて現実的な話です。しかしそれゆえに、ストーリー上のトリックや叙述トリックがそぐわず何ともいえない違和感を覚えました。
天啓の殺意 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:天啓の殺意 (創元推理文庫)より
4488449026
No.2:
(3pt)

淡々と物語を綴った方が狙いが活きたのでは

「模倣の殺意」に続いて本作を読んだ。その「模倣の殺意」は苦しい辻褄合わせはあるものの、本格ミステリらしいケレン味のある作品で、何より昭和後期にこのような意欲作を発表する作家が居た事に驚きを覚えた。本作も同様に意欲作であり、ある古典に範を採っている点も同様であるが、その古典の名前を作中で女性編集者が口にしてしまう点が興醒めである。作者としては、それでも尚且つ読者を欺けるとの自信があったのだろうが、計算違いだったと思う。作品構成にしても、次々と新しい人物・証拠が登場して、その度に新たな容疑者が現われては殺されるという展開で、ミステリとしての難度を増しているかの様に見えて、単にゴチャゴチャした印象を読者に与えるだけで、作者の真の狙いがスッキリ読者に伝わらない恨みがある。アイデアに比して殺人の数が多過ぎる。意欲に燃えた作者が良く嵌る陥穽であろう。淡々と物語を綴った方が狙いが活きたと思う。それでも上述した通り、昭和後期に意欲的な本格ミステリを書き続けた作家が居た事は慶賀の至りであり、この「殺意」シリーズがこの時代の本格ミステリの再評価のキッカケになる事を望みたい。
天啓の殺意 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:天啓の殺意 (創元推理文庫)より
4488449026
No.1:
(3pt)

読みやすいけれど

スラスラと読め、結局一日で読み終えた。面白いけど、肝心のトリックに爽快感がない…詳しく書けないが、なんか中途半端。それと、私のような素人目にも分かるほどの粗が目立つ。特に犯人がとる重要な行動に必然性がないこと。うーん、もったいない。面白かっただけに…。
天啓の殺意 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:天啓の殺意 (創元推理文庫)より
4488449026

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!