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包帯クラブ



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【この小説が収録されている参考書籍】
包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)

包帯クラブの評価: 4.02/5点 レビュー 63件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.02pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全49件 41~49 3/3ページ
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No.9:
(5pt)

期待以上!

天童さんの本は読んでみたくて、でもテーマが重い気がしてこれまで読まずにきたのですが、某テレビで「天童さん入門には良い」と言っていたので思い切って買ってみました。
一気に読みました。重いテーマを重くさせすぎず、でもなんかあるよねこうゆうこと・・・って感じの説得力あり!
何もできないかもしれないけど、出来ないってことを知ることから始めようよなんて思いました。
印象深い事件のことなんか触れたりしていますが、ああゆうことってテレビを通してだと現実味がなく他人事みたいな気がしてしまいますが、文章になることによって登場人物の感情が入ると真剣に考えさせられます。
とにかく、たくさんの人に読んでほしいです。
文章も難しくないので親子で読んだりしてもいいと思います。
これから天童さんのほかの作品も読んでみたいと思います。
包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)Amazon書評・レビュー:包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)より
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No.8:
(5pt)

心の傷は見えないから

この本はテレビで紹介されているのを見て興味を持ったのですが、
買ってよかったと思える作品です!
どんな小さな傷でもやっぱり傷は痛みを感じます。
それは心の傷も同じで、他の人はもっとすごい傷を負っているとわかっていても、やっぱり痛い。
そんな傷の一つ一つに包帯を巻いていくという優しさは、現代社会の傷ついた心に癒しをくれているような気がしました。
本当に何気ないシーンでも、なんだか涙が流れてしまいました。
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No.7:
(5pt)

待望の新作は完璧な仕上がり

 傑作である。少しジュニア向けを意識したかのように、学校ネタが多く、柔らかな言葉使いがされている。だが決して、特定の年齢層に向けて意図的に書かれたジュニア小説ではない。広く読者を想定し、さまざまな年齢層に手ごたえを感じさせるであろう仕上がりである。
 高校生たちがワラ、とかギモ、タンシオ、リスキーなどと呼び合うのはなぜか。自分の力ではままならない世界に対し、そうやって自立を宣言しているのだ。実名をつけた両親が離婚してしまったら、実名は傷になる。
 自爆テロや小学生の殺傷事件など、かなりきわどい材料も扱いながら、興味本位ではなく、小説の話題づくりにもしないよう配慮した書きっぷりは、作家・天童の深い見識を感じさせる。愛という安易な言葉を使わないこだわりも見事。
 シリーズ化も可能な、魅力的な仲間達の登場だ。
包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)Amazon書評・レビュー:包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)より
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No.6:
(4pt)

誰もが自分だけの傷を持って毎日を生きている。人とは違う痛みを感じている。そんな傷を癒すことができるのか。
本当に何気ない思いがとても大切なのだと思う。
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No.5:
(5pt)

包帯をまくという事

 この作品はおそらく著者の代表作とはならないだろう.重厚なテーマで重く心に突き刺さる「永遠の仔」,家族という存在を様々な視点から鋭く描いた「家族狩り」の両作品には内容,分量とも遠く及ばない.それでも私はこの作品は大好きだ.
 今の日本で,本当に大切な,皆が切実に考えなければならない問題は何なのか.文盲なC調系のマスコミに多くは望まない.それにしても,今現在報じるべきことは,IT社長の動向や,タレントだか政治家だかわからないような人々の言動や行動ではないだろう.また,取って付けた様に社会に潜む闇を第三者的な立場から論じた所で,一体それが何になると言うのか.
 天童荒太はそんな私の持っている不満に対して一つの回答を示してくれた.完全な回答ではなく,明確でもないが,とても優しく,大切な回答だった.
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No.4:
(4pt)

非常に鋭い

移動時間の間に大体1時間くらいでさくさくっと読めてしまった。
さくっと読めた割には結構おもしろかった。
あーこれは非常に鋭いところを付いてくる小説だなあと感じた。
気になったのは、僕らの下の世代を描いているところだ。
実は、僕らの一つ下の世代のことは殆どわからない。
僕らが育ってきた世代がバブルはじけて不況だったの時代だとすると、
今高校生くらいの人たちはまた違う文脈で生きているんだと感じた。
自我が確立するまえから、携帯で個人を一気に与えられて、
そして、ネットも含めて地理的に離散した人とのつながりが一気に可能になる。
そして不況を引きずって弱ってる地域からは、原因が単純でない痛みばかりが気になってしまう。
その痛みの象徴であるオブジェにに包帯して治してあげましょう。ってのが包帯クラブらしい。
じゃあ本当に包帯するくらいで心の傷が治るのか?っていう疑問がもちろん起こる。
この小説が優れてるのは、やっぱりそんな包帯くらいで心の傷なんて治らないし、
元々その地域に根付いているコミュニティを変えていくのは
単純なアイディアだけでは非常に難しいということをきちんと記すことだ。
高校生の主人公がそのときの判断で考えて「包帯クラブ」作り運営するがなかなか上手くいかない。
しかし、「包帯クラブ」の活動が元になって、
それぞれのメンバーが誰かの傷を発見する、伝える、治す
ということのプロにそれぞれなっていく。その姿を話の裏でMLの形をとって記述してある。
非常にその描き方が明るくて読んでいて気持ちがよくなった。
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No.3:
(5pt)

みんな何かの形で傷を受けている

読み終わった後の満足感は何だろう。高校生からの時間の流れの中で、成長する登場人物たちの私信がとても印象的に使われている。今のネット環境なら実現できる話だけれども、これは小説の世界にとどめたい。でも、他人に癒されるって悪くないよね。
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No.2:
(4pt)

新鮮な筆運びの“新書スタイル”小説

筑摩書房の「ちくまプリマー新書」といえば、’05年No.011の藤原正彦/小川洋子の対談『世にも美しい数学入門』で話題を呼んだが、今回創刊1周年を迎えて、新書の体裁そのままの(ノベルズ仕様でない)ユニークなスタイルで‘小説’をラインナップした。
それがNo.X01という番号を持った本書、天童荒太、実に6年ぶりの書き下ろし長編小説である。
ワラ、タンシオ、そしてギモは、関東のはずれの県内3番目に大きい市に住むフツーの高校生だ。ある時ワラはエキセントリックな高校の留年生ディノに出会う。彼女らはディノの行為をヒントに「いろんなことで傷ついている人がいる。その傷を受けた場所へ行き、包帯を巻く。そんなことで当人の心の負担が軽くなれば・・・。」と“包帯クラブ”を結成し、ホームページ上で相談を受けた場所に包帯を巻きにでかける。
やがて依頼件数も増え、市内のあちこちに包帯が巻かれ、それらが汚れはじめて問題となり、“包帯クラブ”は解散に追い込まれてしまう。
著者のこれまでの作品は、『家族狩り』、『永遠の仔』、『あふれた愛』など、社会性のある重いテーマを扱ったものが多かったように思う。
本書はそれら従来作のような、癒されることのない悩みや傷を背負った若者たちの重苦しい物語ではなく、戦わないかたちで大切なものを守ろうとしたワラたちの行動が、つねに前向きでかつ生き生きと、新鮮な筆運びで描かれていた。
肩の力を抜いて読むことができた。カジュアルな新書スタイルの小説ということで、著者が若い読者層を意識して、あえて明るい作風で仕上げたのだろう。
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No.1:
(4pt)

包帯を巻くという行為

作者の作品は一通り読んでいるが、それらに比してこの本は物語性が随分浅く感じた。その点では、拍子抜けの感はある。
しかし、「包帯を巻く」という行為に飽きるほど焦点を合わせているので、伝えたい主題がまっすぐに伝わってくる。
私が感じた主題は、「世界の片隅の誰かが私の痛み、傷を知っていてくれているなら、少なくとも明日生きていけるだけの力はもらえるんじゃないか」である。
孤独と繋がり、ある意味、般若心経の縮小解釈のようにも感じた。
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4480687319

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