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QED 六歌仙の暗号
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QED 六歌仙の暗号 の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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とても面白かったです | ||||
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奈々ちゃん、タタルを信用しすぎ。聞いたことをそのまま驚くばかりじゃ悪い男に騙されるぞ! 高橋克彦の「竜の柩」でも思ったのだが、探偵(的ポジション)が謎を解き明かす場面になると、聞き役が「なるほど!」「そうだったのか!」「これで全部説明がつく!」と感心しているのを読むと引いてしまう。もっと疑って検証して欲しい。 さて肝心の内容についてだが前作「百人一首の呪」と同じく、殺人部分と人文学的謎の解明に大きく分かれる。前作の比率が2:8だったとすれば、今回は3:7と言ったところか。前作に比べ関係がスムーズになっておりこの部分については無理がない。 だが、それぞれに見てみると無理がある。 以下ネタバレあり 第一の殺人事件の密室の謎については、まずありえない。密室と思われる部屋で不審死が出た場合、当然ながら警察が「本当に密室だったのか」という調査をする。実際に鍵がかかっていた扉を蹴破った場合、鍵部分に負担がかかっており金属部分が折れるなり曲がるなりする。しかし鍵がかかっていない扉を蹴破っても鍵部分は損傷してるはずもなく、直ぐに「鍵がかかっていなかった」との結論が出るのは間違いない。 結果、「鍵がかかっているフリをした人物」が犯人だとわかってしまうだろう。 また、これはメタ的な話になるが、殺人現場に二人の人間がおり、片方が一人称で書かれていて犯人ではなかった場合、犯人はもう一人である。ここは三人称で書くべきだった。 ホテルで貴子が襲われた場面についても、「チャイムを押してドアを開く刹那に」とあるけど、チャイム押して直ぐドアノブ回すかという疑問。チャイム鳴らして返事を待って、返事ないときにようやくドアノブ回すのでは。十数秒は十分時間あります。 七福神と六歌仙の謎については、基本的に面白いのでそうであって欲しい。 ただし、タタルの説明・解明部分において納得できない部分や、ミスリードと思われる部分があり不満が残る。 ・深草少将が仁明天皇ではないかと黒岩涙香が指摘しているとあるが、この説はほぼ無視されている。実際には僧正遍昭説の方がまた可能性が高いくらいだ ・藤原元方のようにならないために、との表現が何箇所かあるが元方の方が後の時代の人である。もちろん作者もそれを知っており、「村上天皇の時代」とちゃんと書いているが、後の時代であることをぼやかしており不満がある。 ・菊は天皇とみるべきだ、との発言も無理がある。菊は古今和歌集になってようやく和歌に歌われる。この頃に中国から入ってきて珍重され始めたばかりであり皇室を指すとは思えない。現代の我々に馴染み深い十六弁の菊花紋章は鎌倉時代の後鳥羽上皇が好んで使ったことから皇室の紋章となったと言われているが、即位したのは12世期、この平安前期よりおよそ300年後のことであり、時代が開きすぎている。 ・佐木と木村が「畑違いの二人がどうして家族ぐるみで仲良くなったのかその理由が判然としない」理由が、佐木は「木村を助ける」家なのでというのがもうすごい。1000年以上も前の先祖の影響じゃないと同じ大学の教員同士が仲良くなってはいけないのだろうか。 その他書きたいことはいくらでもあるが、多々矛盾点等が多く、また作者はわかっていながらミスリードしていると思われる部分も多い。誰かに似ているな、と思ったら参考文献に高橋克彦の名前が。正直この人の本を参考にしているだけで信頼度が大きく下がる。小説家としてはともかくだけども。 百人一首と比べ、小説の構成としてはレベルアップしているが、辻褄を合わせるために無理な推理や強引な展開が目に付く。 文章力は相変わらず高く、最近の若手作家の文章を読んでいるときのようなイライラがないのは、とても良い。 もういっそ、殺人事件を絡ませず書いて欲しい | ||||
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まず、この本は全く救われる展開はまっておりません。 よって読んだ後には落胆しか残らない、ということだけは お伝えさせていただきたいと思います。 始まりは研究所で起きてしまった謎の死亡事件です。 その男はあり得ない形で死んでおり、しかも何かを研究していた模様です。 どうやら、それはある名家に絡むものだったようですが… だんだんと呪われた七福神の謎が明かされていくにつれ 思わぬとんでもない事実が判明してしまうのです。 そう、それはその家の存在概念を覆してしまう代物です。 ですが…事実がばれるということは… 長いけど本当に救われませんので。 | ||||
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少し強引に持って行った感がありますが、全体としては面白かった。 | ||||
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「七福神」と「六歌仙」の謎を解き明かす第2弾ということですが、滅茶苦茶な順番で読んでいるのにも関わらず、あまりそこは順番どおりでなくて全然気にはなりません。というのも、歴史の蘊蓄?妄想?が面白いし読みやすいのでスラスラ読んでしまうのですが、登場人物たちの関係性に関しては、正直あまり興味が持てませんし、またセットで必ず起こる殺人事件は…もう、個人的には犯人が分かった時点で本を閉じてしまおうか、というほどのものなので、そんな無理に毎回死ななくても大丈夫なのになあ…と思ってしまいます。 でも普段あまり深く考えることもなかった七福神について考える機会となったことに関しては、素直に面白かったです。 | ||||
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「七福神は呪われている」明邦大学を震撼させた連続怪死事件以来、その研究はタブーとなっていた。しかし、棚旗奈々の後輩・貴子は兄の遺志を継ぎ、論文を完成させようとする。そして新たな事件が!?ご存知、桑原崇が歴史の闇に隠された「七福神」と「六歌仙」の謎を解き明かす。 | ||||
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謎解きよりもうんちくが主眼の新感覚ミステリー第二弾。 百人一首に続いて今度は古今集に出てくる六歌仙と七福神が主題。 六歌仙も七福神も、どちらにも興味があったのもありますが、 ミステリーには無理があるのに、ぐいぐい読ませる筆力は健在で、 読み出すと止まらなくなりました。 ただ、(ややネタバレかな?) 七福神は七神が揃うのは室町時代末期だそうなので、 紀貫之は悪くないと思います。 『古今和歌集』の謎を解く』(織田正吉・講談社選書メチエ)は興味深いので 本作を面白いと思った方はぜひこちらもご覧ください。 | ||||
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こういう作品を子供の頃に読みたかった。きっと日本史や古典に対する興味が遥かに沸いたと思う。具体的には、日本史ならば平安時代を学ぶ前、古文ならば伊勢物語を学ぶ前。つまり、その分野を学ぶ前の少年少女たちにこそ、本作品を読んでもらいたいと思った。もちろん、こういう分野に興味のない大人たちにもお勧めしたい。きっと興味が沸くだろう。 沸いた興味から得られるものは、なにも関連する分野の学習モチベーションが期待できるということばかりではない。私が特に重視している点は、関連する観光地のより深い堪能が期待できるという点である。つまり本作品は、期末試験や入学試験で良い点を取ろうという話にとどまらず、将来的に京都などを観光する際にきっと役立つ素晴らしき観光ガイドとなりうる、という点が見逃せない、と言いたいのだ。 さて、本作品で語られている内容は、必ずしもコンセンサスが得られた一般的な歴史観で貫かれているわけではない※。それは当たり前のことである。作中でも登場人物の口を通して作者も同様なことを述べられている通り、主題となる話は、もとより共通の見解が得られるようなスケールの話ではなく、細部においてはこういう解釈もある、これについてはこういう記述もある、といった、知識の都合よい組み立ててで構成されるのは致し方ないし、そもそも、そうでないと作品自体が成り立たない。だが・・・だが、しかしである。本作品を読んでしまうと、全体が描き出す圧倒的な説得力を前にして、それ以外の解釈が果たしてありえるのだろうか?これ以外に考えられないのではないか?などと、狂信してしまいそうな自分が居るのを隠せない。高田崇史マジックである。 (※ちなみに一般的な歴史観で貫かれていないとする例を挙げると、たとえば、作中では「薬子の変(810年)」が日本史上最初の服毒自殺と解釈されているが、「伊予親王の変(807年)」の服毒自殺がこれに先行すると通常は理解されていると思う。もっとも、このような細かな解釈の違いは作品世界を尊重すれば目を潰ることのできる範囲であり、と、いうより、フィクションとして楽しむ場合は更に積極的に「その毒も例の毒なのか?」などと物語の背景世界を妄想することで、よりディープな楽しみが得られると思う。) 本作品の作者である高田崇史氏や、本職の歴史学者には及ばずながらも、人は誰だって自説を構築し、歴史を楽しむことができることを、私は私なりに知っているつもりだ。たぶん、この手の本や話が好きな方ならば、そんなことは判りきっていることだとおもう。いや、むしろ、歴史の楽しさとは、まさにそこにあるのだと、少なくとも私はそう考える。そんな私も素人ながらも自分なりに調べものを深めてゆけば、時として自説を絡めて壮大な歴史ロマンを感じることも無いわけでは無い。しかし、そういう貴重な瞬間というのは、多大な労力の上に成り立っているのが当たり前である。通常、そういう感動は得ようにも得がたく、おそらく万人が得られる種類の体験ではないようにも予感する・・・ただし、この本の読者を除いた場合の話であるが。・・・そう、一言で言ってしまおう。この本の最大の特徴を言えば、それは何か!?それはズバリ、「お手軽に歴史ロマンが味わえる本」である!! さて、全体的なレビューは以上の通り、あとはいくつかの断片的なレビューを書き連ねたい。まず、伏線の張り方。本作品はこれが過不足なく、また、さりげない設定や描写も必要十分であり、全体のページ数から予想する以上に内容は濃く圧縮されていると感想する。おそらく作者の原案には、更に多く、物語に深みを与えるネタが用意されていたに違いない。それらを含め、無駄な情景描写を贅沢にそぎ落とし、最小限のルートで舞台を巡る潔さは、本作品の良さでもあり、また惜しさでもある。願わくば「過不足なく」ではなく「もうすこし余裕をもって」たとえばページ数2割増しで構わないから、更に五感に訴えかける表現や刺激的な舞台が欲しいと思うのは贅沢な要望だろうか。 つぎにキャラクター。いずれも魅力的である。特に主人公タタルの博識さと聡明さは、本作品の登場人物の最大の魅力である。もっとも、いくらタタルの記憶力が秀でているからと言って、引用文の一言一句までそらんずるあたりには、少々不自然さを感じたが。 最後にトリックにかかわる点では一点だけ。科学者らしからぬ失敗であるxxxが何故「そこ」に?という部分には必然性が感じられなかった。その一点だけを除けば、矛盾を感じるところや無理やりと思うところは、皆無であった。 推理モノをあまり読まない私のレビューがどれだけ役立つかは判らないが、以上をまとめて、本作品は間違いなく私にとって、5つ★の内容である。未読の方には強くお勧めしたい。 | ||||
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ダイイングメッセージを普通に○(犯人の頭文字)で読んでしまい、『七』で進められるストーリーにのれなかったため現在の謎解きは物足りないままに終わってしまいました。七福神の説明がくど過ぎワトソン役?の奈々さん、熊つ崎さんのリアクションが大袈裟なのでタタルさんが名探偵に見えない…歌の件は面白かったので無理にミステリにしなくても、と思います。 | ||||
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第一作『百人一首の呪』に続いて読み、ふたたび和歌(と怨霊の世界)について、とほうもなく広い世界を見せられたような興奮を覚えました。表面上の殺人事件の裏に見えてくる、連綿とつながる血の呪い。そして政争に明け暮れる平安時代の、唯一の政策ともオカルトサイエンスともいえる鎮魂、怨霊の神格化、封じ。 これらの真意を探偵役のタタルが、奈々、当事者の妹貴子らとともに、京都を実際にめぐりながら解き明かしてゆきます。 踊りにもなっている有名な六歌仙ですが、どういう基準で選ばれたのかよくわからないこの六人。そして、これまた中国由来、インド由来の神々をとりまぜ、なぜ選ばれたのかわからない七福神。 この二つがみごとに結ばれてしまった解釈には驚きました。今後は、この驚天動地の(真偽は別として)解釈を抜きに、六歌仙や七福神を見ることはできないでしょう。 和歌が単なる花鳥風月の洗練されたルールによる組み合わせではなく、「呪」(しゅ)でもあったこと、そしてまさに言霊として、あたかも生き物ののようにさまざまの機能をもって発語され、集に収録されていたこと。「沓こうぶり」のような言葉遊びのレベルを超えて、すさまじい人間の執念がこめられた世界だったのだというのが著者の解釈で、和歌に対しても見る目が変わりました。 発端となった現実の殺人事件は、こうした梅原猛を思わせる大胆な再構築世界の上に、うっすらとした記号としておかれている感じすらします。 しかし今回は、ラストにも大きなどんでん返しがあり、最後まで怒濤のごとく押し流されて読みました。 また著者もそうですが、タタルや奈々たちが薬学部の出身であることも、単なる犯罪のデータに関わるだけではなく、医史学的な視点があちこちに顔を出す面白さを引きだしていることも、付け加えておきたいです。 | ||||
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QEDシリーズの初期の傑作の1つでは。 七福神と六歌仙を巡る歴史の謎解きに圧倒されます。 | ||||
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「古今和歌集」仮名序において、紀貫之が 六歌仙を辛辣に批評していたのはなぜなのか? そして、そもそも六歌仙自体は、どういう基準で選ばれたのか? こうした文学史上の謎を、著者は確かな 考証によって鮮やかに解明してみせます。 もともとは怨霊や鬼であった七福神と六歌仙との意外な関連や、 七福神の「七」に込められた意味、そして果ては、古今集編纂の 真の意図に至るまで、歴史の闇に沈んだ事実を暴き立てていく プロセスは知的興奮に満ちています。 作品の根幹にある思想は二つ。 怨みを呑んで死んだ者の祟りを防ぐため、神に祀り上げて鎮める「御霊信仰」と、 不吉な言葉を発すれば必ず不吉なことが起こるという「言霊信仰」です。 平安時代、天皇家に藤のように絡みついて強大な権力を振るっていた藤原一族と、 彼らのあの手この手の謀略で、政治の表舞台から追い落とされてしまった他の氏族。 そうした対立の構図を背景に、壮大かつ巧緻な大謀略が剔抉されます。 | ||||
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「古今和歌集」仮名序において、紀貫之が 六歌仙を辛辣に批評していたのはなぜなのか? そして、そもそも六歌仙自体は、どういう基準で選ばれたのか? こうした文学史上の謎を、著者は確かな 考証によって鮮やかに解明してみせます。 もともとは怨霊や鬼であった七福神と六歌仙との意外な関連や、 七福神の「七」に込められた意味、そして果ては、古今集編纂の 真の意図に至るまで、歴史の闇に沈んだ事実を暴き立てていく プロセスは知的興奮に満ちています。 作品の根幹にある思想は二つ。 怨みを呑んで死んだ者の祟りを防ぐため、神に祀り上げて鎮める「御霊信仰」と、 不吉な言葉を発すれば必ず不吉なことが起こるという「言霊信仰」です。 平安時代、天皇家に藤のように絡みついて強大な権力を振るっていた藤原一族と、 彼らのあの手この手の謀略で、政治の表舞台から追い落とされてしまった他の氏族。 そうした対立の構図を背景に、壮大かつ巧緻な大謀略が剔抉されます。 | ||||
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博覧強記の薬剤師タタルが活躍するQEDシリーズ第二弾。 このシリーズは、歴史の謎を解きながら同時に現代に起こった事件も解決する、 というのが特徴であるが、今作の題材は七福神と六歌仙、それに古今和歌集である。 第一作の『百人一首の呪』よりも、歴史の謎解き部分と現代のミステリー的な面白さのリンクの仕方は上手くなっていると感じるが、やはりそれでも少々とってつけた感 は否めない。 思うにこのシリーズは、作者が考える歴史の謎解きを、ミステリーという形式で表現しているもので、ミステリー小説としての面白さには重点が置かれていないではないか(作者自身にとっても)。 だから、歴史の謎解きの面白さとミステリー小説の面白さが同時に味わえる、というのは 期待しない方がいい。 ただ、そうやって一旦ミステリー小説としての面白さを括弧に入れてみると、 「歴史謎解き本」としては面白さが際立つのではないかと思う(個人的にこのシリーズは、『漫画 日本の歴史』等が超豪華になったもの、と考えている)。 主人公の解説も丁寧で(他の作家の作品と比べるのはいけないかもしれないが、「親切な京極堂」といった感じ)、例えば今作の題材である七福神や六歌仙についても、読んだ後にはある程度の知識が入っているという嬉しい副次的効果がある。 また、今作は舞台が京都なので、京都が好きな人なら色んな雑学が楽しめる(例えば、「清水の舞台」が本来何に使われていたか、とか)。 最初からそこまでミステリーとしての面白さを追求しないのだったら、かなり面白く読めるはず。 | ||||
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●中学校から古文も和歌も詩も大嫌いな私だったのにどんどん引き込まれました。まったくそれらの周辺知識が無い人間でも飽きないような巧妙な語り口であるということです。けれんみも正当な歴史の講釈も両方ありますがどっちも面白い、読者を配慮したバランスが実によくとれています。●そういうことなんだとそれ以上の質問を許さないような前提を疑うことによって因縁や思惑が暴かれる、例えばなぜ七福神に四天王から一体だけ選ばれているのでしょうか?2体じゃなぜだめなの?何で大勢の男神に弁財天が混じっているの?何よりも縁もゆかりも無い神様同士にしか見えない七福神、関係無い者同士がランダムに単なる偶然で選ばれたのでしょうか?これらにはちゃんと理由があるようです。単なる豆知識ではないもっとどろどろとした歴史の闇を知ることができますよ。●和歌は単なる花鳥風月をめでるにあらずということがとくと理解できました。表立って言えないことをなんとしてでもという思いが込められているのです。少なくとも勅が降っているような歌集はほぼそうみたいです。ということになると歴史の因縁をとりあえず横において単なるパノラマ写真としてしか和歌を教えないスタンダードな古文の教育法はつくづくつまらないなあと改めて思いました。●紀氏が凋落したいきさつは分かりましたが隆盛するまでの過程がいまいち分かりませんでした。藤原氏と肩を並べるような勢力に成れたのはなぜでしょう。何か技術や資源があったのか気になるところ。●主人公に清廉潔白さは求めませんが明らかな犯罪行為をしれっと犯しています。たちしょんとか人の悪口とかそういう生易しい類ではなかったので私はちょっと引きました。 | ||||
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その後のシリーズ通しても、現代の事件と日本史上のミステリーのバランスは本作がベストではないかと推され、 また続編が心待ちにされる要因ともなった傑作。 目次を一見すれば各章のタイトルが背表紙に見える「六歌仙」や「七福神」等数字を含む熟語もしくは定型句で整然と並べられており、 読み進むうちにこれらがストーリーに絡むものであることから作者の裏打ちされた様式美が見て取れ、 さらに登場人物の名前に設定された細かな伏線等、緻密な一面が明かされる。 読み終わればこうした素晴らしい構成力と確かな企画力から、これが壮大なシリーズに発展することを思わず期待したくなるというもの。 文庫となった今では次作があるのか無いのかドキドキする事はできないけれど、 手に入れやすい値段でその後のシリーズがまとめて買えるのは嬉しい限り。 | ||||
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上記の条件を満たしていなくても、どちらかひとつが好きなら十分楽しめる小説です。幸運にもこの条件を満たしている人にはたまりません。六歌仙や七福神を扱った論文は多いですが、古典に興味のある人でないと読みにくい部分もあります。その点この本はとても易しく、しかもリアルタイムの殺人事件と絡めて物語が進行するので古典初心者にも読みやすいと思います。この本から、古典に興味を持つ・・・ということもあり得ます。古典好きな人は既知の内容の部分が物足りないこともあるかもしれませんが、とりあえず六歌仙(特に業平)好きの私は、彼が出てくるだけで嬉しくなってしまいました。 | ||||
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明邦大学では、「七福神は呪われている」という噂が立っていた…。被害者のダイイングメッセージは一体何を意味しているのか!?奈々とタタルが謎を解く! 前作よりも、読みやすい。謎解きも退屈はしない。しかし、真相のサプライズは薄れたのではないかと思う。タタルが変人型探偵、奈々は役に立たぬ傍観者、という構図にも変化は無い。キャラが立たないというのはシリーズものとしては辛いかもしれない。 歴史上の謎解きは読んでいて楽しく、スリリングなのだがどうもミステリ部分とのバランスが良くない気がいなめない。事件よりも歴史談義の方が圧倒的に面白いのは困りもの。1作目よりは歴史の謎と殺人の謎が融和するような設定になっているが、展開が強引なことと動機のリアリティが気にな!り、楽しめなかった。この著者の小説の端正なムードは好きなので、次回に期待。 | ||||
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六歌仙と七福神とにまつわるさまざまな言い伝えと斬新な(?)解釈を殺人事件とからめつつ、緊迫感ある文体ですすめている作品。著者の「シャーロックホームズ・・」に続いて読んだのだが、この六歌仙には完全にハマった!六歌仙が怨霊であるという説を淡々と語る主人公たたるには畏敬の念さえおぼえるほどであった。とにかくこの本を読んでからというもの古今和歌集の解説本やら古今和歌集に関係するいろいろな書物を読みまくってしまった。中学、高校と退屈な授業でテストの点数も最悪だった古文がこんなかたちで私に入ってくるとは・・・。著者の高田崇史には心から感謝の気持ち(笑)を伝えたい。 | ||||
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