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悪霊島
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪霊島の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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複雑な事件の背景を描写するのに必要ではあるんでしょうけど、数は多いが魅力のない登場人物や舞台となる土地の説明などが冗長で、退屈だなと思うところが多かった。 これといって気の利いたトリックがあるわけでもないし、横溝作品に慣れていれば犯人の目星がすぐついてしまう。おどろおどろしい横溝世界を楽しむだけの雰囲気ミステリー。 | ||||
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横溝正史といえばファンも多いのだから、作者すでに老境に至りしといえど新作長編出るとなれば歓喜の声大にして迎えられるは当然であったろうが、それをのぞけば別に存在していなくてもいい作品である。特にトリックといったものもなく、犯人の意外性もなく、総決算作品として何かの決着をつけたような作品でもない(むしろ前作の『病院坂』のほうがそれであった。金田一耕助の行方を決着づけた作品として)。老年による筆の衰えは明らかで時系列描写も分かりづらい。この作品のもっとも印象深いところとして残るであろうシャム双生児の話もグロテスクで、今となってはほとんど人権問題的ですらある。双子の少女のひとりを殺した理由が何も説明されてないのはちょっとビックリした。『病院坂』もそうだったが巨匠と言えどお年を召されると全体的にメリハリがなくなって冗長になるのは避けられないのだろう。出版者のほうが出したがったんだろうけど。 | ||||
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金田一耕助は日本の三大探偵の1人だという。 しかし、被害者を救うことが出来たのは極少数。 金田一シリーズ全巻を読むのは何度目かになるが、事件を解明出来ても人の命を救えない探偵にジレンマが。 特にこの悪霊島はそれを感じる。 金田一が好きなだけに、そのジレンマは大きいのだと思う。 | ||||
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横溝ブームに乗って復活した氏の長編作のなかではただ一つのオリジナル作品。 他の長編はかつての中短編の引き延ばしやら中絶作品を再構築して書き直したリライト作品。 金田一耕助最後の事件の後にさらに書かれた作家本人の手による同人作のようなものです。 設定とキャラクターだけで読ませてしまうために、ミステリーなんだかサスペンスなんだかオカルトなんだかわけがわからない。それこそ「ヌエ」のようになってしまった作品。 ともあれ盟友、磯川警部の物語に決着をつけた作品として大切したいものです。 磯川警部の晩年に興味のある方だけ必は読です。 | ||||
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舞台、登場人物達はよさげなのに・・・・生かしきれていない。 あきらかに筆の衰えが感じられる。 推理小説の醍醐味は無く、淡々と描いている。 全体の70%くらいのページで犯人が明かされる(と言っても犯人に驚きもなし) うーーーん、映画同様、残念。 | ||||
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旧家どうしの対立、双生児血筋、孤島などなど、怪しくて薄気味悪い雰囲気満載の 横溝小説の王道という感じだが、終盤になると、情欲、情欲、情欲のオンパレードになり、 読んでることがアホらしくなってしまう。「そこのところ」はそんなに誇張しないほうが良かったのに。 それとラストもちょっとね・・・。 映画化された篠田監督の作品も観たが、やっぱりラストがちょっと・・・。 とにかく小説も映画も途中まではとても面白かったのになと思った。 | ||||
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ロジック(論理)もない。トリックもない。ミッシングリンクもない。プロットも過去の作品の寄せ集め。 こんなにつまらない本格推理小説も滅多にない。 この作品を高く評価する人は横溝正史のファンではあるが、ミステリーのファンではないと思う。 クリスティは割と晩年まで作品の質が落ちなかった作者だが(でも、クリスティは手がかりの出し方とか、アンフェアすれすれのことを平気でやるなど、書き方がずるいから好きではない)、彼女以外は、どの作者も晩年はダメダメな作品ばかり発表しているよね・・・。クイーンもヴァンダインも、ドイルも、カーもみ~んなそう。だから横溝正史だけでなく、本格ミステリーってそういうものなのかもね。 横溝正史は絶頂期の作品を読みましょう。まずは獄門等、本陣殺人事件、犬神家の一族、悪魔の手毬唄あたりから入ってみてください。 | ||||
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小道具(濡れた蓑とか矢とか)を取り入れているけど、そこに絶頂期の切れ味はない。そもそも物語は長いだけで謎らしい謎がない。こんなにつまらない本格推理小説もそうはない。 獄門島のお寺の鐘とか犬神家の一族の琴糸やマスクとか、悪魔の手毬唄の漏斗とか、絶頂期の作品の小道具は事件の謎にうまく絡められていたから輝いていたんだよなぁと改めて思った。 前作の「病院坂の首くくり家」の下巻とつまらなさ加減は双璧。それでも「病院坂~」の上巻はまだ多少の魅力はあった。でも、よく考えたら「病院坂~」って、絶頂期に書き始めて途中でストップしてた作品(「病院横町の首くくりの家」)の改稿&長編化作品なんだよな・・・。つまり上巻のプロットは絶頂期に作られたものだし、文章の一部分は絶頂期に既に書かれていたってこと。 結論、老年期に入ってからの横溝正史はつまらない。そういえば「仮面舞踏会」も「迷路荘の惨劇」も全く面白くなかったな。 | ||||
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横溝正史最後の長編作品として知られるが、そのデキたるや有名作品の中では最低。 刑部島という島に渡った男が姿を消し、金田一耕助が消息探しの依頼を受けたが、久しぶりに会った磯川警部からその男は、シャム双生児を見たらしい奇怪な言葉を残して既に死んでいると聞かされる、というところから、どっぷり奇怪な島の奇怪な事件に巻き込まれるというものだが...。 シャム双生児、とくに「あいつは体のくっついた双子なんだ・・・・・あいつは歩くとき蟹のように横に這う」という登場人物の言葉からは、江戸川乱歩の「孤島の鬼」を連想させるし、あるいは同書のオマージュとしての意図があったのかも知れない。 しかしはっきり言って、作者は「仮面舞踏会」の頃に筆を折るべきだったのだ。もうその頃から年のせいだろう、論理の破綻が明らかになりつつあり、本書に至ってはもうメタメタ。 なんでこの犯人が双子の片割れを殺さねばならなかったのか? 到底ありえないことだし、なぜそうしたかの説明も一切ない。 単に犯人は気が狂っていたというだけで、読者が納得するとでも思っていたのだろうか? いや、おそらく年のせいでそこまで頭が回らなくなっていたのだと思う。 | ||||
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私は横溝正史のファンです。「本陣」、「蝶々」、「獄門島」、「手毬歌」・・・絶頂時の作品群は本当に素晴らしい。中でも「八つ墓村」は探偵モノ、スリラー、風土記、そして宝探し的大冒険活劇のエッセンスが目くるめくように統合された大傑作と思っています。しかし、「悪霊島」と「病院坂」はいけない。一番大事な探偵小説としてのトリック、プロットがお粗末すぎる。角川がせっかく静かな余生を送っていた横溝先生に「とにかくオドロオドロしい小説を書いてくれ」と強制していた気がします。あらゆる「作家」には才能の旬の時期がある訳で、商業主義のご都合で大好きな小説家と名探偵の晩節を汚された気がします。 | ||||
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