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兇眼
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兇眼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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打海さんの作品は「ピリオド」から読み始めて、ほとんど読み、最近資金的に余裕が出てきて、文庫化もされたので一気に買い集めました。どの作品も好きではありますが、全作品の中でこの作品は最もストーリーが破綻している作品だと思います。前半のほうでカルト教団が残した五億数千万の資金に暴力団が絡んでくる、いかにもハードボイルドな設定が出てきますが、後半ではそれらは影を潜め、教団の集団自殺で遺された子どもたちの話へ移っていきます。ハードボイルドを求めている人は、その時点で何だこれ?と思うでしょう。始めのほうにでてくる女性記者も後半では全く活躍しなくなりますし、前半と後半で書かれているテーマ自体が変わったといっても過言ではありません。しかし絶賛されている「裸者と裸者」が、この作品と同じ年頃、親がいないという同じ境遇の子どもたちを描いているということを考えれば、この作品を通して「裸者と裸者」が生み出されたとも言えます。そういう意味では作者にとっては意義のある破綻だったのだと思います。ただし打海さんが好きでない人にはお勧めしません。特に「一九七二年のレイニー・ラウ」や他の打海作品を親しんでから読んだほうがいいと思います。 | ||||
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