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(短編集)
家日和
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家日和の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全124件 21~40 2/7ページ
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どこの家庭にも起こり得そうな出来事や小さな事件を、ほのぼのとしたタッチで描く短編集。全6編、いずれも水準以上の出来栄えである。 就中、ネットオークションに嵌ってしまった主婦を描いた第一話「サニーデイ」が出色。短編の名手O.ヘンリーの名作を彷彿させる味わいがある。 第三話の「家においでよ」もいい。作者と同年代の僕には「あるある!」感が満載で楽しめた。女に男の趣味は分かるまい…と、そう依怙地になって読み進むと、ちょっとほっこりと来るエンディングが待っている。ニクイね! どのお話も頗る読後感がよく、肩の力を抜いて読書を楽しみたいという向きにはお薦めの一冊だ。 | ||||
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6つの短編が収められています。いずれも30分くらいで読めるので、購入した日に半分ほど一気に読んでしまいました。 社会との接点を見出すためにネットオークションにはまる主婦、離婚して妻が去った家のインテリアをすべて自分好みに替え、若い頃の自分に タイムスリップする男。夢の中で、若いセールスマンと浮気をする主婦。 そして最終話の「麦と玄米御飯」は作家・奥田さん自身の話と思えます。 自分の妻の家庭内でのストレスのことも、ちょっと考えさせられた短編集です。 | ||||
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第20回柴田錬三郎賞受賞作品。第131回直木賞受賞作品「空中ブランコ」が素晴らしかったこちらも購入。 地に足がついた作品が多くて、違和感なく共感できる作品や新しい価値観を広げることができる作品が多く収録されていました(「グレープフルーツモンスター」は、評価が難しいですが・・・)。 著者の文章は端的でリズミカルな文章でものすごく読みやすい。 解説というか「鑑賞」と題された漫画も、気取っていなくて、作品の余韻そのままに素直に受け入れられる内容でよかった。歴代作品の中の当該作品の立ち位置みたなものが長々と大仰に書かれた解説とか読んでいてあまり興味が持てないので。 | ||||
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「妻と玄米御飯」がぶっちぎりで面白かった。 近所で見かける、小型の洋犬を乳母車に乗せて散歩しているセレブもどきオバサンを思い出した。 ロハスは気分も体調もいい事はいいと、全否定していないところもリアリティがある。 ところで奥田さん、ロハスな御夫婦って実在してません? 大丈夫ですか(笑 | ||||
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ずっと「ほしい物リスト」に入れておいたのは苦手な文庫本。 いつの間にか数年が経って。単行本に気がついた。きれいな古本が届いた。 「家日和(いえびより)」の文字が浮き上がっていて表紙が凝っていた。 帯には 家庭発信 6つのドラマ とあり ずっと家族からしあわせをもらっていた・・・・・「サニーディ」 おれって家にいるほうが向いているかも・・・・・「ここが青山」 理想の部屋が、今日出来上がるのだ・・・・・・「家においでよ」 別の人生もあったかな・・・・・「グレープフルーツモンスター」 地味でも安定した日常を望んでいる・・・・・・「夫とカーテン」 絶対にこの輪に入ってはいけない・・・・・・・「麦と玄米御飯」 順番にパッパッと読んでいきました。とても読みやすかったです。 「サニーディ」はオークションに出品したことがあり、理解しやすく 途中うまくいくだろうかとハラハラしました。最後はぷつんと終わって 肩透かしくったみたい。この先如何なるのかな。 「ここが青山」失業中でも専業主夫やって明るい。「人間至る処青山在り」とは 「人間(じんかん)」は世の中のことで、「青山(せいざん)」は墓場のこととは 知らずして「世の中、どこにでも骨を埋める場所がある」へぇーとなりました。 読んでいて一番面白かったのは「家においでよ」。わくわくしながら一緒に家具他の 買い物に付き合っているみたい。ロックのことは知らないけど。いいなぁ。 こういうのって。居心地のいい趣味的部屋ってかんじ。会社の同僚さん達ほんと しあわせだよねって。会社に行くのも仕事するのも元気になりそう。 「妻と玄米御飯」のなか「~犬は飼い主に似るとはよく言ったもので、洋犬でも、 康夫の人見知りする性格を受け継いでいるようだ。」遠回りしてワンは康夫の背中に 隠れちゃう。可愛い。全編通して主人公はあくまで受け身的人生を謳歌とまでは いかなくても日常を楽しむ術を知っているような。そしてまわりとの協調性というものが 生きる上で生活していく上で何とも貴重と感じさせていただいたような。 こういう風にあったかさの滲み出た小説ってめずらしかった。 奥田英朗は直木賞作家。今まで一冊も読んだことなくて。後で検索してみましょ。 | ||||
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「夫とカーテン」が気にいりました!だって、楽しいし吹きだしたり、とにかく笑えました。 「妻と玄米御飯」の主人公が「愛するものは、おとぼけとユーモア」と語っていますが、それはそのまま奥田さんご本人だと思います! 心理描写や心の移り変わりが正直に上手く書かれています。 まるで登場人物が近くにいるみたいに感じます。 しばらく奥田さんの本に凝りそうです。 元気ない人におすすめです。 | ||||
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自分の生活にも起こりうる内容で、自然と読み更けていくことができる本です! | ||||
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家族をテーマに描いた短編集ですが、どれも秀逸です。 ユーモアにあふれていて、どれを読んでも温かい気持ちになれます。 人間の描き方が本当にうまいんですよね。 登場人物がなんと魅力的な人ばかりで、憎めないのです。 | ||||
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日常生活の中で普通に起こりそうな出来事の中に 心の温かさを感じさせる、良書と思います。 | ||||
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どこにでもありそうな一見フツウの家庭におけるフツウの出来事が、奥田英朗の手にかかると、これほどまでに面白いものになるのかと本当に感心してしまいます。 ネットオークションにはまる42歳主婦、会社が倒産し主夫としての生活に充実を感じる36歳男性、妻が出て行った後のがらんとした部屋を自分好みに変え久々の独身生活を謳歌する38歳営業マン、家で内職するうち出会った若い男に興奮を覚える39歳専業主婦、行動力で突っ走る夫を持つもうすぐ34歳のイラストレーターの妻、ロハスにはまる妻を持つ42歳N木賞作家。 どの作品も主人公らの心の動きが「確かにそうだよな」と思える自然な描写で、この違和感ない自然な感じというのが実はすごく難しいのだと思うのですが、奥田英朗はその辺の力加減が実に巧いです。 いずれの作品もユーモアが効いていて読了感がとても良いです。 私のお気に入りは「ここが青山」と「家においでよ」。 いずれも30代後半の男性が主人公ですが、会社でばりばりと働く場面ではなく、家庭でのそれぞれの楽しみ方が描かれています。 「ここが青山」では、会社の倒産により否応なく家庭で主夫をするようになる男性のお話です。 元々仕事を続けたかった妻が働きに出ることになり、家庭で子どもの弁当を作ったりすることに喜びを感じる夫が主夫となることが結果的にこの夫婦には向いていたのですが、夫は外、妻は家といういまだになくならない古い考えから、まわりから妙に同情されて困ってしまう主人公。 無邪気な子どもが近所の主婦らに「パパの会社がトウサンしてね」と言って、まわりの大人が凍り付く場面など、思わず笑みがこぼれます。 しかし、この家庭では妻の存在が大きいです。外向的な性格で、無礼な警官と喧嘩したりとバイタリティにあふれており、この妻となら主夫としてやっていけるかもと思ってしまいます。 「家においでよ」では、妻が家具と一緒に出て行った後のがらんとした空間を自分色に染めていく楽しさ。 妻に遠慮してできなかったことを思う存分できる開放感を味わうサラリーマンの気持ちが非常によく分かり、そこが同僚たちのオアシスになるのもうなずけます。 小ぶりながら奥田英朗の自然なセンスがひかる良質な短編集です。 | ||||
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『家族』をテーマにした短編集。 普段こういった日常系の小説は読まないのですが、試しに…と思い手に取ってみたところ夢中で読みきってしまいました。 大きな事件は起こらない、でも登場人物たちの中では大事件。シンプルな題材と舞台設定、短いページ数でここまで読ませるものを書けるのは作者の力量でしょうか。とにかく面白かったです。 どの短編でも現実離れした突飛な出来事は起こらないので感情移入しやすいです。特に『家においでよ』『夫とカーテン』がお気に入り。次点で『ここが青山』『妻と玄米御飯』。『ここが青山』のブロッコリーを巡っての父と子の無言の攻防は思わずフフッと笑ってしまいました。家族、夫婦のあり方みたいなものを様々な視点からじんわり噛み締められる良作揃いです。 読んだ後に温かい気持ちになれる最高の読後感です。癒しを求める方に是非おすすめしたい一冊。 | ||||
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人気作家・奥田英朗さんの短編集である。 本書を一読して最初に思い浮かんだのは、「上手い、実に読ませるのが上手い」という感想であった。 元来、軽いタッチの現代小説にはあまり興味の湧かない私なのだが、本書の軽さの底に流れる上手さ…筆力に起因するのだろう…には、すっかり気持ちよくさせられた。 ドラマの脚本などを書いても面白い作家なのではないか、などと勝手な想像を巡らせながら、就寝前のベッドの中で読み終えた。 短編であるからネタバレは避けたいところだが、(一作品を除いて)どこにでもありそうな夫婦の日常の情景が、無関係なはずの自分の物語のように流れ込んでくる読中感は、人の機微の細かいところまでを観察し、筆に下ろせる力があってこそのものだろう。 エンターテイメントという言葉に実に相応しい作品群であると評価したい。 奥田英朗という作家に初めて触れる方にもお勧めの一冊である。 | ||||
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奥田英郎は「邪魔」「最悪」「無理」のような、ジェットコースターのようにめまぐるしくストーリーが展開される小説でもどんどん読者を引き込み、人物描 写も巧みだが、この「家日和」のような余りストーリー展開もなく、そう個性の強い人物も登場しないような短編集でも、巧みな会話やちょっとした ストーリーで読者を幸せな気分にさせてくれる。 それぞれの家庭には、それぞれのストーリーがあり、お互い思っているほど理解できていない家族、夫婦が、実はお互い思っている以上に理解 し合っているというテーマ(だと私は勝手に思っている)で、展開する短編集だ。六篇の作品の中では、「家においでよ」が好きだ。妻との別居を 始めた男が、自分なりに家の内装を変え、若いころに夢中になった音楽を聞き、料理を始め、やがてそういった生活に憧れた同年代の男 たちが家に来始めて、と言う物語だが、長年の男の夢を巧まずして実現してしまうところがいい。そういった男はまた魅力的で、妻との関係も 修復されてくるという話だが、多くの男は共感を覚えるように思う。 どの作品も作者の温かい目が感じられて、ちっちゃな幸福感を味あわせてくれる。 | ||||
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奥田英朗の本は何冊も読んでいて、どれも、面白いんだけど、 中年男のことは「愛すべきバカ」という描き方をするのに、 中年女に対しては「愛すべき」が抜けた「愚か者」として皮肉られる作品がわりとある。 それが中年女としては、腹が立つ。ことが、ままある。 まあ、それだけ上手いってことなんだけど。 | ||||
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味わいのあるためになる短編集です。市民感覚で作者さんは描ける数少ない書き手さんです。全体に、心理描写がうまく、読んでいてなるほどと思え読書感の良い作品が多いと思いました。 | ||||
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ほのぼのしたストーリーでとてもほっこりしました。 最後はハッピーエンドな雰囲気なので、こちらも幸せな気持ちになれました | ||||
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はじめての電子小説でしたが、読みやすそうな本書を選んで正解。カーテン屋の話が一番のお気に入りです。 | ||||
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レビューから,今日の家族,あるいは夫婦の有り様を軽いタッチで描く,象徴的シーンのみ切り取ってみせる作品集,と期待して昨晩キンドル版を読んでみた。いずれもユーモラスと言えばユーモラスだが,夫婦の一断面のみ軽いタッチ,あるいは引き気味に描くという意味では前の3篇「サニーデイ」「ここが青山」「家においでよ」が優れているのではないか。後ろの3篇「グレープフルーツ・モンスター」「夫とカーテン」「麦と玄米御飯」は細かく描きすぎ,説明調のようにも,表面的のようにも思う。 | ||||
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現代風の家族小説が計6編。どれもタッチがマイルドで読みやすい。重松清さんの家族小説とは風合いが微妙に異なり、その辺りも新鮮だった。評者には6編のうち「家においでよ」が最も面白くかつリアルで、逆に「グレープフルーツ・モンスター」はよく呑み込めなかった(女性の方々には分かるのだろうか)。ともあれ、続く『我が家の問題』にも手を伸ばす予定。 | ||||
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それぞれの家庭がそれぞれに問題を抱えながらも過ごす日々を時にユーモラスに時に暖かく書かれていて面白かった。個人的には伊良部シリーズより全然良いと思います。 | ||||
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