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(短編集)
マドンナ
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マドンナの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全95件 41~60 3/5ページ
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オフィスの人間模様を描いた短編集。 「うわ、この気持ちすごいわかる」、と声をあげたくなるほど。 ネガティブな終わり方はしないから、読後感もグッド。 社会に身をおいていると、人間関係の中で 色々なことを感じたり、思ったりするけれど、その場では、それを言えないし、口にはしたくないもの。そういうもやもやした思いがズバッと描かれていました。 「マドンナ」と「ボス」と「パティオ」が特に勧め。 | ||||
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部下への恋心から膨張する自意識、父親としてのプライド、女の上司への苛立ち――。 作者は男という生き物のくすぐったいところをよく心得ていて、的確にジャブを入れてくる。 簡潔な文体で小気味よく話を展開し、人情味を利かせつつ、さらりと締め括る。 肩肘張らずに読める、ユーモラスな短編集。 | ||||
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がんばる中間管理職を描いた短編集。 今まで順調にキャリアを築いてきたおやじが、仕事で悩み、家庭の問題でも悩む。 この仕事上の問題と家庭の問題が、一見別問題に見えて、実は根本では同じ というのが面白い。 本人は必死なのだが、傍から見るとどこかこっけいだ。 思わず笑ってしまう。 話の最後では、両方の問題に一応の解決が見られる。 分かってはいた結末なのだが、やはり感動してしまう。 このあたりは著者の描写力の賜物なのでしょう。 私は「ダンス」「パティオ」が好きでした。 | ||||
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20代、30代と仕事に打ち込み、40代になれば、 ある程度仕事に自信もでき、地位もある。 その世代の中間管理職の悲哀をコメディータッチで描いた短編集。 本人達はおおいに真面目なのだがどこか滑稽で笑える。 40代サラリーマンは仕事ができるが、少しずつ頭が固くなってきているのか、 変化に対応しきれなかったり、家庭では肩身が狭かったり。 ふと立ち止まって考えてしまう世代なのかもしれない。 最後にはちょっと心を温めてくれるようなオチが各編ともに 用意されているあたりが秀逸。 気軽に楽しく読める。 | ||||
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平凡な40代管理職サラリーマン。。。全方位プレッシャーと戦いつつ、ある日突如、「キレる」、短編5編。サラリーマン経験者なら誰もが「あるある」と思うリアルな小噺。 | ||||
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「インザプール」が好きだったので、この作品を手に取りました。 この作品で取り上げられているのは皆、40代のサラリーマン。 同じ世代、同じ境遇の方には、きっと共感できる作品なのだと思います。 しかし、40代でもない自営業の私には、ちょっと…。 表題作、マドンナ。 主人公の40代課長は、配属された25歳の女子社員に恋をします。 好きになってはいけない、だけど気持ちをどうにもできないと悩む。 そこまでは、勿論いいんです。 しかし、その後主人公が取る行動と言えば、 ・他の女子社員に、彼氏がいないのか露骨に探りを入れる。 ・必要もないのに出張に同行させ、ホテルのバーで口説こうとする。 ・男性社員が仲良くなろうとすると、必要もない業務を命じて妨害する。 ・この男性社員のミスを発見し、渡りに船とばかりに全員の前で怒鳴り散らす。 あまりにも悪質なセクハラ、パワハラで、読んでいて嫌悪感を覚えました。 「滑稽で憎めない中年男の恋愛」というタッチで書かれ、 懲戒処分もなく、おいおい笑い事じゃないだろと感じてしまいました。 サラリーマンのみなさんにとっては、当たり前の光景なのでしょうか。 | ||||
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きっかけはともかく、読み心地がよい本でした。自分の年齢がこの短編に登場するどの人物とも近いことが話に親近感を持たせてくれました。一番応えたのは最後の「パティオ」。40代は人生の中でも一番めまぐるしい時。子どもの事で悩み、自分自身の体と気持ちのアンバランスさを目の当たりにし、親たちの衰えぶりに驚く。忙しくしていると一番後回しにしてしまうのが、よくない事だけれど離れている親たちのこと。元気にやってる、問題ないよ、の言葉についつい優先順位を下げていることを正面から教えられたような感じでした。読んでいる間中、ついつい甘えている自分の姿を見続けていました。 手に取るきっかけとなった「ボス」。自分の姿に近いせいか、女性の登場人物に感情移入してしまいました。息抜きがあるからこそ、現実世界でも踏ん張れる、と言う感じがよくわかります。「マドンナ」とは違い、ちょっと遠い存在であることが切り替えがうまくいっていいところなのかもしれません。 | ||||
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電車の中で、通勤途中に読む。しかも、サラリーマン向け。といったところだろうか。 人物の内面の描写が中心なのだけれど、それが型にはまりすぎていると思う。もっとも、予定調和で心地よいという方は、多いだろうなとは思うけれど。 サウスバウンドの作者の作品とは、とても思えないし、イン・ザ・プールを書く人が、わざわざ書く必要があるのかと、思わず、思った。 おもしろかったけど、それだけだった。 | ||||
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5つの短編で構成されているが、どの話も主人公が大企業に勤める40代の管理職で妻が専業主婦という一般的なサラリーマンの苦悩を描いた物語。40代というと子供がある程度の年齢に達して仕事でも責任あるポストを任せる年代なのだが、この話に出てくる主人公たちは実にくだらないことで悩んでいて妙にリアリティがあった。特に「ボス」は、女性管理職を受け入れられない中堅サラリーマンの心情を描いた話で、女性管理職が進める社内改革やそれに不満を言う男性陣の様子がおもしろかった。 | ||||
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いつも長編が好きなのですが、そして奥田さんの本には、ずい〜と引き込まれてしまいます。 短編はどうかなと思いましたが、すごく面白かったです。 おじさんたちのお話なんだけれど、なんだか納得してしまうおじさんたちの会社の日常。 おじさん(サラリーマン)たちを応援したくなりました。 一気に読めます。 | ||||
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痛快感と爽快感に満ちた圧巻の作品群が所収されている、これが私の紛れもない読後感だ。『ガール』という作品が女性目線で描かれた小説であったのに対して、本書はそれとは逆の男性目線で綴られており、余計に親近感が湧いた。40代という各作品に共通した年齢設定も面白い。会社での肩書きも「課長」や「部次長」であり、守るべき家族がいるといった、何かと「背負うべきもの」が増える年齢のようだ。本書にもたしかそんな文章があった。妻や子供、上司と部下の視点も盛り込まれ、どの世代でもアクセス可能であり、楽しく読めるのが本書の魅力である。 表題作の「マドンナ」と「ボス」という作品はとくに印象に残る作品であった。「マドンナ」は、新たに人事異動してきた20代女性社員に恋をしてしまう40代課長が主人公。彼女をめぐる部下との一騎打ちもなかなか笑えるが、あることを契機に、最後の最後で本当の彼女の心理・素顔を知ることになる。昔よく聴いた曲にあった、「振り向いた素顔は僕だけ知っていたい」という歌詞をただちに想起させられたが、課長はこうした経験を重ねることで、男の度量を鍛えてゆくのではないか。少なくとも無駄な人生経験ではない。「ボス」では、海外経験の豊かな女性が部長として着任し、部次長の自分との力量や思考様式・価値観の違いをまざまざと思い知らされるという内容。ある意味では、欧米対純和風という構図が透けてみえるが、その部長も一人の女性であることを発見するというシナリオも心地よかった。 総じて本書を読んでいて感じるのは、価値観が異なる人間同士が遭遇したときの緊張感に溢れる張り合いが、実にリアルに描き出されているということだ。会社組織はそうした人間が集結したある種の道場にほかならない。人生模様も多種多様である。多様な価値観が共存し合う社会は強い。それは本書の内容にも通じる精神性ではないのか。多くの方に是非とも読んでほしい。 | ||||
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やはり表題の「マドンナ」がよかった。中年男性の勘違いと恋愛に対する期待とが、とてもよく書かれていて、なんか恥ずかしいやら、寂しいやら。だれでも一度は、こういう思いがあるんじゃないですかね。不倫願望とか。でも最後は、自分の老いと愚かさを思い知るだけ。人生こんなもんです。 | ||||
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40代の中間管理職(課長クラス)を主人公にした短編小説集です。 どの小説も実際にありうる話で、非常に面白く読めました。 中間管理職のことを描写している小説だと感じました。 | ||||
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奥田先生には、筒井康隆のような作品を期待してしまう。 しかし、この作品集はあまりにもまともだ。 でも、面白い。 なんだ、「書ける」じゃんと再評価させた作品集。 個人的には、「ボス」の続きがとても気になる。 作品には直接関係ないが、酒井順子の解説がはまっている。 こんなに作品にぴったりな解説もめずらしい。 この本をうまく締めくくっている。 | ||||
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人にはそれぞれの意見があって意見が衝突しあおうという気持ちがあるからこそ社会が成り立っているのだと私はおもう。それは会社でも家でもそうである。すんなり人の意見とか考えを受け入れるってのはおりこうさんだけどバカだとおもう。ようするにこれは自我が強い小説である。あと、どっかにあるんだけど普通にあきらめてる部分とか人間は必ずあるとおもう。それをちょっと頑張った人達のちょっとかっこよくてちょっと素敵でちょっとピュアでetc... 短編でありながら短編のような気がしなかった変な小説。ふつーにどこにでもあるような話だけれど1つ1つに、読み終わってからの気持ちの充実がある。優しいユーモアっていいですね。 | ||||
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サラリーマンでエリートコースを行く中間管理職の日常を垣間見た気がします。家庭でのポジションや社内的な立場等、エリートコースに行くために守るべきものがあるサラリーマンの宿命といったものが垣間見られます。短編集ですが内容は濃いです。そして読み終わった後、何となく勇気付けられたような気がします。 | ||||
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「マドンナ」はさらっと読めて楽しませてくれる、軽いといえば軽い短編集。 しかし、大きな事件が起こらない一見普通のささやかな日常のドラマを、 偽善にも説教にも俺様主義にも偏らずに書く、そして読者をふっと微笑ませる、というのは とっても難しいことなのではないでしょうか。 爆笑や号泣って、結構簡単。 微笑ませたり、涙腺を刺激する(でも涙はこぼれない)、という感情の微妙なゆらぎへ導けるというのは、 間違いなくプロのワザだと思います。 奥田英朗は、まさにプロ中のプロ。 だからこそ、趣味=読書、ではない人も絶対楽しめます。 底力のある作家に出会えたことが本当に嬉しいです。 | ||||
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40代サラリーマン男性の、仕事を含む日常を描いた短編集。 どの主人公も会社の中では比較的エリートの部類なので「ごく平均的」とは言えないかもしれませんが、 彼らをめぐる親や子、妻との関係は誰でも経験するような事柄で、共感できる部分もあります。 ただ、私が女性だからか、我が家がここに登場するような家庭・会社事情と異なるからか、 心から共感できて面白いとは思えませんでした。 日常の生活を切り取った小説って、感情移入しやすいようで なかなか難しいなあ。 | ||||
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短編より長編が好きな自分としては、 期待してなかったと言うと語弊がありますがw でもほんと面白かったです。 「あ〜、あるなぁw」って、読みながら夢想してしまったりw 「あ〜、あったなぁ^^;」って、自身の過去を思い出してしまったり^^; 男性読者にも女性読者にもお薦めです! | ||||
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5編。それぞれが、40代のサラリーマン男性を主人公に、サラリーマン生活を描いている。 恋に落ちておろおろしたり、協調性のない同僚と息子の進路にやきもきしたり、総務の不正にじたばたしたり、女上司に反発したり、顔見知りの老人に優しいきもちになったり・・・。 家庭をもち、会社ではある程度の地位を得、どっしり構えて生きているだろう男性たちの、子どもみたいな嫉妬やプライドや正義感や感傷が、とても愛らしくてかわいい。 主人公たちだけでなく、登場人物みんなが等身大で、いかにも「いそう」でリアル。友人の「こんなことがあってさ・・・」みたいな話を聞いているみたい。 女性が読むと微笑ましく感じ、男性が読むとすごく共感するんじゃないかと思う。 なかでも「パティオ」はお寺と藤棚のエピソードがすごくうまくて、いい話、というだけでなく、よくできた話として感心した。 「ボス」の女上司の組織改革は、あまりにスムースに行きすぎだと思う!これだけは、強引なプロットに感じられて、私は不満。 | ||||
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