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遊廓島心中譚
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遊廓島心中譚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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参考文献がたくさん記載されていました。 史上実際に存在した場所や時代を舞台にするにあたり、たくさん勉強されたのだなという印象。 謎の解明を得たくて読み進めました。 しかし読者が推理するには難しかった。 主人公がまるっと完璧に、突然結論に至るので、事の真相は知ることができスッキリはしますが、どうも置いてけぼり感というか、傍観に留まります。 世界観のつくりは大変丁寧で、楽しく読み進めることができました。 ただ、「体を売る女とはどのような人間か」「現地づまを持つ兵士の心情」などは、リアリティに欠ける浅い部分は否めませんが、かえって辛気臭くならずに読めるかなと、プラスに受け入れられました。 | ||||
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幕末の横浜にある遊廓を舞台に、遊女、英国軍人、その妾である綿羊娘(らしゃめん)らが絡むという舞台設定は魅力的で、文章も上質、よく調べて書いてあると思います。ただ、だからといって面白いミステリーかというと、そうは思えません。父にかけられた強盗・殺人の嫌疑を娘が晴らそうとするのですが、その過程にサスペンスが感じられません。「次々とページをめくりたくなる」という、ミステリー小説を読む醍醐味が感じられず、読み終えるのに長期間を要してしまいました。終盤、主人公が真相について推論を述べるのですが、「何故この主人公に、こんなに全てが見えたのか」という疑問に加え、真犯人が明らかになっても「この程度の動機でここまでやるか?」という疑問が湧き、すっきりしません。「信実の愛」というキーワードが登場人物の行動の動機として頻繁に出てきますが、共感できず白けます。 選評によれば、この作品についての議論に大半の時間を費やした上に、手を入れて完成させることで授賞が決まったようです。その結果刊行されたのがこの本だとすると、失礼ながら「骨折り損」だったのではないでしょうか。なお、帯にある「密室」はミスリーディング。いわゆる密室殺人物ではありません。念のため。 本来なら星一つですが、よく調べて描かれた舞台設定に星一つを加えます。 | ||||
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個人的には凄く好きな作品。 ネタバレになるといけないので色々書けないが綺麗にまとまっているし最後は感動でした。 評価では遊郭のお話ならそういった描写があれば良いと有りましたが、個人的にはそういった描写が無かったので尚更良いなと思いました。 その様な描写はまぁ誰でも書けるだろうと思ってしまうので。 江戸川乱歩賞おめでとうございます! | ||||
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時は揺れる幕末。 横浜に開港に伴い開設された港崎遊廓。 その遊女屋、岩亀楼。 外国人専用の遊女、綿羊娘(らしゃめん)。 心をこめる箱、心中箱。 運命を越えて想い合う二人を結ぶかすがい。 ああ、心の宝石。 ”信実のラヴ”、プラトニック・ラヴの行方は。 | ||||
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伊佐とお鏡、二人の人生が交じりあうところに生まれたミステリー。舞台は1860年頃の東京と横浜。現代とは違う習慣に驚きつつも、流れるようなストーリーで魅了してくれる。 難しい漢字が多い。キンドルで読むと、読み方や意味がわかって便利だった。 | ||||
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選評で、綾辻、有栖川、辻村、貫井といった面々が高い評価をしていたので買ってしまったが、大失敗であった。まさか東野の言う「期待外れ」「荒唐無稽」そのままであったとは。選考委員のうち私の趣味が一番合わないのが東野である。東野がそう評価するなら逆張りすればいいかと思ったのも購入動機の大きな部分を占める。東野先生ごめんなさい。これからはあなたの新刊も買います。 | ||||
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知り合いの友人が表彰されたと聞いて付き合いで購入したのですが題名がなんだか意味深で興味深い本です。Kindleで購入したのでできないのですが現物があれば書斎に飾っておきたいようなタイトルと表紙のイラストです。時間のあるときにゆっくりと読んでみたいと思います。 | ||||
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ミステリー読みたくて江戸川乱歩賞受賞した本作を買って途中まで読んだが遊郭がどうとか遊女がどうとか今のところ面白くない。 幕末、密室ミステリーって帯見て期待して買ったがなんだかなぁとりあえず読了したら追記します。 | ||||
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驚きあり、感動ありで、 とても楽しく読めました! 港崎遊廓という変わった場所が舞台なのもよかった。 時代小説を読んだことなかったため、わからない単語もあったが、何となくで読み進めることができ、読後感もよかった。 | ||||
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女性ふたりがなぜ「らしゃめん」になったのか、から始まって、どういう話なのか、どこに向かうのかわからず読み進めていたら突然本格ミステリに化けた。 | ||||
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一、あれこれ ◯『フェイク・マッスル』との同時受賞となった第70回の乱歩賞受賞作である。 ◯間違っていたら恥ずかしいが、過去の乱歩賞受賞作の中には、江戸時代に始まって江戸時代に終わる江戸時代ミステリーは1篇もなかったと思う。おめでとうございます。 ついでに、遊廓ミステリーとしては、第32回の『花園の迷宮』以来と思われる。 ◯それで、『フェイク・マッスル』は8月下旬に本が出たのに、本書は二ヶ月遅れの出版となってしまった。 ◯選考経過を読むと、『フェイクマッスル』の受賞がまず決まり、その後、本書も受賞させるかどうかで激論が交わされ、選考会の大半の時間がこの作品についての議論で費やされ、修正(改稿)を条件に受賞となったようである。 二ヶ月というのは、その修正(改稿)のために時間であったのかもしれない。 二、私的感想(のようなもの) ◯良かった良かった。たいへんたいへん面白かった。「登場人物たちの心理に納得できないこと」(H選考委員)があっても、「この世界観を好きだという人」(H選考委員)になってしまった。 ◯間違いなく、「ミステリーとしてもかなりいろいろがんばってい」(N選考委員)て、「終盤にすこぶる本格的なクライマックスが待ち受けている」(AY選考委員)。 ◯「真相は荒唐無稽」(T選考委員)な面はあるとは思うが、あまり気にならずに楽しめた。 ◯「構想のスケールが実に大きく」(S選考委員)、「志の大きい作品」(T選考委員)で、「骨太な本格ミステリに挑ん」(M選考委員)だ作品で、「最も大きな小説になりたがっている」(AR選考委員)作品であると思う。 ◯「「信実の愛」の証明」(M選考委員)ミステリーであり、「心中箱」(T選考委員)ミステリーであり、「ミステリでしか描けない夢想」(AR選考委員)ミステリーである。 ◯「春を売る仕事に就く主人公たちの描写に関して、作者は逃げているとしか思えず」というS選考委員の批判はその通りと思う。ただ、「あたしは、異人の旦那様に決して肌を許しません」(本書48頁)、「自分は決して抱かれたりはしないと、身体を許さずとも洋妾は務まると」(本書114頁)という女性主人公の決意表明、中途半端に見える覚悟は、この物語に溶け合っていて、なかなか面白かった。 ◯「充分な高度・深度まで筆が届いていない」((AY選考委員)面があるとは思うが、「志」「がんばり」「夢想」「大スケール」「クライマックス」「強烈な情念」「ほかにはない何か」の突き刺さってくる傑作と思う。 ◯勘違い、誤記ご容赦。 | ||||
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