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光のとこにいてね
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光のとこにいてねの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 21~40 2/4ページ
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ずっと気になっていた作品をやっと読み終えた。 私はやはり一穂ミチ氏の作品が好きだと改めて思った。 幼い日に出逢った二人の少女の人生が交差する、どちらも不遇に付き纏われながらも本音を奥底に押し込めて生きている。そんな二人が大人になった時に再び出逢い眠っていた想いが動き出す。 ラストの後を想像すると切なくなる。でも想像が止められない。 ずっと守り支えてくれていた優しい人はどうなるのだろう? ただ、水人親子と直の未来に明るい光が感じられることが唯一の救いなのかもしれない。 | ||||
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小瀧結珠(こたきゆず)は小学校2年生である。今日は母に連れられて、あるマンションに来た。そこで出会ったのが校倉果遠(あぜくらかのん)。 果遠の母は添加物の入った食物を食べさせない。給食ではなく、学校で雑穀米のおにぎりを果遠に食べさせている。おやつはおからのクッキーや豆。さらに、髪を塩と酢だけで洗わせている。そのため、頭が臭い。かなり変わった家だ。学校でも孤立している。結珠が三つ編みの仕方を教えてあげると、すごく喜んでくれた。 果遠は父親がいない。母ひとり子ひとりの家のようだ。結珠の父は医者で、兄がひとりいる。大学受験のために毎日勉強している。 2人は友達になった。結珠の母がマンションに来て用事を済ませるまで公園で2人だけで遊ぶ。2人ともそれを楽しみにしていた。 第2章では、結珠が成長して高校生になっている。高校に入った結珠は、果遠と再会する。果遠羽必死に勉強して同じ高校に入ってきたのだ。始業式の時に2人は会っているのだが、なぜか一週間経っても話をしない。その後、初めて会話をした。どちらも昔のことをきちんと覚えていた。 そして4月の下旬に、2人は通い始めた予備校の帰りに一緒になり、いろいろと話をした。果遠は父親がいないため、経済的に余裕がないらしく、バイトを2つもしていた。 結珠のほうは、兄が医学部に入っており、結珠自身も医学部志望だった。しかし、本当は小学校の先生になりたいという気持ちもある。だが、母親は医学部以外の選択肢を認めそうにない。 そのうちに、果遠は母親のトラブルで急に引っ越しすることになる。といっても堂々とではなく、夜逃げである。再会した結珠と果遠の2人はまた離ればなれになってしまう。 3度目に出会った時、2人の関係はどうなっていくのだろうか。こんな感じの小説を読むのは初めてだったので、新鮮ではあった。 | ||||
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主人公二人の視点で語られる人間の身勝手さ、哀しさのリアルが読者の胸を穿ちます。 実に不思議な小説でした。 何が不思議か? 物語は二人の女性の1人称で交互に語られるのですが、主人公の女性二人と親を含めて彼女たちの人生に関わる全ての人が何か自分の人生を他人事の様に眺めていることが一番の不思議です。 この物語の中で二人の女性の人生は8歳の頃、15歳の頃、そして29歳の時に三度交差します。 医者の家に生まれて裕福な環境で育つが肉親の愛情を感じたことがない結珠(ゆず) 自己愛に満ちたシングルマザーに育てられた果遠(かのん) 二人は小学校2年生の時に偶然に邂逅し、物語の最後までお互いを自分のミッシングリンクであるかのように求め続けます。 人の世界に紛れない野生動物のような、なりふり構わない真っすぐさを持つ果遠。 いかなる時もTPOを弁えて賢く大人っぽくふるまう結珠。 けれど彼女たちは二人とも母親から十分な愛情を受けて育ったと感じられず、それがお互いを求めあう理由かもしれないと彼女らの人生を俯瞰する読者には察しられるのですが 彼女たちがお互いの環境を知りも理解もしないうちから魂の片割れのようにお互いを求め続ける理由が見えず もどかしさを感じながら読み進めました。 29歳で夫々が家庭を持って再開した後のドラマが本書のメインとなります。 自らの育った過程と、我が子に対する関わり方、親とのかかわり方。 二人が再び出会ったことにより夫々の人生で見ないふりをされていた歪が軋みだし、 やがてこれまで取り繕ってきた仮初の安定が最初は小さく、徐々に勢いをつけて崩壊していくドラマティックな流れが海辺の静かな町を舞台に描き出されます。 そして29歳の二人の人生の輪唱はこれからも続いてゆくことをほのめかすような結末… 文学とはその時代の人々の内面を映し出したものであるとすれば 私がこの小説を読んで感じた離人感ともいえる不思議さは、例えば明治の頃の小説を読んで感じる古めかしさと相対するものなのかもしれません。 文化史的に見ても何が変わったとはっきりと示すことができない時代の息吹なようなものを、いち早く捉えてゆくのが文学というものなのかもしれません。 | ||||
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登場人物たちの通じあえなさがずっと続いていくが、不思議と引き込まれていく小説だった。少女2人の運命的な出会いと交流はとても鮮やかである一方で、双方の母親の不気味さも強く描かれていく前半がやはり素晴らしい。 後半においては前半にも増して誰にも感情移入出来なくなっていくが、小説の持っている芯の強さで読み切った感じがする。というのも時間が経つにつれ、結珠と果遠の差異がどんどんなくなってきて、結局2人が何を求めていて、何に悩み、何と戦っているのかが分からなくなっていく。 でもこの長い小説を作者の力によってページをめくり続けてしまうのだから、とても味わい深い小説だったのだと思う。 私は凪良ゆう『汝、星のごとく』を先に読み、次にこの一穂ミチ『光のとこにいてね』を読んだ。それもあるが、やはり『光のとこにいてね』の方がとても素晴らしいと感じている。光のところ、ではなく、光のとこ、というタイトルも良い。 そして初版限定でスピンオフ「青い雛」というショートストーリーが付いてくるが、不思議となんだか懐かしくて、とても良かった。 | ||||
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小学生の時の僅かな交流、高校の短期間の付き合いで、こんな風に相手の事を思えるのか、内容に深みがないので、そこから無理を感じた。 それぞれ配偶者や子供と別れて、二人だけで一緒に行く、というラストへの展開は、それこそ唐突すぎて付いていけない。 結珠がお嬢さんだから、本当にどうにもならなくなったら実家に頼れるから出来る、とも思う。 実際、結珠の弟の不登校も、離島で医師をしている兄や海外など、富裕層でなければ出てこない選択肢ばかりだったし。 小説とは言え、現実味のなさ過ぎる話。 | ||||
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主人公ふたりにとっての光は、それぞれ相手のことなのでしょう。 はじめの場面では、光が強すぎるためにまともに見ることができず戸惑い、そのうえ周りの状況さえ 光に圧倒されて混沌と映っています。 高校時代の再会では、まだ光をどう見たらよいのかがわからないながらも、周囲で起きていることが、 影の世界から光によって炙り出されて輪郭が現れはじめます。 最後の出会いは、光のとこにいてねという願いを超えて、すべてが白日のもとにさらけ出された生身の 感情と向き合うことをふたりに求めます。 光に照らされた現実は、決して美しいだけのものではなく、むしろドロドロし、複雑で、不可解で、 時に不快ですらあるけれど、そんな世界を生きていくためには、お互いの小さくとも、中にしっかりと した源をもつ光を正面から受け止めることを恐れない。 そんな弱くて強い人間の姿を描いた小説です。 ここに書かれている話はふたりの主人公の話ですが、そこから読めるのは、読者である私たちひとり ひとりが抱えている人生でもあり、読みながら共鳴します。 | ||||
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お互いに環境も性格も違う2人の同級生が付かず離れず惹かれあう描写は楽しめる。 冒頭の物語を読む段階では、子供が親の都合に振り回されるとんでもない不幸な話はちょっとイヤだなと思いながらも、読み進めるにつれて読みやすくなっている。 ストーリーは良いのに、設定がガバガバなのがもったいない。 偶然性高すぎるのと、いろんな出来事に対して周囲がスルーしがちな面など物語に入り込めずその都度覚めてしまうのが残念だった。 タイトルのつけ方は単純でありながらもストーリに沿っていて素晴らしい。 | ||||
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思いっきりネタバレなのでご注意ください。 瀬々ちゃんにしてみれば果遠は自分を捨てた母親でしかない。あんなに好きだったのに。あんなに好いてくれていたのに。それが突然現れた、しかもよりによって女と連れ立って自分を捨てて逃げていった。恨めしいことに自分はその女(結珠)の事が好きででもあり憧れでもあった。彼女はその両方が相まって今後二人に対して激しい憎しみを抱き続けるだろう。彼女にとっては希望に満ちているはずの将来に影を落とす不幸以外の何物でもない。 主人公二人にすれば自分でも気づかずにいた幼い頃からかつ消えかつ浮かびした恋心がはっきりと形を表して結ばれたのだからハッピーエンドなのかもしれない。しかし捨てられた瀬々や結珠の配偶者の藤野にすれば人生を狂わせた女たちでしかありません。水人は自分の意志で果遠を遠ざけ、娘との生活を選んだのだからある意味最も正しい選択だったかもしれない。一方の藤野は自分では結珠のことを理解していること、初めからそうなるだろうと分かっていたことと自分を納得させようとするでしょう。結珠の、そして果遠の理解者であろうとしていた自分にとっては自明のことだったのだと。しかしやはり彼も被害者です。 ラストシーンで光の中にいた結珠とそれが暗示する二人の将来は一方ではその影がつくる周囲の不幸なしには成立しないものだった。そう言う意味で手放しに二人のことを良かったね、とは喜べない。 しかし結珠の母親は何で不倫相手との密会に小学生の娘を連れて行っていたのだろう?しかもその密会は毎度僅か30分。 物語的には出会いと別れ、そして二人の心の襞をうまく描き共感させる内容になっている。その点に免じて星2つにしておきます。 | ||||
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オーディブルで聴きました。 心理描写や比喩がぐっと心に刺さります。 ゆずちゃんとカノンちゃん(聴いてるだけでは漢字がわかりません)の二人の繰り返す別れが悲しい。ずっと一緒にいてくれたら、二人の会話が心地よく楽しかったです。永遠にしゃべっていて欲しかったです。 残念なところがストーリーに無理矢理感があります。業務上横領も結局、警察は追って来なかったし、開き直っていれば逃げずに済む罪だとと客観的に思いました。 離婚の理由もちょっと弱いかなと思いました。 二人の別れが少し無理矢理だったと思います。 あとナレーターの人が所存なげを「しょざいなげ」と読み間違えていました。 オーディブルの漢字読み間違い問題、これは漢字の読み方をナレーター任せにしているせいかと思います。 アマゾン側や出版側もふりがなを付けるなどして対処した方がいい思います。 | ||||
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2人の過ごす日々は劇のようでありどこにでもあるようなもの、人生を生きていく中で2人で過ごす時間だけが特別で意味のある物であった。 そんな結珠と果遠の四半世紀にわたる物語。 相手を想うが故に引き合ったり、離れたり、そんな関係性がとても素敵です。恋慕という言葉がぴったりだと思います。 とても心が温かい気持ちになる作品です、買うか迷う理由が値段であれば買うことをお勧めします。 | ||||
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最初、小学校低学年の女子の、ちまちました話をなんで読まなくてはならないのかと、イライラし20ページ読んだくらいで放り出そうとした。 しかしまあ、乗りかかった船だと言うことで我慢して読んでたら俄然面白い展開に目が離せなくなった。 どうなるんだろう、この二人・・・ 東京から遠く離れた和歌山の場末のスナックで偶然再会するのは、リアリティ無さ過ぎと思わぬでもないが、まあそこはフィクションと言うことでスルーしましょう。 大体、どんな本も半分くらい読んだ時点で今後はこうなる展開だな予想がつき、それをどう飽きさせず最後まで読者を引っ張るかに作者の力量を感じる部分なのですが、こいつには参った。 こう来るか! 読者の期待する展開をいともあっさりと覆す結末に、星5を進呈。是非、読まれよ・・・ | ||||
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中二のサッカー少年にあげました。 普段、あまり物語を読まないせいなのか、展開に驚き、とても興奮して報告してくれました。 | ||||
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日常の何気ないことを書いている。「光のとこにいてね」は子供らしい発想から大人になった今に続いている。かけがえのない人を見つけられるようにと綴った物で光と陰の友情かも知れない。届いた日に読んでしまった。近頃、読まなかったピュアな作品だった。 | ||||
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何十年経っても気付かず残っている感情がある。それがふと出て来るとどうしようもなく切なさがこみ上げる。 | ||||
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とてもとても素敵な作品です。 読み終わった後、カノンのピアノパージョンを聴いて、涙が溢れて止まらなかったです。 | ||||
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タイトルが本当に素敵 うっすらあたたかな気持ちになれる本当に素敵なお話でした。大好きこれ。 | ||||
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凄く良い、感動した | ||||
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余韻が止まりません……とても素敵な2人の物語でした。光のとこにいてね、すきです | ||||
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主人公の結珠と果遠の視点が交互に描かれる形で、物語が進展していく作りとなっています。 まず何といっても文章の読みやすさが素晴らしいです。 スラスラと読めてしまう上に、物語の展開が気になってしまい、あっという間に読破してしまいました。 登場人物の抱える葛藤や、心の内に秘めた想いがヒシヒシと伝わってきて、主人公二人にすっかり感情移入してしまいました。 結珠と果遠の今後に明るい未来があってほしいと願わずにはいられない。そんな素晴らしい作品でした。 | ||||
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とてもきれいな状態でした。 | ||||
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