黄色い部屋の謎

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黄色い部屋の謎の評価:

3.98/5点 レビュー 50件。 B ランク

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未読の方はご注意ください

全112件 81〜100 5/6ページ
No.32
(4pt)

フランスの推理小説

フランス人の推理小説は英米のものとはテイストが全く違う。
実直な帰納法的推理を重ねていく英米に対して、
この本の探偵ルールタビーユは、
<目に見える手がかりはトリックかもしれない>として、
自らの理性の輪の中に入るものだけを信じるという。
これはデカルト的な演繹法である。
こんなこと普通の捜査ではやらんだろう。
また、ルールタビーユは、自分が真犯人をつかんだことを
まず新聞で公表し、世間の注目を集めたり、
突然、裁判長に訴えて、裁判を延ばしてもらったりと、
やりたい放題なのである。
これはむしろ『名探偵コナン』に近い。
フランス人が日本の漫画やアニメが好きなのもうなずける話だ。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1)より
4488108016
No.31
(4pt)

フランスの推理小説

フランス人の推理小説は英米のものとはテイストが全く違う。
実直な帰納法的推理を重ねていく英米に対して、
この本の探偵ルールタビーユは、
<目に見える手がかりはトリックかもしれない>として、
自らの理性の輪の中に入るものだけを信じるという。
これはデカルト的な演繹法である。
こんなこと普通の捜査ではやらんだろう。
また、ルールタビーユは、自分が真犯人をつかんだことを
まず新聞で公表し、世間の注目を集めたり、
突然、裁判長に訴えて、裁判を延ばしてもらったりと、
やりたい放題なのである。
これはむしろ『名探偵コナン』に近い。
フランス人が日本の漫画やアニメが好きなのもうなずける話だ。
黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)より
4861563194
No.30
(4pt)

フランスの推理小説

フランス人の推理小説は英米のものとはテイストが全く違う。
実直な帰納法的推理を重ねていく英米に対して、
この本の探偵ルールタビーユは、
<目に見える手がかりはトリックかもしれない>として、
自らの理性の輪の中に入るものだけを信じるという。
これはデカルト的な演繹法である。
こんなこと普通の捜査ではやらんだろう。
また、ルールタビーユは、自分が真犯人をつかんだことを
まず新聞で公表し、世間の注目を集めたり、
突然、裁判長に訴えて、裁判を延ばしてもらったりと、
やりたい放題なのである。
これはむしろ『名探偵コナン』に近い。
フランス人が日本の漫画やアニメが好きなのもうなずける話だ。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫)より
4488108032
No.29
(5pt)

紛れもない名作。

本書は今から100年以上前の1907年に新聞連載された本格推理長編作品で、3つの不可能事件(いずれも現場からの犯人の消失)が扱われているが、とくに第一の事件の完全密室である黄色い部屋から犯人が消失した事件は、今日に至るまで最高の密室トリックと賞賛する声が多い。
本書が優れているのはその密室トリックだけではなく、全体を通して縦横に張り巡らされた伏線とそれらを踏まえて行われる謎解きの論理にあり、その構成の緻密さは、およそ100年前の作品とは思えない程、見事な出来映えである。
さらに探偵対犯人という構図だけではなく、少年探偵ルールタビーユと名刑事ラルサンの探偵同士の対決という要素を盛り込んだことも、どちらが勝つか(もちろん主人公側が勝つに決まっているのだが)読者の興趣を最後まで途切れさせない。
その中でアラや不満を指摘すると、次の3点が挙げられる。
1)犯人は手を撃たれて出血しているのに、誰もロベール・ダルザック以外の手を調べないのはおかしい。ラルサンが手のケガではなく鼻血だと言ってるから、誰も調べなかったのだろうか?
2)犯人は第一の事件当時、別の土地にいたことになっている。犯人は、犯行を行うにあたって最低半日はその土地を不在にしなければならなかったはずで、その言い訳をその地の関係者に当然説明しているはずだが、その記述が一切ないのは少しアンフェアのように感じる。
3)ルールタビーユは犯人の隠されたもう一つの名前を暴き立てるが、それまで一度も登場したことのない名前を持ち出されても、そこには何の感銘も興奮もない。
なお、本書の第二・第三の犯人消失事件は、現代では絶対にありえないこととして一笑に付されるだろうが、本書が連載された当時はそうではなかった。というのは、本書執筆の3年前にモーリス・ルブランがアルセーヌ・ルパンを世に出しているからである。
この神出鬼没にして超人的な怪盗は、英国のホームズに対抗する当時のフランス国民の英雄であり、本書の犯人が行う超人業(瞬間的な変装技や瞬間移動とも思えるすばやさ等)はそのルパンを模したと思われる。だから本書は「ルパンもの」を読むように、そういう当時の背景に思いを寄せて読まれるべきだと思う。
逆に、ルブランの『奇岩城』を読むときは、本書のルールタビーユとラルサン、犯人の三つ巴の対決が、少年探偵イジドール・ボートルレと名探偵ホームズ、そしてルパンの三つ巴の闘いとして再現されているということに、そしてルブランとルルーのライバル対決に思いを巡らせるべきなのである。
黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)より
4861563194
No.28
(5pt)

紛れもない名作。

本書は今から100年以上前の1907年に新聞連載された本格推理長編作品で、3つの不可能事件(いずれも現場からの犯人の消失)が扱われているが、とくに第一の事件の完全密室である黄色い部屋から犯人が消失した事件は、今日に至るまで最高の密室トリックと賞賛する声が多い。
本書が優れているのはその密室トリックだけではなく、全体を通して縦横に張り巡らされた伏線とそれらを踏まえて行われる謎解きの論理にあり、その構成の緻密さは、およそ100年前の作品とは思えない程、見事な出来映えである。
さらに探偵対犯人という構図だけではなく、少年探偵ルールタビーユと名刑事ラルサンの探偵同士の対決という要素を盛り込んだことも、どちらが勝つか(もちろん主人公側が勝つに決まっているのだが)読者の興趣を最後まで途切れさせない。
その中でアラや不満を指摘すると、次の3点が挙げられる。
1)犯人は手を撃たれて出血しているのに、誰もロベール・ダルザック以外の手を調べないのはおかしい。ラルサンが手のケガではなく鼻血だと言ってるから、誰も調べなかったのだろうか?
2)犯人は第一の事件当時、別の土地にいたことになっている。犯人は、犯行を行うにあたって最低半日はその土地を不在にしなければならなかったはずで、その言い訳をその地の関係者に当然説明しているはずだが、その記述が一切ないのは少しアンフェアのように感じる。
3)ルールタビーユは犯人の隠されたもう一つの名前を暴き立てるが、それまで一度も登場したことのない名前を持ち出されても、そこには何の感銘も興奮もない。
なお、本書の第二・第三の犯人消失事件は、現代では絶対にありえないこととして一笑に付されるだろうが、本書が連載された当時はそうではなかった。というのは、本書執筆の3年前にモーリス・ルブランがアルセーヌ・ルパンを世に出しているからである。
この神出鬼没にして超人的な怪盗は、英国のホームズに対抗する当時のフランス国民の英雄であり、本書の犯人が行う超人業(瞬間的な変装技や瞬間移動とも思えるすばやさ等)はそのルパンを模したと思われる。だから本書は「ルパンもの」を読むように、そういう当時の背景に思いを寄せて読まれるべきだと思う。
逆に、ルブランの『奇岩城』を読むときは、本書のルールタビーユとラルサン、犯人の三つ巴の対決が、少年探偵イジドール・ボートルレと名探偵ホームズ、そしてルパンの三つ巴の闘いとして再現されているということに、そしてルブランとルルーのライバル対決に思いを巡らせるべきなのである。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1)より
4488108016
No.27
(4pt)

世界で最も有名な《密室》

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)より
4861563194
No.26
(4pt)

嶋中文庫バージョン

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)より
4861563194
No.25
(4pt)

訳者・水谷準

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (1959年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (1959年) (創元推理文庫)より
B000JASRR4
No.24
(4pt)

創元推理文庫版

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (1965年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (1965年) (創元推理文庫)より
B000JADCJC
No.23
(4pt)

訳者・吉田映子

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (1979年) (旺文社文庫) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (1979年) (旺文社文庫)より
B000J8DKG4
No.22
(4pt)

世界推理小説全集版

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいますw)
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (1956年) (世界推理小説全集〈第4巻〉) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (1956年) (世界推理小説全集〈第4巻〉)より
B000JB1IEM
No.21
(4pt)

《密室》と《人間消失》の謎

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈2〉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈2〉 (集英社文庫)より
4087488306
No.20
(4pt)

《密室》の新機軸を打ち出したマイルストーン的作品

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1)より
4488108016
No.19
(4pt)

世界で最も有名な《密室》

《密室もの》に新機軸を打ち出した歴史的名作。
本作以前の《密室もの》は、侵入が不可能であるという状況を、いかに
空間的に突破するかといった観点のみで考えられてきた傾向があります。
そのため、人ならざるものがトリックとして用いられ、
どうしても日常から遊離した印象を与えがちでした。
しかし本作では、発想の転換がなされ「空間」以外の概念をトリックに組み込むことで、
人の心理的盲点を突き、《密室》となっても不自然ではない状況を創出し得ています。
また、本作では、中盤でもう一つ、不可能状況が発生します。
Tの字型をした廊下で、探偵たちが三方から曲者を
追い立てたのに、相手が忽然と消えてしまうというもの。
世に言う《鉤の手廊下の消失》です。
ただ、このトリックに関しては真相が分かると拍子抜け。
なんで探偵たちは、すぐに気づかなかったんだろうかと訝しく思ってしまいます(w
これらのトリック以外に、本作のセールスポイントをあげるとすると、
二人の探偵の推理対決という趣向、そして「意外な犯人」になるでしょう。
発想法や捜査法が対照的な二人の探偵の推理対決という趣向は、
一種の《多重解決》の興味があり、著者の苦労が偲ばれます。
そして「意外な犯人」の方なのですが、当時としてはかなり衝撃的だったと思います。
ただ、現在から見れば、類型化したひとつのパターンに過ぎず、
これだけで、サプライズとするのは苦しいところです。
しかし、それも演出次第であり、アレンジを加えれば、現在でも充分通用するものです。
本作は、読者に提示されるデータが不十分でフェアではないという批判もありますが、
それを補って余りあるミステリ的アイディアが溢れており、歴史的名作であることに
疑いはありません。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫)より
4488108032
No.18
(5pt)

オペラ座の怪人の著者なので読みました。

オペラ座の怪人は、最初は音楽で、次に映画で、最後に原作を読みました。
映画の印象が強いので、原作をしっかり消化できたように思えなかったので、
ルルーの他の著作を読もうと思って、この本を手に取りました。
ミステリーがすごく好きという訳ではありませんが、
オペラ座の怪人よりは、容易に読み進むことができました。
文学者で、映画化で脚光をあびるものがいろいろありますが、
オペラ座の怪人は、その筆頭かもしれません。
こうやって、他の著作の方を満足してしまう読者がいるのですから。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1)より
4488108016
No.17
(5pt)

小学生時代からの付き合い

10年に1度位読み返す。
「本格派」にふさわしい格調高い舞台設定や登場人物など
その雰囲気がとても好きなので、小ざかしい小手先のミステリに
辟易したときに読みたくなる。スジがわかっていてもです。
FWクロフツもそういう作家。
意見地味だが骨格がしっかりしているからでしょうか。
今読んでも密室もののナンバーワン。
これをこえる作品はもうあきらめています。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1)より
4488108016
No.16
(5pt)

最高のトリック

若い探偵ルールタビーユ そして 名探偵 ラルサンという 頭脳明晰な二人の謎解きに
読者は前半 惑わされてしまう。
黄色い部屋から 誰にも知られずに犯人は どのように脱出したのか。
絶対不可能と思われることを,可能にした ガストン・ルルー。
「オペラ座の怪人」しか この作家のことは知らなかったが、この本は最高の推理小説だ
と思う。 
そして この本には犯人・トリックの謎解きのほかに もうひとつ驚かされる結末が待っ
ていた。
続編と言われている本も読みたくなる最後である。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1)より
4488108016
No.15
(5pt)

密室事件の最高峰

発表後、1世紀以上経った今でも「密室事件」の最高峰である。ミステリを読み始めてから早や40年、この密室トリックを越える密室物に出会ったことはない。
当時は新聞に連載されていたらしい。好評だったのは予想できるが、そのため無理に長い物語になってしまった。事件現場に電車で向かう探偵役R.タビーユはその段階で事件の真相を看破していたのだから、即決の筈。しかし、彼は「黒衣婦人の香り」(同名の作品を後に発表している)などと呟いて読者を焦らすのだ。2番目、3番目の事件はあらずもがな。
しかし、最初の密室トリックがあまりにも素晴らしいので、欠点は全て隠れてしまう。作者は現在では、舞台「オペラ座の怪人」の原作者として名高くなってしまっているが、本作はミステリ史上に残る大傑作である。
黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1)より
4488108016
No.14
(5pt)

真相を隠すのは、トリックではなく、作家の文体

書き方がとても上手な作家だと思いました。ふつうの描写の仕方では、ラルサンの****も、不思議なガルリーも、意味をなさなかったでしょうね。作者は、探偵役ルルタビユのせりふも、細心の注意をはらって書いてます。読者をたぶらかすために、言葉を選びに選んで、ふさわしい語り口を選んでいます。すばらしいです。アガサ・クリスティがこの作品に、ひどく感心したそうですが、よくわかります。念入りに仕組まれた小説の中に、意想外の真相が、巧みに隠されているのですから。
黄色い部屋の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 58-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 58-1)より
4150730512
No.13
(5pt)

真相を隠すのは、トリックではなく、作家の文体

書き方がとても上手な作家だと思いました。 ふつうの描写の仕方では、ラルサンの****も、不思議なガルリーも、意味をなさなかったでしょうね。 作者は、探偵役ルルタビユのせりふも、細心の注意をはらって書いてます。 読者をたぶらかすために、言葉を選びに選んで、ふさわしい語り口を選んでいます。 すばらしいです。 アガサ・クリスティがこの作品に、ひどく感心したそうですが、よくわかります。 念入りに仕組まれた小説の中に、意想外の真相が、巧みに隠されているのですから。
黄色い部屋の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 58-1) Amazon書評・レビュー: 黄色い部屋の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 58-1)より
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