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777 トリプルセブン
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777 トリプルセブンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全74件 61~74 4/4ページ
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エンターテイメントとスリルと洒脱さと想像力と真実を適量混ぜ合わせ、そこに柚子胡椒をちょっと添えて。そしたら、こんなに美味しい小説ができました。 これぞ、伊坂幸太郎!と言える小説ではないでしょうか。本当に面白かった。 | ||||
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Groups of Professional Killers, all with different characters | ||||
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久しぶりに伊坂幸太郎作品にのめり込めた気がする。 殺人者シリーズは特に好きな世界観であり、「グラスホッパー」や「マリアビートル」も楽しませてもらった作品だ。「AX」も読んだが、ここら辺は先に挙げた二作品に比べると主人公が生業としている殺し屋の仕事をしている傍ら、恐妻家の面があるというギャップに着目したコミカルさが出ており、迫力においては1つ物足りなさを感じていた。 しかしこの777は、吹き矢を武器とする容姿端麗な六人を、天道虫のコードネームを持つ七尾が一人一人討ち倒していく様子があり、その描写が非常にスピード感がありスリル満点であった。 特に仔細な描写をせずに現象を小学生の作文のように書いてあるので、無駄がなくそれが逆にスピード感のある場面を表現している。 そしてこの小説の特徴の1つだと思うのだが、深刻な場面なのに他人事のように捉えているような登場人物の言葉など(例えば爆弾を使う奏田とか、モウフとマクラの会話がそう)、的外れなセリフが読者に滑稽さを感じさせる伊坂節よろしくの演出があり、たとえ殺人者の殺し合いという殺伐なテーマであっても、うまい具合に軽妙な世界観に昇華させれている感じがする。 個人的に残念と感じたのは、六人組の名前が似たようなものが多く、それぞれがホテル内で行動しているときにどのキャラクターがどこにいるのかが分かりにくかった時があった。 とはいえ、自分的には大いに楽しませてもらったので非常に満足である。 | ||||
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この刺激的なストーリーは、”柚子胡椒とチーズケーキの組み合わせ”のように。 その業界シニカルはもうコミカルでアクション。 ノンストップ伊坂ワールド、”777”。 ホテルの部屋にプレゼントを届けるというたったこれだけの仕事。 それがあれよあれよという間にスパイラルに巻き込まれて。 | ||||
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読み始め「登場人物多過ぎるよ勘弁してくれ」と正直思った。6人組は多過ぎるよと せめて3人×2組にしといてくれよと。武器も同じで性格も似たり寄ったりだと個人識別混乱するんだよと 人物紹介ページに指挟みながら読みましたとも。これが紙の良いところ いつも不思議なんだが間の悪さのドミノ倒しが過剰になると終盤うんざりし始めたりするんだが、伊坂氏の筆致だと積上げられても積上げられも「わはは」の気分になる きたきた来たー!的な 「おそらくそうなる、という諦めのほうが強い」 次元レベルはどうとして悪い当たりに引きが強いと至るよね… 「こっちがどれだけ心の準備をしていたと思っていたのか」 諦めててても最善の道は真剣に模索してシュミレーションするよねえ うんうん。刺さるささる。梅とリンゴよりこっちの方が個人的には刺さるわ 読んでる間顔の筋肉緩ませながら面白く楽しく読みました ここんとこバリバリに強張ってたから、助かった 今回も装丁よいねー。伊坂氏の小説に外れなし。装丁までも外れない | ||||
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殺し屋シリーズの第四弾。 グラスホッパー、マリアビートル、AXに続く、777が発売したので読了。 伊坂幸太郎の作品を読んだのは10年ぶりくらいなので、作風変わっていないか心配だったが、杞憂に終わり満足感でいっぱいだった。 昨年、マリアビートルを原作としたバレット・トレインが映画化したことが、今作発売の後推しになったのかな? 主人公はマリアビートルの七尾が続投。相変わらずの不運と持ち前の戦闘力でポキポキと脛椎をヘシ折っていく。感性は如何にも普通の気弱な人間なのに、殺人に対する抵抗があまり感じられないのがいい味を出している。 マクラとモウフ、六人組(センゴク、エド、ナラ、カマクラ、アスカ)、コーラにソーダと相変わらずキャラクターの濃い殺し屋たちが出てくるが、贅沢にもどんどん死んでいく。作者の思い切りのよさはすごい。終盤でマクラとモウフが死んでしまうのではないかとハラハラしたが、なんとか生き残って本当によかった。コーラとソーダは果物コンビを思い出したが判子視点を持たないゆえになんとなく末路は予想できた。合掌。 スイスイ人の六人組はイケメン・美女コンビらしいが、殺しの手法は吹き矢となんだかシュール。銃より隠しやすく、厄介とのことだが、実際どうなのだろう。動画を見る限り手で隠せる程度の吹き矢じゃたいした飛距離も威力でないように見えたのだが。 前作の兜の話がちょっとだけでたのが、以外だった。檸檬と蜜柑といい、この業界は広いようで狭い。面識のあるないに限らず、だいたいがお互いをよく見知っている。その割りにお互いに然したる愛着がないのは殺し屋らしく、ドライである。他人は他人と割りきっている。 そんな殺伐とした世界に巻き込まれた今回の一般人代表、紙野ちゃんがとにかく可哀想だった。完全記憶能力持ちの女子高生というラノベにでも出てきそうな彼女は七尾以上に不幸だ。何せ別段、物騒な生業をしている訳でもない。運悪く覚えてしまったことが、原因で終われていくことになるのだから。しかし、そんな無垢な彼女だからこそみんなが守ってくれる。後ろ暗さのない人は皆守りたくなるものだのだ。逃し屋ココにミントおばさん。コーラとソーダ。マクラとモウフ、マリアとついでに七尾。 ネタバレになるので避けるが、乾と長官の立場逆転はまったく予期していなかったので面白かった。長官と佐藤秘書がとにかくこわい。人間というより、妖怪の類いである。現実で本当にこんな人間はいるのだろうか。 AIや少子高齢化の限界、資本主義など現在の日本の事情をスパッと指摘してくれた今作はグラスホッパーの非現実的な世界観よりもより現実感を伴っているように思えた。他の殺し屋シリーズと比較してもリアルにコミットしているんじゃないか。作品が進むごとに伊坂幸太郎先生は殺し屋と現実の距離感を近づけているような気がする。前作は家族で今回は社会というそんな気がした。 何にせよ殺し屋シリーズ大好物な自分としては、大満足。 マリアビートルの三分の二くらいのページ数だったが、充分に楽しめた。 やはりエンタメはいい。心を洗い流してくれる。 七尾と真理亜のコンビは無敵感があり、物騒な物語を安心して見ていることができる。黒澤なみに好きになったかもしれない。 殺し屋シリーズがどこまで続く予定かはわからないが、続編がある限り、追いかけたいものである。了。 | ||||
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いいヤツかと思ったら悪いヤツだったり悪いヤツだと思ったらいいヤツだったり、いつもの伊坂ブシでした。 最初の頃にばら撒かれたエピソードが最後に回収されて行く様は小気味良いです。 そして悪いヤツは最後に酷い目に遭わされる。 それは容赦なく怖いほどです。 | ||||
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おそらくシリーズを読んで待ち焦がれている人たちには面白いんだろうけど、ここから読んだ者としては全く入り込めなかった。。。というか殺し屋それぞれの設定に無理がありすぎて、あと戦闘シーンとかファンタジーすぎていらない。事件の真相もミステリー読み慣れてればそれなりに予想できるし、どこを楽しんだら良いのかわからないまま最後は飛ばし飛ばし読んだ。東野圭吾の新作もいまいちだったが、まだそっちのほうが読み応えはあった。 | ||||
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ペッパーズ・ゴーストを読んで「もう伊坂幸太郎の読者はやめようかな…」と悩んでおりましたが、「マリア・ビートル」が好きなので今作は迷わず購入。一気に読破しました。 いはやはなんとも、素晴らしい出来栄えでした。 読者を飽きさせない一気読み必至の構成もさることながら、魅力的な登場人物たち、スリリングで無駄のない動画的な描写力。「前作はなんであんなことになっちゃったの?」と疑問符が浮かぶほどの面目躍如でした。 情けない不運なダメ殺し屋と思わせつつも、実は相当な実力者…という天道虫にかかわるギャップが「マリア・ビートル」という作品の大きな牽引力でした。一方で今作は、最初から天道虫が(情けない不運っぷりはそのままに)フルスロットルで大活躍するサマがたまりません。 ちなみに、本作とほぼ同時に刊行された東野圭吾「あなたが誰かを殺した」と比較する人が多いようですが(そして大部分の方が本作の方を推していますが)、「あなたが…」も相当な傑作です。「このミス」でこの二作がどのようにランクインするのか、今から楽しみです。 | ||||
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殺し屋シリーズ4作目。 高級ホテルを舞台に、息もつけないほどのスリリングな展開続きで最後までどきどきしっぱなしだった!自分は自分だと受け入れ、不運を味方につけて闘う天道虫がとにかく格好良い。「恩知らずは運に見放される」という言葉が出てきたけれど、天道虫の場合は不運にさえも見放されてしまうのかもしれないなと思った。今作で新しく登場したキャラクターたちもみな魅力的で、今回限りになってしまうのなら惜しい気がする。伊坂さんが描くコンビたちは、ユーモアがあって、付かず離れずだれけどきちんと信頼関係があるところが大好き。またどこかで彼らの噂が聞けるといいな。 今作は首尾一貫して「自分の在り方」がひとつのテーマだったように思う。「他人と比べた時点で不幸は始まる」「リンゴはリンゴになればいい」という強いメッセージは、登場人物たちと同様に自分の人生を生きていこうという気持ちにさせてくれた。クライマックスもラストも「伊坂さんの作品はこうでなくっちゃ!」というような痛快さで、読み終えた今もすっきりとした余韻に浸っている。 殺し屋シリーズファンにはたまらない一冊。 文庫化を待たずに今すぐ読んでほしい。 | ||||
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多くを語るべからず! 文字が途中から映像に切り替わる感覚を味わえるシリーズ! まさに一気読みでした | ||||
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります 不自然なはずなのに,自然と引き込まれていく冒頭から,血生臭い場面を挟みつつも, 登場人物らの軽妙な振る舞いや,驚きの真相,そしてフフッとなる締めのやり取りまで, ホテルを舞台に大勢が入り乱れる,文字通り,『グランド・ホテル形式』なエンタメ作品. 『死にたくても死ねない』と,多幸感が話題のホテルで,上に下にと静かに騒ぐ中, ジャラジャラと死体が吐き出されていく,ブラックユーモア(?)はもちろんのこと, 敵となる連中の嫌らしさ,幸運と不運が何度も絡み合う攻防は最後まで目が離せません. また,不幸を地で行く殺し屋の男が,ろくなことにならないと自らを律しながらも, 巻き込まれ,結局は首を突っ込んでいく姿と,それらがそこまでと思うほどに連鎖し, 周囲に影響を与えていく仕掛けの巧さと面白さは,この著者ならではというところです. シリーズの四作目であり, 過去作 での出来事を拡げたような物語となっていますが, それを知らなくても大きな問題はなく,『タイトル買い』でも充分に楽しめる一冊です. | ||||
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殺し屋シリーズ、流石という感じでイッキ読みでした。 七尾はきっと大丈夫なんだろう…と思いつつ他の殺し屋(業者)の行く末もドキドキしながら読めました。 裏切らない、伊坂幸太郎ファンは頷ける1冊です | ||||
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「天道虫」こと七尾が帰ってきました。 『マリアビートル』では新幹線の中の荷物を持って次の駅で降りるだけ、というただそれだけの仕事にも関わらず、不運につぐ不運にまきこまれ、どうしても新幹線から降りられない状況に追い込まれた七尾でしたが、今回は高級感のあるちょっといいホテルが舞台。 ホテルの一室に宿泊中の父親に娘からのプレゼントを渡して帰るだけ、という簡単で安全な仕事のはずなのに、そこはやはり七尾、ホテルから出たくても出ることができない『マリアビートル』状況に巻き込まれていきます。 しかし今回の七尾、何をしても不運に見舞われる中「運が悪かったと嘆くためには、最善を尽くさなければならない」との境地に至る成長が見られます。 「呪われたかのような不運ばかりの人生を恨んでどうする、リンゴはリンゴになればいい、バラの花を咲かせないからといって何なのだ」 本作もひょっとしたら殺し屋シリーズ第2弾『マリアビートル』を原案とした『ブレットトレイン』同様、ブラッド・ピット主演で映画化されるかもしれませんね。 ホテルの各室という閉ざされた空間で繰り広がれるアクションシーンにつぐアクションのノンストップストーリーは、列車の各車両ごとで展開する『マリアビートル』の展開に通じるものがあります。 緊迫感を保ちつつ、七尾ならではのユーモアもあり、ハリウッド映画も『ブレットトレイン』の続編として飛びつくのではないでしょうか。 本作は『グラスホッパー』『マリアビートル』『AXアックス』に次ぐ殺し屋シリーズ第4弾で、前作までを知らなくても楽しめるとは思いますが、できれば本書と同じ七尾が登場する『マリアビートル』を読んでおくと、より楽しめると思います。 『マリアビートル』では「蜜柑」と「檸檬」という二人組の殺し屋が登場しましたが、本作では『マクラ』と『モウフ』、『ソーダ』と『コーラ』が登場します。 殺し屋シリーズでは殺し屋のネーミングも面白いですね。 | ||||
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