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バスタブで暮らす
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バスタブで暮らすの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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最高傑作と2位という案内でしたので、サンプルを読み、迷わず購入しましたがよくわからなかったです。自分自身がすこし残念です。 前半はともかく、能面やさらに深まる後半の能がらみの話など、混乱しました。うつ病ということから、そのような幻聴、幻覚、夢と現実のあいだをさまよう感じなのでしょうか?よくわかりません。なにか重要な意味が隠されているのでしょか? ネット配信の相談内容や友達の話などちょっと考えさせられる部分もありました。 | ||||
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最高傑作なのに2位なのかという疑問で手に取って読みました。 読んでみたら、ラノベにしてはテーマが重くないか?と感じました。 作品全体を通じた比喩やテーマと文章はかなり気に入り、なぜか吸引力があって、面白いと思います。 しかし、設定と展開が少々盛りすぎていませんか? 主人公が自分の環境のありがたさに気づいてないというのは、主人公にかなり好感をもった私でさえ違和感を感じました。作中では、「人それぞれの地獄と天国があるんだよ」とか言うけれども、お前がそれ言うのか…と思い、早苗頑張れ!もっと言い返してやれ!となりましたね。 物語の骨子は主人公の成長ですが、正直にいうと初めからほとんどを持っている主人公は「当たり前のように」成長したと感じました。はっきりいって主人公の成長というよりは、ご都合主義と周りの人物が主人公を成長させたといった感じです。あまりいいことではないと思いますが、なるほど、こういったところがラノベなんですね。 まぁ、最後に全ての人にありがとうと主人公が感じるシーンは、一人だけの成長かも知れません。 個人的な感想ですが、原因はなんであれ、社会に適応することができなかった人々が、ご都合主義でもなんでもいいから、めだかちゃんが幸せになって欲しい、成長を見たい、ということに癒しを感じるかもしれないと思いました。 私はそうではなかったので、実は私も自分では気づかないだけで、環境に恵まれているかもしれませんね。 | ||||
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おはなしは独特のクセのある語りではじまります。 表現の仕方がものすごく手が込んでいて、良くも悪くも人を選ぶなと感じました。 作者さんがあとがきでいうように、重いテーマに沿った作品であり、ほぼ文学です。 ラノベ要素は、主人公がおふろにはいっていなくてもかわいくて才能があってvtuberで大成功している点です。 中盤以降は、高熱を出して寝込んだときにみる夢のように、摩訶不思議ワールドです。わたしは頭が硬いほうなので途中、ネットミームでいう宇宙猫みたいに何度かなりました。 おすすめするかというと難しいところです。 | ||||
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主人公は「恵まれた環境」を持ち、「恵まれた容姿」を持つが、これらの「恵まれたもの」を認知していない。また、周囲に対する「感謝」の念があまり感じられず、未熟さも垣間見える。つまり、主人公は「現実」と向き合おうとせず、ある意味で「自己中心的」な思考を持ち、客観的な思考を持ち合わせていない。 それが、「母親」がきっかけで主人公は変化していく。 危機的な状況に追い込まれ、致命的過ちを犯したことで、ようやく少し「気づいた」のだ。 主人公に対する「母親の思い・愛情」を。 しかし、何故か手放しで感動できないのである。 運も実力であるのは分かるが、主人公はあまりにも「他力本願」なのである。実際、天才の「兄」がvtuberとしての下地を作り、バズらせている。また、終章でも「兄」と「父」のお陰で動画が、主人公が記すように「当たり前のようにバズり」(p274)、世界で注目される配信者となった。おまけに、恋愛経験が無いにも関わらず、一途でイケメンな幼馴染にプロポーズまでされる。設定盛り込み過ぎ…… 読了後、感動と変なモヤモヤが残る。 もしかしたら、この「変なモヤモヤ」が大事なのかもしれない。 主人公にとって、母親との最後の旅行も、バズらせるための材料に過ぎなかったのか。 | ||||
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寛容のパラドクスについて取り上げていたけれど、寛容の定義自体が曖昧なので、実態が伴っていない印象を受けた。 その扱いではもしかしたら、犯罪を犯す可能性のみで取り締まろうという働きを助長するかもしれないし、やむを得ず道を踏み外した者の扱いも濁されている。ページを割くわけにいかなかったのかもしれないが、中途半端な言説で言い包めようとしているみたいだった。 また、戦争は〇〇の顔をしていない、という言葉を繰り返し扱っていたが、あの著書だからこそ映える言葉を引用しているのがダサく思えた。上辺だけの言葉で飾っている印象を受けてしまう。 私個人としては、かつてコメディアンだったかの大統領の顔つきが、どんどん変わっていっていることを気がかりに思う。大統領の顔つきだけでなく、それぞれのひとたちの顔つきも変わっていっているのだろうかと想像してしまうから。 この物語の主人公が男なら、父や兄や母の態度はがらりと変わっていたのだろうか、というような想像もした。 | ||||
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恵まれすぎている主人公に共感できるか否か、もっと言えば許せるかどうかで評価が決まる。 主人公めだかは帝王切開の低体重出世児。両親・兄に溺愛され、小中高大ではローテンションな小動物ポジとしてちやほやされまくり。 ほわんほわんと22歳になり慌てて就活した所ブラック企業で挫折を味わい、優しい家族が待ってる実家に出戻った。 いやこの時点でめっちゃ恵まれてない?パワハラ上司にブチギレて辞めた翌日に電話したら、母親が速攻スープ作りに飛んできてくれるし。 しかも勉強に興味ない(割に博識で心理学や哲学に造詣深い)地頭良い系の賢さで、Vのガワを独学でデッサンできる程絵が上手く、初リモート会議したV事務所の社員がキャーキャー騒ぎ立てる容姿。 盛りすぎ。 「人間テンション高すぎ……見てるだけで疲れるし付いていけねえ……生まれてこなけりゃよかった」と劣等感を持ってるのは理屈としてはわかるのだが、いやいや愛してくれる家族と優しい友達と幼稚園の頃から自分を一途に想い続けてくれる美少年な幼馴染に囲まれて、それでなお「生まれてこなけりゃよかった」って思ってるんだ……贅沢だな……ってうすらぼやけた嫌悪感抱いたまま読み始めると、最後まで乗り切れず終わってしまうので要注意。 これは全く偶然なんだが、ちょうどこの前に父名義で仕事場のアパートを借り、打ち合わせに間に合わないからと出先のコンビニで姉に化粧させたり、家族にネガい意見だけ抜いたエゴサさせてた漫画家の恵口公生 (故人)の事を調べてたんで、度を越した過保護ぶりを重ねてしまった。 内容を一言で説明するとデビュー作「私はあなたの涙になりたい」と同じ難病余命もの。あちらのヒロインが男主人公の幼馴染の悲劇の天才ピアニストなら、こちらはガハハ系肝っ玉おかん。 身も蓋もないこと言っちゃえば恋人やパートナーがいない人、恋愛経験ゼロの人だろうと産んでくれた人は必ずいるわけで、親に余命を掛け合わせたら前作より普遍的な感動を勝ち取れるのは目に見えていた。鉄板×鉄板。 今回はそこにバスタブにひきこもるシチュとVチューバ―活動を追加したのが見所。 マインクラフトやASMRなども登場し、日頃その手の動画を視聴している人間は親近感を感じそうな物語に仕上げている。 とはいえめだかがVチューバ―として成功する過程がトントン拍子すぎるというか、ほぼほぼ発明の天才の兄が必要な機材と環境揃えてくれたからだよね?という冷めた想いが拭えず、なんだかなあとモヤってしまった。 Vチューバ―として注目されたきっかけも「兄の切り抜き動画がバズりました」だし、チャンネル登録者数二桁三桁の個人勢Vチューバ―を応援してる身として、何もかも他人がしてくれるめだかを応援する気持ちが萎え……。 哲学基盤の人狼族の話は赤月ゆにっぽくて面白いし、へのへのもへ人のたとえはわかりやすかったものの、ファスト映画かぶれの親友を知識マウントで一方的に論破したり身近にいたらフツーに嫌かもしれんこの子。いや、ファスト映画は大嫌いだし撲滅すべきだが。 現実的なこと言えば、十か月もバスタブ占拠してる時点で大分アレ。その大分アレをファンタジーな非日常と取るか、家族の事を考えない大迷惑行為ととるかで、良作にも駄作にも成り下がる。自分は並よりの良作って感じで傑作とは言い難い。だって困るもん十か月風呂使えないって、その間ずっと銭湯通いしてたのか父兄母よ。 主人公が「何もできない(と思い込んでる)女の子」なのはいいのだが、その彼女はパワハラ上司を除く周囲の人々から好かれ、一日中バスタブにこもり好きな事をしていられる。 そのスタンスを許容し、めだかのような人々を「生き辛さ」から解放するのが主旨にしても6:4で「あんたしっかりしなさい!」なめだかの母親に共感してしまい複雑。 ある程度年配の人、じゃなくても子供(娘)がいる人、現実路線の思考の読者はやっぱり母親を応援したくなるのでは。 冒頭でひっかかったのは「食欲がない・物欲がない・性欲がない」めだかが、バスタブに引っ越すにあたり、嬉々として私物を持ち込む点。いやお前好きなものないんじゃないのなんでお化粧品だの羊のぬいぐるみだの花の絵だの飾って模様替えしてるの?あるじゃん好きなもの沢山。というか好きなもの聞かれたら真っ先に家族挙げろや。 この違和感がまるっとスルーされる上に、妄想と現実が入り混じった描写がフラットでわかりにくい。要は漫画ホムンクルス。 めだかの心象が能面だの首の後ろの穴ぼこだの海中電灯だの現実にどしどし投影されてくるので、ファンタジーなのかリアル路線の話なのかわからず混乱する。 一作目と同世界観の話なら、人間の体内に石が転移する奇病が実在するのかもしれないが……教師も公認だったしそーゆー解釈でいいの?月に一度の頻度からして、漬物石は生理のメタファー? あと引っかかったのはロシア・ウクライナ戦争への言及。作中戦争のニュースを見ためだかが「今の時代になっても戦争って始まっちゃうんだ」とか悲観するんだが、いやいや戦争は中東やアフリカや世界中色んな国でずっと継続してましたが……?内戦や抗争も合わせりゃ数えきれないほどですが。 めだかがそれを見てなかっただけ、あるいは記憶に残るほど関心を払ってなかっただけで、たまたまマスメディアで報道されている著名な地域同士の戦争だけを憂える想像力不足故の傲慢さに、先進国の人間特有の不快感を抱いてしまった。 これはまあ自分にも跳ね返ってくる類の先入観なんで、批判するのは酷だけども。 「世界は神グラフィックだ!」なドローンの活躍やトンネルから続く能楽堂の描写、沖縄でクジラを釣り上げるシーンはダイナミックで良かった。 一作目のようなくどい比喩も減り、よりニュートラルで読みやすい文体にブラッシュアップされてたのは本作の長所。時空が歪んで意外な人物が助けに来る展開も感動的だった。 しかしどうしてもめだかのキャラや設定が鼻に付いてしまい、泣く一歩手前でブレーキがかかってしまうというか、手放しで没入できなかったのが惜しまれる。 こんなこと書くと自分もへのへのもへ人認定されちゃうのかなあ……けれど正直なレビューですすいません。 「復讐は優雅になされなければならない」の一文はお気に入り。 | ||||
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