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イングリッシュマン 復讐のロシア
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イングリッシュマン 復讐のロシアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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元フランス外人部隊の歴戦の勇士である主人公は、195cmの長身に無精髭、フェロモン出しまくりのスーパーヒーロー。 彼が肩に手を置けば子供は癒され、抱きしめれば人妻は安心する。 友人が恐ろしい苦境の渦中にいるのも構わず、ロシアの美人捜査官に手を出し、そのワイルドな魅力で若い美人MI6職員のハートもわしづかみ。 自分が原因で無関係の女性が殺されても、眉ひとつ動かさない強心臓。 凶悪な服役囚たちも、あふれる男気に惚れこまずにはいられない。 まさに、男の子たちが妄想する中二病的キャラ造形。 ......正直、読んでいてしんどい。 第一部「西アフリカ」 過去の、主人公たちによるテロリスト掃討作戦が描かれる。ただし、第二部以降の本編とはほとんど関連しない。 第二部「ヨーロッパ」 犯罪組織に拉致された銀行員の救出作戦が描かれる。主人公があれこれと指図しMI6や警察がそれに従い捜査して、最後のおいしい所は彼が持って行く。 第三部「ロシア連邦」 復讐のために、主人公がロシア辺境の凶悪犯専用の刑務所に潜入する。 この時の計画が行き当たりばったりの無計画なのだが、ピンチになると都合よく助けが現れる。刑務所の警備も都合よく穴だらけ。 しかも標的の人物はなんと刑務所外におり、何のための刑務所潜入なのかと、突っ込み所のオンパレード。 アクションシーンは第一部を除くと3~4回しかなく、それも全て主人公と悪人の銃なしのタイマン、というワンパターン。 友人の存在が主人公の復讐の動機のひとつになっているのだが、その友人との友情エピソードが全くないので、彼の危険を顧みない命懸けの行動に説得力がない。 著者は、ひとつだけでは復讐の動機づけが弱いと思ったのか、もうひとつ別の人物の死を用意する。そのためだけに殺されるその人物が憐れでしかなく、やり方として上手くない。 これらのせいで、悪人を倒し復讐を遂げた後の気持ち良さがほとんど感じられない。 ただのサディストでしかない魅力に乏しい悪役が、それに拍車をかけている。 「グレイマン」やトム・ウッドの「ヴィクター・シリーズ」(これの翻訳が終わってしまったことには文句のひとつも言いたいが)と比べたら稚拙で話にならない。 本書に限らないけれど、出版社はちゃんと中身を読んでから翻訳する作品を決めているのかと、大いなる疑問を抱かせられた。 | ||||
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