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精霊たちの迷宮
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精霊たちの迷宮の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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感動 | ||||
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これは『風の影』から始まり、『天使のゲーム』『天国の囚人』と続いた4部作の最後である。 バルセロナという魔都そのものが、この4部作の隠れた主人公のように思える。 スペイン内戦でフランコ軍に蹂躙され、その傷跡を深く刻んだバルセロナだからだ。 第1部『風の影』がファンタジックな青春ミステリー、第2部『天使のゲーム』はゴシックホラー的なミステリー、第3部『天国の囚人』は内戦直後の監獄を舞台にリアルな「悪」が描かれる。 そして本書では、第3部で登場した「悪」との全面的な戦いが繰り広げられる。 しかも第1部と第2部で残された「謎」や人間関係のすべてが、この第4部で繋げられ、回収され解き明かされていく。 その手腕は見事と言うしかない。 しかも、第4部には妖婦と言える、アリシアという女性を主役に配置している。 その孤独と悲しみを孕んだ佇まいを、読者は堪能することになる。 第2部でも、主役の小説家ダビッド・マルティンの押しかけ助手イサベッラがアリシア的とは異なった魅力として描かれていたが、この作家の女性の描き方には感嘆を禁じ得ない。 それにしても、スペイン内戦とフランコ独裁が、スペインという国に刻んだ傷跡は、かくも残酷で醜いのだと痛感する。 その残酷さと醜悪さを描きこみながら作者は壮大なミステリーロマンに織り上げたのだから、驚くべき力量である。 素晴らしい作品を読み終えた時にはいつも感じるのだが、この世界を去らざるを得ないのが惜しくて後ろ髪を引かれるようである。 昨年末から読み始めて読了までに1カ月半を要したが、それだけの価値はあった。 因みに、作者のカルロス・ルイス・サフォンは、この第4部『精霊たちの迷宮』を2016年に書き上げて3年半後の2020年に、55歳の若さで亡くなっている。 すべてを傾けたのだろう。 | ||||
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これは『風の影』から始まり、『天使のゲーム』『天国の囚人』と続いた4部作の最後である。 バルセロナという魔都そのものが、この4部作の隠れた主人公のように思える。 スペイン内戦でフランコ軍に蹂躙され、その傷跡を深く刻んだバルセロナだからだ。 第1部『風の影』がファンタジックな青春ミステリー、第2部『天使のゲーム』はゴシックホラー的なミステリー、第3部『天国の囚人』は内戦直後の監獄を舞台にリアルな「悪」が描かれる。 そして本書では、第3部で登場した「悪」との全面的な戦いが繰り広げられる。 しかも第1部と第2部で残された「謎」や人間関係のすべてが、この第4部で繋げられ、回収され解き明かされていく。 その手腕は見事と言うしかない。 しかも、第4部には妖婦と言える、アリシアという女性を主役に配置している。 その孤独と悲しみを孕んだ佇まいを、読者は堪能することになる。 第2部でも、主役の小説家ダビッド・マルティンの押しかけ助手イサベッラがアリシア的とは異なった魅力として描かれていたが、この作家の女性の描き方には感嘆を禁じ得ない。 それにしても、スペイン内戦とフランコ独裁が、スペインという国に刻んだ傷跡は、かくも残酷で醜いのだと痛感する。 その残酷さと醜悪さを描きこみながら作者は壮大なミステリーロマンに織り上げたのだから、驚くべき力量である。 素晴らしい作品を読み終えた時にはいつも感じるのだが、この世界を去らざるを得ないのが惜しくて後ろ髪を引かれるようである。 昨年末から読み始めて読了までに1カ月半を要したが、それだけの価値はあった。 因みに、作者のカルロス・ルイス・サフォンは、この第4部『精霊たちの迷宮』を2016年に書き上げて3年半後の2020年に、55歳の若さで亡くなっている。 すべてを傾けたのだろう。 | ||||
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バラバラに散りばめられた全ての謎のピースが壮大なタペストリーを紡ぎ出す。 できることならば次作を期待したいが、作家がもうこの世にいないのが残念でならない。 | ||||
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忘れられた本の墓場シリーズのいよいよ完結編が出ました。これで全ての謎が解き明かされます。上下巻ともにページ数は多いですが一気読み間違いなしの作品です。作者が既にこの世にいないのが残念でたまりません。 | ||||
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『天使のゲーム』で衝撃を受け、『風の影』『天国の囚人』を読み、そして、待ちに待った本書の邦訳。まるで最初から日本語で書かれていたのかと思うほどに自然な、物語世界に吸い込まれるようなすばらしい訳文。★5つでは足りない。 | ||||
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これで、サフォンの生前に刊行された全ての作品を読むことができました。未邦訳の4作は、フランス語版を取り寄せて読みました。 繰り返し読んで飽きることのなかった現代作家はサフォンの他にはいません。 サフォンは亡くなったけれど、その魂は永遠に生きている。 全ての読書好きな方々に強くお勧めします。 バルセロナ4部作は、これを読まなければ完結しません。 訳者の木村裕美さんにも心から感謝します。 | ||||
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僕が「風の影」に出会ったのが2012年。その間、作者サフォン氏の訃報が伝えられ、本書の日本語版が刊行されるのか不安であったが、まずは無事刊行されたことに感謝したい。文庫とは思えない定価だろうと文句は言わない。少なくともそれだけの価値のある本だと僕は思っている。 シリーズを追ってきたファンなら必読。これまでの謎が次々に明かされる。特に「天使のゲーム」「天国の囚人」でのモヤっとした読後感が本書のためであったのだと気付かされる。 そしてセンペーレ一家にまつわる壮大な物語に、実は我々読者も含まれていたという最終章の仕掛けには、驚きよりも彼らの物語の一部になれたという喜びを感じさせてくれた。 これまでの三作品を未読の方は、やはり順に読むべきで「風の影」が気に入れば本書読了まで極上の時間を過ごせるだろう。 シリーズに登場する作家たち同様、魂を削ってこの四部作を届けてくれたサフォン氏と出版社に感謝。 | ||||
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ようやっとの翻訳。待ってました。発売日予約で購入しました。 | ||||
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下巻もレビューさせて頂きましたが、大長編の完結編です。そして上巻では新たな登場人物とフェルミンの新たなエピソードからスタートします。第3作目ではイサベッラの死因、そしてダニエル、マルティンの誓い(復讐)で終了しました。完結編はその決着はいかに?、そして第1作目から登場した作家たちの悲劇、謎の着地点は?ということになります。この作品を遺し亡くなってしまった作家・サフォンの渾身の作品です。是非、本好きの方々には第1作目から読んで欲しい。私は何度読み返したかわかりませんし、完結編も過去の作品を片手に過去のエピソードを読み直しながら読みました。人生の一冊(シリーズ)となりました。 | ||||
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まず驚いたのが完結編にして上・下巻それぞれ約600ページの大長編作品であること。本シリーズのファンなのでそれ自体にテンションがあがる。そして本作品を読む前に、改めて何度も読んだ1作目から3作目を読み直しました。そしてこの作品を読み過去の謎、悲劇が、新たな謎、悲劇を生みそして完結していく物語に没頭したし、これが遺作となってしまった作家・カルロス・ルイス・サフォンの覚悟というか、まさにこのシリーズで語られた作家たちの人生と重なるような気がして心が震えました。このシリーズが完結し、それを読み終えて大満足な一方で、旧バルセロナ市街に住むこの物語の主人公たちに出会えないことに寂しさを感じます。まだ読み終えたばっかりで、私自身が理解できていない伏線や謎も多そうなので、何度も読み返して理解を深めたいと思います。改めてカルロス・ルイス・サフォンに感謝とご冥福を祈ります。 | ||||
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