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キングの身代金
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【この小説が収録されている参考書籍】
キングの身代金の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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新訳とかは良いので、1つでも新しい作品を出して欲しい。 シリーズものは、どんどん打ち切って刊行をしないのに、新訳とかを刊行する意味がちょっと分からないですね。 | ||||
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若いころ「87分署シリーズ」をよく読んだ。今堂場瞬一による新訳が出たということで再読する。 警察小説史上最も有名と言っても過言ではない「キングの身代金」。黒澤明による映画「天国と 地獄」の原作としても余りにも有名だ。大昔に読んだだけに、幸いなことに(?)筋は殆ど忘れて おり新鮮な気持ちで読めた。そして、感じたのはこの作品は誘拐を題材にした警察小説ではあるが、 ページの多くは自分が雇っている運転手の息子の身代金を要求される製靴会社重役ダグラス・キングと 犯人グループの視点で描かれていることだ。「87分署シリーズ」のいつもの主役スティーブ・キャレラも 重要な役どころを与えられているが、最後の身代金引き渡しの息詰まる場面以外はほとんど登場 しない。自分の息子と間違われた運転手の息子のために会社における自分の生き残りに 必要な金を使わなければならないキングの苦悩。男2人と女1人の犯人グループの中で女が果たす 役割。そういった設定の中で意外な結末。最近の重厚な警察小説に比して決して長い作品では ない。しかし、十分すぎるぐらいに読者を惹きつける。さすが名作は違うと再認識させられた。 | ||||
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旧仮名づかいで読みづらいです。 井上一夫先生翻訳の文庫本がオススメです。 | ||||
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原語をそのまま訳したように、わかりにくくとてもぎこちない日本語になっている。 あとがきで、堂場氏は「翻訳のアップデートはすべきだ」と持論を展開しているが、失敗だと思う。 井上一夫氏の翻訳と比較すると見劣りがする。 氏は「他の作品も翻訳したい」と乗り気だが、それにつきあわされる読者はたまったものではない。 また、氏はかなりの速筆で月に1,050枚の原稿を書いたこともあるそうだが、調べながら苦労して翻訳する地味な翻訳作業を受け入れたとは思えない。 もし早川書房が87分署シリーズを"新訳"で続けるつもりなら、"旧訳"のシリーズ翻訳をいろんな方が翻訳したように、他の方にも機会を与えるべきだ。 次の新訳があるとすれば、シリーズ第1作『警官嫌い』、デフ・マン初登場の『電話魔』、映画にもなった『10プラス1』あたりでしょうか? | ||||
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きれいでしだ | ||||
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黒澤明が「そんなに出来が良くない」と発言していたのだが、読んでみたら導入部は殆ど同じで驚いた。 | ||||
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私が生まれた年に封切りとなった誘拐をテーマにした作品の原作。エド・マクベイン素晴らしい作品です。重版してほしい! | ||||
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映画「天国と地獄」の原作はいかなるものかの興味をメインに読了、 レビュー題の通り、この程度の原作でも脚色されると傑作映画になってしまうのだから脚色は面白いものだと思う、 物語の骨格は本作がそのまま脚本に引用されているが、天国と地獄の面白い部分はほとんど黒澤たちの創作なのだった、 このままでも演出・演者等が上手ければ味のあるB級映画にはなったろうが、考えれば考えるほど天国と地獄の脚色は凄い、 この原作では子供が解放されて物語は終了している、 犯人が三人組であることは映画も踏襲しているが、その後の扱いがまったく異なり、娯楽大作として可能な限り大きなカタルシスを鑑賞者に与えながらも、映画はそのやりきれなさが後に引くのである、 原作でも映画の権藤にあたる重役は豪快な人物だが、権藤のような凄みは感じない、 映画版では鑑賞者が犯人に感情移入しないよう極めて極悪非道に造形し、対する権藤をいけ好かない金持ちとして登場させながらも、徐々に彼の人間性に計り知れない深みと魅力があることを明らかにすることで誰もが権藤に感情移入してゆくよう設計されている、 | ||||
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野心家のキングは窮地に追い込まれた。彼の息子の誘拐を企てた犯人が、誤って運転手の幼い息子を連れ去ったのだ。身代金の要求は50万ドル。もし支払えば、キングの一生の夢である会社乗っ取りの賭けが打てなくなる。だが拒絶すれば罪のない命が……。 | ||||
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87分署シリーズを読み始めるきっかけとなった本です。マンハッタンをモデルにしたアイソラという架空の都市を舞台に、ニューヨーク市警の警官たちのような連中が活躍する同シリーズにして、主人公が刑事でなく被害者である物語。1970年代にはシリーズ中の異色作と呼ばれていました。ひとくせもふたくせもある刑事部屋の常連の生きざまに心を奪われるようになってからは、ちょっと魅力を感じなくなってしまいました。 | ||||
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「翳りゆく夏」の重要な構成要素として登場してきた「キングの身代金」が懐かしく思われて、学生時代の古い本を取り出しました。 開いてみると小さな文字が並んでおり、今の活字の号数で印刷したら倍くらいの厚さになりそうでした。 あの頃は、これが普通だったんだなと改めて懐かしさが込み上げてきました。 今では「誘拐」を扱ったミステリーも様々なバラエティーの小説がありますが、この小説を初めて読んだ時は衝撃的でした。 「誰をさらおうとも、脅迫は成り立つ」と言う事実を突き付けられた事です。 こんなことが成立したら、世の中大変なことになってしまうだろう。 そんな空恐ろしさを覚えたのを思い出しました。 実は、この作品を読むきっかけは、黒澤明監督の「天国と地獄」でした。 列車の窓から「身代金」を捨てさせるシーンが、非常に印象的でした。 それにしても、運転手の子どものために「身代金」を出す出さないの議論のシーンは、考えさせられます。 裸一貫から成り上がったキングに、もう一度裸一貫になれと言うのは、残酷な気がしました。 誰がそれを強制できるのでしょうか? 小説では、運転手が懇願しますが、返せない大金を払ってくれと頼むのは、虫が良すぎる気がします。 この小説は、アイデアとしては秀逸ですが、最後の決着がちょっとご都合主義であっけないかなと言う気がしました。 | ||||
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87分署シリーズとしては平均点の出来なのだが、日本では黒澤明監督の映画「天国と地獄」の原作として有名となった。誘拐物なのだが、職人マクベインは新しい趣向を発明した。 犯人は金持ちの子供を誘拐しようとして、間違えて貧乏人の子供を誘拐してしまうのである。しかし、金持ちは体面と倫理観とで身代金を払うという態度に出る。ここが新発明で、誘拐犯はある意味誰を誘拐しても良いという論理が成り立ってしまう(成功するか否かは別として)。これに絡む関係者間の葛藤も面白い。犯人もこの取り違えに動揺するのである。 87分署シリーズの中では、いつもの警官達の汗と怒りにまみれたチームワークの描写は影を潜め、作者のアイデアを軸に物語が展開するという異色作である。そして、もう一つのアイデアは身代金の受け渡し方法である。映画でもこのシーンが最大の見せ場になっていた。斬新な誘拐劇を見せてくれる87分署シリーズの快作。 | ||||
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87分署シリーズとしては平均点の出来なのだが、日本では黒澤明監督の映画「天国と地獄」の原作として有名となった。誘拐物なのだが、職人マクベインは新しい趣向を発明した。 犯人は金持ちの子供を誘拐しようとして、間違えて貧乏人の子供を誘拐してしまうのである。しかし、金持ちは体面と倫理観とで身代金を払うという態度に出る。ここが新発明で、誘拐犯はある意味誰を誘拐しても良いという論理が成り立ってしまう(成功するか否かは別として)。これに絡む関係者間の葛藤も面白い。犯人もこの取り違えに動揺するのである。 87分署シリーズの中では、いつもの警官達の汗と怒りにまみれたチームワークの描写は影を潜め、作者のアイデアを軸に物語が展開するという異色作である。そして、もう一つのアイデアは身代金の受け渡し方法である。映画でもこのシーンが最大の見せ場になっていた。斬新な誘拐劇を見せてくれる87分署シリーズの快作。 | ||||
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87分署シリーズ初の誘拐もの。このシリーズでは珍しく、物語の視点が被害者側と加害者側の2つにほぼ固定しています。 注目すべきは、被害者であるキングと、加害者たちが全く同じタイプの人間であること。彼らが剥き出しにするエゴイズムと、人生に対する怨み、悩み。これはもしかすると、この小説を読んでいる自分自身のものでもあるのではないか? 他人事とは思えない緊迫した心理ドラマに、思わず引き込まれてしまいます。 身代金の授受方法にトリッキーな趣向が用意されていますが、それが邪魔に思えるくらい読み応えのある「人間サスペンス」。 冒頭、あまりにも「登場人物紹介」然とした人物の出し入れには少々引いてしまいましたが、初期87分署シリーズの中でも屈指の佳作といえるのではないでしょうか。 | ||||
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87分署シリーズ初の誘拐もの。このシリーズでは珍しく、物語の視点が被害者側と加害者側の2つにほぼ固定しています。 注目すべきは、被害者であるキングと、加害者たちが全く同じタイプの人間であること。彼らが剥き出しにするエゴイズムと、人生に対する怨み、悩み。これはもしかすると、この小説を読んでいる自分自身のものでもあるのではないか? 他人事とは思えない緊迫した心理ドラマに、思わず引き込まれてしまいます。 身代金の授受方法にトリッキーな趣向が用意されていますが、それが邪魔に思えるくらい読み応えのある「人間サスペンス」。 冒頭、あまりにも「登場人物紹介」然とした人物の出し入れには少々引いてしまいましたが、初期87分署シリーズの中でも屈指の佳作といえるのではないでしょうか。 | ||||
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87分署の10作目にあたる本作は、黒澤明の『天国と地獄』の原作としても知られています。誘拐団が金持ちの息子を誘拐しようとするのですが、間違えて金持ちの邸宅に同居する運転手の息子を誘拐してしまいます。しかし、犯人たちは当初の予定通りその金持ちに身代金を払わせようとします。「お前が身代金を払わなければ運転手の子供を頃殺すぞ。そうなったらお前の良心は耐えられないだろう」というわけです。なかなかうまい作戦であり、身代金を請求されるのは被害者の家族でなければならないという常識を打ち破るものです。この物語の肝はその犯人の作戦にあり、それを巡る金持ちの心理的葛藤や誘拐団の内部対立などが中心的に描かれています。特に脅迫される金持ちの人物描写や、彼が経営に関わる製靴企業の内紛に多く筆が割かれています。その分、87分署の刑事たちの活躍はあまり目立ちません。刑事たちが脇役に回るという、本シリーズ中の異色作です。 | ||||
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87分署の10作目にあたる本作は、黒澤明の『天国と地獄』の原作としても知られています。誘拐団が金持ちの息子を誘拐しようとするのですが、間違えて金持ちの邸宅に同居する運転手の息子を誘拐してしまいます。しかし、犯人たちは当初の予定通りその金持ちに身代金を払わせようとします。「お前が身代金を払わなければ運転手の子供を頃殺すぞ。そうなったらお前の良心は耐えられないだろう」というわけです。なかなかうまい作戦であり、身代金を請求されるのは被害者の家族でなければならないという常識を打ち破るものです。 この物語の肝はその犯人の作戦にあり、それを巡る金持ちの心理的葛藤や誘拐団の内部対立などが中心的に描かれています。特に脅迫される金持ちの人物描写や、彼が経営に関わる製靴企業の内紛に多く筆が割かれています。その分、87分署の刑事たちの活躍はあまり目立ちません。刑事たちが脇役に回るという、本シリーズ中の異色作です。 | ||||
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