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ハヤブサ消防団
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ハヤブサ消防団の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全104件 101~104 6/6ページ
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著者はテレビドラマ半澤直樹の大ヒットで会社員時代の経験を生かしたビジネス小説作家のイメージを持っている読者の方々が多いと思います。 実はミステリー『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞受賞を受賞したミステリー作家でもありますし、直木賞作家でもあります。 そういった意味で、著者の出身地を思わせる田舎町を舞台にしたミステリー作家を主人公としたミステリーということで読む前からワクワクさせられました。 主人公の魅力に引き寄せられていく感覚は他の池井戸作品同様に楽しめました。読んで良かったです。 ミステリーということでネタバレしないように本書を楽しむポイントについて私なりの感覚で記したいと思います。本書を読もうか迷っている方のお役に立てれば嬉しいです。 【主人公の魅力】 『太郎』と書かれている主人公『三馬太郎』 ミステリー作家として『横溝正史』の再来と言われデビュー作で賞も取っています。 その後、作家としては連載で何とか食べていけている程度でぱっとしないものの、作家ならではの『人を見る目』はさすがで引き込まれていきます。 田舎に移住し、得意ではなく似合わないはずの『消防団』に入り、そこでの奮闘ぶりや居酒屋で仲間と談笑する姿に誠実な人間味も魅力です。 私はこの小説での主人公である作家を最もよく表したフレーズは下記だと思います。 『一般的に作家は文章を書くのが仕事だと思われているが、それだけではない。作家にとって一番の仕事は人の本質を見極めることなのだ。小説は人を書くものであり、ゆえに人を書く作家は人と会ったとき、相手の心のあり様を読もうとする習性がある。意図するとしないとにかかわらず作家にはそういう技術が求められている。』 これこそが、この話の主人公『太郎』の魅力だと思います。 【舞台となっている田舎町の魅力】 中部地方U県S郡ヤオロズ町ハヤブサ地区 この地区が舞台です。著者の出陳地が岐阜県ですので、著者の出身地がモデルなのであろうと想像できます。 作家である主人公がこの田舎町に移住するのであるが、通信インフラが整った時代、通勤がないのであればこんなところで暮らしたいと思う魅力的な場所です。 奇麗な景色を見ながら過ごせる二階からも感じる豊かな自然、こんなところで毎日ビールを飲める。 奇麗な川の釣り場、ゴルフ場も徒歩圏内、散策も楽しそう。 一軒しかないが、魅力的な居酒屋もある。その居酒屋でも魅力的な郷土料理『ケイチャン』『アブラゲ』『ヘボ料理』文章を読んだだけでも食べてみたくなります。 本書からは良い部分しか読み取れませんでした。 【ミステリー小説としての魅力】 作家太郎の登場人物の心の読みをみるのも楽しいですが、作家と太朗と読者で読み合いが楽しいです。登場人物の誰が信用出来て、誰が嘘をついているのか、その推理が楽しいです。登場人物が意外に多く、人の名前を覚えるのが苦手な方はメモを取りながら読んだ方が良いかもしれません。 【タイムリーな新興宗教】 2022年9月5日発売の本ですが、くしくもホットな話題です。 偶然であったとしてもさすが池井戸潤と思えるテーマ選択です。 | ||||
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牧歌的風景、消防団のコミカルなやりとり、連続放火事件と殺人、などいろんな要素が詰め込まれる前半と、どんでん返しが繰り返されて、一体誰を信じたら良いのか混乱してくる後半ですが、物語のクライマックスと最後の結末は見事でした。池井戸作品は読後がいつも爽やかで大好きですが、今回は少し切なくなるラストでした。 | ||||
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さすが池井戸潤。ミステリーを書かせても人物設定や舞台設定は上手だし、伏線の敷き方も、二転三転させながらの回収の仕方も一流。徐々に見えてくる全体像もなかなか壮大です。 が、一番さすがと思うのは、この時期に宗教をとりあげていることかな。2021年6月の連載開始なので、巷を騒がしている事件を予想しようもなかったと思いますが、偶然に時期が合うことに、流行作家たる所以を感じます。 | ||||
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舞台であるハヤブサ地区のモデルの一つは池井戸潤さんの出身地のようですが、日本の農村部(中山間地域、過疎地)の自然や人間関係、慣習などが丁寧に描かれていて興味深かったです。 そして、主人公が連続放火事件の謎に迫っていく展開に目が離せなくなり、最後の最後まで夢中になりました。 主人公の三馬太郎は半沢直樹のように魅力的な人物だと思います。 冒頭に主な登場人物の一覧がありますが、ハヤブサ地区のマップがあったらもっと良かったです。 | ||||
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