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(短編集)

二度はゆけぬ町の地図



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【この小説が収録されている参考書籍】
二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)

二度はゆけぬ町の地図の評価: 4.50/5点 レビュー 42件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 1~20 1/3ページ
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No.42:
(4pt)

程度のよいものでした

レビューが遅くなりましたが迅速に到着しました。商品の状態も良いものでした。
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No.41:
(4pt)

らしい作品

どんよりとした気分になりました
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No.40:
(2pt)

好みの問題

サクサク読みやすい文体なのですが、好みのストーリーでは無かったので。星二つとなりました。
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No.39:
(4pt)

面白い

同じような話なのに、不思議と面白い。
主人公もエピソードもろくでもないのに、なぜか読後感が悪くない…
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No.38:
(4pt)

これでぼく、こうみえてなかなかに復讐心だけは、人の五倍も十倍も強くできてる男なんだからなあ。

収録作品は
1 貧窶の沼
 貫太17歳の誕生日(昭和59年)。社会に出て1年余り。
 鶯谷のラブホテル街の一画にあった三畳間(4か月家賃滞納して退去)からスタートした一人暮らしから→雑司が谷の鬼子母神近くの4畳半→椎名町の三畳部屋と、点々と家賃滞納で追い出され移り住んでき、現在は、鶯谷入谷方面の月額1万円の三畳間での生活。
 嫌ったらしい日雇い港湾人足に出ていくその日暮らしから脱すべく、見つけた酒屋のバイト。
 時代的には傑作長編『蠕動で渉れ、汚泥の川を』で洋食屋のバイトをするより少し前の時期のお話。
 居心地のよいバイト先から思っていても、若さゆえ最終的には毒舌を吐いて辞めていくいつものパターンだけれど、やっぱりこのパターン何度読んでも飽きがこない。
 なぜだろう。
 そこが西村賢太の凄いところなのだろう。
2 春は青いバスに乗って
 貫太25歳。アルバイト先の同僚と揉め、止めに入った警官を誤って殴り逮捕され留置所に勾留されたときのお話。
 警察署で「ぼく、これまでの25年間、こう見えて最低限の常識とTPOだけはわきまえて生きてきたつもりです」と、得意の偽円満人ぶりをアピールするも嘘と見抜かれる。
 勾留生活において、強制的に酒を断ち規則正しい生活により体にキレが出て頭も爽快、体重も落ち、貫太にとってある意味天国と感じる始末。
3 潰走
 貫太16歳(昭和58年)。『貧窶の沼』よりも二つ前の雑司が谷の鬼子母神近くの4畳半での家賃滞納話。
 こちらを先に読み、『貧窶の沼』『蠕動で渉れ、汚泥の川を』と読んでいくと貫太の時代の流れがよくわかります。
4 腋臭風呂
 貫太18歳。6度目の転宿先は飯田橋の四畳半。
 週に三、四回日雇い仕事をしては、大酒飲みでその日のうちにほとんど稼ぎを使い果たす毎日。
 風呂嫌いな貫太だが、たまたま発見した銭湯を気に入り、通うようになったものの、同じ時間帯に出くわすようになる腋臭のきつい男のお話を20年後に思い出すというお話。

 西村賢太全作品を読み終えたら、次に再読する際には、単行本ごとでなく貫太の生きた時代順で読み返すと新たな発見があるかも。また、西村賢太の作品を貫太の時代順に並び変えた作品集なんかを出しても面白いかもしれませんね。
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No.37:
(5pt)

人間関係

作者の過去を振り返る私小説。
この作品を読んでいくとダメ人間がどの様に人間関係を崩壊させていくのかが良くわかる。基本は主人公の身勝手な思想、行動によって周りの人間の本質、化けの皮が剥がされていく様は見ていて愉快だ。
初めは好印象で愛想よくしている人間も主人公に厄介事を振りかけられた途端、豹変し根元の本質を剥き出しする。
傍迷惑な行動に巻き込まれた時には誰しもそのような行動をとってしまうのも仕方がないことだが。しかし、警察に捕まり、独房の中で出会った受刑者の方が、よっぽど主人公に優しく接しているのを見るに、犯罪者としての仲間意識の有無は置いといて、真に優しい人間とはどいうものか考えさせられる。
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No.36:
(5pt)

最高です

我が身を哀しくかえりみるおかしさの真骨頂。ご冥福お祈りします。
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No.35:
(5pt)

ニオイをここまで伝えることが上手い作家はいるだろうか?

ホテトルの話とワキガの話は、読んでいて匂ってくるほどの迫力です
天才的な文章だと思う
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No.34:
(5pt)

ほんとに笑える!

これが本当に完全な私小説 であるのなら、自分自身に対する客観視の次元の高さは凄まじいものがある
し、文章の運びや表現にしても読者の反応というものを把握しきっているように思える!
実際、声に出して笑ってしまうほど面白い作品というものはそう簡単に出会えるものではないのだ!
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No.33:
(4pt)

まあ屑である

屑には違いないけど共感は出来る、破綻もしてないし狂人でもない 最後の腋臭風呂などは崇高な純文学なのかギャグなのか現実なのかクラクラする程面白い この作者の作品に外れがない、等身大の屑がこんなにも共感出来るとは自分でも意外だった 文才あり過ぎ
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No.32:
(4pt)

正面からどん底を書き尽くす

その潔さに惹かれてしまいます。
ワキガまで鮮明に表現するところ、クセになります。
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No.31:
(5pt)

リアルがここにある。

お嬢様との格差を宣伝のネタにされていたので大した事ないだろうと軽い気持ちで読んだ芥川賞の「苦役列車」。それから暫く西村賢太の著作しか読まない日々が続いた。不思議なリアルがこの作品集にも深く突き刺さっている。私は北町貫多の肩をもっていて、何故かと考えた時に自分と似ている事に気付いた。それは普段隠している部分であり、こうなっちゃ駄目だと教えて貰っているのかもしれない。

『追記』
2022年2月5日に54歳の若さで急逝。長生きするイメージはなかったがあまりに早く非常に残念。もっと多くの新しい著作を読みたかった。訃報を知り胸が重く沈み悲しかった。小説家に対してこんな感情を抱いたのは初めて。
私は西村賢太が好きだった。
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No.30:
(4pt)

カン太祭りです

本人の葛藤はなんとなく伝わるが、なんとなくワンパターン化してしまっている気がする。
苦役列車よりはこっちの方がおもしろかった。
いいリズムがあると思う。
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No.29:
(5pt)

西村賢太の本には中毒性がある

これが西村賢太を読む4冊目。
いずれも驚きの作品だが、まず思ったことは、この人の本は女性には嫌われるだろうなぁ、ということ。
その余りにも露骨で身も蓋もない表現は女性の好むものではないだろうから、あるいは途中で投げ出され、ごみ箱に放り込まれるかもしれない・・・などと心配したのだが、
この短編集の〈解説〉は豊崎由美という女性が書いているので、どんな風に書いているか非常に興味を持って読んだ。勿論解説を書くのだから、良き理解者であろうとは思ったが。
その解説からランダムに言葉を引用すると、

『この「貫太と清造、ときどき彼女」シリーズは・・・
ここまで書く!?
女性の下半身をめぐる描写の生々しさ・・・
・・・という身勝手さに唖然となること必定なのである』

などとやはり予想通りの女性らしい反応が書いてある。
もっとひどいことが書いてあるがちょっと書き辛い。

しかしこの解説者、それでも西村の美点と存在価値を強く理解していて
「私小説は純文学の一ジャンルなのである。車谷長吉や西村賢太がその然るべき才能であることを、わたしは疑う者ではない。西村賢太が一生の間、「貫太と清造、ときどき彼女」シリーズを書き続けても、わたしは「あきたりない」(←原文漢字)と思う者ではない。」
と締めくくっている。
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No.28:
(4pt)

私小説家の真価

4編の短編集、あさましさ、情けなさ、いじましさ、いやらしさ、人から
嫌悪を引きだす作業のパターンが網羅されている、泥臭い、人間味
のある私小説である。
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No.27:
(4pt)

どうしようないやつ、貫多が、何故か憎めず、面白い!!

私には、映画寅さんの別バージョンを見ている気がするのが、
この寛多のシリーズだ!

寅さんの善意や優しさが、寛多の毒や悪たれになっているだけで、
人間のある意味、本性をとらえている点が面白い。

繰り返される同じパターンも人間的だし、反省しては、元に戻り、
すぐに、女性に惚れては、叩きのめされる。そこが、寅さんだ!

もちろん、そばに、寛多が居たら、頭にくると思うが、、、、。

「人のいない春」に続き、読んだが、ラストの「腋臭風呂」の
おぞましい感じと自分勝手な論法と、でも、そうだなあ〜と
思える部分と、、、最高でした。
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No.26:
(4pt)

初期貫多もののバリエーションと、

秋恵もの後日談を含む短編集。不細工女の緻密な肉体的グロ描写および獄中描写充実に爆笑。
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No.25:
(4pt)

退屈・・・ではない。

マイナス点
初めて著者の作品を読みましたので他の作品はどうかわかりませんが、本作は短編集だが主人公は同じ。
それが二人称とか一人称とかで書いてあるので戸惑う。

年代がバラバラで戸惑う。
雑誌とか他書から数作品をピックアップしてきたのでしょうか?例えば歌手がアルバムを何枚か出した後ベスト盤とか言って、いくつかの作品をまとめてポンと出すように。そんな感じがして本書がなんか損した気分がしました。
本書のための書下ろしなら、もう少し流れるような配列にしてほしかった。

退屈な日々をただ自己中的に表記してあるだけ。
日記?
今風に言えばブログ?ツイッター?
無名の中卒(?)日雇い男の鬱ブログを誰が有料で毎日毎日読むんだろうか。と考えると・・・・・。

プラス点
上記マイナス点が目につくにも関わらず、文章の読ませ方が抜群。グイグイ引き込まれる。
句読点の「。」が少ないため流れるような文章が著者の真骨頂なのでしょう。気が付くと一気に読んでました。

主人公が魅力に溢れ、読みながら思わず「クスッ」と笑ってしまう場面も多々あり、感情移入して思わず「がんばれっ!」と心の中で応援してしまう。
「強烈なワキガ」とか「タコやイカの冷凍の塊を炎天下の真夏日に何時間も抱いて(=日雇い労働)ただれた汁がシャツに染み込む」とかの描写が絶妙で、読んでて本当に匂ってきそう。とにかく上手い。

自己中的な、本当に勝手な自己形成途上男の、エロい下品な言い方が他の著者にはなかなか無く新鮮。
本レビューでは様々な老若男女が見ると思うので詳細は控えますが、卑下た男の本音というかなんというか・・・・。苦笑いするしかないところが読んでいて楽しい(決して共感はできないが・・・)。

先にマイナス面をいくつか書きましたが、作者の作風です。わざとです。
これにより主人公が一層引き立ち、著者の世界観が深くなっていっています。それらは読めばすぐに理解できると思います。
★5ばっかりで、レビューが褒めてばっかりだと、ウソくさいのであえて書きました。
とにかく著者の他の作品をすぐに読みたくなります。面白いです。
久しぶりに面白い作者さんに出会えました。
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No.24:
(5pt)

読者を傷つけてくれる活字

タイトルを一瞥して思った。
「ああ、俺にもそんな町がいくつかあるなあ」と。
旅の恥はかき捨てどころで済まされない、その土地の空気を思い浮かべただけで
頭がもたげるような、そんな土地がある。

西村賢太の独特さとは、肉感、である。
氏の文章からは、拳の圧力、悲鳴、体臭、汚れ、自分への哄笑がありありと
読者に伝達される。
つまりは登場人物の存在感、肉感である。
屑だろうがDVだろうが知ったことか。
ともすると本に触れることすら若干憚れるほどの
醜悪さ、過激さ、みっともなさ、そしてそれをユーモラスに表現してみせる
作者のバランス感覚と言葉遣いの巧みさ、これほどの威力を有した活字作品は、
私は他に車谷長吉のそれくらいしか思い浮かばない。
読後にこちら側に与えられるのは印象程度のおぼろげな、霧のような曖昧な感触ではなく、
嫌悪なり迫力なり圧力なりといった確かな手ごたえである。
まるで、活字を通して一人の人間と拳でコミュニケーションを取り合ったかのような
多少の痛覚と爽快感である。
肉体に訴えてくる言霊の響きと臭みがそこには厳に存在し、
それが、活字を追うごとに鼓膜を通じて体内に染み込んでくる。
言葉の威力、というフレーズを見かける度に、
西村賢太の文章の密度ほどのものじゃなきゃ、そんな文言を
飾り付けちゃいけないんじゃないの?
と思うほどに私は氏の言葉のパンチに昇天の気分を味あわされている。

もう一度言う。
屑だろうがDVだろうが知ったことか。
作品の輪郭を触った程度でビクビクしてる内は氏の文体の面白さなど味わえもしない。
直視せよ。
暴力も臭いも全て自らの視野の外へ追いやった軟弱な現代人よ(私も含め)。
生きてるってのはこういうことだ。
何が平和だ、繁栄だ。
薄ら笑いで一生を終えられりゃひとまず幸せなんだろう?
死んでるように生きてることに自覚がない人間は、
是非とも本書を手に取って存分に傷つけられるといいと思うよ。
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No.23:
(5pt)

タイトルが秀逸!!

貫太のさまざまな時代を描いたおなじみの私小説。今回は特にタイトルが秀逸。読まずとも臭ってきそうな「腋臭風呂」や貫太には似合わぬさわやかな「春は青いバスにのって」など。内容は貫太そのものでしたが。
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