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(短編集)
二度はゆけぬ町の地図
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二度はゆけぬ町の地図の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 41~42 3/3ページ
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西村賢太の「二度とはゆけぬ町の地図」を読了。唯一無比の私小説を発表している作者の短編集。ここでも西村節は健在であります。嫌悪感の塊のストーリ。普通の人は目を背けんばかりの記述に溢れています。 でも、私は彼の作品に積極的に触れたいのです。その作品に触れることで、自分の内面を見つめなおすことが出来るからです。自分の内側にもきっとあるのです。この作品に描かれている同じ性根が。そのことに、背を向けるか、正面から対峙するかで、西村賢太の評価は180度変わります。 一度彼の毒牙を体験してみましょう。そこから見えるのはきっと自分の姿です。 だから彼の作品は「最低、でも最高」なのです。 | ||||
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若き日の西村を思わせる「北町貫多」の日常が描かれる 北町は素行の悪さゆえにバイトを解雇されたり 酒や女に溺れて家賃を滞納し、家主と揉めたり いけ好かない男を暴行し、警察の厄介になったりする すべての原因は北町の狭量さと身勝手さにあるのだが 北町は他人の所為にしてばかりで、反省しない だから、北町は成長しない 北町は同様のことを何度も繰り返し その度に窮地に追い込まれる だからといって、北町は馬鹿な訳ではない 北町は非が常に自分にあることを意識している にも拘らず、北町は改めない それは北町が覚悟をしているからだ 北町には「最低への意志」のようなものがある それが何故かわれわれの心を動かす 北町は最低だ その最低さはわれわれを喜ばす われわれは北町に最低を求めている 「もっと、もっともっと低く」 われわれはそう願いながら、ページをめくる われわれにも「最低への意志」のようなものがあるのではないか もしそうだとすれば、北町はわれわれの影である われわれは北町を笑えない 北町はわれわれだからだ | ||||
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