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(短編集)
二度はゆけぬ町の地図
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二度はゆけぬ町の地図の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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普通の私小説。 文章は、小難しく古臭い言い回しが多く、作者は小説マニアなのが伺える。 内容には、言い訳じみたことや、自己を正当化する部分がなく、好感が持てる。 でも、内容はいたって普通。 期待していたものではなかった。 | ||||
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怖かったです。 これが自伝的小説と知って読みました。 人間が一皮向ければみんなこんなものだと突きつけられました。 怖かったのは、すぐ自分のそばにもこんな世界が広がっていて、いつでも自分を待ち受けているような気がしたからです。 でもこれが日本の現実。 日本に兵役はないけれど、みな1度はこういう経験をしてみたほうが良いのかもしれない。 そうすれば、本当の日本とか、生きる意味とか、身を持って知ることができると思います。 | ||||
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作者西村さんを思わせる語り手私の1人称で語られるどうしようもないある男の生活の一端を垣間見せる2作と、貫多(かんた)というこれまた作者を思わせる主人公を3人称で語る2作の4つの短編集です。タイトルもすごいネーミングで「貧賽の沼」とか「腋臭風呂」なんて普通タイトルには使わない単語だと思いますが、見事に中身を表しています。 粗暴な男貫多が起こす酒屋でのアルバイトの顛末と女との(というか現実との)距離を生活すべてから描いた「貧賽の沼」、留置場に入れられることになった私の騒動「春は蒼いバスに乗って」、好意を覆した結果の豹変を貫多が味わう「潰走」、事細かに描写することで匂いまで想像させる私の遭遇したある日常「腋臭風呂」(しかしホントにすごいタイトルです)です。 ただ、このキャラクターの無頼漢だけでの勝負ではなく、現実を軸とした不条理に揉まれる中卒の私なり貫多なりが味わう負の要素渦巻く(あるいは非常に分かりやすい快楽に身を埋める)感情の発露の中に、どこかリアリティを感じさせます。同じ境遇なら私も、と思わせる敷居の低さのようなものをリアルに「ハイ、どうぞ」と掌に乗せられるかのようなリアリティがあります。そして中毒性のようなものさえ漂っています、この男がどうなってしまうのか?という興味を沸かせるのです。 そして文章の中に出てくる「賽」だの「畢竟」だの、そういった単語が効果的に出てくるのでリズムがあり、直情的性格の私や貫多のなり行きにアクセントを持たせていると思います。しかし、この作品の作者が芥川賞取るなんて、多分ほとんどの人が予想してなかったんじゃないでしょうか?いや、凄くびっくりです。豊崎さんもかなりびっくりしてましたしね。この傾向で取るなら、もっと前に舞城さんあたりが取っても良かったんじゃないか?と思います。 しかし、事実なら、ホントだいぶ行けない町多い人ですね・・・。 働く、ということに、そして現実から逃れたことがある大人の方にオススメ致します。 | ||||
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