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まんまこと
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まんまことの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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畠中さんの作品は初めてでしたが、面白い!マジで。 どれくらい面白いかというと、早速続編を購入したほどです。 ・・・ 舞台は江戸。お上に訴え出るほどでもなく、長屋の住民同士で解決できる範疇を超えている、そうした「中くらい」のいざこざ・もめごとは、町の名主が裁定していたという。家の玄関前で裁定していたので、そうした名主を「げんか」というとのこと。 主人公は神田界隈の名主の跡取り息子、麻之助。 これがまた、16歳の時まではしっかりした子だったが、突然「真面目さ」をどこかで失くしてきてしまったかのようにチャランポランになってしまった。 この麻之助と、女性に事欠かないイケメン色男清十郎、そして堅物の同心見習の吉五郎。彼ら三人が織りなす、エンタメアクション系+推理系人情系時代小説? ・・・ さて、本作のどこがよいか、というとやはり主人公なのです。 決断が遅いとか、責任を持ちたくないとか(結婚とかいや)、実家住まいながら、我儘言い放題のちょっと面倒な若者笑 ただ、心の奥底ではとても素直で真面目、そして茶化しながらも筋の通った裁定を時に親の代わりに下したり。 何というか、ギャップ萌え的というのでしょうか。 そして、全編通じてじわじわと描かれる、敗れた恋への後悔。そう、きっと麻之助をチャラチャラへらへらに変えたのはその失恋! そして、その対象がめっちゃ近くにいたりするのです。このあたりも見ものです。 ・・・ ちなみに内容は、連篇となっており、少しずつ前後に関係があります。 各話で事件が起こります。「この子はあなたの子よ」とか、堅物の半ボケ老人が昔の恋(架空)を語るうちに本当にその恋人の娘を騙る女性が出てくる、とある植木が誰のものか、親友清十郎の弟が誘拐される、とか。 こうしたトピックが、「まんまこと」「柿の実を半分」「万年、青いやつ」「吾が子か、他の子か、誰の子か」「こけ未練」「静心なく」の六篇構成に散らされ、ある意味テレビドラマのごときの印象でありました。 ・・・ ということで、私にとって初の畠中作品でした。 ハマる雰囲気たっぷりです。麻之助とお寿ずの偽装結婚が、本当の恋になるのではと期待しつつ、次の作品は少し時間をおいてから読もうかと思います。 | ||||
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しゃばけシリーズを一通り読み終えた後の畠中さんの作品です。読んでいるうちに、まったりした気分になり、肩の力が抜けてきて、楽になります。 | ||||
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頭のいい「お気楽」な若者が、悪友たちとおもしろおかしく江戸の町でモメ事を解決していきます。 おとっつあん達の心配をよそに、思い切り町中を飛び回り暴れまわる…でもそんな彼らにも、思い通りにはいかないものがあって、それが物語に味わいをもたせているかなぁ、と思います。 しゃばけのようなファンタジー性は少ないのですが、その分時代物としてのリアリティが楽しめます。 町名主として彼がこれからどうやって成長していくのか、とても楽しみです。 全体的にはハッピーなんだけど、単純にハッピーではないことがたくさんあって…そんな現実にありえそうな甘酸っぱさというか、ほろ苦さが感じられるお話です。 | ||||
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2007年に出た単行本の文庫化。 麻之助シリーズの第一冊。6本を収める短編集。 主人公と友人たちが、町内のちょっとした謎を解き明かしていくという時代小説。現代的な捕物帖なのだと思う。 最初の数編は非常に良くできていて面白かった。ストーリーに捻りがあり、思いもしない結末へと至る。しかし、後半の何本かで失速してしまったのが残念。 親子というものがテーマに据えられていたのが成功の原因だろう。 この先のシリーズ展開が楽しみだ。 | ||||
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読者によって畠中さんの各シリーズの好みは分かれそうです。 私はこの「まんまこと」が一番楽しめます。 麻之助がヒーロー的で、 娯楽作品としての押し出しがいいと感じます。 しゃばけシリーズも大好きなのですが、 マンネリ化がきつい。 その点、本作「まんまのこと」は、 家鳴は登場しないものの、 キャラクターがはっきりしていて、 推理も気楽に楽しめる。 この時点で合格点です。 最後の「静心なく」は青春ものとして、 いいと思います。 最後の一文は鮮やかだと思います。 感動しました。 | ||||
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しゃばけシリーズを読んで好きになったのでこちらも購入しました。 どーなのかなぁと思ってましたがしゃばけに負けず劣らず好きです。 予想外。 若いのにとても賢い主人公。 心優しく冷静でひょうひょうとしてるようで弱い部分も。。 淡い恋については賛否両論あるようですが、この時代は 自分の想う相手と一緒になれない、互いの気持ちを最優先できない ことは当たり前にも近い珍しくないことではないでしょうか。 それはそれで納得してる、でも近くにいるだけに忘れられない…ような。 現代なら女々しい、有り得ないと言えますがこの時代背景ならではの せつなさで私はいいと思います。 揉め事を解決するサマはしゃばけシリーズと同じくスッキリできて小気味いいですね。 早く次も読みたくなりました。 | ||||
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ひよわな若旦那が主人公のしゃばけとは違って、ちょっと“ワル”で“オトナ”の麻太郎。 畠中氏作品のまた新しい魅力にであえる一冊です。 続きも早く文庫本にならないかな…(ビンボーだから) | ||||
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甘く切ない想いがただよう。優しくゆるやかな語り口で、読んでいて心が穏やかになる。 思わず笑ってしまう面白さもあり。とても魅力的な作品でした。読んでよかった。 | ||||
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ご町内の揉め事を調停するという、「名主」という制度が畠中ワールドのふうわりとした世界にはよく合います。 名主の跡継ぎ息子・麻太郎は、事件の「まんまこと(真実)」を探り出して、揉め事をおさめようとするわけですが、それは成敗のために行われるのではない。 皆がいちばん幸せになれるように、丸くおさまるように、という考えがいつも根底にあるようです。 実際の名主が、本当にこういう行動原理をもっていたのかどうかはわからないけど(小説はファンタジーですから)、江戸人の粋というのは、こういうものだったんじゃないか、と思わされたりもします。 現代人はとかく、白黒つけろとか、責任をとれとか言いがちですが、そういう風潮へのアンチでもあるのかな、とすら思えます。 | ||||
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「まんまこと」は収録されている6つの作品が、それぞれドラマがあって短編として話がまとまっているので十分面白いですが、回を追うごとに主人公・麻之助の想い人が誰なのか、「何故」添い遂げられなかったのか、麻之助が、どうして今のような性格に変わってしまったのかが、見えてくる過程がとても切なく、胸に響きました。 江戸時代というのは、陽気で華やかで楽しい町人世界が広がっているような錯覚を持っていましたが、それぞれの身分や立場が、現代とは比べ物にならないほど、人間社会の上の足枷となっていたんですね。 特に、ラストシーンが好きでした。麻之助の心の内のこの表現! まるでお芝居を見ているような気分になりました。もう、作者の腕に感動していいやら、物語 の素晴らしさに感動していいのやら…。(どっちも一緒かぁ) 出来ることなら、いつかTVドラマではなく、舞台でこのお話の芝居をやってほしいです。 | ||||
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ちょっと中途半端な感じは受けますが、面白かったです。この時代の日本は、江戸は、粋でいいですネ。もう少し人物描写、心情描写をつっこんで欲しかったです。結ばれない恋はちょっと悲しいです。 | ||||
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しゃばけシリーズからなかなか脱却できないが、江戸もの、謎解きものを背景に持ちながら、登場人物たちは「人間」として生きることの切なさ愛おしさ全開。それでいて湿って重苦しくならずに、若者と年寄り、親と子、男と女を描いていて情のある展開。 いいねえ、読んでいて気持ちがさっぱりしてくる。主人公と一緒に成長していく心持にもなれるし、我を張り頬を膨らませる少女にもなれる。叶わぬ思いを抱えて生きていく、その苦しさをやんわりと万遍なく投影した中に、世慣れた練れた味わい。この微妙な雰囲気が、なんとも心地よい。 このシリーズ、どう展開していくのだろうか。楽しみ楽しみ。 | ||||
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江戸神田の名主の息子、麻之助は飄々としたちょっと頼りなさげな若物。 二人の幼馴染、清十郎は遊び人のイイ男、吉五郎は同心の家に養子に行った堅物。 この三人が町名主の家に持ち込まれる問題の捜査を通して“まんまこと”(本当のこと)を探り当てていくお話。問題の真実を明らかにするだけでなく問題に関った人たちの心の”まんまこと”を探っていく様子は人情味溢れるやさしいもの。 麻太郎は、ある出来事が起こるまでは頼りがいある名主の跡取りと評判も良かったのだが、いつの間にやら人の良い遊び人になってしまった。 そこら辺のことも物語の終盤になると解ってきますが、それまでに麻之助の心のうちがちらほらと現われるのが麻之助の青年から大人への心の変化と思われます。 江戸物(しかも人情物)好きの方には、難解なところも無く読みやすく楽しめるもだと思います。 | ||||
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■《しゃばけ》シリーズが好調の、畠中恵江戸人情ミステリー新シリーズの登場だ。6つの連作短編が収められている。《まんまこと》とは《本当のこと=真実》の意■主人公は、江戸の神田に住む高橋麻之助、22歳。父の宗右衛門は神田で8つの町を支配する名主である。名主とは揉め事を玄関で裁定する、今で言うと家庭裁判官のような立場をさす。麻之助は今はちょっと遊び人風になっているが、根は真面目で頭も切れる。2人の親友も居る。同い年の八木清十郎は、やはり町名主の息子で非常に女にもてる。相馬吉五郎は23歳、同心の家に養子に入っている。この3人が持ち込まれた難事件を解決してゆく趣向だ■表題作「まんまこと」は、嫁入り前の笠松屋の娘おのぶが身ごもっていて、しかもその父親が麻之助だと名指しされる騒動を描く。本当の父親をあぶり出すために麻之助と清十郎はある噂を流す。その結果意外な人物が登場し、しかも口止め料まで渡してきた。やがて調停のために、関係者一同を高橋家玄関に集合させる麻之助。彼は、鮮やかな裁定を下す――■その他5つの短編はどれも人情味に溢れ、読後感はきわめて爽快。連作の進行と共に3人の若者の人生にもいくつかの進展があり、畠中ファンはこの新シリーズからも目が離せなくなりそうだ。 | ||||
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この方のしゃばけが面白いとか色々評判を 聞いていたしそれにこのまんまこと用のサイトを 見たりして読んでみました。 何というのでしょうか。。。 アクション物ではなくかといって恋愛物でもない ほんとに他の方々が書かれているとおりあくせくせず のんびりした江戸時代の人の日常を見ているような そんな感じです。 時代小説というと大体ある程度歴史とかわかっていないと 読みにくいというものが多いのですがそういうのが苦手な人には 時代小説への扉を開く事になる本ではないでしょうか? こういうのんびりしたのは好きなので星を5つつけたいのですが あまり短編は好みではないので星を4つにしてみました。 この方の他の作品も読んでみたいけれどこのまんまことの 主人公で長編を読んでみたいです。 そうすると多分もっとどっぷり江戸時代の日常に浸れるのかなぁ と思います あとこのお話は歌舞伎のお芝居とかにしてもいけそうなんて 思ってしまいました | ||||
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畠中恵さんのふんわりしたお江戸人情ミステリーの新作です。 この方の書く主人公達はみんな悩んだり、凹んだりするけど、心が優しくって、気持ちがあったかくて大好きです。 ただ、この作品は、「しゃばけ」の時のような"妖怪"という可愛いくも強いインパクトを持つキャラクターがいないせいか、はたまたシリーズが始まったばかりだからなのか、まだ読者をぐぐっとその物語ワールドに引きずり込む勢いは弱い気がします。 キャラクターの個性もやや弱い感じ、通り一辺倒なイメージが強くて、人情物を書きたいのか、ミステリーが書きたいのか・・・ちょっと迷ったような感じでしょうか。 読み手側もちょっと迷ってしまいます。 畠中恵さんらしいふんわり感は満載なので、、次回作に期待しています。 | ||||
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いかにもゆったりとしたお話。江戸時代の時間の流れがうらやましい。あくせくしない人情が、この雰囲気を醸し出しているのだろう。 おやっとさせて、ほろりとさせる。どっぷりつかるわけではなく、しんみりとした気持ちにさせてくれる。 人間社会はこうでなくっちゃ、と思わせてくれる作品です。 | ||||
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しゃばけシリーズでは人物像がもうすっかり確立しているので、比べるとその辺りはまだこれからという感じはします。新シリーズですし、妖怪などインパクトのある者は出てこないですし。でも私は面白いと思いました。ふうわりワールド、好きですね。 | ||||
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畠中恵の新作。 お江戸を舞台にして町名主の放蕩一人息子、麻之助の 活躍を描く時代物。 時代物でちょっとした謎解きメインのお話とくれば 「しゃばけ」シリーズを思い出すけれど、 この作品では妖たちは出てきません。 それがちょっと残念ですが(笑) 16までまじめ一本やりの麻之助は、ある時から放蕩息子になってしまい、 親や回りのものからも心配される始末。 そんな麻之助が悪友である清十郎、吉五郎などと 町で起こるちょっとした事件を解決していく。 やはりどこかで「しゃばけ」シリーズを連想させて ちょっとインパクトが弱い。 もう少し設定を変えてもらうともう少し入り込めたかな、と思う。 ただ、面白くないわけではなく、 麻之助や清十郎、吉五郎3人の関係や 麻之助とお由有という女性との微妙な関係、 許婚となるお寿ずという女性との関係など 人間関係もより深く描かれているし、 江戸時代の生活なんかも少し垣間見られるし、 十分読み応えはあると思う。 | ||||
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主人公麻之助の遊び人としての描き方や、腕っ節の強さは、 これまでの畠中恵の時代劇「しゃばけシリーズ」「ゆめつげ」の主人公とは異なりますが 育ちのよさや、芯は素直で心優しい知恵者と言う設定はほぼ同じで、 登場する難題や事件も深刻なものではなく、 物語は全体的に相変わらずゆったりおっとりした、ほのぼの読み物となっています。 今回は主人公の淡い恋物語が、物語り全てを通して、うっすらと軸になっていて そのはかない色合いが、なんともきれいな味に仕上がっていました。 物語と主人公たちはまだまだたくさんの続編を生み出す可能性を持っていそうです。 | ||||
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