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正欲
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正欲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全249件 61~80 4/13ページ
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多様性の社会は我慢大会であると割り切っています。とてもじゃないけど「みんなちがってみんないい」という高みまで、社会は成熟できない、ということも薄々気付いています。みんないい、とまでは誰も思っていない。 皆何かしらのマイノリティ要素はあります。「マジョリティであり続けること自体がマイノリティ」とは本書での指摘です。 読んでいて怖かったのは、登場人物たちの社会への警戒心や虚無感が、私のそれと似通っていること。私の隠してるもの、なぁに? | ||||
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安易に「マイノリティー」と括ってはいけないこと、「理解してる」なんて言ってはいけないことを痛感させられた。 価値観をアップデートできない検事の葛藤が生々しく伝わった。 「あとはご想像にお任せします」という終わり方も良いと思った。 | ||||
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自分の主観が全てで、価値観の違いを明確に認識していないことは、往々にしてあると思った。 「言わない」のではなくて、「言えない」のかもしれないし、何を「言う」か以上に、何を「言わない」かに重きを置いている人もいる。 そして、大切なのは、誰を「入れる」か以上に、誰を「入れない」のかということ。 白の中に黒が混ざってしまったら、一瞬で染まってしまう。 | ||||
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生まれる時も独り。死ぬ時も独り。結局、人は、最初から最後まで独り。 だからこそ、他者を求める。完全に分かり合えるわけなどないのに。分かり合えないと知りながら。 そのことを実感させてくれる、傑作。 | ||||
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1つの事象でも立場が違えばそれぞれの正しさも違う。自分たちの正しさを確認し合うように、周りに同調を求めたり、新しい価値観を作ってみたり。 多様性とかLGBTとか個人的にはなんだかなあと思っていたし、やはり中にはそこに相入れなかったり反発したりする人もいる。新たな価値観が思わぬ分断を生むことだってある。 そんな、正解のない現代らしい価値観のぶつかり合いを描いた作品だった。 ただ、物語の最後でやっと見つけた仲間と会った途端逮捕される筋を書いたってことは、マイノリティは結局理解されず淘汰される運命にあるってことを示唆しているという解釈でいいだろうか?何を言っても理解されないという諦めの態度をマイノリティはもたざるを得ないということでいいだろうか? | ||||
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多様性を受け入れる社会、小児性愛者を処罰する法律 今まで自分が当然のように受け止めていた物事について、立ち止まって考えさせられるような物語でした。言われてみれば自分は、マジョリティの側に立って、誰かを傷つけることを平気でしてきたのかもしれないな。 他者に寄り添うこと、それは当然いつでも求められている姿勢だと思っていた。自分の配偶者でさえ、どれほど理解できているのか本当のことはわからない。 読み終えて、モヤモヤする感情がひたすらに残る。でもそうやって、自分のモヤモヤする内面と向き合って、ひたすら考え続けることが生きて行く上で重要な気がします。あー、モヤモヤする。。。。。 | ||||
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現代は「多様性」が持て囃される時代であり、ありとあらゆる所に蔓延る。ある所では規制が緩和され、またある所では糾弾される。多様性の崇拝により、世の中が変わっていくが、そんなことを大多数の人は「いろんな人がいるよね」と傍観していく。 多様性の暴走を体現する八重子には嫌悪感を抱くが、大也との衝突による火花には繋がりの火種を感じ、一方で、繋がりを持てた佳道には安堵感を抱くが、世の中がそれを許さず繋がりを絶とうとし絶望する。「多様性」を尊重したい理想と、「正欲」で支配しようとする現実。現代はこの相反する2つの概念が混ざり合うために、無秩序な世界になりつつある。 結局は誰しも多様性を持ち、一人一人の孤独な戦いなのである。大きな繋がりなど必要ない。小さな繋がりを大切にして生きていきたい。 | ||||
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多様性が認められる時代になり、少数派の人たちも認められる時代。だけどその少数派と呼ばれる人の中にもさらに少数派の人がいる。 少数派の中で、さらに少数派…その人たちの気持ちを想像することさえなかったけれど、この本は、その人たちが抱える疎外感苦しみが描かれてます。 ずっと苦しくて浮上できない苦しさも感じるけど、理解者がいるだけで、人はこんなにも救われるんだと教えてくれます。 例えば道を歩くとします。この本の一言目に書かれた言葉。それがなにかその意味を知りたくて、どんどん物語に引き込まれます。 最後、この言葉の意味がすべて回収されます。 | ||||
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何だかうまく表現できないけど、凄い小説だった。1つの視点として、印象に残る名場面が多く、映像映えしそうだな、あるいは役者の演技力が試されるな、と感じた。映画化されると知っていたからかも知れない。 例えば、恋する女子大生が、秘密を抱えた男と、多様性について、激しく言い争って、ケンカ別れする場面。あるいは、秘密を共有し、夫婦として生活している男女が、セックスを体験しようと、実演してみる場面。いずれも、演者がどうこの作品を読み込み、役づくりするのか、大いに興味がそそられる。 この作品に、現実世界に訴える、分かり易いメッセージはないと想う。結局、どうすれば良いのか、誰にも分らないのだ。いかにも文学的で、深く考えさせられた。 | ||||
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イガイガ心を揺さぶられた。リアルだった。新しい視点を知れた。 | ||||
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するすると読み進められる作品でした。映画化したい気持ちもわかります。本編読了後はそこまですっきりした気持ちではありませんでしたが、その後の解説を読んだら笑えてきて、すがすがしい気持ちになりました(笑) | ||||
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無理解な検事、ウザい八重子、沙保里、田吉、それらの登場人物が物語の中で何かしら酷い目に遭ってほしい、と思い続けながら読んだ。 結果望んだようなカタルシスは訪れない。 でも、読後感は良い。わかっている人がいてくれること、というのが読者にも救いになっていると思う。 しかし、マジで生まれてきちまったから仕方ねえよな、って感じだ。考えるの放棄したくなる。世の中面倒くせえことが多すぎる。って痛感する小説だ。 | ||||
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書店で購入しました。 なるべくネタバレなしでレビューしていきます。 朝井作品は「桐島~」「何者」「何様」読了済みです。 まずは「物足りない」と思ったところからです。「桐島~」「何者」の2作品には個人的に印象に残る1行がありましたが、この作品にはなかったことです。あくまでも個人的な感想なので全ての人に当てはまるとは限りません。 良い点は読んだ後に読者を考えさせてくれる点です。 個人的にはタイトルの「正欲」は「正しい欲」なのか「正しくありたい欲」なのかと思っています。 その他にも考える点はありますが、それは各々で見つけてください。 | ||||
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テーマがLGBTQとか多様性で分かりやすいし、ストーリーはマジョリティ、マイノリティ、マジョリティの落ちこぼれといった立場の違う人物にスポットを当てながらテンポよく進むのですぐ読みおわりました。 朝井リョウさんの小説は初めてでしたけど最終的に誰が孤独だったかや、登場人物の台詞も世間や読者への皮肉が効いてて面白かった。 恋人や友人と話して登場人物の誰に共感したか、どの件が刺さったかとか話してみると、その人への理解がちょっとは深まるかも。 | ||||
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市民権を得た多様性が、最近では無意識に人を傷つけることがある。 忙しいことを言い訳に気づかないでいた。 ほんとごめんなさい。 朝井さんは、現代社会の中に芽生えている違和感をスピーディーに分かりやすく解説される。 だから、読み終えると、スッキリした気持ちと同時に焦りと不快感を覚える。自分の視野の狭さに対して。 | ||||
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多様性をファッションとして扱う現代社会を鋭く抉る、衝撃的な小説です。我々は本当の多様性を理解しているのか?我々が認識している多様性は真に正しいのだろうか?現在の社会が実は新しい大多数を少数派の中に作り出しているのではないか、と疑問を投げかけます。いや、そもそも多数派なんてものは幻想で我々は全員が少数派なのではないか。作者は、「多様性」をファッションのように語る社会のお花畑な風潮に強烈な一撃を浴びせながら、我々一人が異なる存在としての共生を追求する姿勢を持ち続けます。この作品は、読者の心を他者の深い部分へといざない、明確な答えを与えることなく探求させます。深いテーマにも関わらず、ミステリアスなエンターテインメント性もあり、一気に読めます。 | ||||
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登場人物たちの性的指向を理解することはできないながらも、その境遇には感情移入し、哀しくなります。特に、他人に話すと気持ち悪がられるフェチを少しでも持っている人は多少共感しやすいと思います。複数の主人公の視点を通して、「マイノリティ」「多様性」というものが、LGBTQという5種類程度のものでは留まらない、想像もつかないものである、と巧みに表現していると感じました。 (この点で、冒頭の作者からのメッセージのようなパートは無くてもいい気がしました。読んでいくうちに作品のテーマや主張は理解できるかと思います) ---以下はややネタバレ--- ストーリーについては、冒頭で最後が分かっているというのもあってかそれほど意外性はなく、淡々と悲劇に向かって進んでいきます。 実は"一見ノーマルな登場人物の誰かが密かに特殊な性的指向に悩んでいた"とか、そういうどんでん返しがあるかと期待をしたのですが、わりと静かに終わります(冒頭で紹介された「小児性愛者の逮捕」というニュースが、実際は普通に聞いてイメージするものと違う動機だった、ことは明らかになりますが)。 一方で気になったのが、夏生や佳道の周囲にいる「無神経でガラの悪い人たち("特権階級"であることに無自覚な人たち)」の描写です。作品内にすべて描かれていたわけではありませんが、私は「できちゃった婚」「東京なら足◯区在住」「バーベキュー好き」「残価クレジットローンでア◯ファードを購入」「EXI◯Eが好き」のような、"ヤンチャ系"の方々を想像しましたが・・・行動や言動など、だいぶステレオタイプな描かれ方ではないかと感じました。ちょっと作者の嫌悪感が反映されすぎな印象です(自分も共感はしてしまったのですが)。 彼らが主人公視点になるパートは存在せず、ただただ自分勝手で悪役的に描かれている印象だったのですが、これをあまりに一方的に描いてしまうと、作品のテーマ的に少し説得力が落ちるように自分は感じました。 「多様性を"理解しよう"」という話ではないことは分かっているんですけどね。「多様性を"理解することはできない、と理解しよう"」の話だと受け取りました。 2023年11月に映画が公開されるようですが、原作に忠実なのか、少し展開を派手にするか気になります。 (稲垣吾郎はマイノリティ側のイメージがあるので、検事役なのが微妙に違和感がありますが・・・) | ||||
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食欲は食べ物を食べれば満たされる、睡眠欲は眠れば満たされると、三大欲求の内でもこの2つは、欲を満たす対象は唯一無二だ。 しかし色欲の対象は、人によっては異性でない場合がある。ある人は動物であったり、またある人は機械などに性的興奮を抱いている。 自分の正の欲は何なのかに着目し、決して理解されない正欲を持っている人達が、自分や世の中に対してやるせなさを感じながらも、向き合っていく姿が描かれている。 | ||||
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自分は正しいと思い込んでいた。正解はない。苦しいけど、けど、人間って良いなと思う。 | ||||
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画一的でない、多様性だ。それも何かの枠に当てはめているだけなのかもしれないな。 ウチとソト そんなことを考えさせられ、唸りながら読みました。 | ||||
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