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神よ憐れみたまえ
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神よ憐れみたまえの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 1~20 1/2ページ
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初めて小池氏の本を読んだ。好きなタイプの文学的な書き方とクラシックが合わさって、ある女性の波瀾の一生を描いたもので読了後も重い映画を見た後と同じ感情になった。いい印象をぶち壊すことで申し訳ないけど、叔父の百々子の両親を殺害する動機がイマイチ弱いと思うのと、叔父が自殺したあとに叔父の百々子への偏愛(というべきか変態的偏愛)が公になる意味が分からない。百々子の両親を殺した叔父が10年以上経って良心の呵責?に苛まれて自殺するにしても、百々子を愛していたなら自らの変態的な偏愛をぶちまける必要はなかろうと思う(むしろそんな表現箇所はなく、いきなりマスコミが大騒ぎ)。百々子の結婚の復讐にしてもタイミングがおかしい。そこが惜しい作品かなと思う。追伸、最後の720ページからは別の意味で怖い。 | ||||
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「恋」以来、小池さんの作品のファンでしたが、今回の作品はがっかりでした。百々子の魅力を表現する言葉も陳腐で、呆れるほどの繰り返し、小池作品独自の世界観が歪んでしまったようです。なまじ時流に沿った話題性など取り込むと嫌らしいばかりで、犯人の異常性ももっと別な方向性でとらえていたら、もう少し変わっていたと思います。 | ||||
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小池さんの小節とは到底思えませんでした。 主人公を始め、どの登場人物の心情や心の変化が記されていないと感じました。 何を言いたいのか?誰が主人公なのか?疑問に終わり、がっかりしました。 | ||||
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朝日新聞の書評では面白そうだったから買って読んだのだが嫌な小説だった。 なぜなら、高慢で意地悪で嘘つきで自己中心的な考え方の百々子に嫌悪感を抱いたから。 終章は、自己愛に満ち人を見下し利用してきた60代女の身の上話だった。うんざりした。 また、刑事やタクシー運転手といった何も悪くない登場人物の見た目を蔑む描写にしていることも不快だった。 この作家の作品はもう読むことはないだろう。 | ||||
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まだ、読んでいる途中です。書評を見て面白いと思いました。 | ||||
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新品同様の状態でした。 有難く愛読書の一冊とさせていただきます。 | ||||
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自分の儚い生涯が重なる興味深い一冊でした | ||||
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主人公、百々子の生涯を小池真理子という作家が奏でる一曲のクラシック音楽の如く、聴き終えたように、読み終えました。 これほどまでに激しさ、強さ、美しさの持ち主でありながら、波乱に満ち満ちた運命に抗うことなく生きた一人の女性の物語。 小池真理子作品にまた珠玉の一冊が加わった。マタイ受難曲を聴きながら、あっという間に読み終えてしまいました。 | ||||
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『神よ憐れみたまえ』(小池真理子著、新潮社)は単行本で570ページあるが、一気に読み通してしまいました。 「私の父は、典型的な苦労知らずの(有名な黒沢製菓の)御曹司だった。(黒沢家が経営する)黒沢亭で見そめた母に夢中になり、周囲の反対を押し切って結婚。誰よりも母を愛した。母以外の女性に父が惹かれたことは、一度もなかったのではないか、と思う。母は娘の私が言うのもおこがましいが、美しい人だった。清楚で優しく家庭的で、父から愛されていることを誇りとしながら、父に寄り添っていた。父は仕事が多忙だったが、母に負けず劣らず家庭的だった。家庭を愛するあまり、家庭そのものに恋をしていた、と言ってもいい。父はたった一時間、いや、場合によっては三十分だけ、母や私と水入らずで過ごす時間を捻出するために、涙ぐましい努力をしてくれた。しかも常に笑顔だった。疲れて不機嫌な様子を見せたことはなかった。外で車の音がする。パパのお帰りよ、と母が顔を輝かせる。私は母と、そして、時には(通いの家政婦)たづも一緒に、玄関まで父を出迎えに走る。引き戸を開けて入って来る父。その手から鞄を受け取る母。一瞬、二人が眼と眼を見交わし、おっとりと幸福そうに微笑し合うのを私は少し離れたところから眺めている。時には幸福なジェラシーに包まれながら。暮らし向きは豊かだった。若いころからクラシック音楽に造詣が深かった父は、当時から高級品だったアップライトのピアノを買って、私に習わせた。休日にはビクターのステレオでクラシック音楽のレコードをかけ、私と母にその曲の素晴らしさを語った。作曲家、演奏家、指揮者についての知識も与えてくれた。私は父に言われた通り、音楽教育にかけては他の追随を許さない名門の聖蘭学園初等部に入学した。そして十二になった年の十一月まで、文字通り何の苦しみのない、まことに幸福な日々を過ごしたのである。そう、あの十二年の歳月は私にとって完全無欠の、調和した幸福な日々だった」。 「私」こと黒沢百々子は、皆が振り返るような健康的な美少女でした。 ところが、百々子が12歳の時、父と母は自宅の応接間で何者かに惨殺されてしまったのです。 小池真理子が10年かけて書き上げた作品だけあって、前半は惨殺犯はだれかという推理小説的世界、後半は犯人の真理が描かれる犯罪小説的世界、そして全体の底流をなしているのが女の波瀾万丈の一生の物語という凝った構成になっています。 推理小説的部分ではサスペンス溢れる展開に心を奪われ、犯罪小説的部分では自分が犯人であるかのような息苦しさに襲われました。そして、女の一生の部分では、百々子のように類い稀な美しい容姿に恵まれていても、人生では何が起こるか分からないということを思い知らされました。 これから先、何度も何度も読み返して熟読玩味したい作品です。 | ||||
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思い通りにいかない恋や気持ち,死や別れ。 人間の醜い感情やその本性。読んでいくうちに疲れて心が苦しくなり気持ちがすさんだ。 たまにはハッピーエンドのストーリーを書いて欲しい | ||||
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古本で,値段はまあまあだったものの、新品の購入はどこでも出来なく、それでも、コロナで生活が制限されている母が読みたい!と、言っていた本なので、注文して母に送ってあげたら、喜んでいました。 | ||||
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分厚い小説でしたが一気に読めました。 面白いかと聞かれれば面白かったと答えますが、なんというか登場人物の印象が薄くリアリティーがないように思います。 特に左千夫と北島が理解に苦しみました。 | ||||
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小池さんの渾身の作 お若い時から読んでいるが、彼女の人生とともに迫力のある小説になっていったのか 別離の多かった今年 どう生き抜くのか 作者も読者も、空を仰ぐ時間が老いを迎える時間になるのだろうか。 | ||||
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両親を殺された美少女の人生とは。 犯人が早めにわかるのだが、犯人と美少女の両親との確執が意外にあっさり書かれていて贅沢を言えばそこのところをもう少し読んでみたかった。 一途な犯人の心理も興味深いが美少女が自分が惚れた唯一の男に近づかなかったことも興味深い。 伴侶を亡くされても、また新しい世界観を見せてくれると期待してやまない。 | ||||
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私は本を読むのが遅いのですが、この分厚い長編小説を二週間で読み切ったくらい夢中で読みました。 両親を何者かに殺害された不幸な少女と、彼女を温かく見守る人たちの眼差しに嗚咽をあげるくらい泣きながら読みました。 押し寄せる幾多の哀しみに出会いながら成長していく主人公百々子の強さに圧倒されたり、犯人である人間の不気味さに、毎日心を揺すぶられました。 小池真理子さんの小説にはいつも人間の業と性が濃厚に描かれていて、読むたびに圧倒されます。まるで故向田邦子さんのドラマのように登場人物の一人一人が深く深く心情が描かれているのです。 この小説を読み終えたとき、壮大な映画の大作を観終えた時のような疲れが押し寄せ、夢の中で百々子と家政婦たづさんの姿が出てくるほどでした。 本当に素晴らしい小説でした。 この作品を十年かけて執筆された小池真理子さん、お疲れ様でした。この本に出会えて良かったです。 | ||||
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題名が気に入り読んで見ました。長年かけた構想の割には平凡という読後感でした。 | ||||
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作家魂を感じさせる作品でした。文章を書く力がすごい人だなぁと改めて思います。長くて、読むのも根性が要りますが、最後まで読み切らせる魅力があると思いました。 | ||||
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この長い物語は、500ページにも及ぶ「序章」と、そのわずか1割余りの長さの「終章」という2部で構成されています。 「序章」においては、真実を打ち明けて犯人自らが命を絶つ、という結末で締め括られております。まず、ここまでを読み進めてきた私は、「ここで、この小説を終わりにしてしまうという方法も採れたのではないか」というのが率直な気持ちでした。 小池さん以外の作家なら、そうしたかもしれません。がしかし、百々子というひとりの人間の生涯を描き切ることを主眼とした作者の意図を、読了の刹那に感じ取った次第です。 物語の早い段階で、左千夫が犯人であることは、大抵の読者が容易に推察できる進行となっています。定跡通りの捜査を続けていた警察も、この容疑者に辿り着くのは容易なことでした。にもかかわらず、たった一点の揺るぎない証言が、この事件を迷宮入りにしてしまいます。左千夫の同僚の清水が、脱線事故当日の上り電車に、自分が乗車する以前から左千夫が同じ電車に乗っていた、と警察に証言しているのです。 357ページから358ページの前半にかけて、そのくだりが書かれています。清水の証言が、単なる思い違いによるものか、それともなんらかの意図に基づく虚言だったのかは、はっきりとは書かれておりません。こういう所の曖昧さが、小池さんのうまさなんだと思います。 私が感心したのは、百々子の結婚相手の北島の描き方でした。「終章」における離婚までの経緯の作り方がとてもリアルなタッチです。 そして、これと対比させるかのように、最後まで百々子に寄り添った"たづ"という女性の無償の愛情とのコントラストが鮮やかです。 この小説、ネットの読者レビューでも賛否両論ですね。 多くの読者と同じように、私が望むのも、コテコテの小池ワールド全開の恋愛小説かもしれません。そういう意味では、少々物足りないかな、といった感想です。 (了) | ||||
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朝日新聞日曜版に連載されたエッセイでその名を知って、はじめて手にとった長篇小説です。全篇をすらすら読み終えることができてその点だけは喜ばしかったが、振り返ってみればなにも残ってはおらへんかった。 「美貌の姪に恋焦がれて一生を棒に振る可哀想な叔父さんの悲恋物語」、といえばいえそうな噺ですが、その悲劇的な最期に一掬の涙を催す読者など、この世に誰一人いそうにないのです。 はっきりいうて、物語の中核をなすプロットがとってつけたように胡散臭く、はじめは作者であった話者が、どういう風の吹きまわしか「終章」だけはヒロインの独白に変わってしまう全体構成といい、「宝石のような思い出」のようなとてもプロとは思えない安直な言葉遣いといい、「なんだこれが本当の直木賞作家の作品か!?カルチャセンターの小説志望家の習作じゃないの?」と思わず目を剥いてしまうような、「破天荒」なアマルガムのパッチワークのような代物?でありました。 冒頭のジャン・グルニエの「孤島」からのエピグラフが既にあざといまでに衒学的ですが、ヒロインの職業が、チャイコフスキー好きのピアニストということで、あちこちにクラシック音楽の蘊蓄のような糟粕が散りばめられ、本書のタイトルもバッハの「マタイ受難曲」の第39曲から採られているようですが、それらが歯の浮くように空虚な物語をさらに白々しくするような効果をもたらし、とてもとても気恥ずかしいのであーる。 このせつのポット出の芥川賞受賞作家より、ベテランの直木賞作家のほうが遥かにマトモだと信じていたおらっちがきっと莫迦だったのでせう。 | ||||
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著者の傑作「恋」のような感動が得られるかと思って読みましたが、ただ無駄に長いだけでした。三井三池炭鉱の爆発や国鉄の事故がどのように絡むのかと思ったら、ほんのモチーフ程度。殺人事件も12年も未解決になるような難事件とも思えず。主題は百々子の半生記のようですが、20代の後はあっと言う間に還暦を迎えていて、半生記にしては物足りない。小学生の百々子の思考や発言も、全く小学生っぽくなくしっくりきませんでした。「たづ」さんという素敵なキャラクターに出会えたのが、唯一読んで良かったと思えた点です。 | ||||
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