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神よ憐れみたまえ
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神よ憐れみたまえの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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まだ、読んでいる途中です。書評を見て面白いと思いました。 | ||||
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新品同様の状態でした。 有難く愛読書の一冊とさせていただきます。 | ||||
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自分の儚い生涯が重なる興味深い一冊でした | ||||
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主人公、百々子の生涯を小池真理子という作家が奏でる一曲のクラシック音楽の如く、聴き終えたように、読み終えました。 これほどまでに激しさ、強さ、美しさの持ち主でありながら、波乱に満ち満ちた運命に抗うことなく生きた一人の女性の物語。 小池真理子作品にまた珠玉の一冊が加わった。マタイ受難曲を聴きながら、あっという間に読み終えてしまいました。 | ||||
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『神よ憐れみたまえ』(小池真理子著、新潮社)は単行本で570ページあるが、一気に読み通してしまいました。 「私の父は、典型的な苦労知らずの(有名な黒沢製菓の)御曹司だった。(黒沢家が経営する)黒沢亭で見そめた母に夢中になり、周囲の反対を押し切って結婚。誰よりも母を愛した。母以外の女性に父が惹かれたことは、一度もなかったのではないか、と思う。母は娘の私が言うのもおこがましいが、美しい人だった。清楚で優しく家庭的で、父から愛されていることを誇りとしながら、父に寄り添っていた。父は仕事が多忙だったが、母に負けず劣らず家庭的だった。家庭を愛するあまり、家庭そのものに恋をしていた、と言ってもいい。父はたった一時間、いや、場合によっては三十分だけ、母や私と水入らずで過ごす時間を捻出するために、涙ぐましい努力をしてくれた。しかも常に笑顔だった。疲れて不機嫌な様子を見せたことはなかった。外で車の音がする。パパのお帰りよ、と母が顔を輝かせる。私は母と、そして、時には(通いの家政婦)たづも一緒に、玄関まで父を出迎えに走る。引き戸を開けて入って来る父。その手から鞄を受け取る母。一瞬、二人が眼と眼を見交わし、おっとりと幸福そうに微笑し合うのを私は少し離れたところから眺めている。時には幸福なジェラシーに包まれながら。暮らし向きは豊かだった。若いころからクラシック音楽に造詣が深かった父は、当時から高級品だったアップライトのピアノを買って、私に習わせた。休日にはビクターのステレオでクラシック音楽のレコードをかけ、私と母にその曲の素晴らしさを語った。作曲家、演奏家、指揮者についての知識も与えてくれた。私は父に言われた通り、音楽教育にかけては他の追随を許さない名門の聖蘭学園初等部に入学した。そして十二になった年の十一月まで、文字通り何の苦しみのない、まことに幸福な日々を過ごしたのである。そう、あの十二年の歳月は私にとって完全無欠の、調和した幸福な日々だった」。 「私」こと黒沢百々子は、皆が振り返るような健康的な美少女でした。 ところが、百々子が12歳の時、父と母は自宅の応接間で何者かに惨殺されてしまったのです。 小池真理子が10年かけて書き上げた作品だけあって、前半は惨殺犯はだれかという推理小説的世界、後半は犯人の真理が描かれる犯罪小説的世界、そして全体の底流をなしているのが女の波瀾万丈の一生の物語という凝った構成になっています。 推理小説的部分ではサスペンス溢れる展開に心を奪われ、犯罪小説的部分では自分が犯人であるかのような息苦しさに襲われました。そして、女の一生の部分では、百々子のように類い稀な美しい容姿に恵まれていても、人生では何が起こるか分からないということを思い知らされました。 これから先、何度も何度も読み返して熟読玩味したい作品です。 | ||||
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古本で,値段はまあまあだったものの、新品の購入はどこでも出来なく、それでも、コロナで生活が制限されている母が読みたい!と、言っていた本なので、注文して母に送ってあげたら、喜んでいました。 | ||||
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小池さんの渾身の作 お若い時から読んでいるが、彼女の人生とともに迫力のある小説になっていったのか 別離の多かった今年 どう生き抜くのか 作者も読者も、空を仰ぐ時間が老いを迎える時間になるのだろうか。 | ||||
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両親を殺された美少女の人生とは。 犯人が早めにわかるのだが、犯人と美少女の両親との確執が意外にあっさり書かれていて贅沢を言えばそこのところをもう少し読んでみたかった。 一途な犯人の心理も興味深いが美少女が自分が惚れた唯一の男に近づかなかったことも興味深い。 伴侶を亡くされても、また新しい世界観を見せてくれると期待してやまない。 | ||||
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私は本を読むのが遅いのですが、この分厚い長編小説を二週間で読み切ったくらい夢中で読みました。 両親を何者かに殺害された不幸な少女と、彼女を温かく見守る人たちの眼差しに嗚咽をあげるくらい泣きながら読みました。 押し寄せる幾多の哀しみに出会いながら成長していく主人公百々子の強さに圧倒されたり、犯人である人間の不気味さに、毎日心を揺すぶられました。 小池真理子さんの小説にはいつも人間の業と性が濃厚に描かれていて、読むたびに圧倒されます。まるで故向田邦子さんのドラマのように登場人物の一人一人が深く深く心情が描かれているのです。 この小説を読み終えたとき、壮大な映画の大作を観終えた時のような疲れが押し寄せ、夢の中で百々子と家政婦たづさんの姿が出てくるほどでした。 本当に素晴らしい小説でした。 この作品を十年かけて執筆された小池真理子さん、お疲れ様でした。この本に出会えて良かったです。 | ||||
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作家魂を感じさせる作品でした。文章を書く力がすごい人だなぁと改めて思います。長くて、読むのも根性が要りますが、最後まで読み切らせる魅力があると思いました。 | ||||
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朗読するには難しいと思いましたが挑戦してみます。 | ||||
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さすが、小池真理子、本物です。555ページあたりから胸に迫って…涙がじわじわ,恩師との再会シーンからもう止まらなくなりました。1954年生まれの私と主人公とほぼ重なり合います。 最後の恐竜の話しは冒頭と重なり、左千夫へのレクイエムなのかなぁー これが限度なのでしょうが…彼には哀れと言う気持がどうしてもおこってしまいます。 | ||||
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マタイ受難曲第39曲のアリアの切ない響きが、主人公の受難の人生と重なりました。犯人に復讐する事も、まして許す事など出来ない。しかし、物事を忘れざるおえない身体的状況になっても、生き抜こうとする主人公の生き様に最後は救いがあったと思いました。 | ||||
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これまで作者の手になる大河小説のうち胸に残っている作品を思い浮かべてみる。『望みは何と訊かれたら』『冬の伽藍』『無花果の森』『モンローが死んだ日』……そのラインナップに本作を加えることに躊躇はない。同世代ならではの時代感覚も死生観も深く共感できる。念のために言っておきますが、これはミステリーではありません。それにしても、本旨とは関係ないものの、頻出する誤字が気になる。「悟る」ではなく「覚る」、「見はる」ではなく「瞠る」。新潮社の校閲担当者は指摘しないのだろうか。指摘したものの著者に拒否されたのだろうか。わざわざ「独壇場」を本来の用語である「独擅場」と表記し念入りにルビまで振っているほどなのに。 | ||||
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とても期待して読みだしてミステリーとは思っていなかったので、少し戸惑いましたが、ストーリーが面白くひきこまれて一気によみました。 後半、犯人が分かったあたりから少し回りくどくなったので、だれてきた。 特に最後のヒロインの心の述懐はくどくどとしつっこく感じ、あまり共感できずによんだ。そこが作者の最も言いたかったところだろうが、どうもしっくりこず、残念です。もっと違う展開だったら良かった。 読み終わり、腰砕け感が残った。 | ||||
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幼少期から晩年にかけての1人の女性の生き様が詳しく無駄なく描かれています。 登場人物もさほど多くないし、都度事件が起ころうにもごく自然な流れで溶け込んでいるので物語として作られているような違和感はありません。 サスペンス要素は無いですね。犯人も丸わかりですし、その一件も最終的には終章では触れられません。 終わり方も良くも悪くもパタンと本が綴じられるように突然のジ・エンドです。プツリと切れる。 でも小池真理子だからそれも許される。老いてくことの細やかな恐怖やそれを自力で阻止しようと貫く姿勢、周囲から注がれる隠そうにも隠せない憐れみの眼差しなど。人間の真の姿を描かせたら右に出る者がいないとはまさにこの事。 | ||||
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