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硝子の塔の殺人
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硝子の塔の殺人の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全191件 181~191 10/10ページ
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| まあ、のっけから登場人物たちによってミステリ作品の蘊蓄が機関銃のように披露されます。一部の(いやかなりのかな?)読者はまず面食らってしまいます。事件はまず主人公である一条遊馬による完全犯罪を目論んだ密室殺人から始まるのですが、その後遊馬の預り知らないところで次々に密室殺人が起ります。これにミステリ中毒の自称"名探偵"碧月夜が挑むというのが流れなのですが、物語は一転、二転を繰り返します。 この作品、自身が本格そして傑作ミステリでありながら、本格ミステリ、なかんずく密室殺人ものをカリカチュアライズしたパロディとしての側面も持っています。こういった方面にあまり関心のない方にとっては途中でいやになってしまう可能性もあるのですが、少しでも関心のある方々にとっては思わずニヤリとしてしまう場面の連続です。そしてそういう面とは離れて、最後のどんでん返しは(多少無理があるにせよ)見事な密室の謎解きになっています。ところが、この謎解き自体が一部の本格ミステリのパロディともとれる性格のもので、つまりグルグルと絡み合いながら物語が進行していく訳です。一部のミステリファンにはたまらない一冊なのではないでしょうか(ただしユーモアを解することが条件ですが...)。ミステリファンなら是非手に取っていただきたい一冊です。 ところで蛇足なのですが、この本の奥付には8月10日初版発行となっています。この書評を書いているのは11日なのですが、すでにかなりの方々が書評を寄せられています。実際わたしも新聞の広告で評判を見て購入したのですから、その前に出版されていなければおかしいです。こうした出版界の裏事情もミステリといえばミステリですね(笑)。 | ||||
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| 2000円、500ページ、せっかくいい設定を作り出したのに、終盤で作者自身がみごとにぶっ壊しています…残念。 あえて大きくひっくり返すのであれば、皆が納得できる相応のビックリを出さないとがっかりです。 二重構造について読んでいて中盤から気付いてしまうようでは、あの長い物語を最後まで引っ張ることは難しいですね。(終盤は苦笑しながらの確認作業になってました…) まあそれでもあれだけのストーリーを書き上げた努力は買いますが、過去の偉人たちの帯の惹句がハードルを上げ過ぎたために、読後の腰砕け感半端ないです。 迷っている方がた、文庫まで待つことをお勧めします。(それでも1000円オーバーでしょうけど) | ||||
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| 読み始めたプロローグあたりからなんとなく硝子の塔の人物になった気持ちで読み進めて行けます。自分だったら人がこれは毒と言って信じるだろうか。そんなことを考えてながら読みました。 | ||||
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| 作者の本は、どれも文章が読みやすくスラスラ読めるのが好きで購入してます。 この作品は、帯がハードルを上げ過ぎた感じがします。 特にトリックもビックリするようなものでもなく… 肝心の殺人動機も腑に落ちないです。 更に、ラスト部分の主人公が犯人に対する思い?感情?みたいなものには共感が全くできません。 たった3日一緒にいただけで、そんな風になる??最後の届いた手紙も、普通の人なら嫌悪感で嫌な気分になると思うけど。 2000円ほど払って買ったけど、そのぶんの価値は申し訳ないけど、ないです。 価値としては1000円くらいかなー… 結局のところ、やはりこの作者の作品では医療ものミステリー系(天久鷹央など)がおもしろいなと、個人的には思いました。次作の医療ミステリーがおもしろい事に期待してます。普通の殺人事件系はなんか腑に落ちないところが随所にあるパターンが多いので特にオススメ!みたいな本はありません‥。今後に期待してます。 | ||||
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| 語り手の名前と「コスプレ女探偵」が登場した段階で、作品中に作者名が出てくるY・Mの数年前のヒット作が強く連想されてしまうわけですが、「まさか、そんなことは……」と思っていたら、その「まさか」に近い展開でした。 個人的に一番気になったのは、やはりというか、当然というか、作者が作中で懸命に言い訳をしている「動機(ワイダニット)」です。エキセントリックを軽く越え出てしまうような「端的な異常者」を犯人に設定してしまうと、ほぼ「何でもあり」になってしまうわけで、そこには論理も理解もありません。不気味さや恐怖が論理によって「ほぼ解消」され、理解を得ることで「本格」と呼ばれるミステリが成立するわけですが、トリックがいかに優れていようとも、動機が貧弱で納得できないとしたら、ホラーならばともかく「本格」ものとしては失敗でしょう。 大げさすぎる「帯」のキャッチフレーズがなければ☆3でもよかったのですが、半端ない期待を抱いて購入したので、読後は☆2でも高すぎるのではと思ってしまいました。綾辻行人のコメントのみに絞った方がよかったのではないでしょうか。 | ||||
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| 犯人視点のありきたりな小説かと思いきや予想を裏切り続けてくれる傑作。 真犯人に対して徐々に違和感とヘイトが溜まっていき最後にネタばらしする流れは見事。 主人公に共感していれば間違いない。 | ||||
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| 冒頭部分を読んだ時、これはよくある叙述トリックかな、と思ったのだが外れた。 青くさいミステリマニア同士の会話と、既視感のある展開が、「この小説、本当に大丈夫なのかな?」と不安にさせるが、それも全て作者の計算のうち。だいたい新本格の始祖である『十角館の殺人』だって、最初読んだときはその印象が強かったんだから。ミステリに詳しい人ほど楽しめると思う。 島田荘司の唱える本格の黄金律循環コードを弾きながら、その上に前衛ジャズのインプロビゼーションを繰り広げた印象。新本格版『虚無への供物』を狙っていて、意図と意気込みは買えるのだが、流石にプロットに無理があって、技術が追いついていない感じを受けた。 帯の推薦者が書いているように、この作品は確かに新本格の「到達点」であり、同時に「墓碑銘」でもあるかと思う。 | ||||
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| な作品だと思う。 ネタバレになるので詳しく書かないが、本格ミステリ?→メタミステリ→本格ミステリとアクロバットな作品を読んだという感じ。 クローズドサークルものとしては確かに新しい試みではある。探偵がやたらとミステリマニアだったり、推理からすぐ脱線するのが気になったがそれすらも伏線なのには恐れ入る。 ただし万人に支持される内容ではない。評価は割れるだろう。あと国内や海外のミステリーをある程度読破してないと面白さは半減するかもしれない。 門前典之の屍の命題がお気に入りの私にはいまいちな部分もあったが、ここまで複雑なプロットを考えて小説にする力業に尊敬の気持ちを込めて星四つとする。 | ||||
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| ミステリマニアの男が作った館、という設定だけあって、過去のミステリをリスペクトした作品になっていて、タイトルも安直に硝子館の殺人としそうな所を、あえて変えてくるところに好感が持てます。 いつか、知念先生の人気シリーズ、天久鷹央ともコラボして欲しい。 | ||||
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| 古今東西のミステリの来歴をヒロイン?に語らせながら、倒叙法、入れ子構造、メタ構造の視点を提示し現実とフィクションを錯覚させながらのどんでん返しで、DNAの螺旋二重構造によるクライマックス。 ハッピーエンドかどうかはひとそれぞれだけど読後感爽やかというなんとも不思議なミステリでした。 しかし5時間で一気呵成に読み上げました。 面白かった! このシリーズ読みたい。 | ||||
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| 映画にもなった「仮面病棟」を読んだ時に、読みやすく、つまらなくはないものの、肝心のネタは読者の大半が序盤で気づいてしまう程度のひねりでしかなく、まさかこんな定番で分かりやすいネタがメインという事はありえないだろうと思っていたら、本当にそれ以上のものがなかったという点で逆に驚かされたことを記憶していました。 そんなひねりのない作者が書いた本格ミステリーが、「これを超える作品が出ることはない」とまで絶賛されているので、一体どれだけ成長したのだろうかと気になって読んでみましたが、結局は作者の知力の限界という事なんでしょう。 自分の知力を超える名探偵は決して生み出せないという現実に恐らくは作者も気づいているんでしょうね。 最後まで読んでもありきたりを超えるネタもうならせる推理も登場せず、名探偵も名犯人も最後まで出てこなかったというのが、己の限界を自覚した作者の悲しい結末の付け方という事なんでしょう。 まあ絶賛をしている大御所と評判の島田荘司の代表作「占星術殺人事件」自体がかなりしょうもない非現実的な殺人ゲームでしかなかったですから、押して知るべしなんでしょうね。 文章自体は読みやすく、読んでる間は退屈しないので暇つぶしには悪くないですが、謎解きは全く期待しない方がいいでしょう。 | ||||
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