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蝶として死す: 平家物語推理抄
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蝶として死す: 平家物語推理抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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最近、歴史本格ミステリがマイブームなので。 平安時代が舞台のミステリはこれがはじめてだったが、歴史に詳しくなくても楽しめた。ただ、権謀術数うずまく世界で起きる事件は複雑なので話によっては頭が追いつかないこともあった。中でも『屍実盛』と『弔千手』が特によかった。 | ||||
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主人公の頼盛の生き方がジーンと来ます。現代で言えば、大企業とか政治家とかの意向に振り回される弱小会社がいかに時代に生き残り、自社と従業員の生活を守り抜くかに、涙ぐましい努力をする。それは源平の時代も現代も変わらないなあ。勝手気ままに権力を振り回した清盛の一族が滅びて、頼盛が必死で守った一家は生き残っていく。その人生の中の5つのエピソードを抜き出した物語は、感慨深いです。 | ||||
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最近はやりなのか、歴史上の登場人物、もしくはその人に関わる創作人物を探偵役に据えた作品集です。 この作品集では、源平の合戦前後の時代を舞台に、平家一門に連なる”平頼盛”を探偵役に、平清盛、木曽義仲、源頼朝などを登場させています。 類似パターンの「刀と傘」伊吹 亜門著を読んで、気取った人物名や小難しい漢字をちりばめただけの文章にうんざりしたので期待していませんでしたが、良い意味で裏切られました。 権力者の思惑に対峙し、時にはずる賢く、時には非難を甘んじて受けても、自家と家人の存続のために知恵を絞る頼盛のキャラクターが秀逸だと思います。清盛の思惑に翻弄される若き日のストーリーと、頼朝を手玉に取る老獪さを身に着けた老境期(というには、今の感覚では若いですが)のストーリーで描かれる姿の対比も印象的です。 清盛の手のひらから逃げられない幼虫に自嘲交じりで自らを例えた頼盛が、いかに蝶となって羽ばたくとはどのようなことか。タイトルに込められた全編を通してのテーマと、それが収れんされたかのようなラストも印象的です。 | ||||
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とりあえず目玉らしい「屍実盛」まで読みました。 歴史の知識はあるのだろうけれど、肝心の小説部分が……という印象です。 「さなぎから蝶になってみせる」とカッコいいことを言いながら常に後手に回っている主人公。何から何まで不自然なほど台詞で説明させる書き方もさることながら、その結果、平板で味気なくなっている登場人物たち。と、人物描写に難があります。 ミステリらしいミステリ要素もほとんどなく、すぐにわかるようなことを主人公がちょっと時間をかけて解き明かすという具合です。 平家物語推理抄というフレーズに惹かれて読んでみましたが、あけすけに言ってしまうと面白くありませんでした。 | ||||
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平清盛の異母弟・頼盛が主人公の、ミステリー風味のライト文芸、だと感じました。ミステリー仕立てのため、謎解きはあるんですが、推理モノとしてはちょっと突っ込みを入れたくなる部分も目についたし。 なので、キャッチコピーは「歴史ミステリ」になってますが、ミステリーとして読むよりも、「平家頭領の弟として生まれ、分家の主となった主人公が、必死に生き抜いた姿を見る物語」として読んだ方が楽しめます、多分。 直系本家を守るためなら分家は捨て駒扱いにされても当然だ、それのどこが悪い?文句を言うな逆らうな、、が清盛の理屈だとしても、それに黙って頭を下げていたら、滅んじゃいます、分家である主人公は。だから一生懸命に知恵を絞って生きた、そんな20年間を5つの短編で構成(清盛の全盛期~壇ノ浦以後まで)。 短編ミステリー集として☆を付けるなら、穴が目につく作品が入っているので☆3。でも、平頼盛を主人公とする時代ものとして見るなら☆5を付けたい気分(タイトルの昇華が見事です)。迷った末に、☆4で。 | ||||
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