■スポンサードリンク
夕映え
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
夕映えの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
幕末・維新を舞台に町人物語は実に難しい。幕末・維新は史実がはっきりしているので登場人物や出来事が明確である反面、町人などの創作文章となかなKマッチしない。こういう作品は比較的珍しくあまり例を見ない。やはりどちらかに主眼を置かないと只の説明文になってしまう。本書もそれに近い。やはり幕末を背景に町人物語に特化した方がよい。 一般文学通算2816作品目の感想。通算3757冊目の作品。2024/05/14 16:30 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私の大好きな宇江佐さんの新作なので大急ぎで買い求めたのですが、ちょっとがっかりでした。江戸から明治に移行する混乱期の、本所にある一杯飲み屋「福助」をめぐる市井の人々の哀感を描いた500ページに近い分厚な作品で、勿論宇江佐さんの手によるものなのでそれなりには読ませますが、いつもの彼女の作品にあるしっとりした機微を味わいたいお方にはあまりお薦めできないようにも思えます。 二代続いている福助の女将のおあきの亭主、弘蔵は元松前藩の侍であったがお家騒動に巻き込まれ、刀をすて十手持ちとなっています。二人には年頃の娘おていと良助がいます。 おていと老舗八百半の一人息子半次郎は互いに憎からず思っているのですが、八百半にはお梅という貰い子がいて半次郎の許婚として育てられてきているので一悶着起きます。一方良助は定職につかず、正式な手続きを経ないで伊勢神宮へ抜け参りなどをして両親を心配させていますが、よりによって彰義隊に志願してしまいます。おていは二転三転したあげく八百半に嫁入りするのですが姑による嫁いじめが待っていておあきをやきもきさせます。それも孫が生まれればそれなりに落ち着きますが、次には官軍の一斉射撃で一敗地にまみれた彰義隊から命からがらのがれてきた良助を彰義隊残党狩りから守ってやらなければならない始末。弘蔵の昔の伝で良助を松前藩の中間として雇ってもらったのも束の間の安堵で、良助は榎本武揚について五稜郭の戦いに参戦してしまいます。 このように幕末の一連の騒動を縦糸にして時代の潮流に翻弄されながらも健気にいきた弘蔵、おあき一家を描いた宇江佐真里さんとしてはページ数の多い長編です。要所に這宇江佐さんの得意の人情にあつく気風の良い江戸っ子たちの見せ場もあるのですが、背景となっている幕末の混乱期の情勢を史実に基づいて描く部分がまるで中学の日本史の教科書のように丁寧すぎて少し目障りな感じがしました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!