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レンブラントをとり返せ: ロンドン警視庁美術骨董捜査班
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レンブラントをとり返せ: ロンドン警視庁美術骨董捜査班の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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イギリスは実に階級社会であるかと思う。以前イギリスの大学教育の概要を知 ろうとしたことがあった。イギリスの基本は「高等教育はそれに相応しい階級の子 弟が行く機関」だったと記憶している。今でこそ大学は「庶民」に門戸を開いている が、それは最近のことだろう。 大学は非常に学問に秀でた将来は研究職となる人間か、会社の中で出世を経営 者の血縁人間か。 こんな埒もない「階級社会」を考えさせる作品。主人公をなるべく「無垢」の人間 として描きたかったのだろうか、これほど「庶民に理解のある純朴な正義感」とし て設定するのはいささか無理がある。 細かな点。値段を見ずに「実に格好良くワインを注文」したり、「お金に頓着する ことのない」お坊ちゃん、そんな主人公。 J・アーチャーの作品には、どれもストリーテリングの才が溢れ出ているが、基 本的に重いテーマを扱うことはない。本作品も同じで、人間を深く掘り下げるこ とや、人間の感情を細やかに描くということはない。ストーリーの面白さを味わ う作品となっている。それが悪いとは思わないが、どうしても作品全体が上滑り してしまうことも多々ある。 一人の上流階級出の人間が、警察官となり下積みから自分のキャリアを積み上 げることを目指す。知力を傾けて(いささかご都合主義的な)仕事をこなす。読む 方も難しく考えず、ただ読みやすい文章を目で追っていけば良い。アーチャーら しくスピード感も展開の面白みもある。サスペンスとしても一級品。 とと、最後の10ページまではそう思っていたが、最後はあまりにも面白くない。 はぁと思って腰が抜けそうになった。 サスペンスの謎が解けたときの爽快感も何もないではないか。 どういうつもりでこの結末にしたのか。不思議で堪らない。 途中までの出来を考えても、☆は二つが限界。 どこかで借りて読んで下さい。はぁ、なんなんだいったい。 追記: イギリスに顕著だがゲルマン系の社会では「食事」に関心を向けること自体が少ない。 ピューリタニズムの精神がそうさせるのだろう。職業上の利益はむさぼるが、感覚的 快楽を罪深いものとする。ヴェーバーの「プロ倫」を想起させる。 ゲルマン系社会を描くとき、例外なく食事シーンは貧しい。精々が付け合わせの野菜 を追加するくらいでしかない。 これがフランスの小説では大違い。ゾラが代表的だろうが実に細やかに食事シーンを 描いている。 民族的なものなのだろうが、アーチャーの描く食事も実にみすぼらしい。 | ||||
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昔からJアーチャーの本はかなり読んできました。 しかし、あまりにもこうなれば読者が満足するだろうというストーリー展開で、だんだんと「あ~また、やはりそうなるのね」という感じで、だんだんと飽きてきます。 また、いかにも英国のスノッブという感じで、上流階級っぽいところも鼻につきました。 ただし、今作も、すいすいと読めますし、面白くないわけではありません。 個人的には、同じような予定調和的な展開なので次作は読まないかな・・・。 | ||||
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このところウィルキー・コリンズばかり読んでいたので、その後にこれを読んだら軽すぎて読むのが嫌になった。という個人的な感想です。 | ||||
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著者の作品を読むのは初めてで、原文における作者の文体を知らないが、勿体ぶった言い回しが多い。 それを訳者も忠実に訳そうとしたのか、一読して頭の中で文章を単純化するという作業をしていたので難儀した。漸く終わるとほっとしたところ、痛烈なオチ。意外性を楽しむ気には到底なれず残るは疲労感ばかり。 内容如何に関わらず読んだだけでこれだけ疲れた本はない。 そのストーリーは、1980年代のロンドンを舞台に名門家の出身の新米警察官ウィリアム・ウォーウィックが美術関連の事件解決のため奔走する姿を描く。 彼の父と姉は弁護士。前半は警察の捜査ものだが、後半は法廷ものにチェンジ。この構成は面白く本来なら2倍楽しめる筈なのにさらなる混乱を極めた感。 構成の妙にほしひとつおまけして2つ星評価。 | ||||
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