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お孵り
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お孵りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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展開に飽きがこない、スピーディな作品です。 参考文献にも書かれていますが、作者の滝川さりさんは、昭和初期に起きた津山三十人殺しから、今作の着想を得てらっしゃいます。 横溝正史ミステリ&ホラー大賞の読者賞を受賞して書籍化された今作は、公募されるにあたって、賞のタイトルにもなった横溝正史氏の「八つ墓村」を意識されたのが伝わってきます。 過疎化した村で起きる、因習や村八分からの復讐などは、使い古されたネタですが、滝川さんはそれを、因習の不気味さや気持ち悪さ、いやらしさをふんだんに使って盛り上げています。 ジャンルとしては心霊ホラーではなく、ヒトコワのカテゴリーに入りますが、村民が使う方言が若干難しくも感じます(しかし、それによってリアリティが増しているところも大いにあります)。 滝川さりさんの作品は、「めぐみの家には、小人がいる。」もお読みして感想を書かせていただきましたが、この方が描かれる死体描写はじつに生々しくて、不気味です。 グロテスクだったり、ドッキリしたりするシーンも多くあって、そこはホラー好きか、そうでないかで好みも分かれることでしょう(わたしは前者なので、楽しめました)。 男性主人公が、序盤では頼りないのですが、後半に行くにしたがって、たくましくなっていきます。 オチの運びは、映画「死霊のしたたり」のラストを知っていると、より楽しめると思います(「死霊のしたたり」はゾンビ映画ですが、結末で主人公が選択する運命が、どことなく今作と似ていました)。 伏線も張り巡らされていて、ミステリ要素もたくさんあります。 ヒロインと主人公の馴れ初めまでの流れが、若干弱い気がしましたが、その分、村で行われる因習の不気味さが際立っていました。 主人公たちは因習が行われている村から逃れるばかりでもありません……機会を見つけて、積極的にサバイバルしていこうとする姿も見せてくれます。 バイオハザード4をプレイしたことがある人なら、村人の恐ろしさを具体的にイメージできて楽しめることでしょう。 因習=カルトが敵なので、単なる猟奇殺人鬼を相手にするよりも、厄介な敵でした。 バイオハザードと書きましたが、途中から登場する助っ人も、どことなくレオンの恋人役のエイダ・ウォンを連想させます。 やっぱり、バイオを楽しめる人だったら、今作のグロテスクな表現もわりと楽しみながら、因習ホラーを満喫できるのではないでしょうか。 滝川さりさんの作品は、「めぐみの家には、小人がいる。」もオススメです。 こちらは、学校を舞台に、モンスターペアレンツなどの要素を加えつつ、より不穏なホラー作品となっています。 | ||||
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津山三十人殺しベースの因習村ホラーとしては楽しく読めた。妻子を愛し奪還に熱意を燃やす裕二も好感持てるキャラ。 例の儀式は児相案件だが、いざ自分が彼の立場だったらと想像を巡らせると、嫁の親族一同と村を裏切って正しい行動とれた自信はない。おそらく無理。 文章も読みやすく、中国の神「太歳」や日本霊異記を絡めた因習村のシステム解説も「そういうもの」として納得させられる。 山羊原はクールでカッコイイものの些かやりすぎというかキャラ造形がラノベというか……シタイが登場した時点で「あ、そっち方面行くんだ」と距離をとっちゃったのは否めない。 生まれ変わりを保険にして死を軽んじる村人の不気味さや不謹慎さは十分伝わってきたものの、設定に穴がないわけではない。 太歳様を祭り上げて生まれ変わるとして、十歳で人格消滅するならどのみち「終わり」は避けれないんじゃ?三度目があるように徳を積むの?四度目ないならどっちみちそこで終わりでは。名前に「三」を入れるのは避けるしきたりなのに、なんでつぐみの「み」はスルー?初生には最初から痣があったのに、つぐみの火傷が急に浮かび上がってきたのはなぜ? 以上、ご都合主義なツッコミ所は結構アリ。三人目が父親基準というのもこじ付けっぽいというか、重蔵以外にもよそで子供作ったり浮気してる男いたろうにバレなかったの?と純粋に疑問。細かいこと言えば初美は漢数字じゃないし。 出番は少ないものの重蔵の親心は泣かせる。彼がした事は決して許されないけれど……初美と初生が村に居残ってても、自分の娘と初孫は殺さなかったと信じない。乙瑠が殺ってた可能性はある。 ひょっとして山羊原は重蔵と元恋人の娘で、初美・乙瑠の異母姉に当たるのかなと妄想を逞しくした。だったら極端な価値観が育まれるのもわかる。 ラストはハッピーエンドと見せかけ一抹の不安を残す。杞憂で済めばいいんだが……将来的に恋仲になったり手を出しちゃったり、そっち方面の嫌な想像がチラ付いてメリバじゃね?と身構えてしまった。初生と手を繋いで消えた一実はちゃんと戻ってきたよね……? | ||||
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良かった | ||||
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第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の読者賞受賞作だそうです。この年は大賞受賞作なし、優秀賞が北見崇史「血の配達屋さん」でその次点です。3位と考えていいですかね。 2019年度なので、92年生まれの著者27歳時のデビュー作と考えるととても素人とは思えない出来です。300ページ弱ですが引き込まれて一気に読了してしまいました。 舞台は九州の山奥の村。主人公は神戸出身の青年で、結婚の挨拶をしに婚約者女性が生まれたその村に向かいます。そこでだんだんとわかってきたのは、村人が生まれ変わりを信じていて、その生まれ変わりを受け入れるために村の出身者は絶対に村で出産しないといけない、もし外で出産しようとしてもその赤ん坊は死んでしまうということ。 私も「狗神」などの坂東眞佐子作品に似ていると思いました。土着的、民俗学的で、その背景に戦前に起きたあの「津山三十人殺し」の事件が暗示されます。 ただし後半は少し雰囲気が変わりホラー・アクションのような要素も。ネタばれするのであまり書けませんが、主人公を助けて婚約者を救出しようとするその女性がカッコよすぎる・・。ひょっとしてドラマ化か映画化を意識したのでしょうか。純粋なホラー・ファンとしてはここまでスーパーマン的な助っ人が出てくるとちょっとなあと感じてしまいました。誰が主人公なのかわからなくなってきます。 それにしてもとても好みの作風なので、著者の他の作品も読んでみたくなりました。 横溝正史ミステリ大賞と日本ホラー大賞が合併したことに関しては、他のレビューアさん同様になんだかなあと感じます。今時ジャンル分けは意味ないという趣旨なのか、それとも単純に予算や手間を半分にしたかったのか。ミステリとホラーはやっぱり別物だと思うのですが。 | ||||
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題材もテーマも手垢のついたもので目新しさは特にないが、それを欠点にさせない筆力は素晴らしい 過去の事件が風化と呼ぶにはあまりにも新しすぎるのではという根本的な疑問からメインのパスタといった些細な点まで、いくつか気になるところはあるが、全体的にとてもよく出来たホラー 坂東眞砂子から情念を引いてスピードを足してあっさり風味に仕上げた感じ 阿泉来堂の「ナキメサマ」の直後に読んだので高評価に偏った感は否めないが、そこを踏まえても次を読みたいと思わされました | ||||
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マコーレカルキンが良い子だったらホームアローンは成り立たないし物語を転がす駒として正解なのかもしれんけど。 | ||||
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生まれ変わり信仰が続いている村 田舎独特の閉鎖的な考えを持つ人達の中に何かが隠されている、太歳様と呼ばれる神様?小学生くらいの?男の子のアソコを口に含むと云う儀式にドキドキした、儀式とは言え、もし自分の妻が、私が同じ立場に置かれたら、子供を産みたいが産めない苦しみ、生命が誕生する喜びと恐怖、もし生まれ変わりが存在して自分の子供が・・・10年間どういう思いで育児をすればいいのか。悲しくもせつない。 山羊原の存在が本誌を面白くしてくれました、私の中では澤村伊智「ぼぎわんが来る」の映画版「来る」の比嘉琴子をイメージしていた。是非、霊能者比嘉姉妹シリーズの様なシタイの山羊原シリーズを読んでみたい。輪廻転生の中、いろんな人が線で繋がってきて驚きの連続とせつなさ、悲しみが続く、丙助、丙助の妹、太歳様、3人目の子供、乙瑠は、重蔵、いろんな人がいろんなものを背負って生きていた、そして死んでいった、そして生まれ変わってきた・・・後半何となくオチが見えてきたのですが、少しだけ当てが外れて嬉しかった。 | ||||
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私の事情ですが、重過ぎるテーマや後味悪いラストが昔に比べてしんどくなってきているので、救いがあるともとれるラストでよかったです。(単純に良かったとは思えない感じも受けるのですが…。) 結構ネタが盛り沢山な割に破綻もなく素直に読み進められます。 サブキャラをメインにした本も書いてみて欲しいと思いました。 | ||||
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話はありきたりな田舎の風習もの,今年の受賞作もそうですね,さすがに飽きてきます 変な警察組織が出てきてドンパチしたりと怪しい方向に進んでいきますが 一応ミスリードからのどんでん返しなどもすっきりとし,ラストも読めよめですが,まあまあ感動します | ||||
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新人の作品ながらも読み応えのある面白い作品です。 狂気的で暗い雰囲気のホラー作品ながら読了後の満足感も非常に高く、中だるみも感じず最後まで楽しませてもらいました。 人間の心根を垣間見るような恐怖とオカルト的なホラーがうまく融合できていると思います。 登場キャラクターの味もよく、随所に散見される大小様々な伏線が回収される具合も心地よく、読了後も再び読み返したくなる作品です。 同作者の今後の作品も楽しみになる完成度でした。ぜひ手にとって読んでいただきたい作品です。 | ||||
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小説を読むことに苦手意識を持っている私ですが、徐々にページをめくる手が止まらなくなり一気に読んでしまいました。 津山三十人殺しをモチーフにしたベタな話…かと思いきや、そこに生まれ変わり伝説が絡み合い、 どんでん返しありの意外な展開に。 村社会の陰鬱な雰囲気と、スプラッターホラーが融合した良作だと思います。 出てくる登場人物達もそれぞれいい味出してます。おすすめです! | ||||
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表紙と賞のブランドにつられて購入しました。 閉鎖的な環境で人が狂っていく様子…生まれ変わりの信仰…そして殺人劇。 あらゆるホラー要素が詰まっていて、それらが絡み合っていく感覚が不気味でよかったです! 山羊原の《シタイシリーズ》になってほしいなぁ。 | ||||
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記念すべき第一回の横溝正史ミステリ&ホラー大賞……だが、大賞受賞作はナシ。本作は読者賞。 正直な感想としては、坂東真砂子の劣化版といった印象。 悪くはない。土俗ホラーとして、伏線も恐怖表現もどんでん返しもきちんと描かれている。民俗ネタにスプラッターもありでエンタメ度も高い。ラストはベタながらも胸を衝たれる。文章もまずまずで、書評通り一気読みできる。 とはいえ本作独自の要素や、個性があるかと言うと……。強いて言うなら公安のオカルト部隊か? 徹頭徹尾無能な印象しかなかったけど…… やはり日本の土俗ホラー小説における坂東真砂子のハードルは高い。彼女の場合は、本作に欠けている心情描写がより巧みに描かれている。 同様のジャンルを読んだことない人にはオススメだろう。薄いし。 しかし、せっかく横溝正史ミステリ大賞と統合したのに、日本ホラー小説大賞とラインナップが変わらないのが切ないね…… | ||||
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なかなか面白かったです。 ただまあ、星は5つで良いと思うんですが、よくわからない部分も多いと感じました。 〈第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〉の〈読者賞〉作品です。 他の受賞作は〈大賞〉は受賞作なしで、〈優秀賞〉を受賞した「血の配達屋さん」は『出航』とタイトルを改めて10月末に発売されます。ペンネームも変わっているし、ホームページに刊行予定がアップされてなくて、綾辻行人先生のTwitter見るまでわかりませんでしたよ。 本作は〈生まれ変わり〉をテーマにしたホラーなんですが、奇しくも同月に佐藤正午『月の満ち欠け(直木賞受賞作!)』が文庫化されてます。 『月の満ち欠け』はまさにこのテーマを深く深く掘り下げていって純文学エンタに仕上げた傑作なのですが、こちらはホラー文庫のラインナップに加わるだけあってそれだけでは終わらない。 一読、連想したのは佐藤正午作品ではなくて漆原友紀『蟲師』の「沖つ宮(旧KC5巻)」でした。 まさにネット小説で「異世界転生モノ」「生まれ変わったら〇〇だった」が昌盛を極めている時代なのですが、通常、よみがえって活躍するのはその意義があるような人達です。 いろんな能力があって、現世で幸運に恵まれず、来世でそれを活用していくという。 その流れを逆に描いたら白黒裏返ってホラーになります。 「おまえらみたいな人間がもう一回よみがえってどうするんだよ!」みたいな状況を、ホラーとして昇華させる作風ですね。 『蟲師』がそうなので、結構オーソドックスな手法なんでしょうか。 「沖つ宮」も自分の母親を生み直しさせられる(なんでやねん!と突っ込まずにはいられない)女性の葛藤を描いた、『蟲師』のホラーテイスト作品の中でも強烈な後味の悪さが残るエピソードだったので、題材選びが上手いと言えるでしょう。 しかし、テーマを彩る小道具が・・・これ、1ページ目から明らかに「津山事件」をモデルにした殺人鬼が登場するのですが、舞台は放言丸出しの九州。 これはまあ、選考会でもいろいろ先生方から突っ込まれていたようなので、改稿の過程で岡山から九州に居を移したのかなと思ったのですが、それにしては作品と噛み合ってないような・・・。 「どうしてイチから陰惨な殺人鬼を創造しなかったの?」みたいに思ってしまいました。 使い回し過ぎる。 しかし、主人公が関西出身で関西弁が多いのに、周囲の人物が九州弁を話すという描写は、標準語という得体の知れない言語に支配されている日常を生きる者からすると新鮮でよかったです。 また、某有名中国妖怪が登場するのですが、それも「なんで?」と思ってしまいましたw。 あまりにもテーマと関係なさすぎない? この中国妖怪にそんな能力があるとは初耳なんですが・・・まあそれは良い。妖怪に伝承とまったく違う能力を付与するのは水木しげる大先生だってやってますし。 いったい、この妖怪の新技、何だったの? それと、この妖怪を持ち出すなら、某文豪が某幻想小説の第三夜でやったやつでやればええやん、つうか舞台を四国にすればええやーん!みたいに思ってしまいました。実際、作中でもほんのり触れてるんですよ。 また、明らかに某米国カルト教団がモデルのやつも・・・。 ・・・・・・これはわたしが半可通だからそう感じるだけなのでしょうか。一般読者や編集者にとってはどうでも良いことなのかな。 けどまあ兎に角、選評で先生方も褒めておられたとおり「怖がらせてやるぜ~!」みたいな気概と筆力は素晴らしく、突出したアイディアは何もないんだけどギュンギュン進んでいく部分が爽快でした。 こういうホラー映画があったら良いよね!みたいな欲求に刺さりますね。 ただ、やっぱりド田舎の因習を延々と描いていくのは、田舎在住のわたしにとっても他人事ではなく、田舎そのものをバケモノのように解説するのはちょっと疑問が残りました。 だって、田舎の人の嫌な部分って、上京したら人々のあいだからすっぱり拭い去られているのかと思いきや、全然そうでもありませんからね。 どの国でも、その国の最先端の最奥の中枢にいるはずの政治家や警察や公安とか軍隊とか経営者とかって、下手すりゃ津山事件の犯人以上にわけのわからない悪事を働いたりするのだし。 むしろ、後半で登場する某組織にカルト教団との親和性の高い性質なんかがあったらもっと完成度が高かったように思いました。いや、贅沢かな。 この辺に意識的でないのは、新生した小説賞の受賞作としては残念でした。 シリーズになりそうな気もするので、何とかしてほしいですね。 でも面白いよ! べ、べつにけなしてるわけじゃないんだからね!! 以下は思ったことを。 個人的に毎年楽しみにしてた横溝正史ミステリ大賞と日本ホラー小説大賞が合併されまして・・・これはその受賞・第1弾配本に当たるわけですね。 この賞、早くもグダグダで・・・「合併」というものの開催ナンバーがそのまま〈第39回〉と残されており・・・「横溝ミステリ賞が基準かよ!」みたいな体裁のくせに受賞したのは〈両作ともホラー小説〉という・・・もう、その・・・「何で合併したん?」みたいな往年のファンの嘆きとか聞こえてきそうなんですが。 〈日本ファンタジーノベル大賞〉が身も蓋もないスポンサー不在という休止期間を経て、ナンバーを仕切り直して再スタートを切っているのに、天下のKADOKAWAがどういうつもりなんでしょうね。 あれですか、ミステリ賞が宿主でホラー大賞がバイオホラーっぽく物体X的に宿主を侵食していってる様を演出とかそんな感じですか。 ほんでもってハナっから〈読者賞〉を出すという・・・この〈読者賞〉って、仕組みがよくわからないんですよね。 ホラー小説大賞の途中から始まったシステム(横溝賞にはなかったシステムなのに!)なんです。 しかし、受賞作は合併後もきっちり〈最終選考に残った作品〉の中から、綾辻行人先生をはじめとする豪華著名作家で構成された審査員が最終選考会で1位2位を選びます。 つまり受賞作は上述の『出航(投稿時は「血の配達屋さん」)』と本作品がワンツーで選出されてます(「小説野生時代2019年7月号」に選評掲載)。 にもかかわらず「※〈読者賞〉とは一般から選ばれたモニター審査員によって、もっとも多く支持された作品に与えられる賞です。」と書かれてる。 ハア!? どゆこと!!?? M1グランプリにおける敗者復活戦みたいな形で、外側から最終選考に上がってくるの? それとも最終選考に至るまでの〈下読み〉に何か工夫があるの? ・・・まあ、そんなきっちり知りたいわけじゃないんですが、こういうグダグダな部分を放置しておくのって、この時期大丈夫なんですかね。 そもそも一般読者モニターを審査の過程で加えるのって、文学賞の意味がなくない? 編集かそれに準ずる能力の読み手を下読みに用意できないのって文学の危機だと思うけど・・・ネット小説がちょこまかと売れてる時期に、アイデンティティを否定してまでやる意義がありますかね? とりわけ、この夏は小説選考の審査過程に妄想的な疑義を呈した人物が、有名アニメ会社を焼き討ちしたりしませんでしたっけ? 実際、KADOKAWA内部でどういう葛藤のすえの合併措置なんでしょうね。 とても新しいものをやろうという意義が読み取れない。 もう一度考え直して、新たな仕切りを用意してほしいです。 特にホラー小説大賞は毎年KADOKAWAの主軸であるホラー映画を配給してるわけですし、世界的にみてもホラーは量産化の傾向にあるように思います。 ウエーブには乗っていただきたいけど・・・無理なんですかねぇ。 | ||||
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