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(短編集)
よるのふくらみ
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よるのふくらみの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 21~38 2/2ページ
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登場人物それぞれの視点から物語が進行する。 全編を読むと、人の評価というのはいかに主観的なものであるかがよくわかる。 特に、途中までは悪い印象しかなかった圭ちゃんが、最終話を読んだ後には全く違って見えてくる。 あざやかだ。 | ||||
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切ないエピソードの重なり合いが一つの物語へと帰結しています。面白いですね。 | ||||
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とてもおもしろく一気読みでした! 三者三様の考えがあり 自分の中の闇と戦うところは 人間味があり読む手が止まりませんでした。 | ||||
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幼馴染のみひろ、圭祐、裕太の三人を中心とした人間関係を描いており全ての短編が最後の「瞬きせよ銀星」につながっている。 みひろと裕太のもどかしい関係がどうなっていくのかが気になって、すぐに読むことができた。 子供から見た大人の世界は、子供にとって残酷な現実を突きつける。 小さなコミュニティだからこそそれが浮き彫りになる。 2017.1.15 読了16冊目 | ||||
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なぜか、いつの間にか全ての登場人物に感情移入しながら読んでいました。 自分の中にある黒い部分とかにあえて目を向けない。そんなときってあると思う。それを正当化して表現したり、いつの間にか隠してしまったり。 人間って、本来ものすごく弱い生き物なんだ。一人では生きていけない。だからこそ、人を求めるんだ。 でも、そこにある愛は目に見えないもの。だからこそ、口に出して伝えあったりしていかないといけないんじゃないだろうか。セックスは、つながりに思えるけど、心は全然つながってないことだってある。セックスをしたからといって、許し合えたり愛し合えたりする仲になるわけでなはない。 そこに甘えてはいけない。 マリアさんの言葉が印象的でした。 | ||||
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とても良かったです! タイトルも読み終わった後だと絶妙だなと感じました。 病気など特殊な条件の付いた物語も嫌いではないですが、 やはり身の丈な自然な恋愛小説が良いですね。 ☆5の理由は・・・ 人は自分の想いや感情を正確に掴めていない時がある、 自分の衝動を、衝動が生まれる理由を説明できない時もある。 だから難しい、だから上手くいかない時もある。 でも本当の想いに嘘はつきたくない。 誰でも起こることだけど、それが上手くできれば苦労しないよ!が見事に書かれていた。 ラストがそれぞれ静かにハッピーエンドになるのも良かったです。 会いたい人と会いたいと思ったときに 偶然会えたら運命ですよね、運命で良いですよね(笑) | ||||
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愉しく拝読させていただきました。またの機会にはよろしくお願いいたします。 | ||||
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ひさびさに面白い本に出会った。一晩で読み終わってしまった。 主要な登場人物が3人。こういう書き方なら三者三様の気持ちがよく分かる。 どの人物もどうしようもない切なさを背負っている。浮気っていけないことなんだろうけど、みひろが行動を起こした時は「よくやった!」と心の中で賛辞を送った。みひろが変な人と変なことにならず本当に良かった。 収まるべきところに収まって本当に良かった。 途中に出てきたリサさんとショウ君のエピソードでも良かったし、川島さんのところも良かった。 兄弟2人のエピソードも、2人のとんでもないエピソードを立ち聞きしたお母さんがすっとぼけるところも良かった。ちょーリアルだと思った。 家族って、結婚って、男と女ってなんだろう、なんなんだろうって途方にくれていた私にはピッタリの本だった。 でも、本当作中にでてきた年に一度フリーセックスの日があるっていうあれ…………いいなぁって思ってしまった。 | ||||
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結末が切なすぎる。まあ希望のあるラストなんだけど、極めて高度な「風俗行ったら人生変わったwww」みたいだ。 1話が"いんらんおんな"のビッチ小説だったので、てっきりこれは官能小説だと思えば、2話からは主人公を交代し、宣伝通りの、オトナ思春期(この呼び名、ちょっと滑稽で嫌いなんだけど)小説だった 怖いというよりキモイのが、圭ちゃんを捨てたみひろが、他の男を作ったのに(しかも元カレの、実の弟…)罪悪感を一切感じていない事と、更には母親までもが、その事で有頂天になっていること。これがもう、二重のキモさ。いや怖さ。 視点の変わるザッピング小説なのに、何故かこれらのシーンにはみひろ視点が無いから、実際の所は解らないが、あの電話シーンでのみひろの対応は無いだろうと。心理的にありえない。彼氏を捨てて、その男の弟とくっ付いた女性なのに…それとも、女は怖いっていうメッセージ? この小説の主人公って、1話の視点であるみひろではなく、やはり圭ちゃんだから。ヒロインも相手役という意味では、ラストにのみ登場する京子だし。 結局、「よるのふくらみ」はそのまま男性のアレのことだが、圭ちゃんのアレはちゃんとふくらんだのだろうか。 | ||||
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話題になっていることを知ってはいたが、 この著者の作品は初めて手に取ってみた。 2010年頃から取り上げられることが多くなった 作家のため、もっと若いかと思っていたら1965年生まれ。 そのため文章の香りや、モノ(スーパーボールやセミ)に託して 感情や心情をシンクロさせていく構成は 1970年代や80年代の純文学を彷彿とさせる。 とはいえ性表現や心理描写は紛れもなく現代であり、 全編を覆う、言いようもない閉塞感は まさに失われた~年という言葉がしっくりくる。 ラスト、教会に通う風俗嬢に癒される、という展開は ちょっとだけありきたりな気がする。 | ||||
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デビュー作から注目していた作家さんです。 正直性描写が時々生々しく苦手だなと思った作品がいくつかあるのですが、 今回のこの作品は、個人的に今までの中で一番心に残り、読んでよかったと心から思えるくらい良かったです。 よくありがちなストーリーかと読む前は思いましたが、普通の人々のきれいごとだけでは済まされない負の感情 がとても丁寧に描かれており、ぐいぐい引き込まれました。 それぞれの登場人物が内面に重いものを抱えながらも、それを受け止め前に少しずつ 進もうという前向きが伝わり、普通の人々のリアリティのある感情にいつしか癒されている自分がいました。 これからも注目していきたい作家さんです。 | ||||
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うまい。 あらすじ自体はよくある話。 なのにこの書き手は誰しもの心の中にあるであろう 儘ならない感情を描くのが本当にうまい。 全編3人の鬱積した感情を描いており、決して幸福感溢れるものではないのに ぐいぐいとその世界観に引き込まれる。 登場人物がみな聖人君子とは程遠く、どこかずるくて格好悪い。 でも それでも 幸せを求め、自身の今を受け入れ歩いていく。 だからこそ 読み手はこの3人のことをいとおしく思えるのであろう。 読んでよかったと思わせてくれる作品である。 | ||||
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小説が創作である限り、出てくるすべての人に存在感を持たすのは難しい。 しかし、すべての登場人物にもれなく、個別の色をもたせることに成功している。 なぜだろうか。特異なキャラクターを持つ人物はほとんどいず、もれなくふつうの人々だ。 ふつうというのはしかし、傷を持っていたり、問題を抱えていたり、その程度がとてもふつうでリアリティがあるのだ。 きっと、この絶妙に人生に打ちのめされている感が、ふつうの人の共感を呼び、ともに小説の中で癒されていくのだ。 このような、小説は地味だから分かりにくいが、読み手に与える影響は大きい。 小説の最後、兄が自分をさらけ出せる人に出会う。物語の登場人物すべてが、完結することで、とても気持ちよく読み終えることができた。 | ||||
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新聞の広告欄で見て、翌日すぐAmazonさんで購入しました。 一気読みで、とにかく期待を裏切らない内容、読み終わりも気持ちよかったです。 知り合いに貸したいくらいのオススメなんですが、いつまた自分が読み直したくなるかが不安なので、貸せないのが現実です(*'∀'*) | ||||
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ちょっと大人な内容ではありますが、大人が読めば普段平然と起こりえる、起こっている日常のお話です。 世間で指をさされるような行動も、実際そんな正統派ばかりじゃないでしょって思えて、少し安心もしました。 関わって行く人たちのそれぞれの目線で色んな考え方、それが綺麗にまとめられていました。 やっぱり窪さんの書く本は好きだなと実感しました。 | ||||
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デビュー作と比べることは、あんまりいいことではないと分かっていても、 個人的な感想を言うと、デビュー作と同じくらい良かったです。 この方の書かれる綺麗で、だけど嫌というほど血の通った、気持ちのこもった文章が大好きです。 一読すると、難しいことは書いてない様に感じるんですが、 内包するものは大きいです。 すごくすごく深いと思います。 そうそう、印象に残ったのは、沢山のスーパーボールとそれを集めるシーン。 あの描写って、アレがああしてああなることを表現してるんですよね?きっと。 | ||||
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デビュー作が物凄く良かったので、この著者の作品を読み続けてきました。 正直ここ何作かは、何か物足りなく感じていました。(特に前作のアニバーサリーは...) 本作を読んで思ったことは、やはり大人のエロスを描かせたときに本領を発揮するのだなということ。 デビュー作が好きな人は是非。 | ||||
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「よるのふくらみ」は人間世界の縮図だ。裏と表、本音と建て前の自己矛盾を見事に表現している。真面目に努力して周囲から認められ、性的な関係は家族を構成するための一要素でしかないという建て前世界で生きる男。その男に惹かれ結婚を決意するが、「いんらん」と呼ばれた母の血なのか性的な不満足に悩む女。幼馴染であり将来の義姉である女の性欲を満たしてしまった真面目な男の弟。三者三様の心模様と劇場的な展開がこの小説にはあります。滝川クリステルが全世界に「おもてなし」と宣言したように、人間は「裏」にいつも支配され、現実世界と整合するために苦慮し悩むのだ。この本は「おもてなし」を体現してくれる。 | ||||
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