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青が散る
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青が散るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 1~20 1/5ページ
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日本国の明確な指針をもとに がむしゃらに働けばそれなりの成功を治めることのできた 生活が終焉を迎えた時代の若者の物語 しかしながらいつの時代でも若者にとっては 初めて迎える激動の時代であることに違いは無いでしょう この小説はいつの時代の若者にも 不変的に受け入れられる喜びと悲しみ、そして大人に至ることの苦しみを 見事なまでに瑞々しく描いています この小説が埋もれてしまうことは 将来、大人になる方たちの精神が 打たれ弱くなるように思えて不安を感じております | ||||
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つい昨日のことのように大学時代のあの瞬間を思い出す。刹那にかけたあの時、純粋で、なんでも傷つけてしまいそうな研ぎ澄まされた刃のような空気が、懐かしい。 | ||||
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青春が詰まっていて、人生の格言があって、迷いそうなときに読みたくなる。 学生時代にぜひ読んでほしい。宮本輝作品は、だいたい心にぐっとくるような言葉が入っていて、いつも道標になってた気がします。 特に青が散るは、なんか切なくなって、あの頃に戻りたい気持ちにさせられる。 | ||||
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社会人になる一歩手前の大学生活を舞台とした小説といえば、古くは夏目漱石「三四郎」、吉田修一「横道世之介」、森見登美彦「太陽の塔」「夜は短し歩けよ乙女」などなど、傑作と言われる作品らからは、どこか共通の雰囲気、それは若さならではの勢いやおかしみ、儚さと切なさや悲しみが入り混じったものなのかもしれません。 そんな青春小説群とも呼ぶべき大学生活を舞台とした傑作小説の一つが本作「青が散る」です。 かれこれ数十年ぶりの再読でしたが、今読んでも、やはり本書の持つ輝きは衰えていません。 大学生活の4年間は、一生に二度とない4年間の長い休暇だと言われますが、この4年間をどう過ごすのか、それはまさに自分自身でいかようにも決めることができる人生最大のチャンスかもしれません。 思い返せば何の実益もないことばかりに明け暮れた自身の大学生活、なんでもっと様々なことにチャレンジしてみなかったのかと、後悔とまでは言いませんが、もっと違った生き方もあったのではないかと思ったりもします。 社会人になると、やりたいことに、そんなにたくさんの時間を割くことができません。それでも、なんとか時間をつくって好きなことをやっていますが。 これから大学生になる人たちには、今しかできない好きなことを思う存分やってください、いろんな経験をして、人生の視野を広げてください、との気持ちを持っています。 やりたいことは人それぞれ、それはスポーツであったり、楽器の演奏であったり、将来を見据えての勉強であったり、恋愛であったり、友達とのバカ騒ぎであったり、それは何だっていいのです。 本書の主人公、椎名遼平にとって、それはテニスでした。 最初に友人となった巨体の金子の説得により、開校1年目でテニスコートもない私立大学のため、テニスコートを二人で汗水たらしてつくるところから始まるテニス部生活。 金子に強引に引き入れられた形でしたが、いつしか朝から晩までテニスにのめりこむようになる遼平。 そんな遼平が大学生活を送る過程で出会う面々も、それぞれの学生生活を送っている。 白樺という名の喫茶店地下で、無気力にタバコをふかし、どこか暗い別の世界にゆらゆらと落下させていくような安息と静寂を生み出している応援団ら。 その白樺の地下には、司法試験合格をめざし、閉店まで法律書と取り組み勉学一筋の4年間を送ろうとしている木田がいる。 中華料理屋の息子ガリバーは料理の配達を助けながら、「群れをなしているのに独りぼっち、生きていたいだけの人間の駱駝」と、自作の歌を歌う。 同じテニス部員には、一見無茶苦茶でヘタクソに見えるけど、試合になると、なかなか負けない二流の上、つまり覇道のテニスを目指す貝谷や、プレーは超一流ながら、いつか気が狂うのではないかという不安に押しつぶされそうになり、プレーから離れている安斎がいる。 そして椎名遼平が恋焦がれながらも、一歩も前に進むことができない美貌の女性夏子。 本書の登場人物にはいずれも愛着が沸き、本書をいつまでも読み続けていきたいとの思いを持つ。 傑作。 | ||||
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20代の初めに就職した会社で寮生活を始めた時にこの本を読み、主人公の大学生とその仲間たちが織り成す青春の淡い輝きとその切なさが同年代として心にしみました。感動したので同じ寮の気が合う人にその単行本を貸したことがあります。 最近、その友人が亡くなったと奥様より連絡を受けました。18年の秋に前立腺肥大だが悪性ではない、19年春は背骨に2個骨折が見つかったがリハビリを頑張り1年後にみんなに再会したいとのメールをくれました。今年の年賀状には「だいぶ良くなってきた」との自筆の記述があり、それを見て泣けてきます。 将来に夢を抱き、しかし現実にもがいている10代・20代の皆さん、ぜひ読んでください。 | ||||
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大学4年間に人それぞれ様々な経験を経て社会人となっていく。私自身、地方から進学し阪急六甲の安アパートに住みながら4年間を過ごした、多分愚鈍で遼平のような生活。でも7月の夏休み前になると気持ちが高揚して仕方なかった。そして人それぞれなモラトリアム(笑)の終焉。うまくやり過ごした訳ではない、でもそれも人生さと思えてしまう青春の日々。なぜか読み返すたびに、まるで情景が浮かぶような、みずみずしさを感じてしまう作品です。 | ||||
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宮本輝の作品の中では、初期の頃の作品で青春ものです。携帯やスマホも無いけど、良い時代…ワクワクしながら、一気に読んでしまいました。 | ||||
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意図せずして新設の大学に入学した主人公燎平とその仲間たちが、テニス部の立ち上げの奮闘を中心に々の葛藤と、人生の巡り合わせ、不条理さと向き合い、時には悲劇に見舞われ傷つきながら少しずつ大人の階段を上ってゆく様を描いた作品。 この作品の中には振り返ればどれもいい思い出だった、とは言えないようなシーンが幾層にもなって描かれている。幾多の死別、自分の恋焦がれた人が婚約者のいる男と恋仲にあるのを知りながらもどうしようもできない切なさ等。 だが挫折、苦しみ、悲しさは人生のスパイス。こうした数々の経験を得て、時には傷つきながらも逞しく精一杯生きてゆく彼らの生き方はエネルギーに満ちていて眩しい。 | ||||
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今の時代には合わないかも…、ですが読んでもらいたいな。 | ||||
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いろいろな事情で気が進まなかった大学に入学するも、学生たちは何か打ち込めるものを探し没頭する。4年という限られた時間はいつの間にか過ぎていく。その中で自分の方向性が形づけられていく。大学の4年間はモラトリアムであるとはよく言ったものだが、この当時は本当にそうであった。青年特有の斜に構えた物の見方と、時折見せる素直さ、そして友情。それが若さなんだと気づくのは40歳を超えた頃。さて、私は40代も後半になり、無職になり久々に大阪に帰ることになった。ここに描かれる梅田の阪急東通りを懐かしく歩いてみた。かつて道の両端にひしめき合っていた喫茶店、定食屋、中華料理屋、麻雀店なんかは、ほとんどが姿を消していた。ここ20年ほどで梅田も大きくその姿を変えていたのだった。梅田、三宮、六甲、そして靭公園。夏の暑い日も冬の寒い日も、雨の日も晴れの日も流れていく学生生活。少し妄想する。主人公は大学卒業後に広告代理店に就職する。そのあと、あの錦繍に登場する星島建設に入った、、、その後、、、など、、、。生き生きと描かれる登場人物。これも一つの人間喜劇。80年代の日本が絶頂を迎えつつあったあの時代。大阪の熱気と神戸のクールな街の息吹が読むたびにじわじわとこみ上げてくるエバーグリーンな名作。錦繍とあわせて是非一読を。 | ||||
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これを読んだのはもう30年前ですね。 宮本輝のファンになった一冊です。 テニスと恋愛と、そして苦い現実と、 青春には素敵な思い出と、失うものが交錯し そして大人になっていく。 今の若い世代にも理解できるのではないでしょうか? | ||||
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30年以上もの昔、中学生で部活を サボり自宅で夕方テレビを観てたら 青が散るの再放送が流れていた。 それからの原作読みですが、まさか この本を含む、宮本作品の虜に私が なるとは。 河三部作や春の夢とか読んでいると、 主人公が全部石黒賢さんに脳内変換 されていました。当時。 今は上下巻に別れてますが昔は一冊 編纂されてましたね。 この作品もそうですが、宮本作品は どの作品も何度も読み返してしまう 魅力が溢れています。 高校の国語の教科書には流転の海が 掲載されていてこちらもシリーズを 何度も読み返しています。 オススメです。 | ||||
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大学入学申し込み手続きがプロローグ、そして大学卒業で完結。読み応え抜群の青春群像。 題名にある「散る」という部分が言い得て妙。 物語クライマックスが燎平とポンクによる部内試合という点に作者のこの物語への思いを感じた。あくまでも内省。卒業し外へ羽ばたく。 | ||||
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良い | ||||
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青春群像劇。長年読まないで積読だったものです。 宮本輝はちょうどこの小説の舞台となった時代に新設校であった追手門学院大学の出身です。この小説どおりテニス部員であったのですが、それ以外はまったくのフィクションだそうです。 若者たちも印象的ですが、70歳を越した英語の教授の辰巳圭之助が、出番が少ないのに強い印象を残したのはぼくの年齢とかぶるからでしょうか。 | ||||
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ごく普通に生活していれば経験する学生生活。その中で波風立って傷ついたり幸せを感じたり、失敗したり。ちょっとしたことで生活はがらりと変わってしまう、特に青春という敏感な時期は特に。 なんと鮮やかに、微妙な心の変化を描いた本なのだろうと思いました。 | ||||
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じゃじゃ馬のような女の子に翻弄させられる、典型的な大学生活を思い出します。あの頃のほろ苦いような、感覚を主人公を通じて思い出します | ||||
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ちょうど初版本が出た頃に初めて読み、同じようにテニスに明け暮れる学生生活を送っている自分と燎平を重ね、共感した事を覚えています。あれから30年経ち、改めて読み返してみても、何とも言えない読了後の余韻に、変わらず浸れる事にいささか驚いています。卒業前の、かけがえのない時間が終わろうとする切なさ、喪失感、一抹の寂しさ。静かに静かに染み入ります。 | ||||
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学生時代、読了後泣きました。 社会人になって、読むたびに学生時代を思い出しました。 社会人の終わりが近づく年になっても、やはり胸が締め付けられます。 | ||||
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visual系以外の本は、近年、できるだけkindle版で手に入れるようにしている。 その結果、手元にあるkindle本も千冊をこえようとしているが、夏目や芥川等々の全集もあるので、実際の本の冊数に置き換えると更に多くの本をkindle版で持っていることになる。 でも、やはり本当に好きな本は、紙の書籍として手元に置きたい。 そして、好きな本は、なるべく初版で手に入れるようにしている。 本書は実は最初の4ページほどの描写が、見事に最後の数ページの描写と関連していて、合わせ鏡のように美しく完結しているのだが、そのことを確認するのには、一冊で完結しており、しかも好きなページをさっとめくれる紙の単行本が便利。 その意味でも大きさや重さを気にすることなく持ち運びができ、言葉の意味の検索や地名から瞬時に地図とその地域の写真を見る事が可能なkindle本に加えて、紙の本を手元に置きたいと私は思う。 送られてきた本は、1982年の初版で、しかも一度も開かれたことないきれいな本で非常に満足しました。 | ||||
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