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我ら荒野の七重奏
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我ら荒野の七重奏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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PTA小説というのが、新しいムーブメントだと思い、娘に読ませたい | ||||
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ヒロイン・山田陽子はバリバリの編集者。仕事にかまけて一人息子・陽介の進路にまで気が回らない。 ところが陽介が突然、吹奏楽で有名な私立中学に行きたいと言い出し、にわかに受験勉強をするも、不合格。 仕方なく公立中学に進学するが、吹奏楽部ではやりたかったトランペットではなく、ファゴットという聞いたこともない楽器を担当させられ、陽子の怒りが爆発。職員室に押しかけて顧問の先生にまず一発ぶちかます。 ここで出会った、吹奏楽部親の会の役員・東京子にも、とあることから大迷惑をかけてしまい、すっかり嫌われてしまう。 しかししゅんとしている陽子ではない。吹奏楽部親の会は、ボスママ・江賀さん(女帝エガテリーナ!)が牛耳っている組織。小学校PTAで培った人脈を駆使し、毒舌家だが陽子の一番の理解者・玉野遥、気が弱いが陽子に心酔している村辺千香、ヤンママだが意外と頭が切れる五十嵐礼子、そして多忙な娘に代わって親の会に所属するおじいちゃん・赤西氏(ゴルビー)を巻き込んで、女帝に宣戦布告。女帝を失脚させるべく大活躍するのである。 近隣の中学と協力して市民ホールの予約に並ぶ(真夜中も並ぶ! そして陽子は真夜中の担当に……。さらに悪いことにゲリラ豪雨に見舞われるという……。そんなこと本当にあるんかいな、でも実際あるから小説になるんだろうな)、演奏会の引率に四苦八苦、何が何でも全国大会進出!主義の女帝との攻防、などのエピソード一つ一つが強烈。 前作に比べ、ギャグが格段に多く、陽子のブルドーザーぶりを形容する「大型台風」「猛獣を通り越して怪獣」「最終兵器投入」「野生の王国」には大笑いした。 加えて、女帝エガテリーナに対抗できるのはグラスノスチ・ペレストロイカのゴルビーしかいないと、ゴルバチョフにそっくりの赤西おじいちゃんを役員に抜擢するというくだりも。 大笑いしてほっこりして、明日からのPTA活動も頑張ろうと思える、そんな一冊である。 | ||||
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大好きな作家さんですが、この本については、楽しめませんでした。この作家さんの多くの作品は、心地よい読後感が魅力です。本作もそうなっていると思いますが、私は違和感が拭いきれず、もやもやっとした読後感だった為です。 登場人物はかなりデフォルメされています。例えば、主人公の女性、仕事ができて、子煩悩な人です。なのに、学校や部活のプリントはチェックせずにスルー。保護者会にも出ない。中学生の親ですから、そこそこベテランのはずなのに、子供の不利益になる可能性も考えず、モンスターペアレントに近い行動の数々。「そういう性格」と言うには、ちょっと行き過ぎです。 また、登場する組織や環境も、ダメなところばかりを強調して、リアリティに欠けます。物語を面白くするために仕方のない部分もあると思いますが、実際にPTAの役員や、部活の保護者会に参加している人から見ると、悪意を含んだ品の無い演出に感じます。(よくYahooニュースにPTA問題が出ますが、あんなのほんの一部の学校です) 加えて、演奏シーンや、それに対する主人公の描写も弱かったように思います。 連載された作品だからでしょうか。全体を通して「浅い」印象が残りました。 | ||||
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加納朋子さんは好きだし、なんとなく表紙とタイトルに惹かれて読んでみました。しばらく読んでから、数年前に読んだ『七人の敵がいる』の続編だと気が付きました。 自身、インフルエンザ後、喘息になり自宅休養中に暇だったので読んだのですが、最後まで割と一気に、疲れずに読めました。 私はバリバリのキャリアウーマンでもなければ子供もいませんし、吹奏楽部になんの興味もありませんが楽しめたのでどんな世代の方も入りやすい話しだと思います。前作同様、上手く行き過ぎ感はありますが、疲れた時の息抜き等にはピッタリな一冊。個人的に吹奏楽部の新顧問、家具谷先生とゴルビー赤西のキャラが好きです。 | ||||
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息子が入った吹奏楽部で、役員になってしまった主人公の奮闘記。 中学生の部活といえど、かなり忙しいんだなぁと驚きました。 音楽とスポーツについては、本より実際の演奏や試合を見たほうが面白いと思っている私。でもこれは、裏方の保護者たちが何をするかという話だったので、知らない世界をのぞけたようで楽しかったです。 この本は「七人の敵がいる」という本の続編なのですが、続編であるこの本「我ら~」から読んでも楽しめるように思いました。 前作はいろんな組織の役員の短編みたいな形で、ワンパターンのような気がして退屈してしまいましたが、今回は吹奏楽部の役員だけを取り上げており、飽きが来なくて楽しめました。 星マイナス1にしたのは、楽器の絵が欲しかったなと思ったので。主人公の息子の担当であるファゴットなど、なじみのない楽器は解説つきで、絵で説明があれば「そういえば見たことある!」となったかもしれないし・・・。 | ||||
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面白くないことはないのですが、前作のパンチ力がない気がしました。痛快さがないというか。結局、現実には勝てないいろいろがあるということでしょうか。 | ||||
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テーマ事態は結構真面目な話なんですが、笑いながら読んでます。 チャップリンの「街の灯」ではないですが、当人は真面目に生きようとし、また生きているのですが、 傍で見ていると、「喜劇的」と言うのがありますね。そんな感じの小説です。 経済大国日本、の教育行政の貧困さ加減まで見えてきます。 加納朋子に対するイメージも変わりました。 | ||||
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陽子さんは、全く、モンペではありません。 陽介くんへの愛情は海より深く、空より高く、 自分の仕事にも、全く、手を抜かないから、 ひたすら、まっすぐに、突進していくのです。 不器用過ぎて、曲がれないから「ミセス・ブルドーザー」 専業主婦だろうが、兼業主婦だろうが、お母さんの大変さは変わりません。 真面目な人ほど、どんどん、荷物を背負わされていく。 形骸化しているPTAや父母会(←しかも参加はお母様のみ)といった 「こどものため」という建前を持つ活動も、 スパッと止める、効率化していく荒療治が、絶対に必要です。 全国にいらっしゃるPTA活動に悩み続けるお母様方は、 誰もが、リアルな(現実での)陽子さんの活躍を切望しています。 | ||||
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装丁で「部活モノ」かと思ったら、どっちかというと「PTA戦記」だった。 「あとがき」で「爽やかじゃありません。どろどろの陰謀の匂いさえします」とあったが、かなりからっと明るく読めた。ヒロインのキャラ故に「どろどろの陰謀」も「明解な作戦実行」の爽快さがある。 「山田陽子見参」と「野生の王国」がツボにはまって、声を立てて笑ってしまった。 「七人の敵がいる」も読み返したくなった。 楽しみました。 この後「七人の敵がいる」を読み返して感想追加。「七人の敵~」のラストで立ち上げたプロジェクトのその後の話が少し欲しかったな。 | ||||
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