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マンハッタンの狙撃手



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【この小説が収録されている参考書籍】
マンハッタンの狙撃手 (ハヤカワ文庫NV)

マンハッタンの狙撃手の評価: 3.40/5点 レビュー 10件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(3pt)

家族を殺された復讐に燃えるスナイパー

主人公は元FBIで、過去の事件で大けがを負ったものの奇蹟的に命は助かったが身体に障碍が残った、という設定です。この設定の必要性がストーリーに何の影響もありません。最初はそれが不利に働くけど危機のときに利点に変わる、とかではなく「ちょっと動きにくいな」という程度です。そのために捜査に支障が出るわけでもない。なので共感力が高い人はずっと心理的な圧力を感じるので、読み進めるのが少し辛いかも。
犯人のスナイパーも復讐する理由はわかるけど、なぜそんなに超人的な狙撃術を持っているのかが全く説明がないので不親切です。「過酷な環境に耐えられる」イコール「狙撃の腕前が良い」ではないはず。
他の作品との関連も少しあるみたいなので、それを読んでれば少しは印象も違うかもしれませんが、これ単体ではおまけで☆3つです!
マンハッタンの狙撃手 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:マンハッタンの狙撃手 (ハヤカワ文庫NV)より
4150414572
No.9:
(3pt)

捜査コンサルタントもの

小説の面白さで言えば、星4つです。
しかし日本でのタイトルがよくない。

「マンハッタンの狙撃手」
通常の技術では考えられない狙撃事件が発生。そこにかつて引退した敏腕FBI捜査官であり弾道学の権威が捜査に復帰する。
このあらすじから、多くの人はこう考えるでしょう。
”凄腕スナイパー同士の、知略と技術の粋を凝らした息詰まる狙撃対決”
私も大好きです。個人的に傑作認定している「地上50/50mの迎撃」のようなスナイパー対決を期待していました。
しかし、それは誤解です。
タイトルが悪い。

これは「捜査コンサルタントもの」です。
海外ドラマで言えば、メンタリストやキャッスル、BONESやブラックリストやエレメンタリーな感じ?
ようするに専門知識をもった部外者(この小説では元捜査官ですが)が、明敏な頭脳と専門知識で捜査に加わり相棒の捜査官と事件を捜査するというジャンルです。
そういう話としては、ハンデキャップを背負った主人公の助言で捜査を進めるストーリーは、なかなかに面白い。
主人公はリンカーン・ライムほどの重度ではなく、文章では健常者なみにフットワーク軽いですが。
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No.8:
(5pt)

翻訳作品とは思えないほどの無駄のない秀逸な作品

(直訳やアメリカ人の比喩の不可解さに辟易していた読者としての感想です。)
テンポが良く、無駄なシーンが少なく、こちらの興味と同時に展開されているので、ほぼ一気読みでした(海外の作品は場面変更で冷めてしまうことが多かったのですが)。
日本人の作品かと思うような読みやすさでした。あまりにプロットがよくできているために、「復帰にあれほど反対していた奥さんの急な心変わり」に違和感を感じたり、あとあと何の影響もない家族の団らんシーンは不要では?とか思ってしまうほどでした。読みやすさナンバーワンでストレスのない作品です。
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No.7:
(2pt)

ちょっと主人公に魅力がない

ボブリースワガー並みの天才的なスナイパーでしかも片腕、隻眼のハンディキャップを抱えている主人公だと思い込んで読んでたのですが大きな勘違い!!犯人がスナイパーでしかも凄腕である件がちょっと弱い、何故その射撃ポイントを選ぶ必要があるのか、銃弾に隕石の成分を混入した動機もなんかこじつけで説明が多くて、登場人物全員のキャラがたってないので感情移入ができない、しかも主人公は武器を一切使わず銃は一発も撃つ事無く素手であっけなく勝利
だめだこりゃ
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No.6:
(2pt)

政治的主張強め

ストーリーそのものは普通に面白く、価格に見合った満足感は得られると思う。

身障者ではあるものの、特殊な才能と優れた知能を持ち、ロレックスを身につけ一等地に一戸建ての家を構え、義母の遺産もあり、かなり裕福で恵まれた人生を送っている主人公。
権威的なものを極端に嫌うが、自身は名門大学の教授という権威ある職業につき、他人にとにかく辛辣で、なかなかの性格の悪さの持ち主である彼には、最後まであまり好感は持てなかった。

身障者とはいえ普段の行動にはほとんど支障がないので、この設定が物語上必要なのかは疑問。

本書はミステリではあるが、著者の政治的主張が色濃く出ている作品でもある。
少し前に、アメリカのショービジネス界で大流行したトランプ政権批判がそれで、具体的には、人種問題、テロ対策、銃規制などに関するもの。
人種差別主義者が数多く登場し、政府のテロ対策は誤りだと断定し、特に銃規制に対しては主張が激しく、主人公に「もっと厳しくすべきだ」と何度も声高に語らせる。
そのわりには、今回の事件はそれらの問題が原因で起こっている訳でもないので、この点には違和感があるし、著者が気に入らない種類のある人物が射殺されたことに対して「最高」などと表現する場面(p.463)は、さすがに行き過ぎで嫌悪感すら抱かせる。
最後の犯人との対決の場面で、銃所持をかたくなに拒否する主人公が採用する方法は、むしろ銃によるものよりも残酷ではないだろうか。

もちろん、どういう思想を持とうが自由なのでそれは構わない。
外国人の目からみればアメリカの銃社会はやはり異常だし、もっと厳しく規制されてしかるべきだとは思う。
それでも、虚構の娯楽小説で現実の政権を
あからさまに批判するこのやり方には、感心できない。
そういうことは別の場所でやって頂きたい。
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No.5:
(4pt)

もうちょっと登場人物が魅力的なら・・・。

史上最悪な寒波に襲われた真冬のマンハッタンで、連続狙撃事件が勃発。
悪天候のせいもあり、捜査当局はどこから被害者が狙撃されたのかさえ突き止められない。
捜査の責任者は、今は引退して、大学で教えながら、家族と平穏な暮らしをしていた元FBIの捜査官であり、特別な空間把握能力をもつ天才物理学者のルーカス・ペイジに頼み込んで、捜査現場に引きずり出す。
ルーカスはFBIにいたときに、片目、片手、片脚を失っていた。FBIに戻ることなど全く考えていなかったが、やむなく復帰する。しかし、その後も新たな事件が起き、被害者がいずれも法執行官であることが判明する。

仕事で体に大きな障害を負った捜査官といえば、ミステリーファンならすぐにリンカーン・ライムを連想するであろう。本作のルーカスは、彼と違って動き回ることは可能だが、やはりいろいろ制限はされる。しかし、この障害が本作も内容と彼の本質にどういう影響を及ぼしているのかははっきりとはしない。このあたりで、もうディーバーの生み出したライムが主役の名作の数々とはレベルが違うとも言える。
ルーカスと一緒に活躍する女性捜査官も、もう少し掘り下げて、魅力的に書かれていれば、もっと面白かったのに。

それでもストーリーはなかなか面白かった。翻訳文学につきものの、日本人のセンスに合わないつまらない比喩も結構多いが、テンポも速く、展開もスムースだ。
それにしても、今更だが、アメリカの闇はやはり恐ろしく深いということだろうか。
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No.4:
(5pt)

早い展開、息をつかせぬ面白さ

マンハッタンにかって住んでいた者としては、手に取るように解る物語だが、これは譬えNYに住んだ事が無い者でも
情景が目に浮かぶような見事な描写。
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4150414572
No.3:
(1pt)

最低なスナイパー小説

スティーヴィン・ハンター 、マーク・グリーニー を期待して購入したが、一頁の糞便の文字で不愉快になり、
最初の射撃で関係ない女性も殺しうんざり、射撃場所の決めるのが何の説明にもなっていない。
主人公の元海兵隊は身体障害者、別に意味がない。
読んでてだんだん腹が立ってくる内容、途中を飛ばし最後は何故電気で解決するのか疑問、犯人もスナイパーではない。
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4150414572
No.2:
(5pt)

名コンビ

500頁余とはいえ、101のシーンに小間切れされ、また、物語の途中からはグイグイ引き込まれ一気読みでした。
天体物理学を教える大学教授の主人公が古巣のFBIに依頼され、見事法執行官連続射殺事件を解決するというアクションもの。
どんな事件かは判らないが、片方の手、足、目を失い、義手、義足、義眼に頼る生活を送る主人公は、現在の生活とは裏腹に、心の奥底ではもう一度現場に戻って事件捜査したいと渇望している。
そして、彼には現場を一目見ただけで長距離狙撃の発砲地点を特定するという特異な能力がある。
一方、相棒となるFBIの特別捜査官は大柄なバツイチの黒人女性で、相手の心が読める能力に長ける・・・。
人物造形も上手いし、真犯人をさりげなく物語の早い段階で登場させるなど憎い演出もしており、よく練られた作品は極上のアクション小説に仕上がっており、作家もなかなか筆力があると実感します。
評価は迷うことなく☆5つで、こうしたジャンルが好きな読者におススメするとともに、私自身、ルーク教授とウィテカー特別捜査官の名コンビ、今作だけで終わるのは惜しく、新たな事件での活躍を期待したい
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4150414572
No.1:
(4pt)

「過不足のない」クールな傑作

世の中に「過不足のない傑作」というのがあるとすれば、本書を真っ先に思い浮かべることになるかもしれません。過不足のないクールな一品だと思います。
 「マンハッタンの狙撃手 "City of Windows"」(ロバート・ポビ 早川書房)を一気に読みました。
 寒波に襲われたニューヨーク。1台のセダンに、狙撃手の銃弾が炸裂します。狙撃地点を類推しがたい状況の中、犯人は逃げ去り、その後、イーストサイドのトラム内でも同様の狙撃が発生、被害者たちの共通項は、米国の「法執行機関」に所属している誰か。そして、その狙撃手の手腕が比類ないものであることに誰もが気ずかされます。しかし、その狙撃手はボブ・スワガーでもなければ、コート・ジェントリーでもありません(笑)
 追跡するは、FBIマンハッタン管区と、コロンビア大学教授、天才・宇宙天文学科学者、ルーカス・ペイジ。彼は、元FBI捜査官であり、過去の捜査中の事故により片腕、片足、片目を喪失しています。何故、彼は再度FBI捜査へと招聘されたのか?第一犠牲者は、ルーカスの元の相棒。彼はその申し出を果たして受けるのか?
 連続狙撃事件に発展、<隕石>素材の銃弾、綿密な計画、そして揺るぎない狙撃手の<意志>。一体狙撃手は、誰、何故、どこにいるのか?フランスからの「過激派」、ISIS?繰り返しになりますが、なにゆえ「法執行機関」に所属している誰かだけが狙われるのか?ルーカスは、学生たちの力を借りて、ビッグ・データをサーバに放り込み、フィルタリングする要素と属性によってその犯人を絞り込もうとします。誰も持ち得ない<才気>を使って。いつものように、これ以上は書けません(笑)舞台は、ニューヨークから今回もまたヤマヨモギのかの地へと飛び立ちます(笑)
 この小説に触発されてトランプ以降の米国に内在する諸問題について言及したいと思いながらも、それはスリラーのレビューとしては核心に触れることにもなりますので「御法度」だと思います。

 シャープな展開とカット割り(黒沢明のように)、畳み掛けるサスペンス、そして主人公、ルーカスの抑制された心と滾る心。ルーカスの妻、エリン、捜査官・ウィッテカー、そしてルーカスの隣人ディンゴの献身的な活躍、間然とすることのない布陣だと思います。ストーリーもしっかりと<反転>します。
 ルーカスとエリンは、両親から見捨てられ、支援制度からも見捨てられた5人の子供たちを預かり、育てています。そして、獰猛そうな犬レミーも活躍します。時に、普遍的な<スピリチュアリティ>がガーディアン・エンジェルのように舞い降ります。
 欠点はあると思います。(私のような不出来な人間には、理解できない)ルーカスの<天才>ぶりの根拠が明確に示されていないこと。また、本作だけではルーカスの<過去>が深く語られているわけではありません。しかし、おそらくそれは続編への布石なのだと思います。
 米国のエンターテインメントの<力>を感じさせながら、多くのヴァイオレンスに戸惑うことなく、「面白かった」と言ってもしかすると数日後には忘れてしまえるようなそんな作品なのだと思います。映画化するなら、監督はアントワーン・フークワ(笑)
マンハッタンの狙撃手 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:マンハッタンの狙撃手 (ハヤカワ文庫NV)より
4150414572

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