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ツリーハウス



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【この小説が収録されている参考書籍】
ツリーハウス
ツリーハウス (文春文庫)
ツリーハウス

ツリーハウスの評価: 4.48/5点 レビュー 54件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.48pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 1~20 1/3ページ
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No.54:
(4pt)

81歳、振り返れば大したもんだ!

平凡な人たちの壮大な人生が描かれていて読みごたえがありました。
ツリーハウスAmazon書評・レビュー:ツリーハウスより
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No.53:
(5pt)

確かに、自分の親や祖父母のこと、何も知らないかもって。

家族観て、どうやって作られていくのか。
自分と他の人の家族について、思春期過ぎたころに、何かしら、感じるものがあるのは、わかるけど。それをこうして文学を通して考えたりできるのは、今の自分の世代だから、かもしれない。

戦前、戦中、戦後の生活の中をどうやって生きてきたか、これももう、文学の中でしか触れれなくなってきている。学校教育の中でいくら学んでも、得ることはなかった、生きるための、生きることへの、生きることそのものを、読んで感じることができる、そんな作品でした。

3世代の、それぞれの物語があって、生き様があって、それは縦に重なることもあり。家族って、そうなのかなって、感じながら読んでいました。
だから、20年後(自分に孫がいるかも知れない頃?)にもう一回読んだら、また違う感じ方をするのかなと。
ツリーハウスAmazon書評・レビュー:ツリーハウスより
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No.52:
(4pt)

家族のかたち、いろいろとあってもいい。

新宿の小さな中華料理店を開業した老人が死亡する。一時期ははやった店も今は営業不振。
何の特徴もないこの店と同じく、その家族たちも覇気がないというか希望がないというか、真面目に
働くという人間もいない。だが、亡くなった老人の妻が「帰りたい」と言った一言で、この家族の
歴史探索が始まることになる。開業者の老夫婦は満州で知り合って結婚するが、夫は兵役や
色々なものから逃げて人生を生き抜いてきた男。子供や孫もいろいろな意味でまっとうに生きて
いるとはいいがたい人間ばかり。悪人ではない。だが、厳しく言うなら人生の敗者とでもいうような
人間たち。昔住んでいた老婆の中国旅行に付き合う孫の良嗣の目から見る家族の有りよう。幸せの
形が色々あるように家族の形もいろいろあっていいじゃないか。昭和平成の大事件も絡ませながら
時代を描いている作品でもある。なかなか読み応えのある作品だった。
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No.51:
(5pt)

根無し草でも構わない

どんな生き方でも良い
と背中を支えられるような気持ちにさせてくれる
しかし逆にあなたのその生き方でほんとに良いのか、とも問いかけられているような不思議な物語でした
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No.50:
(4pt)

角田さんの秀作

角田光代さんは、現代と昔を交互に描いて物語を紡いでいくのが得意な作家さんなんだな、と前に読んだ『対岸の彼女』もそうだったこともあり思いました。昭和、平成と日本であったことも私もほとんど見聞きしたことで懐かしさと共感がありました。新宿西口の近くに浄水場が昔あったことは、たまたま、少し前にテレビで見ていたので(あの辺りの中華やさん)となんとなくわかった気になったりしました。
若いかたなのに満州での戦時中、戦後のこともしっかり書かれていてさすがだな、と感心しました。
戦後はもちろん、高度成長の時も親は子どもにそうかまわずに仕事に邁進していた人たちが多かったのでは 
この家族は、でもバラバラみたいだけど姉弟とかをみんな思いやっているし、そんなに悪くはないですよね。
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No.49:
(5pt)

謎に包まれた一家の知られざる過去

大変長い小説で少し読むのに、苦労させられた。何をしても上手くいかない人生を描かせたら、この人の右に出る人はいないのではないか⁉️逃げることしかしてこなかった一家の中で、祖母の存在感は、郡を抜いて素晴らしい。ツリーハウスという題名がこの小説の全てを表している。この祖母の最期のような一言にとても感銘を受けた。
それにしても、戦争の恐ろしさは、後世まで私達が、語り継いでいかなければならないと、実感させられた。良い小説でした。
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No.48:
(4pt)

自分も大陸からの引き上げ者なので、購入。

特に大陸での描写に引き込まれました。
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No.47:
(5pt)

翡翠飯店の人々

翡翠飯店に住居する、藤代一家のる^つを描く、長編ドラマ、満州、日本を舞台に時代を前後する話は、面白い。
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No.46:
(5pt)

最高の名作

元々家族何代の話、その家系が連綿と受け継いできたものをストーリーの軸にする作品が大好きで、今回の作品も大満足でした。場面展開の間が絶妙で一気読みしてしまいました。
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No.45:
(5pt)

珍しい家族

ただの戦時中の話ではなく、その頃の人間味溢れるいい部分だけ受け継いだいい家族の話。長春に行きたくなってきた。
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No.44:
(5pt)

生きる、ということを考えさせられる一冊

一気に読みました。戦中、戦後、日本人がどんな思いで、どうやって生きてきたか、自分がタイムスリップしたかのごとく感じられました。あらためて、2度と戦争を起こしてはいけないと思いを強くもちました。
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No.43:
(4pt)

勉強になります。

歴史を振り返ってみているようでした。
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No.42:
(5pt)

名もなき人々の歴史書

私は角田光代という作家のことを誤解していたのかもしれない。一九九〇年に「幸福な遊戯」でデビューした後(別名義ではもう少し前)多くの話題作を発表。「空中庭園」「八日目の蝉」「紙の月」など映像化された作品も多い。あらすじを読めばおもしろそうだと思うし、読むきっかけはいくらでもあった。けれど何となく食指が伸びなかったのは有名作品を何となく避けてしまう習性と、恋とか家族とか近所の人間関係といった割合狭い世界で展開される物語にあまり興味を持てなかったからではないかと自己分析している。
 実際、職場の知人から借りて何気なく読み始めた本書も、最初の数ページこそよくある書き出しだった。しかしその後、自分の家は何かが違う(28頁)と感じた主人公良嗣が、「帰りたいよう(40頁)」という祖母のつぶやきから、突然、祖母と社会的引きこもりの叔父太二郎を連れて満州に向かう事を決めたあたりから急展開を迎える。
 第二章、物語は昭和一五年に遡る。長野の貧しい養蚕農家に生まれた祖父藤代泰造は、国策として行われた満州移民募集に応募する。「どこまでも開けている世界」と「自分の未来」を重ね合わせて。(57頁)
 祖母ヤエも静岡から浅草の料理屋へ奉公に出て、そこで六年働いたあと元同僚の勧めでキャバレーに転職。そして流されるように満州へ辿り着く。
 満州での生活、敗戦、高度経済成長、漫画ブーム、学生運動、浅間山荘事件、健康食品ブーム、バブル経済、地上げ、バブル崩壊、昭和天皇崩御、不況、地下鉄サリン事件、などなど昭和から平成の大きな出来事が藤代家の生活と並んで描写される。しかし、藤代家の人々はそこで主役になる事はない。そこでふと気付く。これは、名も無き人々の歴史書なのだと。
 三世代の人々の中で繰り返されるテーマについて、ヤエはこんな事を言う。「ここじゃない、どこか遠くへ行けば、すごいことが待っているように思うんだろ」(略)「でもね、どこにいったってすごい事なんて待ってないんだ。その先に進んでも、もっと先に進んでも、すごいことはない。そうしてね、もう二度とは同じところに帰って来られない(429頁)」また、泰造は言う。「そこにいるのがしんどいと思ったら逃げろ。逃げるのは悪い事じゃない。逃げた事を自分が分かってれば、そう悪い事じゃない。闘うばっかりがえらいんじゃない。(386頁)」そうしてどこかへ行きさえすれば、と願いながらも流され、逃げる事しかできなかった主役にならない人たち。偉人伝にも、歴史の教科書にも描かれておらず、そのうち忘れ去られてゆく人たち。そうした無名の人々の確かな足取りが、祖母、叔父、孫三世代の大連旅行の合間に差し挟まれる。そして、滞在を延期したい、と言い出した祖母は、かつて自分と泰造が出会った大連の街を一人で歩き回る。敗戦の混乱期に自分たちが世話になった満州の料理屋一家を探して。
 今、私は精神科のデイケアで働いていると、自分の過去のみならずそうした家族や社会の過去というものをも私たちは気付かずに背負っているのだと感じる時がある。敗戦、取り戻そうとがむしゃらに働いた高度成長期。その子供たち世代を覆う、どこか冷めた閉塞感。
 それでも私たち一人一人は、自分の生きる意味や価値を探し求めている。それは相対的なものではない。「後悔したってそれ以外にないんだよ、何も(略)だったら損だよ、後悔なんてするだけ損。それしかなかったんだから(464頁)」とヤエが言うように自分自身で人生を肯定し、受け入れるために、私たちは日々、生き続けているのかもしれない
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No.41:
(4pt)

親子3代の物語

何をやっても上手くいかない「ダメ」な人を描かせたらピカイチの角田さん。本作も、目の前のことから逃げてばかりいる一家、親子3代の物語。しかし同じ「ダメ」でも満州移民として生き延びたおじいさんおばあさんは、同じ「ダメ」でも、その生命力に驚かされる。小説とはいえ、ある程度は歴史に基づいていると思われる、満州の描写は迫力がありました。
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No.40:
(5pt)

ブレてない

しっかりと生きた足跡がここにあります
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No.39:
(5pt)

角田光代さんの新しい力量を見せつけられた

角田さんの小説が大好きだが、この小説は他の作品と毛色が違うので読むのを後回しにしてしまっていた。いざ読むと「こんな作品も書けるんだ!」と感動した。戦争時代を生きていない作者が、こんなにも生々しく戦争の生活への影響を表現できるなんて感動した。またどんな戦争ドキュメンタリーよりも、その時代に生きる大変さというものを教えてくれたと思う。
また戦争や満州引き揚げをモチーフとして描きつつも、家族とはどうやって出来ていくのか(初めから当たり前のようにそこにあるものではない)ということをテーマにしており、自分の家族へ想いを巡らせてくれた。フィクションである客観的なストーリーから自己問題へ還元してくれる素晴らしい作品だった。
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No.38:
(5pt)

最高傑作

もう暇があれば何度も読み返した作品で、角田光代さんの作品の中で一番好きです。この作品で直木賞とって欲しかった。前半の戦争体験の取材力には驚きです。見てきたのかと思うくらいの描写で、あるべき論や正義でもなく、本当の意味で背に腹は代えられない選択が凄過ぎるしカッコいいです。 当時の人、何故引き揚げてきた人はなにも語らないのかよーく分かった気がします。戦争を生きるってってこういう事なのかとか、戦争中の行動が人間臭くて、地を這ってでも逃げ帰ってくるのが尊敬です。自分の祖父祖母が引き揚げてきたときのことを語らず、どういう人間かわからなかったけどこの作品を読んで勝手にすべてがわかったような気になりました。作品を通して登場人物全員が同じことの繰り返しの人生でつまらない人物であり自慢できるようなこともなく、不真面目でおちょくってるように見えて、実は荒波にもまれ、悟りを開いてるかのように生きている。 生き残るためにどこか後ろめたかったり胸を張って言えるような行動をしてないからこそ他者に対して偉そうににうんちく垂れず黙ってたりして謙虚で大人。深いです。生きてるだけで素晴らしいと。頭でっかちだった太次郎おじさんのピュアさも好きだし前半の印象で一番つまんない人生を送っていそうな父慎之輔が実はひどい過去の持ち主なのが最高です。昔の父が時々やり過ぎては、ばーちゃんから咎められるシーンは本当に言う事聞けよと思うし、その後だまって黙々と生活してるのは過去のやり過ぎた人生の影響なのかと面白いです。この作品は上下巻くらい引き延ばしてもっと長い作品にして欲しいくらいでした。苦労知らずの義嗣くんが役に立たないように見えて結果的に作品中一番ばーちゃん孝行していたのが良かったです。
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No.37:
(2pt)

アメリカのペーパー・バックの類例のような、本が物理的に厚いだけの冗長なお話

重そうで、実は薄い内容。 話が長すぎます!!

ある家族 (集団) の戦前から、ほぼ現在までのお話ですから、話がある程度長くなるのは仕方がないとしても、ここまで時系列的にダラダラ書かれると角田(さん)の筆力・構成力を疑ってしまう。 著者の筆力はそれほど変ってないのでしょうから、これだけ無理な生産を続けていると書く材料が、薄味のものしか無くなり、かといって頼みの担当編集者にも良い主題の提供が、だんだん出来なくなったのでしょう。
 少なくとも絶対的に言えることは、この本の場合、「お祖母さんのルーツ探し」 の物語としての根源的な力が弱すぎる。食堂の話として、並列的に出てくる副主題のような話も (余りにだらだら続くので、途中から、3ページ置きに読んだのでお祖母さんの話との関係が分からなくなりましたが)、当然ですが、余りにも陳腐で弱すぎます。

 ウイスキーの水割りで、だんだんミネラル・ウオーターの割合が多くなり、彼女にも作家としての 【お勘定】 の時間が近づいていることを感じさせる。 どんな作家にも小説の無限的生産はあり得ないとは知りつつも・・・・・・『対岸の彼女』、『空中庭園』 ぐらいをピークとして、あとは減衰曲線か。
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No.36:
(5pt)

読み応えあり

親子三代の家族物語である。北杜夫の「楡家の人々」風な、変わり者の人達が歴史の変遷と共に描かれている。物語の起点は、戦争という個人では抗うことのできない事象にあり、そこから「逃げた」男と女が家族の出発点になっている。この「逃げ」たことで、その後の家族は根無し草のような生き方を強いられる。しかし戦争程ではないにせよ、市井の人間は大きな歴史のうねりに晒され生きている。その意味では戦後の高度成長期に、地方から都会に生きる糧を求めて出てきた人々も、ある意味で「逃げ」てきたようなものだろう。そして、そこで出会った男女が成り行きで結ばれることもあったに違いない。この家族は墓が無いというが、都会で墓のある家族がどれ位いるだろうか。家族の絆とは何か、考えさせられる一作である。ただあえて難を言えば、時間軸が、その時々の大きな事件に乗っかる形で描かれていることで、それが物語に多少安易な印象を与えている。
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No.35:
(4pt)

奇跡の地球(ほし)。

いまだ見ぬ先に、きっと希望が、明るい未来が、幸せが拡がっているはずと、信じれなければ、前に進めなかった。 故郷を捨て、家族を置き、甘言をろうされるままに。 ここで、これで、この人と、生き抜くと決めなければ、何も始まらない。 どこにも行けない。 変えられるはずがないと思えば、変えられない。 変えられると心底思えば、変わる。

今、ツラいから、苦しいから、現実から目を背け、逃げだしても、過去を変えること能わず、ただ、問題の先送りに過ぎず。 先々、何倍にもなって追いかけて来る。 立ち向かい克服するまで。 ただ、逃げてもいい場合もある。 あえて距離を置くことで、関係性が円滑になることも、逆に疎遠になることも、ないとは言えない。 闘うだけが、道ではない。

他人と比較することでは、幸、不幸は語れない。 あれはあれでよかったんだ。 これからきっとうまくいく。 私は私、他人は他人だから。 人には言えない、言いたくない過去がある。 でも、その体験があるから、今の私がある。 人生に無駄なし。 失敗も、恥ずかしい思い出すらも、私の血となり肉となり、私を育て守る糧に。

あの時~していたら、~だったらは、空しい妄想。 後悔する暇があるなら、今、何かをすることで、これからが決まる。 人は、学ぶことで賢くなれるから。 しかも、他人の間違いからも学べる稀有な生き物。 夢もなく、目標もなく、だらだらと月日が過ぎるに任せる日常を、生きてるとは言わない。 人生を、生き切るには、覚悟がいる。 覚悟なき者は、ただ、流される人。 自分で考え、選択し、歩き出す人にのみ、神は道を示す。
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