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九度目の十八歳を迎えた君と



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九度目の十八歳を迎えた君との評価: 3.88/5点 レビュー 26件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(2pt)

微妙。

著者の作品はこれで5冊目ですが、今のところ最下位です。
作中の人物たちは大いに納得しているようですが読者(私)は置いてけぼりでした。いまいち消化しきれてません。他の作品が非常によかっただけに。著者の作品ではノワール、6人嘘、炎上、をおすすめします。教室、は微妙。
ただ、青春の雰囲気やキャラクター、文章はやはり素晴らしいです。このあたりは他の作品同様、楽しく読ませていただきました。
歳をとらない女子高生がいて、主人公はそれをおかしく思う、しかし周りの人たちはおかしく思っていない。よくあることだよと気にならない。二重の疑問をかかえて読み進める面白さ。なのだが、うーん、最後の解決編が微妙でした。
九度目の十八歳を迎えた君と (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:九度目の十八歳を迎えた君と (創元推理文庫)より
4488435211
No.2:
(1pt)

ねたばれ

ねたばれー九度目は受け入れられたとしても、以降の設定が受け入れられないよ。
九度目の十八歳を迎えた君と (ミステリ・フロンティア)Amazon書評・レビュー:九度目の十八歳を迎えた君と (ミステリ・フロンティア)より
4488020089
No.1:
(2pt)

特殊設定ミステリーの危険さ

こういう物語を「特殊設定ミステリー」といって、現在一つの分野になっているようですね。設定そのものは絶対にあり得ない状況設定がなされているのですが、その無理もしくは荒唐無稽を逆に利用して、普通ではうまく語れないような青春の蹉跌であるとか人間の感情の行き違いだとかいったテーマを書き込もうというのが主旨なのだと思います。この小説も9年間にわたって18歳でい続けるというある女子高生を設定し、かつての同級生がその謎を解こうとする段階で、青春の夢とは何か、大人になるとはどういうことなのかといった内容が語られていきます。

こうした方法論には賛否両論があると考えられます。上に荒唐無稽という言葉を用いましたが、ある程度そうしたあり得ないような状況や能力などを設定することで作者が主題として述べたいことをより自由なかたちで述べることが可能になる場合があるということだと思います。ただわたしは考えるのですが、この方法はある意味作家にとって魅力的な方法ではありますが同時に危険な方法でもあり、やり過ぎてしまうと状況設定の辻褄がどうにも合わなくなってしまい、結果作者の云いたいことも浮いてしまう結果があるのではないかと思います。

わたしは本作品は作者の筆力によりグイグイと読まされる――そういうところは確かに魅力なのですが、読み終わって振り返ると上記やり過ぎの一典型例なのではないかと考えさせられてしまいます。小説が現実世界を舞台としている以上、どうにも辻褄が合わないものは合わないのです。主人公自身の自己認識の混乱も織り交ぜることでストーリーに幅を持たせるなどの工夫はされていますが、根本的な現実世界とのズレの不自然さは解消されたとはいえないと思います。作者はひとつの解決が得られたという意味で書き込んだのでしょうが、女子高生がいよいよ卒業して今年は1年浪人するつもりだ、などという現実的な話をされると益々違和感が強まってしまいます。解説では大変に高く評価されていますが、わたしは特殊設定ミステリーの在り方や範囲に、ある危険なものを感じずにはいられませでした。
九度目の十八歳を迎えた君と (ミステリ・フロンティア)Amazon書評・レビュー:九度目の十八歳を迎えた君と (ミステリ・フロンティア)より
4488020089

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