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平場の月
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平場の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 81~92 5/5ページ
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新聞の広告を見て、気になったので読んでみました。 かなり読みやすい文章で一気に読破しました。なんか、ちびまる子ちゃんの大人版みたいな感じで、よくいる同級生の集まりが出てきます。悲劇なのかもしれないが、日常とも言える物語に引き込まれました。批判めいたことはないですが、あえて言えば、主人公の容貌(身長や顔立ちなど)を最初の方で言って欲しかったな、と思います。 | ||||
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登場人物を見ただけで、悲しい物語であることが予見されたが、主人公と年齢が近いこともあり、この本の新聞広告が気になった。 主人公と自分を重ね、自分が彼だったら違う結果になるだろうかと自問自答するが、多分結論はあまり大差はないだろう。 女性の思慮深さ、男性の幾つになっても子供っぽい発想、勝負になるはずもない。 作者は、男性にも女性にも等しく優しくはない。 物語の背景や登場人物の懐具合まで、奇妙なほどリアリティがあることを考えれば、登場人物たちも同様に奇妙なリアリティがあるのは当然のことだろう。 一方でヒロインにリアリティが薄いのは、作者が彼女にだけ優しいからだと思った。 読後、同じ登場人物でハッピーエンドが出来ないかと考えてしまった。 物語の最後がバッドエンドしかないと決めてしまうことは、やはり悲しいからね。 | ||||
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濃密な語りになっている。 登場する人びとを目の前にするようにさえ感じた。 読み終わるのが、残念だった。 社会的な地位や名声もなく、経済的にも豊かではない、平場の人びとが織りなす日常が描かれる。 平場に生きる人びとの日常は、平凡である。 しかし、それは心を打つので、「平場の月」なのだろう。 50歳を超える主人公たちは、当然のように、多くの経験を重ねてきた しかし、二人の思いは、すれ違うばかりである。 しかも、大きな不安が生まれる。 それでも、二人は互いを愛おしく思う。 そのため、やがてそれぞれに決断が求められるようになる。 その決断は、それぞれの生きる意味を明らかにする。 | ||||
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泣かない二人。涙はこぼせない分、心に溜まる。思いの外深く染み込んで、簡単に泣けない大人になってしまった、不器用な二人の、不器用な恋。 読み終えて、素直に切なかった。 平成の「風の盆恋歌」だと思った。 | ||||
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普通の普通の暮らし。 50代が過ごすごく普通の暮らし。 世の中にもまれながら酸いも甘いも十分経験しているごく普通の男女。 地元でごくたまに幼なじみが出会う環境。 地元に舞い戻ってきた幼なじみに出会うこともさりげなく普通。 居酒屋で飲み会を経て、家飲みに発展するごく普通な流れ。 体調のことが気がかりになる50代。 医者が”念のため”といって検査を経験する年頃。 中学生の頃のきゅんとくる告白は記憶の片隅に必ずインプットされている。 そんな出会いはさりげなくて。 ごく普通の暮らしの情景の中で、50代の男女の心と心が通っていく。 熱く求め合うのではなく、少し触れ合い、心のすきまを埋めていく。 50代からの人生に必要な大切なものが見えてくる。 直接に熱くならずとも、お互いが慰め合い、分かり合う気持ち。 過酷な病気が押し寄せ、一緒になって寄り添っていく。 相手のことを慮り、頑なに強い意思で投げ返す。 そんな平場を描いた小説は、殊玉の愛のメッセージを残した。 読後は余韻が冷めず、夢にまでその光景が現れ、どうしようもなく切なくて。 小説の中の世界から抜けきれず、心は完全に持っていかれました。 | ||||
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相手と自分の思うようになりたい欲望と、相手の気持ちを大事にしたい二つの思いの中で揺れる大人の恋。切ない。 | ||||
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先入観なしで読まれるほうが良いとおもうので具体的には書けませんが、この物語の中で、ある登場人物が、ある病気にかかり、ある医学的措置を選択します。 そこからのそのひとのこころの揺れと、それを理解&想像できず、あとになってから あれはそういうことだったのか と 思い出してガクゼンとするこころ。 たがいに想いあっていてもすれ違ってしまうこと、あるいは、思うからこそカッコいい自分でいたくて結果としてホンネがいえないこと、言わずに隠してしまうことの煩悶と可笑しさと悲しさと愛しさ。 『肝、焼ける。』ともしかすると同じテーマなのかな。 最新の医学的選択肢については、迷ったり悩んだりを、実際に経験しているかたがもう大勢あるのだろうと思います。まったく同じ病気あるいは処置じゃなくても、そういう経験をされたかたのご家族やおともだちが そのかたのリアルな気持を理解するそこに寄りそうヒントになるという大事な役目があると思いました。 等身大の臨場感と生活感にあふれていて、しかも登場人物に密着した「口癖」や「決め台詞」でいろどられています。 おかしいけど、笑えるけど、笑っちゃうけど、でも悲しい、せつない、みたいなのが、私とても好きです。 ハードカバーより安かったのとちょうど新幹線に長く乗る予定があったのでkindleにしちゃいましたが 場面を読み返したいときには本のかたちのあるほうが良かったかも… | ||||
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今までどれだけ(日本語でも英語でも)本を読んできたか知れないが、今まで出会ったことのない本であった。最初は、青砥と須藤の会話も描写もなんか、読点がなくて、だらだらと続き、読みづらいと思ったが、そのうち、それに慣れた。それは、人間の心って、特に50を過ぎて一定の経験を経ると、一筋縄ではいかぬほどに交錯して、使い古された言葉では届かないし、読者に届かないと思った書き手の一つの表現方法なのかと思った、と書いている自分の文章も、なんか、だらだらと長くなってきたなぁと気づいた。せつなく感情移入できる小説ではあったが、青砥も須藤も幸せではなかったのかと思えた。 | ||||
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涙もろくない私も、ほろりと涙した。 リアルな設定人々、特に須藤と青砥の会話が自然で作者の巧みさ を感じた。読了して数日たちましたが、いまだに二人が心に棲んでいます。 | ||||
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束の間の夢だと悟っていた女。 女との新しい人生を夢見てしまった男。 切なく狂おしい、けれど可笑しくもある。 | ||||
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他者にしがみつきたい心を抑えてあえてつきはす。潔さが涙を誘います。 | ||||
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LINEにユニクロ、コンビニに病院検査。現代的小道具が上手に使われながら、切ない中高年の思いを見事にえがく。こんな小説が書けるんだ、と、作者の力量に感心した。中高年で、不倫や、道ならぬ恋や、あるいは独身同士の危ない恋などをしている人は、読めば自分の姿があぶり出されるのではないか。これでもいいんだ、ただ、愛に殉じたい、と思えるのか、こんなバカらしいことはいい年をしてやめよう、と思えるのか、それは読者次第であるが。読者が自分のことを語りたくなり自分の日々を振り返ってしまう小説は、それだけで200点満点だ、と思っているので、星5つ。 | ||||
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