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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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難解ではあるけど、オリジナリティのある思考実験は非常に楽しめます。でもこれくらいのレベルになるど、「俺に理解できないのは作者がいけない。本当に頭のいい作者なら子供にも理解できる様に書くはずだ」みたいなルサンチマンに根差したレビューが書かれたりするので注意がひつようです。 | ||||
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■昆虫はたぶん「私」を意識していないのではないでしょうか。オリンピックの体操競技選手が「失敗したらどうしよう」と不安になり足が震えたり、射撃選手が「当てて名誉を手に入れないと全てが水の泡だ」と自分に自分で重圧をかけて身がすくんだり。 ■スポーツ選手がいわゆる "ゾーン" に入って競技に成功する時は、ごちゃごちゃ意識して考えずに、無心で身体が勝手に動く時なのでは、と想像します。 ■『私は・・どうしようかな』と複数選択肢から選んで決定する「自意識」は、生き残り戦略上は有利ではなくて、むしろ不利みたいに思えます。 ■地球では自意識がある知的生命体の『人類』が繁栄しているけど、それは男女の異性がある生命体が異性の気を引くために付加された、孔雀の羽根的なものかも、「意識」とは。ガラパゴス島の動物みたいに、宇宙規模でみたなら、意識がある知的生命はレアなケースだったりして。 ■もし宇宙で数を増して陣地を広げていく生命体の多数派が、「自意識が無く緊張も動揺もしない、最大効率自動反射式の知性」だったりしたら、ファーストコンタクトは、この本のようになるのかも。と思いました。 | ||||
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21世紀末、地球に異星人の探査機が現れ・・・というお話。 解説でテッド・チャン氏が「この作品はハード・サイエンスを武器に哲学に切り込むフィクションなのだ」と語ってらっしゃいますが、人間の意識とは何かを探求する為のSFで書かれた人間の意識に関する評論、という風に思いました。登場人物もそれぞれ普通の人間ではないし、異星人も地球人と全く異なる生命体でコンタクトできないタイプという事で、訳者の方はレムの「ソラリス」を彷彿とさせると書かれておりますが、私もそう思いました。また、異星人が善意や悪意が無いらしい所はキング先生の「トミー・ノッカーズ」を想起しました。 かく言う私も精神の薬を飲まないといけない、精神に障害のある者なので、人間の意識や理性や思考に興味がありますが、そういう精神や意識や人格とは何かを問いかけるSFの様に思えましたがどうでしょうか。レムがかなり思弁的な作風でしたが、この著者の方はもう少し娯楽性のある志向も伺えて、レムの作品よりは判り易い様にも思えました。が、この作品も「ソラリス」も難解という点では引けを取らないかも。 白状すると、読んでいる間に個々の話の断片は何を描写しているかは何とか判読出来た(つもり)なのですが、全体を通して何を主題にしているかはイマイチ判らなかったので、チャン氏の解説や訳者のかたの後書きや扉の粗筋で補完して、感想を書きました。再読が必要かも。それくらいの理解で感想を書くなと言われそうですが、その通りです。すいません。 つまらなくはないですが、相当の精読が必要だと思わせるSF。機会があったら是非。 | ||||
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以下若干ネタバレ含みだが本作の真髄といえる部分を抜粋 知性はあるが内的洞察力はなく、手順はわかっているが自意識はない。 回路は生存戦略と持続戦略のうなりを上げ、柔軟で知性的で技術的でさえあるが、他の回路にモニターされてはいない。 どんなことでも考えられるが、何も意識することはない。 この描写にあなたのアンテナが反応したなら買いだ | ||||
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どうしてこれほど読みにくくしたのかと思うほど読みにくい。でも、再読までした今は、こういうテーマの小説を書こうと思ったら、このように書くしかなかったのかなと理解します。物語の構成要素のすべてが主題と密接に関連している、緻密に構成された小説なのではないでしょうか。 『虚無回廊』に似たファースト・コンタクトの話だと思って購入したけれど、なんだかややこしそうだなと思って放置しているうちに既に5年。そろそろ読まなければと思って読み始めたけれど、予想どおり読みにくい。しかし、なんとか読み終えてみると、なんだが凄い話を読んだ印象。でも、頭の中は混乱状態。何がどうしてこうなった? てっきり外宇宙の話だと思っていたら、半分は内宇宙の話だったというのはネタバレでしょうか? 著者本人による細かい参考文献と注釈。テッド・チャンによる特別解説。そして訳者あとがきを読んで、改めて注意深く再読したら、なるほど、そういう話だったのね。何とか半分くらいは理解できた気がします。 ファースト・コンタクトものというのは、器に過ぎないわけですね。そこだけ見ると魅力的な設定なのだけれど、本書の本当のテーマはそこにはないので、それだけを期待して読むと肩すかしを食わされてしまう。長距離宇宙船〈テーセウス〉の描写や、異星からやってきた謎の構造体〈ロールシャッハ〉に乗り込んでいくシーン、そして意思の疎通が困難な異星の知性との接触は確かにファースト・コンタクトものの魅力満載なのですが、それは入り口でしかない。 でも、オオアサ天体の渦巻くプラズマの底から、猛々しく赤く輝く異星種族の巨大な人工構造物が姿を現わすシーンなんて興奮ものです。 調査隊の指揮官が人類によって復活させられた太古の種族である吸血鬼であったり、〈ロールシャッハ〉の内部が映画『エイリアン』の洞窟の中のようだったりするのは、ゴシック・ホラーを思わせる味付けなのだけれど、吸血鬼が指揮官という設定にも多層的な意味が与えられています。 驚いたのは、その吸血鬼について、出自から生態までSF的に“それなり”に納得できるように設定されていることです。作者はホラーにも興味があるのでしょうか?本作はホラー風味で味付けされたハードSFでもあるようです。 ストーリーの進行を意図的に阻害するように挟み込まれた主人公の過去をめぐる話も、本当の主題を考えると省略するわけにはいかないのでしょう。でも、欲を言えば、やはり、もうちょっとわかり易い、読み易い構成は考えられないものかと思いました。 ところで、ネーミングについて、“ロールシャッハ”は良いとしても、“ビッグ・ベン”には苦労しました。オオアサ天体のイメージと結びつかず登場するたびに違和感を感じました。こういう点も読みにくさの原因かも。 エピローグで語られる一文が、帯のネタバレ“人類の最終局面”(期待感十分!)と関連して、まさか伊藤計劃の『ハーモニー』と関係してくるとは思いもしませんでしたが、考えてみると途中の展開に布石がありましたね。執筆の時期を考えると同時代性なのでしょうか? また、星野之宣の『レインマン』が本書からインスパイアされていることに気が付きました。テーマやイメージに共通性があるのですが、まったく別のアイデアで仕上げているところが凄いですねえ。影響力が大きかったのかな。 続編の『反響動作(エコープラクシア)』を読むのが楽しみなような、こわいような。 | ||||
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あらすじに並ぶ「吸血鬼」「サイボーグ」「ロールシャッハ」といったアイコニックなワードから、いわゆる“中2感”を想像して読み進めると、いい意味で裏切られるハードSFです。 異星人との対峙では、およそ想像しうる限りの苛烈な舞台が用意され、ワクワクして下巻を発注してしまいました。 「意識」の本質や、「無意識」の意味を、現在の脳科学に基づいて模索するテーマ性が気になるならおすすめです。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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購入前の私の期待はかなり高く、そんな場合は、期待外れに終わることが多いのですが、今回は期待通りの面白さでした。 ネタバレになるで、内容についてのコメントは差し控えます。 | ||||
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次の時代の最先端を、科学考証を含めテーマにするのがハードSFだ。ハードSFのテーマはかつて宇宙の果てまで広がり、一転ナノマシンに代表される極小のまで内に向かった。次は脳の中身がどのように機能しているか、「意識」とは何かといった哲学的なテーマへとフィールドを移してきた。 本作はまさにその「意識と知性」がテーマとなっているハードSFだ。登場人物が多彩でそれぞれ意味を持っているものの、読んでいる最中は「意識」できなかった。観念的な部分もあり、難解かといわれると難解だった。そのため評価が分かれる作品なのかもしれない。 | ||||
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異質な存在とのファーストコンタクトを描いた作品です。主人公は、先天的な脳の障害の治療のため、幼少時に脳の半分を切除された男。他者とのコミュニケーションの取り方がほかの人間とは異なり、そのため、地球に飛来した何者かとの接触のチームに選ばれます。チームのメンバーは、吸血鬼 (!?)や、四重人格者などの遺伝子操作で生まれた超人ばかりですが、異星人の(異星人というよりも異星生物といったほうがしっくりくる)異質さと能力に翻弄され続けます。異星生物は、流暢な、ほとんどネイティブとさえいえそうな地球の言語で接触をはかってきますが・・・・。 「中国語の部屋」というものを初めて知りました。説明を読んでも、なかなか実感できない概念ですが、ファーストコンタクトというテーマにはとてもしっくりくると思います。 おしむらくは、もう少し謎を解決してほしかった…。賛否両論分かれそうな結末も、個人的にはもっと違うものであってほしかったです。 総合的には、結構楽しめたので星4つです。 | ||||
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